姫野カオルコのレビュー一覧

  • 受難

    Posted by ブクログ

    女性の局部にできた悪態を吐く人面瘡(笑)
    なんとも凄まじい設定にどうなる事かと思いましたが、読み進めるうちに姫野さんが言いたいことが分かってくるような気がします。
    余りに極端な設定、笑いを誘う罵詈雑言。ふざけて居るようで、その中にちゃんと言いたいことを込めて行く。
    こんな手法もあるんだな。
    なかなか面白い話でした。

    映画化されてるんですね。
    どんなになるんだろう。
    映像化されると単なるおふざけになりそうで、あまり見てみようとは思わないけど。

    0
    2017年11月30日
  • リアル・シンデレラ

    Posted by ブクログ

    読み終わってから2日が経ちました。
    この本はなんだか、読んでからの方が心に来る本だなぁ。と思いました。
    ドキュメンタリータッチで描かれている事もあって、盛り上がりや先が気になる!という風には読めないのですが、生き方について考えさせられる…ふと、夜眠る前にこんな生き方が出来たらいいなぁ。でも、やっぱり自分には無理かなぁ。などと、心地よく考えさせられる本だなぁと思いました。
    小口のお酒についての考え方と言い回しも素敵でした。

    0
    2017年10月18日
  • 昭和の犬

    Posted by ブクログ

    愛情を示さない両親に従順に従って生きる主人公「イク」の、幼児時代から初老に近づくまでの日々を、8つの章に分けて描く。普通には幸福な家庭と言えないが、そばにはいつも犬や猫がいて、イクを支えてくれた。いや、犬や猫ばかりではでなく、多くの人たちが人生の道々でイクを応援してくれた。怒りっぽい父は、ソ連での捕虜の辛酸な経験が彼の人生を変えたようだし、変わり者の母にも母の事情と人生があった。でも両親も、物語を構成する多くの人物や犬猫も、イクの人生を肯定しているようだ。『すべてのものごとは、各人の胸に据えられた鏡にどう映るかなのである』という著者の多様性を容認する姿勢が気持ちよい。イクは作者姫野氏自身を描いているようだ。

    0
    2017年08月25日
  • ああ、禁煙vs.喫煙

    Posted by ブクログ

    姫野カオルコさんって、すごく面白い人ですよね。
    まあ誰にだって「そういうとこ、変わってるよね」って言われるようなところってあると思うのですが、姫野カオルコさんのこのエッセイは、「ああーそういう理論で!なるほど!」と思うこともあったり、「ああ、私もまったくそう思うけど、そういう言い方があったのね!」っていうことがあったり、、読んでいてスッキリしたり笑ったり。
    ちょっとした時間に(たとえば病院の待ち時間とか^^)読むのにちょうどいい感じです!いや、別に寝る間際とかでもいいと思います。いや、別に勉強の合間とか仕事の休憩時間でも!!!

    0
    2017年07月06日
  • 喪失記

    Posted by ブクログ

    そういえば昔読んだな、、と思いながらまた読みました(笑)
    主人公がいい年して処女、という設定は姫野さんの小説には多いですが、切なさがよく描かれていると思います。
    あとは料理や食べ物がうまくストーリーにからみあって、「スピーディにいいタイミングで同時に出来上がり、出来たてを誰かにサーブし一緒に食べる楽しさ」っていうのがすごく出ていてそのシーンがとても好きです。やってみたい!と思うけど、私は料理が得意ではないのでできないと思って読んでました(笑)
    全体的にトーンは高くないのですが、暗すぎることもなく、切なさがうまく表現されていて、これも姫野さんらしさだなぁと思います。

    0
    2017年06月22日
  • 昭和の犬

    Posted by ブクログ

    生まれた時から転々と預けられ
    5歳で両親と共に暮らし始めた「イク」

    気難しく、理不尽に怒鳴り散らす父
    夫や生活に倦み、何を考えているかわからない母

    イクにとって家庭は、決して居心地のいいところではなかった。

    けれど、彼女のそばにはいつも犬(と猫)がいた

    作者の半自叙伝的なお話。
    幼少時から大人になるまでを淡々と語っているが
    時代の香と共に、引き込まれてしまう作品です

    0
    2017年05月21日
  • 整形美女

    Posted by ブクログ

    完璧な美を備えている、と(大曾根医師には)思われた甲斐子が「全身整形したい」と手術を望む。絶世の美女ではなく、大衆受けする程度の女(大曾根医師によると「ブス」)に。一方、整形なんか興味なかったのに「なんとなく」やってみた二重瞼手術に始まり(甲斐子のような「美人」に)全身整形した阿部子。結果、甲斐子は男受けし、阿部子は男から敬遠される。……「美人」って何ですか?という姫野先生の深い考察が物語となっているが、正直「豆つぶのような目」は美人…?と疑問を感じながらも面白く読んだ。与瀬くんが良い味出してた。

    0
    2017年05月17日
  • 終業式

    Posted by ブクログ

    『ツ、イ、ラ、ク』以来の姫野カオルコ作品。2作しか読んでいないのに、あぁ、姫野カオルコらしいなと思ってしまった。青春と言ったら陳腐な言葉かもしれないけれど、誰でも懐かしさを感じてしまう思春期独特の雰囲気とか、リアルな感情とか、周りが見えないまま全力で生きてた感じとか。1975年から1995年までの時代を描いているのに、いつの時代も思春期のこの感じは変わらないんだな。読んでから知ったけど、装丁も、ヨシ。

    0
    2016年12月27日
  • 終業式

    Posted by ブクログ

    ぜんぶが手紙だけ
    (中には本人に渡せなかった手紙も!)
    で構成されてるのが、
    おもしろい思って手に取ったのがきっかけ!

    これほど “行間を読む” ことを
    強いられた本は初めてだなあ。。(笑)

    差出人と受取人の関係を上手く
    推測しながら読むのがワクワクした!


    最後にこの本のタイトルをつけた
    作者の意味がやっとわかるって感じ。


    私ももっと字が上手なら
    いろんな人に手紙書くのになあ(言い訳)

    0
    2016年12月02日
  • ブスのくせに! 最終決定版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    出てくる芸能人の大半がわからなかったけど、この方が(失礼だが)エロ親父の視点で女性を見ていて、新鮮だった。
    最初は登場人物はピンと来ないし、読むの大変だったけど、人物名にいちいち悩まなければ率直でわかりやすい。

    小説は読んだことがないけど、エッセイを読むと、意外と男性目線?の話が多い人なのかな?と思った。

    自分の美しいと感じるタイプを正確に把握していて、美人(姫野さん的にいうと、多くの人が美人だと錯覚する情緒的主観的な要素を内側から出している人)とは、なんなのだ?と疑問を呈している。

    話の中で昔、
    男「合コンに美人の子を連れてきて!」
    女「いいよー」
    清楚系美人を集めると
    「いいこかもしれないけどさぁ‥」
    クール系美人だと
    「理知的かもしれないかもさぁ‥」
    というやりとりがあったらしい。気持ちわかる。
    グッと来る人がいない=女子は合コンに美人を連れてこないの図にされがちとか、わかる!
    どんな子がいいか要望を言えよって思ったことあります。

    後半、男はスタイルが良くて、華やかで、何気ない服がとても都会的で頭のいい女性に対して、早い話、男性はビビるんである。と姫野さんが言っていて、女性の意見なのにすごく納得できた。

    0
    2016年11月03日
  • 昭和の犬

    Posted by ブクログ

    昭和33年生まれの柏木イクが、幼少時期からいつ激昂するか分からない父と、下劣な品性の母親と暮らし、いつか此処では無い何処かへ行こうと、幼い胸に誓ったのでありました。昭和から平成に至る過程を、いつも傍らに居た犬の存在を里程標に表現しているお話です。
    淡々とした語りでちょっとかわいそうな感じの女性の半生(よりちょっと長い)を垣間見ました。僕より16才年上というと今58歳くらいの人が読むととっても懐かしく、当時あるあるが沢山有りそうです。
    淡々と進んでいくのが結構心地よくて、僕的にはかなり好きな本です。

    0
    2016年10月21日
  • ドールハウス

    Posted by ブクログ

    姫野カオルコさんの文章って、おもしろいですよね~
    けっこうハマって、かなりのスピードで読み進んでいます。
    単独とはいえ続編というかシリーズがあるのですね!早速入手して読みたいです^^

    0
    2016年05月19日
  • 整形美女

    Posted by ブクログ

    整形をしたくなる心理を知りたくて読んでみましたが、美女なのに、自分が「美女で得している」と思えず整形する人と、その逆の人がいて、「なぜ、整形は後ろめたいのか?」と考えながら読みました。姫野カオルコさんの作品は初めて読みましたが、言葉が面白いですね!趣深くもあり、笑える感じもあり。ハマりそうです。

    0
    2016年05月07日
  • 整形美女

    Posted by ブクログ

    目鼻立ちくっきりでスタイル抜群の美人・甲斐子は、自分が美人だという自覚がなく、ある計画を元に20歳で全身整形をして地味な女に生まれ変わる。
    一方甲斐子の同級生で地味な見た目だった阿部子も、同時期に整形手術を受けて元の甲斐子そっくりな美しい容姿に生まれ変わる。
    整形してから十数年、全く正反対の容姿に変わった二人はどういう人生を歩み、どんな人間になっていくのか。

    美容整形を扱った作品ってたまにあるけれど、これは単純に美容整形をして美人に生まれ変わった人間の物語ではなくて、そもそも美人とは?を問う物語。
    見た目が整っていれば美人なのか?
    でもよくよく考えてみると、見た目が整っていても美人とは思えない人もいるし、見た目は地味でも振舞いや内面を合わせて美人だと呼ばれる人もいる。

    甲斐子と阿部子。これは聖書のカインとアベルになぞらえたもので、この二人の主人公に付随するような名前の登場人物も出てくる。
    神から不当な扱いを受けてアベルに嫉妬し、最後にはアベルを殺したカイン。
    この物語では元々甲斐子はとても恵まれた容姿をしているのに、なぜか異性から不当な扱いを受けるところから物語がスタートしている。
    だけど甲斐子はとても慎ましやかで真面目な性格の持ち主でもあった。それが地味な見た目に整形した後、どんな風に変わっていくのか…。

    美容整形がいまだに負というか“出来れば隠しておきたいこと”であるのは、嘘をついているような後ろめたさを覚えるからなのだと思う。
    芸能人でも、素人でもはっきり分かるくらい顔が変わる人っているけれど、本人が堂々と公表するケースはほとんどない。逆に開き直られたほうが清々しいと思うけれど、そういう人はまだ少ない。
    人にはそれぞれコンプレックスがあり、例えば胸が小さい人ならパッド、髪の毛が薄い人ならカツラ、背が低い人ならシークレットブーツなど、そのコンプレックスをカバーするものを用いたりする。
    でもそれもやっぱり嘘をついているような後ろめたさから逃れられないから、必要以上にそのことに関して敏感になったりする。 
    他人はさほど気にしてはいない、という客観性も、強いコンプレックスの前では通用しない。

    整形によって一度美人を経験した阿部子の変化の仕方が素敵だった。コンプレックスをはね除け、自分の生き方を手に入れるということ。
    美しさとは、そして本当の幸福とは。

    余談だけど、年齢を重ねるにつれて内面って顔に出てくるから本当に気を付けなきゃいけないと思う。
    つくりは綺麗なのに意地悪さが隠しきれてない人って、けっこういるよね。

    0
    2016年04月17日
  • ドールハウス

    Posted by ブクログ

    「いつか王子様が、か。今時の王子様は白馬には乗ってないんだろうな」
    「きっとタクシーに乗ってるのよ」

    0
    2016年03月24日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

    Posted by ブクログ

    彼らと共に小中学時代を過ごし、20年を振り返っているかのような錯覚に陥った。その20年で、子供時代から大人にかけての男女の違いというものを克明に抉り出している。また時間の流れが哀しくなるくらい具に描き出されている。これらの描写は嘆息が出るほどであるが、それ故に私を物寂しくさせた。本書ではあの事件が起きたとき、他の人がそれをどう捉えていたのかが窺い知れる。当時は成長が不均一であっても皆大人になっているし、大人になって振り返るからこそわかることがあるのだとわかる。「汝…」の頼子の考え方に感銘を受けました。

    0
    2016年01月13日
  • 結婚は人生の墓場か?

    Posted by ブクログ

     結婚が人生の墓場となるかどうかは本当にその二人次第なのだという当たり前のことをこれでもかと強く感じた一冊。これっぽっちも理解できない雪穂にイライラが募ったけど、世間も知らず満足することも知らず自分が愛されるべきであると信じて疑わない彼女に最終的に憐れみと諦めがわいてくる。作中には結婚や女性の仕事、妊娠、子育てなどに関して異なる考えを持つ人が色々と出てきたけど、それらを踏まえて自分はどう思うか、改めて考えさせられた。将来するかもしれない結婚が墓場とならないよう、この本を反面教師としたい。

    0
    2015年12月20日
  • リアル・シンデレラ

    Posted by ブクログ

    初めての姫野さん。
    読み応えがありました。
    著者のあとがきによれば、
     リアル=ドキュメンタリータッチ
     シンデレラ=幸福や善や美や豊かさの寓意
    だそうですが、タイトルを見ただけでは、あるいは話題になった表紙を見ただけではとても想像がつきません。
    シンデレラと言えば、どうしてもシンデレラストーリー(有名ではない一般人女性が、短期間で(あるいは長い年月にわたる苦労の末)見違えるほどの成長と幸福を手にし、芸能界や社交界、その他の一流の場などにデビューしたり、あるいは資産家と結婚する成功物語をいう。By Wikipedia)を思い起こします。さらに穿った見方をすれば、グリム童話のシンデレラの結末の残虐性を思い起こします。
    この物語はそうしたシンデレラ像とは違い、俗世の聖人というか聖性を抱えた変わり者、ひたすら利他的な倉島泉(せん)の物語です。著者はそれを特に讃えるでもなく、淡々と描き出していきます。
    ちょっとクリスチャン臭がするなと思いました(悪い意味ではありません)。姫野さんによると「私はそんなにちゃんとしたクリスチャンではありません。」とのことですが。。。

    0
    2016年05月15日
  • 終業式

    Posted by ブクログ

    自分は青春小説が好きだ。
    社会人となった今の自分に嫌気が指している訳ではない。
    学生時代のかけがえのない時間を思い出すことが出来るし、浸りたい時があるからだ。

    思い出は後になるほど美化されるものとは良く言うが、学生時代が特にそうではないかと感じる。
    著者はあとがきで、「あのころ。なんて単純で、なんて、一日一日が新鮮で、なんでもドキドキしてたんだろう。…」
    と記しているが、この文章に非常に共感した。
    なんで体育祭の優勝があんなに大事だったか。夜まで教室に残っている日がなんて特別な日だったか。
    当時の自分も全く気づかなかった。
    もっとも、気づけなかったから思い出に浸るのかもしれないが。

    自分は20代半ば。
    この小説では第二章といったところか。
    三章以降は自分にとって将来のことになるが、人それぞれ、別の道を歩んでいってもこの手紙のように縁が途切れることなく続けていきたいと思う。

    最後に一章で数学の教師の当て方を数列で解明するシーンがあるが、懐かしい。
    学んだばかりの数列の知識を使って規則性を発見する…自分もやったなぁ。。
    こんな些細な事から当時の記憶が色々蘇る。ありがとう。

    0
    2015年08月16日
  • リアル・シンデレラ

    Posted by ブクログ

    ネグレクトと解離性障害の話でもある、と思った。
    主人公の泉のことを理解はできないけど、
    尊敬する。
    痛々しいけど正しく生きた人だと思う。
    ただ、与えられた環境から逃げようとしなかったのはどうしてだろうと考えてしまう。

    0
    2015年08月02日