姫野カオルコのレビュー一覧

  • ドールハウス

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    私も父親に性を封じられ生きてきたので、よく分かる。そのせいで内なる健やかな性が私の中でねじれているのも気付いていた。


    きみだけには夢を語ろう、今まで何人もの女に見せてきたのだろう、技巧として見せるわけではなく、彼の内の健やかな性の神経は無意識に女に媚態を示し得るのだ。

    だが、見せかけて、さりげなくにおわせる行為にたまらない不潔さを、リカコは感じた。

    女になりたい。
    すねたりむくれたりウィンドーに飾られた赤いハイヒールが欲しいと言ったりしてみたかった。頭脳ではなく肉体で考えるひとときが欲しかった。

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    2018年07月10日
  • レンタル(不倫)

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    おもろい!笑笑

    処女にして、官能小説作家の力石リキ子。しかもオーバー30。すでに設定からしてそう。甘くくど〜い恋愛小説なんてもってのほか。力石にかかればちゃっちゃとヤりたい。

    もしくは微妙に話の噛み合わない男に心の中で爆笑しつつ、10セットでゲームセットなんだから早く次いきましょー。と、なんともサバサバとした力石リキ子の姿についつい魅了されてしまう。
    そんな力石さんは処女にして官能小説作家っていうね。

    うまぃなぁ。うまい。

    噛み合わない男とのやりとりもうまいし、ちゃっちゃとヤりたい力石を口説いてどーにかしようという男の回りくどい意味のない言葉の羅列の描き方もうまい!

    それをリキ子は2

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    2018年07月04日
  • 禁欲のススメ

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    1990年代初頭くらいのエッセイ。以前にもこの作家のエッセイを読んでおり、途中既視感が有ったが、初読であった。

    50音順に言葉をあげていき、それにまつわる大体は過去のあれこれを綴る。序盤は、世の中の人は好きだと言うが、私は違うけんね、というひねくれた話で、それも序盤で終わる。中盤以降は大抵は愚痴とツッコミなのだが、半分辺りからかなり逸脱し、それらが本書の醍醐味。

    前の本のときにも書いたと思うのだが、インターネット時代にこの文章がリアルタイムで流れたら、かなり読者を掴むのではないかと思う。迷いや衒いのないザクザクした切り口で、次々と過去の知り合いを料理していく。普通の作家だと、知り合いのこと

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    2018年06月10日
  • 終業式

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    ネタバレ

    2018/03/02

    手紙とファックスのやりとりだけで、登場人物たちの20年近くを追う。
    20年。
    スタートは高校生、表現に時代を感じるものの、なんか自分もこんなノリの手紙のやり取りしてたなあと思い出す。
    その後大人に近づいて文体は落ち着き内容も年相応に紆余曲折していく感じ、なんかリアルでした。

    都築がしょーもない。
    上辺では平静を装っていても、どうしようもなく弱くていい加減で、それを直視しないように文学にハマってみたり(ハマったフリをしてかっこつけたり)、自分の失敗や弱さにしょーもない言い訳をつけて正当化したり、もうほんとしょーもない。
    でもこういうしょーもない人はいるし、自分にもそうい

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    2018年03月02日
  • 昭和の犬

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    ネタバレ

    滋賀県に多少なりとも縁のある人だったらおもしろく読めるんではないかと思った。

    なんか、前に読んだ「コンビニ人間」動物好き人間ver.って感じ。「コンビニ人間」に多少なりとも共感しそうになってやばいな~と思ってたらこっちはもっと共感しそうで、よりヤバイな~って感じました。
    現代にこういうのがはやるのは、みんなこんな人間なの??そうなの???

    追)あぁ、直木賞を受賞された作品なんですね。それならちょっとはやってる?のに納得。

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    2018年02月07日
  • 受難

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    女性の局部にできた悪態を吐く人面瘡(笑)
    なんとも凄まじい設定にどうなる事かと思いましたが、読み進めるうちに姫野さんが言いたいことが分かってくるような気がします。
    余りに極端な設定、笑いを誘う罵詈雑言。ふざけて居るようで、その中にちゃんと言いたいことを込めて行く。
    こんな手法もあるんだな。
    なかなか面白い話でした。

    映画化されてるんですね。
    どんなになるんだろう。
    映像化されると単なるおふざけになりそうで、あまり見てみようとは思わないけど。

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    2017年11月30日
  • リアル・シンデレラ

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    読み終わってから2日が経ちました。
    この本はなんだか、読んでからの方が心に来る本だなぁ。と思いました。
    ドキュメンタリータッチで描かれている事もあって、盛り上がりや先が気になる!という風には読めないのですが、生き方について考えさせられる…ふと、夜眠る前にこんな生き方が出来たらいいなぁ。でも、やっぱり自分には無理かなぁ。などと、心地よく考えさせられる本だなぁと思いました。
    小口のお酒についての考え方と言い回しも素敵でした。

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    2017年10月18日
  • 昭和の犬

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    愛情を示さない両親に従順に従って生きる主人公「イク」の、幼児時代から初老に近づくまでの日々を、8つの章に分けて描く。普通には幸福な家庭と言えないが、そばにはいつも犬や猫がいて、イクを支えてくれた。いや、犬や猫ばかりではでなく、多くの人たちが人生の道々でイクを応援してくれた。怒りっぽい父は、ソ連での捕虜の辛酸な経験が彼の人生を変えたようだし、変わり者の母にも母の事情と人生があった。でも両親も、物語を構成する多くの人物や犬猫も、イクの人生を肯定しているようだ。『すべてのものごとは、各人の胸に据えられた鏡にどう映るかなのである』という著者の多様性を容認する姿勢が気持ちよい。イクは作者姫野氏自身を描い

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    2017年08月25日
  • ああ、禁煙vs.喫煙

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    姫野カオルコさんって、すごく面白い人ですよね。
    まあ誰にだって「そういうとこ、変わってるよね」って言われるようなところってあると思うのですが、姫野カオルコさんのこのエッセイは、「ああーそういう理論で!なるほど!」と思うこともあったり、「ああ、私もまったくそう思うけど、そういう言い方があったのね!」っていうことがあったり、、読んでいてスッキリしたり笑ったり。
    ちょっとした時間に(たとえば病院の待ち時間とか^^)読むのにちょうどいい感じです!いや、別に寝る間際とかでもいいと思います。いや、別に勉強の合間とか仕事の休憩時間でも!!!

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    2017年07月06日
  • 喪失記

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    そういえば昔読んだな、、と思いながらまた読みました(笑)
    主人公がいい年して処女、という設定は姫野さんの小説には多いですが、切なさがよく描かれていると思います。
    あとは料理や食べ物がうまくストーリーにからみあって、「スピーディにいいタイミングで同時に出来上がり、出来たてを誰かにサーブし一緒に食べる楽しさ」っていうのがすごく出ていてそのシーンがとても好きです。やってみたい!と思うけど、私は料理が得意ではないのでできないと思って読んでました(笑)
    全体的にトーンは高くないのですが、暗すぎることもなく、切なさがうまく表現されていて、これも姫野さんらしさだなぁと思います。

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    2017年06月22日
  • 昭和の犬

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    生まれた時から転々と預けられ
    5歳で両親と共に暮らし始めた「イク」

    気難しく、理不尽に怒鳴り散らす父
    夫や生活に倦み、何を考えているかわからない母

    イクにとって家庭は、決して居心地のいいところではなかった。

    けれど、彼女のそばにはいつも犬(と猫)がいた

    作者の半自叙伝的なお話。
    幼少時から大人になるまでを淡々と語っているが
    時代の香と共に、引き込まれてしまう作品です

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    2017年05月21日
  • 整形美女

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    完璧な美を備えている、と(大曾根医師には)思われた甲斐子が「全身整形したい」と手術を望む。絶世の美女ではなく、大衆受けする程度の女(大曾根医師によると「ブス」)に。一方、整形なんか興味なかったのに「なんとなく」やってみた二重瞼手術に始まり(甲斐子のような「美人」に)全身整形した阿部子。結果、甲斐子は男受けし、阿部子は男から敬遠される。……「美人」って何ですか?という姫野先生の深い考察が物語となっているが、正直「豆つぶのような目」は美人…?と疑問を感じながらも面白く読んだ。与瀬くんが良い味出してた。

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    2017年05月17日
  • 終業式

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    『ツ、イ、ラ、ク』以来の姫野カオルコ作品。2作しか読んでいないのに、あぁ、姫野カオルコらしいなと思ってしまった。青春と言ったら陳腐な言葉かもしれないけれど、誰でも懐かしさを感じてしまう思春期独特の雰囲気とか、リアルな感情とか、周りが見えないまま全力で生きてた感じとか。1975年から1995年までの時代を描いているのに、いつの時代も思春期のこの感じは変わらないんだな。読んでから知ったけど、装丁も、ヨシ。

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    2016年12月27日
  • 終業式

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    ぜんぶが手紙だけ
    (中には本人に渡せなかった手紙も!)
    で構成されてるのが、
    おもしろい思って手に取ったのがきっかけ!

    これほど “行間を読む” ことを
    強いられた本は初めてだなあ。。(笑)

    差出人と受取人の関係を上手く
    推測しながら読むのがワクワクした!


    最後にこの本のタイトルをつけた
    作者の意味がやっとわかるって感じ。


    私ももっと字が上手なら
    いろんな人に手紙書くのになあ(言い訳)

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    2016年12月02日
  • ブスのくせに! 最終決定版

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    ネタバレ

    出てくる芸能人の大半がわからなかったけど、この方が(失礼だが)エロ親父の視点で女性を見ていて、新鮮だった。
    最初は登場人物はピンと来ないし、読むの大変だったけど、人物名にいちいち悩まなければ率直でわかりやすい。

    小説は読んだことがないけど、エッセイを読むと、意外と男性目線?の話が多い人なのかな?と思った。

    自分の美しいと感じるタイプを正確に把握していて、美人(姫野さん的にいうと、多くの人が美人だと錯覚する情緒的主観的な要素を内側から出している人)とは、なんなのだ?と疑問を呈している。

    話の中で昔、
    男「合コンに美人の子を連れてきて!」
    女「いいよー」
    清楚系美人を集めると
    「いいこかもし

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    2016年11月03日
  • 昭和の犬

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    昭和33年生まれの柏木イクが、幼少時期からいつ激昂するか分からない父と、下劣な品性の母親と暮らし、いつか此処では無い何処かへ行こうと、幼い胸に誓ったのでありました。昭和から平成に至る過程を、いつも傍らに居た犬の存在を里程標に表現しているお話です。
    淡々とした語りでちょっとかわいそうな感じの女性の半生(よりちょっと長い)を垣間見ました。僕より16才年上というと今58歳くらいの人が読むととっても懐かしく、当時あるあるが沢山有りそうです。
    淡々と進んでいくのが結構心地よくて、僕的にはかなり好きな本です。

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    2016年10月21日
  • ドールハウス

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    姫野カオルコさんの文章って、おもしろいですよね~
    けっこうハマって、かなりのスピードで読み進んでいます。
    単独とはいえ続編というかシリーズがあるのですね!早速入手して読みたいです^^

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    2016年05月19日
  • 整形美女

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    整形をしたくなる心理を知りたくて読んでみましたが、美女なのに、自分が「美女で得している」と思えず整形する人と、その逆の人がいて、「なぜ、整形は後ろめたいのか?」と考えながら読みました。姫野カオルコさんの作品は初めて読みましたが、言葉が面白いですね!趣深くもあり、笑える感じもあり。ハマりそうです。

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    2016年05月07日
  • 整形美女

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    目鼻立ちくっきりでスタイル抜群の美人・甲斐子は、自分が美人だという自覚がなく、ある計画を元に20歳で全身整形をして地味な女に生まれ変わる。
    一方甲斐子の同級生で地味な見た目だった阿部子も、同時期に整形手術を受けて元の甲斐子そっくりな美しい容姿に生まれ変わる。
    整形してから十数年、全く正反対の容姿に変わった二人はどういう人生を歩み、どんな人間になっていくのか。

    美容整形を扱った作品ってたまにあるけれど、これは単純に美容整形をして美人に生まれ変わった人間の物語ではなくて、そもそも美人とは?を問う物語。
    見た目が整っていれば美人なのか?
    でもよくよく考えてみると、見た目が整っていても美人とは思えな

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    2016年04月17日
  • ドールハウス

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    「いつか王子様が、か。今時の王子様は白馬には乗ってないんだろうな」
    「きっとタクシーに乗ってるのよ」

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    2016年03月24日