姫野カオルコのレビュー一覧
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この新刊が出て間もない頃に文春オンラインに本書に関するインタビューが掲載されていました。
その冒頭で
「子供というのは語彙が少なくて、経験則もなく、情報弱者であり、すごく無力ですよね。そんな無力な子供が閉じ込められてしまう場所が、学校だと思います」と姫野さんが語られており、共感したため本書を手に取りました。
姫野ワールド全開です。好き嫌いが分かれる作品だと思います。否定的なレビューが多いですが、私は好きでした。姫野さんがこの作品を書かれた意義は私なりに理解したつもりです。
本作は小学校を舞台にした短編集です。
昭和から令和まで時代は変わっていきますが、小学校の“くらやみ”を描いている点が共 -
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ネタバレすごく考えさせられる内容だった。また、この物語自体はフィクションとして書かれているが、実際に同様の事件が起こっていたということにも衝撃を受けた。時代背景も少し昔の話ではあるが、やはり学歴で人を判断してしまっていることや、学歴が高いということを必要以上に持ち上げすぎてしまっている世の中の流れ的な?ことがすごく伝わった。当事者の軽はずみな言動や行動ももちろん非難されるべきだが、周りの大人も学歴に重きを置いてしまっていてそれによる負の連鎖が続いていくことがこの小説を通してよりわかった。正直、学歴重視の社会は変わりつつあるが、それでも変わっていないと思う。気にしていない、関係ないと考えつつ、〜大卒とい
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Posted by ブクログ
ここまで不愉快な気持ちになりながら読む小説は中々ないと思う。それを書ける著者は本当にすごい。
本書は、2016年におきた東大生による強制わいせつ事件をもとにした小説である。
最後の解説にもあるように「東大生」というのは、記号に過ぎないと思う。
東大に合格するようなエリートは、物事を合理的に考え、大学受験というゲームをいかにして攻略するのか?ということに長けている。
物事を合理的に考えるあまり、人間性や倫理感を蔑ろにしていないか?ということが、この小説の根底にあるように感じた。
本小説を読んだ後に、実際に事件を確認した。女性に対して、とても書けないような酷い仕打ちをしており、事実は小説より -
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ひとりで遊ぶ子供が、犬(ときに猫)の傍らで、時の流れを、静かに語る(過去を振り返って語る)話。
著者の自伝的要素が強いとのこと。
「昭和の犬」という題名には「昭和」という時代を指す年号が入っているが、昭和全時代の流れを語るわけではなく、話は昭和30年代から始まり平成20年まで続く。
章タイトルは、章のエピソードの頃に流行っていた海外のテレビドラマのタイトルらしい。
ちなみに、著者は滋賀県出身だが、香良市と紫口市は架空の市名だとのこと。
『獲得したものを数えるのではなく、彼らの厚情により、被らなくてすんだ不幸を数えれば、それは獲得したものとちがい目に見えないが、いっぱいいっぱいあるのでは -
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ネタバレ普通の人の普通の人生。
歴史に名を残すことはないであろう、その時代であれば何ら不思議なことはない人生を歩んできた主人公の物語であるが、なぜこうもドラマティックなのか。
その理由の一つは、平々凡々な人生にも関わらず、主人公が満ち足りている様子が伝わってくるからかもしれない。
賃貸暮らしに、ごく普通の事務職の仕事に、趣味らしい趣味もない、そんな人生なのに、幸福が漂っている。溢れては決してない。何となく漂っていて、読者まで何となく満たされていく…。
「今日まで、私の人生は恵まれていました」
「それはようございました」
このやり取り、すごく好き。
『獲得したものを数えるのではなく、彼らの厚情により -
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昭和の犬なんて題名だから下手したらヤクザものじゃないかと思ったけど違った。
そんなわけで字面通りに犬の話である。やはりネコよりは犬派であるという自負のもとに読んだわけだが、昭和の犬は決して忠犬というわけでもなく、もはや東南アジアの野犬というレベルで、これはもうネコ派に移りかねない。確かに昭和のイヌはそこまでかわいくなかったかもしれない。
が、イクさんが癒されるように最後には必ずお前なら分かってくれるみたいな安心感が犬にはあって、寂しかったり辛かったりした時には犬しかいないというか、この本のラストに至ってなんだかんだ言っても犬だなってなるんだからもう犬派なら読まないわけにはいきません。