姫野カオルコのレビュー一覧

  • 彼女は頭が悪いから

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    怖い物語...というのが第一印象。「東大ではない人間を馬鹿にしたいだけの欲」これは構図は違っても誰もが自分より下のポジションの人間を探して馬鹿にして安心したいという欲はあると思う。
    さらにそれを心の内にとどめず、口に出してしまう人もいる。気を緩めると人間はこの路線に進んでしまう人が多い。自分もそうだから永遠に気をつけなければならない

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    2025年09月14日
  • 彼女は頭が悪いから

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    巻末の桐野夏生さんの選評の中の一節に「この国で女に生まれることは、とても憂鬱なことだ」とあり、本編を読んだ後だから余計印象に残った。

    加害者たちの加害意識のなさとか、学歴・偏差値至上主義な世の中とか、自己肯定感とか、ホモソとか、人間関係における“役割”とか…色々考えた(けどまったくまとまらなかった)。。

    加害者も被害者も生まれ育った環境から何から何まで自分とは違うけど、部分部分で共感できてしまうところが恐ろしいなと思ったり…。
    きつかったけど読んでよかった。実際の事件も起きたこと全てが酷すぎるんだが、被害者の方が少しでも自分の尊厳を取り戻せてたらいいなと思った。

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    2025年09月11日
  • 彼女は頭が悪いから

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    ネタバレ

    本当に考えさせられる胸糞悪いお話。
    本の題名の意味がわかる。
    人間そんなふうな状況にいたらどっちの身にもなれるとおもう。それが怖いな。
    身近に東大生がいるので、まさか、、君も?とか考えてしまった、、、
    裁判官や検察官とかも東大生だとやはり東大生の味方になってしまうのか??と怖くなった。
    悪い事がわるいと思わない人を見下す東大生、、
    胸糞悪かった。
    だからこそ、みんなにも読んでほしいと思った。

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    2025年09月08日
  • 彼女は頭が悪いから

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    ネタバレ

    苦しかった。とにかく終始感じたことは、「男子ってほんとバカね」ということだった。
    どんなにお勉強ができても、バカなんだ。
    女の子たちにわざと答えられなそうな問題を出して、答えられなければ酒を飲ませ、答えられたらもっと意地悪な問題を出す……。大昔自分が通ってた塾の先生との会話で、地域にあった、偏差値は低いが農業科のある高校について私が無意識に見下すような発言をしてしまったとき、その先生は「偏差値が低いからって馬鹿にしてはいけない。数学の難しい問題が解けたって、作物の育て方や牛の世話の仕方はわからないでしょ。あそこの文化祭で売ってるクッキーはおいしいんだよ」と話してくれたことを思い出しました。東大

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    2025年09月05日
  • 彼女は頭が悪いから

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    ネタバレ

    最後のつばさのひとことに全て折られたような気分がした。
    この本で語られていた、つばさや美咲の作者が語った全てがその一言で更地に帰ってしまった。
    かれのように”ぴかぴかな心“を持つ人は瑣末なことに思考を割かず過去を顧みることもないのだろう。

    本全体に散りばめられたミソジニーに心が引っかかる瞬間が何度もあった。何が正しいのかは分からないけれど、漠然と女性というものには家庭的、従順、弱いイメージがあるものなのだなとひしひしと考えさせられる。


    朝倉、南。アニメのキャラのように偶像化された、彼らにとってはただの器でしかない女子マネ。専業主婦だかえあ料理をする、掃除をする、息子の世話をする、そんなこ

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    2025年08月18日
  • 悪口と幸せ

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    コンプレックスがあったり悪口を言われたりしても、それなりに暮らせますよ。悪口を言われても気付がない人もいれば言われてないのに気にする人もいる。O脚と顔がデカいはなぜか許されている。

    チビも

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    2025年08月03日
  • 昭和の犬

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    ネタバレ

    普通の人の普通の人生。
    歴史に名を残すことはないであろう、その時代であれば何ら不思議なことはない人生を歩んできた主人公の物語であるが、なぜこうもドラマティックなのか。
    その理由の一つは、平々凡々な人生にも関わらず、主人公が満ち足りている様子が伝わってくるからかもしれない。
    賃貸暮らしに、ごく普通の事務職の仕事に、趣味らしい趣味もない、そんな人生なのに、幸福が漂っている。溢れては決してない。何となく漂っていて、読者まで何となく満たされていく…。

    「今日まで、私の人生は恵まれていました」
    「それはようございました」
    このやり取り、すごく好き。

    『獲得したものを数えるのではなく、彼らの厚情により

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    2025年05月31日
  • 昭和の犬

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    昭和の犬なんて題名だから下手したらヤクザものじゃないかと思ったけど違った。
    そんなわけで字面通りに犬の話である。やはりネコよりは犬派であるという自負のもとに読んだわけだが、昭和の犬は決して忠犬というわけでもなく、もはや東南アジアの野犬というレベルで、これはもうネコ派に移りかねない。確かに昭和のイヌはそこまでかわいくなかったかもしれない。
    が、イクさんが癒されるように最後には必ずお前なら分かってくれるみたいな安心感が犬にはあって、寂しかったり辛かったりした時には犬しかいないというか、この本のラストに至ってなんだかんだ言っても犬だなってなるんだからもう犬派なら読まないわけにはいきません。

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    2025年03月14日
  • 忍びの滋賀~いつも京都の日陰で~(小学館新書)

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    滋賀出身の作家さんだからこそ描ける滋賀愛に溢れるクスリと笑える自虐的エッセイ
    浜大津駅のトイレの怪談の話はマジでゾッとした〜
    滋賀県の大部分は琵琶湖だと思っていたけど誤解だった
    らしい。貸出期限が来て最後まで読みきれなかったので、また続きを読みたいと思います

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    2025年02月26日
  • ハルカ・エイティ

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    1920年?くらいに生まれたハルカさんがおばあちゃんくらいになるまでの一生を描いた本!
    素敵な人だし、かっこいいなぁと思う。でも何だか旦那にはあんまり魅力を感じない、、、男女差別しない人だとは思うけど。80歳になってもホテルのラウンジでコーヒーを飲める女になろう

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    2024年11月02日
  • 顔面放談

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    とても面白かった。
    映画についてだけ書かれた本ではないのだが、見たい映画が増えた。すでに見たことのある映画も見直したくなった。

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    2024年09月23日
  • 終業式

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    全て手紙やファックスの中で展開されていくお話で新鮮だった
    人の文通を覗き見して悪いことしているような気分その中から出来事や心情を読み取って読み進めて行くのが初めてで面白かったケータイもない少し前の時代設定だったが、学生時代の恋心、友達関係、学校の話など誰もが経験したことあるような日常がそこにはあった
    学生の頃を思い出させてくれるようなそんなー

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    2024年08月08日
  • 終業式

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    手紙やFAXという特定の誰かに書かれたものを第三者が読むには想像をふくらませる部分が多くあって、「え、これ誰のこと?」とか「ああ、多分こんなことがあったんや」とか考えながら読み進めた
    悦子たちの文で、「女はこうあるもの」というその時代の風潮、学生時代で盛り上がる会話など今と変わるもの、変わらないものを感じられるのもおもしろかった
    思うことをそのまま文にしたとしても本当の気持ちとはやっぱり違う部分があったり、感じてほしいようには伝わらなかったり
    読み終わったとき『終業式』というタイトルに改めてぐっときた

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    2024年03月09日
  • 喪失記

    匿名

    購入済み

    同性にモテていて、自分の魅力を理解している女性と思っていたのに、すごい変わりようで驚きました。
    強く自分を律するあまりに苦しんでく女性、色んな生き方があるんだとつくづく思う

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    2024年02月11日
  • A.B.O.AB

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    あなたの『血液型』を教えてください!

    『A型』、『B型』、『O型』、そして『AB型』と人間の『血液型』は四つの『型』に分かれています。そんな『血液型』は、『A型』40%、『B型』20%、『O型』30%、そして『AB型』10%という割合になるのだそうです。しかし、これはあくまで日本でのお話、世界全体で見てみれば『O型』が一番多く40%を占めるのだそうです。

    とは言え、『血液』自体は怪我でもしない限り私たちが日常目にすることはありませんし、輸血をするでもなければ、そんな『血液型』を意識することなど普通にはないはずです。しかし、あなたが日本人であれば、『血液型』と聞いて輸血のことを思い浮かべるの

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    2023年11月13日
  • 近所の犬

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    面白かった!

    名前聞いたことあるから昔から有名な作家さんだと思ってたんだけど、意外とニッチな作家さんなのかな。

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    2023年11月03日
  • 青春とは、

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    あとがきにあったとおり、こんな高校に通いたかったなぁと思いました。意地悪な人がいないし、みんな良い人。

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    2023年09月09日
  • 部長と池袋

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    著者の本は『彼女は頭が悪いから』以来二作目。
    初めて読んだ時もなんてうまい作家さんなのだろうと思っていたが、「書下ろしに近い」文庫オリジナルの短編集」である本書では、作品ごとに違うキャラクターに共感したり失った時間の取り返しのつかなさにハッとさせられたり‥。なにしろ、せつない。
    若い時はいつでもまた、会いたい時にはすぐに会えると思ってた。まさに後悔先に立たず。わかっちゃいるんだけど。

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    2023年04月25日
  • 何が「いただく」ぢゃ!

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    何をもっていい店となるのか?の話がそりゃそうだよね。となりました。
    おいしい、おいしくないは個人の好みによる。同じ人でも、その時の体調や気分で感じ方が違うこともある。

    タバコ状況。トイレ状況。天井状況がわかるとありがたい。p118ーp120

    お酒が弱いけど、ちょっとだけ飲みたいという人には、はじめに飲まないで、食事の途中から飲むとよくて、水を飲んで、休み休みゆっくり飲むと楽しめますよと…これ下戸には重要。

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    2023年04月09日
  • 終業式

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    手紙だけの小説。これは誰が誰に書いた手紙なんだろうと最初は考えて、途中からは多分この人の手紙だと思えるようになりどんどん面白くなった。 学生生活から同じ人物を手紙で読むことができて、大人になってからも変わってない部分と変わっている部分が見えてそれもまた面白かった。

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    2023年02月25日