姫野カオルコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み応えありの超大作。
この作品に出てくる東大生達が信じられないほど卑劣。
この子にしてこの親ありで、彼らの親達は一瞬でも被害者の美咲を案ずることなく自身の子や自分のことばかり考えている同等に最低な人間達。誰一人として反省してない。とにかく終盤は読んでいて腹ただしいし、読み終えてもまだ怒りが収まらないほどだ。
各著名人のあとがきでも解説されていたが、東大に入るためにはお勉強ができるだけではなく、家庭環境、親の経済力や時間が必要だと家族三代遡っていく。そうすることによってこの問題を起こした4人の東大生達がどのようにして自分たちは特権階級であり、それ以外、東大以外は馬鹿にしてもいい、見下してもい -
Posted by ブクログ
ああ、寝る前に読むんじゃなかった。
フィクションなのは百も承知だけど、もうホント気分悪くて。
美咲とつばさ、このまま出会わずに終わってくれないかなと真剣に思った。
個人的にブランド自体は否定しない。
ただ、そのブランドで中身それ??っていう残念感がある。
最終的に女性どころか人扱いですらなくて、意味分からんすぎて軽く引いてる。
途中から頭痛はするし胸のむかつきも酷くなる一方で、正直読むのが辛かった。
こういう気づきたくない嫌な部分を、眼前に突き出され続けるって結構なダメージだ。
まあでもこのテーマ、不愉快だけどめちゃくちゃ考えてしまう。
自分は大丈夫?って思わず過去を振り返ったもんな。 -
Posted by ブクログ
ひとりで遊ぶ子供が、犬(ときに猫)の傍らで、時の流れを、静かに語る(過去を振り返って語る)話。
著者の自伝的要素が強いとのこと。
「昭和の犬」という題名には「昭和」という時代を指す年号が入っているが、昭和全時代の流れを語るわけではなく、話は昭和30年代から始まり平成20年まで続く。
章タイトルは、章のエピソードの頃に流行っていた海外のテレビドラマのタイトルらしい。
ちなみに、著者は滋賀県出身だが、香良市と紫口市は架空の市名だとのこと。
『獲得したものを数えるのではなく、彼らの厚情により、被らなくてすんだ不幸を数えれば、それは獲得したものとちがい目に見えないが、いっぱいいっぱいあるのでは -
Posted by ブクログ
つばさと美咲が出会ってから事件が起こるまで、そして収束までの物語である。つばさは東大生でありそれにものすごく自信を持っている。なんなら他の学生は自分より下だと決めつけ見下している。一方みさきはごく平凡な家庭にうまれ、幸せに育った普通の女の子だった。つばさは彼女だったみさきでさえ見下し、飲み会に呼び出して半ば無理やり飲ませ、エノキの部屋で胸を触ったりなど性的なちょっかいをだした。みさきは通報し、エノキや譲治は逮捕される。示談の条件は東大を辞めること。つばさは東大をやめなかったが、逮捕されたため結局はやめた。ニュースを見て、一般人は女がヒステリーを起こしただけだ、東大なんだからこんなことやらないだ
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Posted by ブクログ
ネタバレ普通の人の普通の人生。
歴史に名を残すことはないであろう、その時代であれば何ら不思議なことはない人生を歩んできた主人公の物語であるが、なぜこうもドラマティックなのか。
その理由の一つは、平々凡々な人生にも関わらず、主人公が満ち足りている様子が伝わってくるからかもしれない。
賃貸暮らしに、ごく普通の事務職の仕事に、趣味らしい趣味もない、そんな人生なのに、幸福が漂っている。溢れては決してない。何となく漂っていて、読者まで何となく満たされていく…。
「今日まで、私の人生は恵まれていました」
「それはようございました」
このやり取り、すごく好き。
『獲得したものを数えるのではなく、彼らの厚情により -
Posted by ブクログ
昭和の犬なんて題名だから下手したらヤクザものじゃないかと思ったけど違った。
そんなわけで字面通りに犬の話である。やはりネコよりは犬派であるという自負のもとに読んだわけだが、昭和の犬は決して忠犬というわけでもなく、もはや東南アジアの野犬というレベルで、これはもうネコ派に移りかねない。確かに昭和のイヌはそこまでかわいくなかったかもしれない。
が、イクさんが癒されるように最後には必ずお前なら分かってくれるみたいな安心感が犬にはあって、寂しかったり辛かったりした時には犬しかいないというか、この本のラストに至ってなんだかんだ言っても犬だなってなるんだからもう犬派なら読まないわけにはいきません。