あらすじ
滋賀県愛あふるるエッセイ。
通過してても気づかない!?
NHK朝ドラ『スカーレット』の舞台は、日本一スルーされる県だった!
・実は琵琶湖が何県にあるのか知らない人は多い
・「千葉」や「佐賀」とよく間違えられる
・比叡山延暦寺は京都にあると思われている
・鮒鮨の正しい食し方について などなど・・・・・・
おどおどした直木賞作家が、地味でマイナーな出身県の悲哀について、ユーモラスに語ったエッセイ。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
滋賀出身の作家さんだからこそ描ける滋賀愛に溢れるクスリと笑える自虐的エッセイ
浜大津駅のトイレの怪談の話はマジでゾッとした〜
滋賀県の大部分は琵琶湖だと思っていたけど誤解だった
らしい。貸出期限が来て最後まで読みきれなかったので、また続きを読みたいと思います
Posted by ブクログ
面白かった。
姫野さんは鉄道も歴史も食べ物もお酒も、本当によく知ってて、その上表現が上手いから、乗せられて一気に読んでしまった。味覚がとても鋭い人だから食べ物とお酒の話は特に上手い。
最後の方の禁煙の店がないとか、車がないと生活できないとか(だから東京に来ると電車の乗り換えでヒーヒー言う)、老人の住むところをどうするかというのは滋賀だけでなく、ほとんどの地方が同じ問題を抱えている。高齢者は免許返上しろって言うけど、返上しても生活出来るのは都会だけ。車がなけりゃ生活できない、それが地方。
滋賀の哀しさ(いつも京都の陰に隠れる)、美味しさ、味わい深さがよくわかり、姫野さんの組んだ旅行のコースは、是非辿ってみたくなった。
琵琶湖や比叡山延暦寺は滋賀で、鮒寿司は熟鮨と知ってはいたけど、鮒寿司がそんな高いものだとは知らなかったし、食べ方も知らなかった。私は多分鮒寿司を食べることはないだろうけど、赤こんにゃくや駅弁「湖北のおはなし」、小鮎の唐揚げなどは食べてみたい。
京都と滋賀を合コンに行った女子に喩えるところなんか、姫野さんだから書ける面白さ。
関西は京都、大阪、奈良というのが関東人の意識で、そういえば神戸も関西だね、で終わることも多く、確かに滋賀は忘れがち。(和歌山もあった!和歌山県人もこういう本書いて欲しい。)この本にもある通り、近江商人と言う時に嘲りの気持ちなしとは言えないし。(滋賀の方たちは気にしてたんですね。もっとしたたかな県民性かと勝手に思ってました。すみません。)
源氏物語の近江の君の話もあったりして、確かに須磨もそうだけど、随分馬鹿にした書き方だよなあ、と改めて京都ファシズムを思う。
それにしても、両親からはかなり歪んだ愛情しか受けられなかったのに、ちゃんと看取って、郷土も愛すことのできる姫野さんは、ほんとに情の深い方だなと思う。
みうらじゅんみたいでないところが魅力的。
Posted by ブクログ
滋賀出身の直木賞受賞作家さんらしい。
日本一スルーされるらしい滋賀県を題材にしたエッセイ。
なのだが、あんまり面白くなかった。正直。
自虐なのか、ネタにしたいのか、紹介したいのか、盛り上げたいのか。
自虐のところは面白かったと思うし、地元民誰も知らないサラダパンの話も面白くて、その辺広げてくれても良かった気はするが、おすすめコースとか、鮒寿司とか、エロさの共有とか、全然面白くないところがページが厚い。
うーん。
誰に向けて書いてるかがはっきりしないからかな。
この人を、直木賞作家と知り、作品を知ってて、あああの人が描いてるのね、という感じだと面白いんだろうか。
全く知らないし、滋賀の魅力も感じないし面白さもあまりないし、なんか、友達の結婚式の披露宴で滑ってるのを挽回しようとしてより深くツボっていく人みたいでかなり痛々しさも感じてしまった。
蕎麦とかなれ寿司とか
タイトルで忍びのとか言ってるから甲賀市の話が出るかと思いきや、全く出なかったのは残念。
甲州は山梨だからその辺りに甲賀があるかと思いきや滋賀県、しかも三重県伊賀市の隣接市とは、
草津同様関西では常識なのかな。司馬遼太郎の小説でも説明はない。
和歌山県旅行した際、秋刀魚の慣れ寿司ってのが滋賀のインターで売ってましたが、発酵のほぼないただのお寿司でした。
鮒寿司とかあゆ寿司はお財布持ってトライしたいですね、フグやアンコウと同じ値段帯と言われると辛いですが。
しかもワインとかと同じで、当たり外れがあるとか。
さて、伊勢神宮があるから伊賀が三重なのはなんとなく知っていた。伊勢うどんは割と好き。
砂場の話が出ませんでしたね。大阪だから?
大阪城の築城に際して人手を集めたのですが、その際蕎麦を食する文化が形成されたと聞いています。
関西風うどんつゆで蕎麦食っても美味くない、でしょうね。関東では蕎麦つゆ流用してうどんを食うものです。
蕎麦屋故うどんはおまけ。
蕎麦つゆのかえし、は濃口醤油が必須で、薄口醤油ではかえしは作れない、故に砂場は大阪では滅んで、
蕎麦を食う文化は関西圏では広く定着しなかった。出雲そばとかも蕎麦つゆは関西風うどんつゆより濃い色してますものね。
京都にはゆで太郎はいないらしい。ニシン蕎麦の話は面白かったです。
関西から追い出された砂場は江戸で定着、天ぷら蕎麦を開発することで客単価を改善、蕎麦屋の経営安定に貢献します。
神田に本店があります。割とお高いお店ですね。
長野や北茨城をはじめとして蕎麦じゃなきゃダメじゃん、の地域は存在するし、米と小麦粉だけでは、
血糖値とか急上昇するしでたまには蕎麦食いたくなるですよ。ミネラル分等も多そうだし。
猫猫みたいにアレルギーの問題とかありますがね。小麦もね。
あと基本知識ですが、蕎麦には更科と藪があります。砂場を加える場合もあります。
普通の形状のうどんは関西風うどんつゆでもいけますが、伊勢うどんやきしめんはともかく、
群馬?の幅の広いごついうどん等は蕎麦つゆ系の方が合う気がする。
あと名古屋の味噌煮込みうどんとかは邪道なんですかね。
さて、神戸出身の知人の嫁が滋賀出身なのですが、自称京女だそうです。
にくい、の話で笑わせてもらって、将来の話とかで締めますが明るい話じゃないですね。
まあ、お好みで
Posted by ブクログ
滋賀県は京都の影に隠れて印象が薄い、佐賀とか千葉とかよく間違われると嘆かれる作者は滋賀のご出身。
昨年、連続テレビ小説の舞台にもなりましたが、あの舞台が滋賀だと認識している人がいかほどおられるか・・・などなど。
いくら説明してもわからない人には京都と言っておくなんてそんなことはないでしょうが。
そう嘆くわりにそんなに郷土愛が感じられないのはどうしてでしょう?
やんわり毒舌で、適度に厳しく、なんだかすがすがしい。
そして全編を通して出てくる話題がお酒。
鮒ずしにはどんなお酒が合うとか琵琶湖の魚にはこんなお酒とか、小さい頃からの思い出や現在までほとんどお酒が出てきます。行ける口なんですな、姫野さん。
まあ私としましてはそこらへんには大いに共感するところです。
しかし、「私の口に合う日本酒は滋賀には無い、三重の何とかいうお酒です」って、最後にずっこけました。
Posted by ブクログ
滋賀出身の連れ合いと出会うまでは、この本に出てくる県外の人と同程度の認識だったので
「そうそう、夏は琵琶湖で湖水浴するなんて知らなかった!」
「確かに鮒ずしは押し寿司の仲間だと思ってた!!」
などなど「滋賀県人じゃないあるある」をひとつひとつ堪能して笑いました。
後半、滋賀菜ちゃんの合コンやみうらじゅんさんの話のあたりからは「?」と感じたり読んでいてムズムズする箇所が多くなり、前半の面白さとは違うテイストに(勝手に)少しがっかり。
本筋とは関係ないけど、自分もかつて参加した旺文社ラジオ講座のスクーリングの話が出てきてビックリ&懐かしかった!