姫野カオルコのレビュー一覧

  • ハルカ・エイティ

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    初姫野カオルコ。今まで、ドロドロの恋愛モノを書くヒト、と勝手に思い込んで読もうとしなかったのだけれど、ものすごーーーくおもしろかったー。昭和の女一代記ときくと、苦労に苦労を重ねてみたいな、じめっとした話も出てくるんだろうと思っていたらそうではなく、明るくてさわやかでじめじめしたところがなくてすごくよかった。登場人物全員いい人、みたいな。お姑さんが本当に優しくて、ハルカがわたしもこういう人になろうって思うところなんて、なんだか涙が出たくらい。ときどき著者の視線というか、二〇〇×年の視線で語られるところがあるんだけれど、それもわたしは違和感なく、おもしろかった。当時の社会状況を解説されているみたい

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    2011年09月18日
  • ハルカ・エイティ

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    戦争って悲惨で暴力的で血みどろで悲哀なことばかりだけど、戦時を生きる人の生活と日常をちゃんと書いた本はあまりないと思う。

    小さな喜び、友達を思う気持ち、困惑などだってあるはず。
    一日100パーセント戦争のことじゃない。

    空襲のあと、義母とちらし寿司を手掴みで食べて、美味しいなと思うシーンが好き。

    ハルカさんは、楽しみやユーモアをより強く感じて素直に生きるのが人生のメインで、不倫や夫婦の危機は添え物みたい。
    それなりに不幸もある普通の人生なのに、普通じゃなく芯からエンジョイしている。

    昭和の女性の人生をスキップで駆け抜けるハルカさんは素敵です。

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    2010年09月06日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    相当昔に読んだんだけど、「これは・・最高傑作じゃないか!」と思った記憶が強かった1冊。「もう一度、絶対読みたい!」と思った本。そういう本って案外少ないでしょ?

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    2010年07月27日
  • 蕎麦屋の恋

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    「お午後のお紅茶」は姫野節炸裂。
    似非オシャレの気持ち悪さに対する
    痛快な批判がとてもおもしろい。
    表現うますぎ。

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    2010年02月10日
  • 受難

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    古賀さんはひどい。人面痣で、アソコにできているのにひどい。
    でも古賀さんと語るフランチェス子の姿を読み進めていくうちに古賀さんも愛おしくなってしまう。
    こんな小説初めて読んだ。

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    2010年02月03日
  • ブスのくせに! 最終決定版

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    目からウロコ! 読めば鏡は怖くない!
    美人とは何? ブスとは何? ハゲや巨乳の本当の価値や美容整形の是非とは? 世間の常識や思いこみを完璧に打破する、姫野節全開の痛快エッセイ集。読めば2クラスぐらい美人度が上がります。



    何々なのに!?
    なんて思うことはしばしばあるような気がします。
    ただ、そう思うことは浅ましいから考えるのはよくはない。
    という風な考えはあるのかもしれません。
    考えによってはそうおもうことで、思いつく何かというのもありますから、一概にどう?
    というのは何事に関しても言えないのかもしれませんね。
    物は言いよう?考えよう??

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    2010年02月02日
  • ハルカ・エイティ

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    実はあまり期待しないで読んだのですが、非常によかったです。こういうの好きです。みなさんが書いているとおり、ハルカという女性の一生が描かれているのですが、戦争のことなど事実をちゃんと織り込みながら、それでも普通に生きていた人々の理屈じゃない部分も無理なく読ませてくれました。あとがきで著者も書いていましたが、暗くてむごい戦争の中にも笑ったり食べたりしゃべったりする日常があってそういうのをちゃんと書きたかった、というようなこと(うろ覚えですが)、読んでいてすごく伝わってきました。文章もリズムがあってよかったし、関西の言葉も個人的に好きな雰囲気で、結構おすすめです。久々に読み終わりたくないなーと思う本

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    2011年07月16日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    小学生時代の、あーだこーだ、バカみたいなじゃれあい。
    中学生時代の、女になりかけの、ごちゃごちゃ。

    どちらも、今思えば腹立たしいくらい、
    幼稚な時代だった。

    だけど、あんなに毎日大事件が起こった時代もないかもしれない。

    目が合った!
    誰々といっぱいしゃべってて、むかつく!
    バレンタイン、どうやって渡すか・・・
    消しゴムを拾ってあげた。
    同じ委員会になれた。

    たったそんなことが、日常を埋め尽くして夢中にさせてくれた。
    あんなことは、もうないだろう。

    隼子は、ちょっと早く大人になっちゃったかもしれない。
    あの展開は、ちょっと意外だった・・・
    でも、最後はちょっと切なかったな。

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    2009年11月01日
  • みんな、どうして結婚してゆくのだろう

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    そんな身も蓋もないことを、、、!ということをズバッと言って書いてしまう姫野式結婚願望論。いちいち深くうなづく。「結婚した〜い!」ではなく「この人と結婚したい!」ではないのか?!というまっとうな猜疑心が潔い。そして盲目的な結婚願望を理解できないだけで、姫野さんは別に結婚を否定しているわけでは無いのです、このことがあまり理解されないのは、イライラしつつ、でも納得。かくいう私は結婚したいとは全く思っていなかったしどちらかというと疑問を持っていたけれど、現在は結婚していて、割といいものだと実感しています。

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    2009年10月07日
  • レンタル(不倫)

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    2009/7/30
    素晴らしい!エクセレント!ファンタスティック!…??
    あとがきの
    「成熟するとは笑いの種類の数が増加することである」ってのがまたすごい。
    そうなのよ。
    モヤモヤと感じてたものをスカッと言いきってくれてありがとう。
    この本を読んでピンとこない人なら行き遅れたりせずに嫁に行ってるんだろうな。私と違って。

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    2009年10月07日
  • 喪失記

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    姫野 カオルコの【喪失記】を読んだ。

    「私は男に飢えていた」の一文から始まるこの物語に一瞬のうちに引き込まれた。

    30歳を過ぎて「処女」である主人公の理津子。彼女は家庭の事情で、幼少期時代を点々と他人の家で過

    ごし、再び両親と暮らし始めるまでの間、恐ろしいほど規律正しいカトリックの教会で育った。

    故に、知らず知らずのうちに自らの心を「神」によって縛り付けてしまう。極端なまでの自己への戒律。

    性を淫とし、願うことを傲慢とする。

    物語は30歳を過ぎてイラストレーターとして生活を形成する理津子が、本能のまま生きる男、大西と出

    会い彼と食事を重ねることで自らの過去を振り返り、自ら縛りつけ

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    2009年10月04日
  • 喪失記

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    2009/7/23
    あーすごい。
    ホントすごいなぁ。
    淡々とくる。
    そうそう、そういうことなんよ。
    いろいろと申し訳なくておこがましくて何もできんのだ。

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    2009年10月07日
  • 変奏曲

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    違う性を受けた双子のインセストな話だ。
    犯罪ではないが、道徳的タブーを犯した二人の苦悩を、
    時代を超えて同じ名前で、それぞれの登場人物たちが繰り広げるオムニバス。
    これは深読みすれば、輪廻転生とも言えるのか?
    切なくも短絡的なSMチックな血の絆。
    これほどまでに淫美で耽美に感じられる話はない。
    グロい性表現には賛否両論あるだろうが、
    引き込まれてしまう一冊。


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    2009年10月04日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    2008.07.22. 久々再読。先に「桃」を読んでたのが、かえって良かったかも。強烈な印象は変わらないけど、前より好きになった。中学生とその教師の恋(でもない?)というのは非道徳的、とか、破廉恥とか思ってしまいそうだけど、年齢はあってないようなもの。準子はすごく魅力的だと思う。ラスト、こうだったかー・・・なんだかうれしい。

    2005.11.14. おもしろかったー!小学生ってあんあざんこくやったっけ?とか思いながら。私も読んでて堕ちていった。でも、準子が像を結ばない。みんな、こんな子(そして先生)やろうなぁってわかるのに、主人公だけがうすぼんやりしてる。

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    2010年03月15日
  • ひと呼んでミツコ

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    笑った!笑った!ほんと面白い。読むと元気になって、よくわからんパワーが出る。あー、ミツコのように生きてもいいのか否か。

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    2009年10月04日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    読むの、今回で実は4度目です。
    何度読んでも毎回新鮮で切なくてドキドキして、そして涙して。
    余韻を味わうためにも多くは語りたくない。

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    2010年08月06日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

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    表題作「桃」を含む6編からなる短編集。
    『ツ、イ、ラ、ク』の続編。ではなく、あくまでも『もうひとつの ツ、イ、ラ、ク』

    あの事件の前、あの事件の最中、あの事件の後を、彼らはどう見つめ、どう歩んできたのか。

    最後に収録されている「桃」は、前作の主人公である準子によるもの。
    “私”や“彼”の名は一度も出てこない。しかし前作を堪能した読者には彼らの情景が鮮明に浮かぶ。

    前作同様、やたらと多い指示語や代名詞に想像力 フル稼働。
    上下巻だと思って、二作続けてご堪能下さい。

    姫野カオルコ、侮れません。

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    2009年10月04日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    純愛だけど不純な恋
    せつない もどかしい けど
    こういうの好き
    初々しくて いやらしい
    早熟な女子のリアルな色恋事の話

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    2011年06月08日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    激しくも、哀しい恋愛小説。
    お互いを嫌悪していた教師と生徒は、互いに惹かれあい、恋に落ちていく・・・深く、深く。

    恋愛小説であり、人間ドラマでもある。それぞれの想いが交差して、複雑に絡み合う人間関係。
    相手を想うことは、どうしてこんなにも切なく、苦しいんだろう。

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    2014年04月16日
  • 愛は勝つ、もんか

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    姫野さんの考え方が好き。

    16歳で姫野エッセイに出会って、10年たった今でも共感しちゃう。
    理論派で、でも乙女で。
    宇宙人なんかいないって言いきっちゃうけど、星占いは信じてるみたいな。

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    2011年02月02日