姫野カオルコのレビュー一覧
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ネタバレタイトルを見て「わたしのことか!」と惹かれて。
そして冒頭を読んで、ああわたしの言いたいことが書かれていると大変共感を覚えて購入した次第。
解説にもあったが、常識である事柄(というか従った方が波風立たない事柄と言った方が近いか)を結構はっきりとぶった斬りながら、返す刃で代替案を提示してくるのが絶妙。
否定だけなら、指摘だけなら誰でもできる。
ただそこから一歩先へ踏み込んで「ならこうしては?」と言える人は少ないと思う。
だから黒くなりすぎず、読み口は爽やかである。
わたしは甘いものは食べると胸焼けを起こすので食べられない、かつチョコレート(特に何も入っていない板チョコ)も苦手なので、姫野さん -
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私小説、ということですがどの部分が創作なのかが分かりません。
確かに「ツ、イ、ラ、ク」を思い出す描写はありましたが、私はエッセイとして読みました。
さて。
犬が大好きながらも犬を飼えない作者がしているのは借景ならぬ「借飼」。近所の犬達を愛でています。
犬を目にした時、触れた時、犬がこちらに関心を示した時、それが好意だった時のあの何とも言えない気持ち。それが見事に伝わってきます。
ただ犬が可愛いというだけではないのが著者の魅力。
例えば、かつて著者が子供であった頃に飼っていた猫・シャアとの記憶が書かれたくだりでは彼女がいかにシャアに心を寄せていたか、そしてシャアとの離別をいかに悔やんで -
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最近、作家さんの食べ物エッセイを読むことが増えた。作家さんは意外に?グルメで、色んな食べ物の事を知っている。取材をかねて?なのか、講演があったりするからか、旅行も多く地方の食べ物のことなどもよく紹介していたり、とにかく食べることが大好きな私にとっては新しい世界(食べ物)にあふれていてとても興味深い。作家だから文章もうまいし(笑)
"グルメ"といっても高級品にはしっているわけではなく、とにかく「自分が美味しいと思うもの」へのこだわりがはっきりしているところも好ましい。
そして姫野カオルコさんは、お酒好きで、お酒にまつわるこだわりがとにかくおもしろかった。
私も日本酒は好きだが -
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ネタバレ「ないものねだり」の変身願望を行動に移した2人の主人公。傷を負ったけれど「自分」に戻ろうとした阿部子は救われ、変身が定着して「自分」を見失った甲斐子は救われなかった。
「あなた」が幸せになりたいなら、「あなた」のまま幸せになろうとしなきゃ。
幸せな「他人」になろうとすると、「あなた」は不幸のまま放ったらかしになるよ。
ってことかな。
さて、ここからは余談。
「女性の美しさとは」をテーマにした作品ということで、「リアルシンデレラ」を思い出させます。どちらもとても面白いけれど、「リアル~」は「女性の美しさを審査する者」=他者の視点で美を考えているのに対し、この作品は「美しさを審査される者」= -
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面白かった。
姫野さんは鉄道も歴史も食べ物もお酒も、本当によく知ってて、その上表現が上手いから、乗せられて一気に読んでしまった。味覚がとても鋭い人だから食べ物とお酒の話は特に上手い。
最後の方の禁煙の店がないとか、車がないと生活できないとか(だから東京に来ると電車の乗り換えでヒーヒー言う)、老人の住むところをどうするかというのは滋賀だけでなく、ほとんどの地方が同じ問題を抱えている。高齢者は免許返上しろって言うけど、返上しても生活出来るのは都会だけ。車がなけりゃ生活できない、それが地方。
滋賀の哀しさ(いつも京都の陰に隠れる)、美味しさ、味わい深さがよくわかり、姫野さんの組んだ旅行のコースは、