姫野カオルコのレビュー一覧
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日経新聞、朝日新聞、読売新聞、しんぶん赤旗日曜版に、連載や単発掲載されたものを加筆改稿して一堂に集めた文庫オリジナルのコラム集です。
五つに章立てしています。
第一章「喫煙(吸う人)vs.禁煙(吸わない人)」
第二章「耳……聞く・聞こえる」
第三章「見る&見かけ」
第四章「ヒメノ式歳時記+マギーさん」
終章「聖ヴェロニカの花に祈る」
第三章までは、著者のライフワークである、世間の誤解への取り組みです。冷静な視点から問題点を整理し、無駄な対立を解消すべく、あれこれ考え、提案されています。
特に印象に残ったのは、第三章のV「頑固な便秘、頑固な「思い込み」」です。
僕は、かつて頻繁に僕が -
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マニア垂涎の一冊。
今まで単行本などに未収録だった作品を一堂に集めた文庫オリジナル。初期の(処女三部作以外の)作品に通じる味わいがあり、昔からのファンにとっては「あぁ、俺、こういう作品が好きでファンになったんだよな。」と再認識する形で楽しめました。
「池袋」っておしゃれじゃないし、ヘンな地名だよね。
と言う部長に突っ込む立場ではなく、突っ込まれる立場として読むのが、姫野カオルコファンの読書です。
自分が感じたことを正直に述べて笑われる事があります。笑う人が「普通は、そうじゃないだろ。」と考え無しに突っ込んだ際、カウンターとして「俺は自分が感じたことを述べたんだ。それを否定はできないだろ。」 -
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四編の輪環形式連作小説。
「反行カノン」
「私」が藤沢さんに抱く恋愛感情がハンパない。
抑えられないほどの熱情がわき上がる感覚は貴重だと思う。
「フレンチ・カンカン」
「私」は、僕が苦手なタイプ。具体的に「ここが嫌い」と書けるのだけれど、言わぬが花と思い、詳細を記さず。こういう人って(庶民にも)ときどき居る。
「何処が嫌なタイプなの?」と疑問に思う人とも、僕は親しくなれない。
藤沢さんのタイプとは、親しくなったことが無い。
「三幕アリア」
まともな人である、と思う。藤沢さんも「私」も。
実際にこのオケージョンになった場合、僕は藤沢さんのようには振る舞えない。
「輪舞曲」
官能的だった。一 -
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いそぎんちゃくと数の子のようなオブジェ
余白たっぷりの1ページ目の冒頭からなんじゃこらというおかしな文章がつづき、古書店で読み始めずにはいられませんでした。ワタシにとってはじめての作家さんですが、また古書店で名前を見つけたら手に取らずにはいられません。
エッチな言葉や表現がいっぱいててきてこれはエロ本だなと思いながら読み進めました。でもこれは、あることを伝えるための彼女のスタイルであるということに気付きます。古賀さんのおうちにできたいそぎんちゃくと数の子のようなオブジェもオチがうすうす感じられてよく効いていたと思います。ワタシの新人作家であることと彼女のインバクトに、ファイブスター!
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僕が一番好きな小説です。
恋愛小説として大好きです。
今までも沢山恋愛小説を読みましたが、この小説が一番です。
他の恋愛小説と、何が違うのか。ちょっと考えてみました。
一言で言ってしまうと、それは「僕の身の丈にあっている。」と言うことです。
もちろん、傷心の海外旅行での出会いとか、クルーザーで港の夜景を見ながらのデートとか、そういう恋愛小説も好きなのですけれども、そこには「僕」がいません。
そう、「終業式」を読んで、僕が「一番好き」と断言できるのは、「たとえば登場人物の中に僕がいても違和感がない。」僕の身の丈にあった恋愛小説だと言うことです。
物語は、一九六〇年頃生まれた同級生四人の高校時代か -
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驚くべき才能。
直感的で 徹底した 価値観へのアプローチ。
オンナは ダカレル。オトコは 抱く。
オトコは ヤル 存在で オンナは ヤラレル存在。
徹底して見せつける。
性に対する ピュアーで 乙女ティックな願望。
おもろいヒトもいるのですね。
名前の付け方からして オヤジダジャレ風。
主人公は フランチェス子。
悪女で聖女。処女で耳年増。
変なところに棲んでいる人面瘡が 古賀さん。
マゾのフランチェス子とサドの古賀さんの会話が秀逸。
古賀さんは 完全に オジさん。
フランチェス子は 清純ムクナ 30歳の女子。
古い価値観にとらわれながらの 現状肯定と否定。
テレビやその流行が 何気なく -
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なんと激しい純愛小説か!?
全編肉欲にあふれている。こんな恋愛モノははじめてだった。しかもそれが純愛とは(笑)
物語も登場人物もいきいきと、そしてなまなましく、ときに乱暴に描かれる。
言葉があふれてほとばしるとはこうゆうことかと思いながら読み進めた。
一章、二章の子供時代がちょっと読みにくかったけどその後の物語のスピードは凄かった。
内容的にはこれはR指定ではないのか?
表現だけじゃなく、この話は子供には解るめぇ~って感じ。
今自分の過去を振り返っても中学時代が色鮮やかにきらきらと思い出すのはこうゆうことなんだよな、と納得のお答えをもらった気分。
カオルコさん面白すぎです!! -
Posted by ブクログ
読んでみて、いや、読み始めてすぐに
「これは好きな感じ」と夢中になりました
泉(セン)ちゃんの小さな頃の不遇には
いたたまれない思いをしたりしながらも
その考え方、受け止め方に、心が震えました
そして、ずっと心を震わせ、静かに読み終えました
がっかりすることは、正直に生きている者には
必ずあるから、そのときは、気配を消せばいい
泉(セン)ちゃんの周りにいた人たちの
告白を元に作られた小説ですが
周りの人たちの、傲慢さも優しさもみんなみんな
一生懸命に生きているからだと思える
ただ、どうしても泉(セン)ちゃんがいじらしくて
仕方がない気持ちを捨てきれないわたしは傲慢だ
だって、泉(セン)ちゃんは -
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始めて読んだのがちょうど隼子と同い年。その時好きな先生がいて、こんなふうに二人だけの共通の、誰にも言えないいけない秘密を持てたらなと思っていました。ちょっと下心を持ちながら。それから時間が経って、私も14歳じゃなくなって普通に大学に入って、もう一度、読みました。もし河村先生がもう少し年上で、隼子が卒業してから好きだった先生のことを忘れてしまうような子だったら……こんな大きな愛を知ることは永久になかったのだろうと思います。表向き賛成出来るような関係ではない二人ですが、二人はそういう人達には理解されることのない幸せの中に生きていることが出来たのだと思います。