姫野カオルコのレビュー一覧
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すごい興味深い作品だった。
作品の中の、つばさをはじめとする東大生が自分たちを1番として東大以外の学生は嗤ってもいいと、心の底から思ってることを、私は彼らは自分たちの持っている立場に驕りすぎだと考えていた。
しかし、私たちも日常生活で状況は違えど彼らと同じような気持ちになったことはないだろうか?。
仕事ができる人はできない人を侮蔑の対象にするし、それを悪いとは思わない。
運動ができる人はできない人を、顔が整っている人は顔が整っていない人を。
誰もがきっと自分の秀でた部分を免罪符に、人に対して上記のようなことを思ったり、実際に行動や言動に表したりした人もいるはずだ。
逆に誰もが美咲同様に、自分よ -
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ネタバレ実際の事件を元にしただけに、非常に読み進めるのが苦しい物語だった。事件当時は自分も大学生で、犯人・被害者とは同年代だったので、非常に衝撃を受けたことは、今でもよく覚えている。
物語において、東大生5人は「ぴかぴかのハートの持ち主」が故に最初から最後まで、自分が間違っていたとは理解しなかった点が、非常にグロテスク。自分たちは正しく、尊重され、求められるべき存在だと信じてやまない。この思考が故に、格下(特に女性)には果たして同じ人間とは思っていない態度を取る一方で、自分より格上と思われる存在には強い態度を取れないのである。(物語中だと、理Ⅰのつばさが、理Ⅲの友人を頼った兄に驚くシーンがそれだと感じ -
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ネタバレ
わー、すごい作品を読んでしまった。
題材になった事件は恥ずかしながら知らなかったので、純粋にフィクションとして読んだ。
地方から大学進学で関東に出てきて、大学時代には部活でいろんな大学の人と関わり、今も東京に住んでいる身としてはすごくリアルに感じた。
東京出身で高学歴の人って同じ日本人なのにどこか違うというか、自分から見たら特権階級の人々って感じだったんですよねぇ。
実在する学校名とか地名が沢山出てくるし、架空のものだとしても大体のイメージがつく。
例の飲み会の時の國枝は腹立つなぁ。
東大嫌いが書いたと言われるのも頷けるくらい東大生へのイメージが悪くなる。
偏差値が人の価値だと思ってそう -
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高学歴、その中でも「東大」の人間は果たして最上位の人間なのだろうか。
実際学歴が重視される現代では、偏差値はどの程度か?、最終学歴は?、親の大学は?、人間としてのレベルを測るのにそのような質問を投げかけられる。
もちろん日本最高位の大学の「東大」にいた人間は、平均的な人間よりは社会に役立つ人間なのだろう。
でもそれは、自分より頭が悪い人間より偉いことではない。
実際に起きた「東京大学誕生日研究会レイプ事件」のことは、この本を読むまで全く知らなかった。
そのため、この事件が世間を賑わした時に世間の声を生で聞くことはなかった。
私は女性であるため、飲酒がある席で男性の自宅に乗り込んだら、何かしら -
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名作だ、力強い作品だった。私には想像力が足りていなかった。ニュースで見る事件に決めつけでモノを言ったり、他人の苦しみを味わってもいないのに軽く見てしまっていた。東大生らはとても愚かで無知なのに、無知であるが故に愚かさに気付かずふんぞりかえっている。読みながら憤るくらい気持ち悪くて「いやな気分」になった。が、その他人を見下し差別し嗤いたいという欲望が自分にもあてはまっているので、苦しく、グロテスクだった。つばさの兄の「俺みたいな人間が他人を裁く器量はない」と言っている思慮の深さが劣っているとされる社会に生きているのが悲しい。「優秀」が悪いことで、無知であることの言い訳 (まあ優秀だから許してあげ
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個人的には、今年読んだ小説の中で間違いなく1番の作品という前置きをした上で、作品自体や筆者を批判する意図は全く無いけど、とにかく読書中(特に終盤にかけて)は胸糞悪く、いやな感情が渦巻いていました。
作者もあとがきで「いやな気分といやな感情を探る想像小説」と述べられてるように、まさにそんな作品でした。
本章を、「東大ではない人間を馬鹿にしたい欲」だけだった、と締めくくってますが、この"東大"の部分は、どんな身分、肩書、環境にも置き換えられて、誰しもに宿る感情だと思うと、この作品で描かれているような被害者&加害者というのは、そこら中の日常に潜んでいると思うと怖くなりま -
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ネタバレ買っただけで読んでなかったこの小説を
不意に引き出しの中から発見して読んでみたんだけど
あまりにも衝撃的な本を
私は引き出しの中にしまっていたんだなぁと
それこそハートにバンドエイドを貼りすぎた結果なのか
最近何も感じないことが多かったけど
さすがに嫌悪感だったり苛立ちだったり悲しさだったり
読んでていろんな感情がたくさん湧いてきた
私の好きな人はとても賢くて
どうせ私は馬鹿だからと思うことがよくあって
この小説を読んでいて、
もちろんこんなひどいことはないけれど
つばさや譲治たちと似た思考回路を
もしかしたら持ってるのかもなとか考えてた
なぜ伝わらないんだろう…みたいな
彼もきっと、ぴ -
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2016年、この事件が起こった時私は7歳だったからこの本を読んで初めて事件の内容を知った。
恋人というのは、自分の1番の味方でいてくれる存在であることに価値があるのだと思う。男性経験が少なかった美咲は特に強く感じたのだろう 少し違和感があっても、自分のことを愛しているからとのその違和感を飲み込んでしまう。
本当にその恋人に価値はあるのか。
自分の1番の味方は自分であるべきだし、それを人に預けてしまう現代は異常ではないか
つばさのように、何事も簡単に成し遂げてきた人は自信のないことが多い気がする。きっと自分が自信を持って言える努力をしていないから、肩書きや客観的な評価に縋りやすいのだろう
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京浜急行を舞台にした小説ということで、京急百貨店で平積みになっていたので思わず衝動買いしてしました。
姫野カオルコ先生の著作は初めて手に取ったのですが、劇的なストーリー展開があるわけでもなく、登場人物の激しい内面の葛藤があるわけでもなく、ただの日常を描いているのに、その心理描写が絶妙です。
いつの間にか自分の経験とも重ね合わせてしまい、とても共感しながら、春風のように心の中をさーっと作品が駆け抜けていきました。
読み終えたあとに、じんわりと心に残ります。
姫野カオルコ先生の作品に出会えたことに感謝です。
短編小説3編から成り立っている本ですが、ほかの著書も是非読んでみたいと思います。 -
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2010年上半期(第143回)直木賞候補作品。(受賞作は中島京子の「小さいおうち」)
TikTokでよく聴く安住紳一郎の「日曜天国」で、アシスタントの中澤有美子アナへ作者の姫野カオルコさんが書いた手紙が紹介され、その中で本作が登場し、どんな話か気になった読んだ。
タイトルから想像する、いわゆる「シンデレラ・ストーリー」では全くなく、あとがきのことばを借りると、「リアル」は「まるで実際の事件をルポしたような」、「シンデレラ」は「『幸福』の寓意」。幸せってなんだっけ、と考えさせられる作品。
主人公 倉島泉「くらしま・せん」の生き方がとにかく素敵。
泉が小6のときにした3つのお願い。熟慮の末 -
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昭和日本の一地方の土着的人間模様を描きながら、この著者独特の着眼によって「これはいったい何を読まされているのだろう」という感覚に襲われる、稀有なタイプの小説である。昭和の地方都市に生まれた女性がたどる人生というのは著者の数々の著作に共通するテーマであるが、本書はそこに「リアル・シンデレラ」という偶像を置き、ルポ形式で周辺人物へのインタビューを重ねることで、主人公=倉島泉(くらしま・せん≒暮らしません)の人間像を浮き彫りにしつつ、さらに一回転して昭和女性(男性)マジョリティの集合無意識としての憧れ=シンデレラを陰画のように描き出す。
そして、シンデレラはとこしえに幸せに暮らしま… -
匿名
ネタバレ 購入済みどのグロい本よりも悍ましく恐怖
私は40前後の女、おばさんだけど、
女子中時代に男性教諭から猟奇的なことをされ
学校にもみ消され
結局退学することとなった。
性被害も受けたことはある。
そして私の身内に、つばさと同じ大学の人間がおり
どこか似ているような発言を昔していたことを思い出した。
ただ私の身内の場合は、女の子を偏差値では判断しないし
尚且つ究極にモテない人間だったし
運動部にも所属していたので
本の中のような男女がわいわいするサークルとは無縁ではあった。
‥あったけど、私自身は
つばさに対しても美咲に対しても
どちらに対してもどこか共感できる感覚があり
それは読めば読むほど
辛くて読むことをやめてしまいたくなった -
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ネタバレ「次に読む本が決まらない」状態が異常に長く続いてしまったがついに来た!
しかも読む前は知らなかったがイラストはもんでんあきこ
だ。
著者の方が年長であることに加えて、ご本人曰く「上にずれている」ので取り上げられている映画も俳優もほとんどが分からない。全て検索していてはちっとも進まないので気にせず読み進めた。『顔面』と言いつつ著者の観察は顔に留まらず声と身体全体に及ぶ。自分も声と身体がとても気になる質なので共感できたし、自分なりの作品の善し悪しまたは好き嫌いの評価において、役と俳優のマッチ度を最重視するのもありかもと思いを新たにした。 -
Posted by ブクログ
帯には「異色の食のエッセイ」とある。
なるほど、なるほどである。
まずタイトルに惹かれる。
明らかにこれは怒っていますね? うん怒っている。
食 と言っても、この方は酒ありきの食である。
この料理にはどんな酒が合うか、和食のコースの酒の順番、良い店の条件、日本酒の煩わしい種類分け、など。
まあ良い大人であるから、他人の言動に対して、また社会情勢に対して、声を荒げて怒ることはなさらないにしても、あきれる、嘆く、気分を害する。
まあ気持ちよく飲食したいのに邪魔してくれるな、という感じ。
そして今回も出身地の滋賀の話題や、幼少の頃の懐かしい話(同世代なので大きく頷く)が盛りだくさん。
家飲み用のお