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修道院で育った穢れなき乙女フランチェス子に、ある日突然、人面瘡がデキた! しかも最初は腕にできた人面瘡は、所もあろうにお×××に定住してしまった。のみならず「おまえはダメ女だ」「どんな男からも愛されない」と朝な夕なにフランチェス子を罵倒する。そんな人面瘡を“古賀さん”と名づける健気なフランチェス子の運命やいかに? あなたの腹筋を震わせる極北の笑いと奇想天外な物語の裏に、現代人のジェンダーを見つめる醒めた視線が光る、著者の代表作。
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Posted by ブクログ
ゲームメーカーの女性プログラマーを主人公にしたファンタジーです。 主人公の勤務形態が嘱託なので、在宅勤務。独り暮らしなので滅多に人と会うこともありません。早くに両親と死別し、きょうだいもいない彼女は、戒律厳しい修道院で育ちました。成人して後は、友達から「フランチェス子ちゃん」と呼ばれるほど(結果とし...続きを読むて)禁欲的な生活を送っています。 そんな彼女のファンタジーは、哀れ股間に人面瘡が出来てしまう喜劇。しかも人面瘡はしゃべります。何をしゃべるかと言えば、恵まれた容姿にもかかわらず、禁欲的な生活を送っているフランチェス子ちゃんを人面瘡が「ダメ女、ダメ女」と、替え歌にして繰り返して歌います(笑)。そんなふうに、なじりながら歌います。喜劇です。 奇想天外な、この喜劇は第117回直木賞候補となりました。惜しくも受賞は逃したものの、僕は奇想天外さに微笑みながら、いつのまにか一気に読んでいました。そして、読み終わると、心がほんのりと温かくなっている事に気づきました。まさしくファンタジーでした。 特に結末が好きです。本書のストーリー展開を考えると、前段で「喜劇です。」と書いた以上の概要説明は出来ないのですが「概要説明が出来ない」と書いた事で察して欲しい本書の結末は、単なる喜劇で終わらない、奇想天外さにビックリした僕の裏をかく意外さで、心温まるファンタジーなのでした。 殺伐とした現実社会を生きるOLのみなさんや、若い独身サラリーマンにお勧めしたい一冊。と言うのも、殺伐とした現実を生きている僕が、現実さながら迫真に満ちたビジネス世界の駆け引きや、職場の同性間に見られる陰湿ないじわるをリアリティー豊かに物語る小説ばかりを求めるものではないからです。時には、夢の中のように、ここちよいお話しを求めたくなるからです。 苦労は買ってでもしろ。と、よく言われますが、求めもせずに押しつけられた苦労を背負っている人には、清涼剤の一服も必要だろうと思うのです。 殺伐とした現実に疲れたみなさんには、だましてでも読んでもらいたいファンタジーでした。 ちなみに「受難」とはイエス・キリストの受難。新約聖書マタイ伝第27章。 裁判に掛けられたイエス・キリストは、偽証により死刑を宣告される。イエスを銀貨三十枚で売ったユダは罪を悔やんで首つり自殺。偽証に反証しないイエス・キリストは、死刑に甘んじるが、裁判長は無実を知って、裁かず、群衆に委ねた。群衆は、イエスをむち打ち、着衣を剥ぎ、いばらの冠をかぶせ、右手に葦を持たせた。つばを吐きかけ、頭を叩き、十字架を背負わせた。罵り、あざけり、ついには十字架に磔。磔になりながら、なぜか最後に「どうしてわたしを見捨てるのですか。」と神に叫んだイエス・キリストは絶命する。 というような、イエス・キリストの逮捕・処刑一連の「受難」を指す。 文庫の解説は、米原万里。いろいろな読み方が出来るファンタジーの、楽しみを広げてくれる解説です。
いそぎんちゃくと数の子のようなオブジェ 余白たっぷりの1ページ目の冒頭からなんじゃこらというおかしな文章がつづき、古書店で読み始めずにはいられませんでした。ワタシにとってはじめての作家さんですが、また古書店で名前を見つけたら手に取らずにはいられません。 エッチな言葉や表現がいっぱいててきてこれは...続きを読むエロ本だなと思いながら読み進めました。でもこれは、あることを伝えるための彼女のスタイルであるということに気付きます。古賀さんのおうちにできたいそぎんちゃくと数の子のようなオブジェもオチがうすうす感じられてよく効いていたと思います。ワタシの新人作家であることと彼女のインバクトに、ファイブスター!
驚くべき才能。 直感的で 徹底した 価値観へのアプローチ。 オンナは ダカレル。オトコは 抱く。 オトコは ヤル 存在で オンナは ヤラレル存在。 徹底して見せつける。 性に対する ピュアーで 乙女ティックな願望。 おもろいヒトもいるのですね。 名前の付け方からして オヤジダジャレ風。 主人公は...続きを読む フランチェス子。 悪女で聖女。処女で耳年増。 変なところに棲んでいる人面瘡が 古賀さん。 マゾのフランチェス子とサドの古賀さんの会話が秀逸。 古賀さんは 完全に オジさん。 フランチェス子は 清純ムクナ 30歳の女子。 古い価値観にとらわれながらの 現状肯定と否定。 テレビやその流行が 何気なく登場する。 ガッテン、ガッテンと言いたくなる 雰囲気。 米原万里の解説を読みたいがために 読んだ本。 米原万里の 抱腹絶倒 が 目に浮かぶ。 オトコなんて 銅像で いいのだ。 チンチンが 懺悔しているのだ。
古賀さんはひどい。人面痣で、アソコにできているのにひどい。 でも古賀さんと語るフランチェス子の姿を読み進めていくうちに古賀さんも愛おしくなってしまう。 こんな小説初めて読んだ。
直接的な物言いに最初は面食らうかもしれないが、読み進めるうちに、いつの間にか引き込まれている。随所に見られる作者独自の女性論、男性論なども興味深い。
モテないどころかあらゆる男性を萎えさせるフランチェス子(美人)は未だ処女。そんなチェス子のXXXに人面痘「古賀さん」が取り付いた!「そんな風だからお前はモテないんだ」と、各国の処女に取り付いてきた古賀さんは説教するが、チェス子はそれでも自分の真っ直ぐな生き方を貫く……。ユーモアの中に皮肉とペーソスを...続きを読む混ぜ込んだ寓話。恋愛に「テキトー」とか「打算」などを持ちたくないあなたに強力にお薦めしたい一冊です。
この人の作品はどれも非常に個性的ですね、直木賞候補にもなったらしいですがさすがにこの作品ではダメ出しが多かったよう
米原万里さんの「打ちのめされるようなすごい本」を読んで本書と作者を知った。確かに今までに無いような「打ちのめされるようなすごい本」だった。 のっけからすごい展開だったけど、フランチェス子と古賀さんのやり取りから色々と考えさせられる内容があった。 さすがに映像化できないよね(笑)って思ってたら、映画...続きを読む化されててびっくり(笑)色んな意味で刺激のある一冊でした。
女性の局部にできた悪態を吐く人面瘡(笑) なんとも凄まじい設定にどうなる事かと思いましたが、読み進めるうちに姫野さんが言いたいことが分かってくるような気がします。 余りに極端な設定、笑いを誘う罵詈雑言。ふざけて居るようで、その中にちゃんと言いたいことを込めて行く。 こんな手法もあるんだな。 なかなか...続きを読む面白い話でした。 映画化されてるんですね。 どんなになるんだろう。 映像化されると単なるおふざけになりそうで、あまり見てみようとは思わないけど。
後半は急展開。序盤はどうなることかと思ったんですが、楽しく読めました。「童話」とカテゴライズするには想定年齢が高い気もしますが、本作を通して性への価値観を話し合っていくことは、とても大事だと感じています。100%とはいいませんが、かなり滑稽な行為でしょう。セックスって。
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姫野カオルコ
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