原田宗典のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ高校時代の友人のオススメ。
集英社ナツイチの文庫目録を見ていて、いくつか見繕ったうちのひとつ。
初めて、原田宗典さんの本を読んでみた。
「~である」口調と砕けた口調がうまくミックス。
自分でツッコミも入ったりして、冷静な視点も忘れない。
毎日、劇的ではなくても、非日常的ではなくても、自分なりの視点を持つことによってこんなに世界は面白いものになる。
ショックな出来事、嬉しい出来事、アラララな出来事、周りをぐるっと見てみると、たくさんの事柄が散らばっている。
お医者さんがらみのイターイ話は想像すると、ヒィィと怖くなる。
病院がもともと苦手な私はさらに「なるべく病院のお世話にはならぬよう気をつけ -
Posted by ブクログ
東洋一がバッティングセンターで鈴木使命太,〆太に会う所から話が始まるが,〆太は盲目だが非常に感が良い.洋一はハッパできめて自堕落な生活をしていた.中学時代に金田香に胸をときめかせたが,卒業時に小さな事件があった.大学時代に遊び人の西田に雀荘で会い,話が展開し始める.〆太は永福町の豪邸に住んでおり,洋一の来訪を歓迎してくれる.洋一は西田の指南で裏ビデオの商売をやるが,その過程で金田香を見つけ,西田に取り持ってもらって再会する.西田は時折表れて,話題を提供するが,オウム真理教の覚醒剤事件は村井が出てきて,楽しめた.その過程で〆太の父が凄い奴だということも判明.話の展開が急で予想がつかないところが非
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ノンフィクション?フィクション?・・・どっちにしても笑えないんだけど~w
そして、回想があっちへいったり、こっちへいったり・・・なんだか夢か現かという感じの不思議さです。
昔、大好きでよく読んだんだよね~。
もう、買い漁ってた感じ。
鬱病で書けなくなったのは知ってたけど、自殺未遂までしてたとは。。。
おまけに、麻薬で逮捕でしょ。しかも不倫までしてたとは。
そりゃ、家庭も崩壊するわなぁ・・・。(してはいないみたいだけど)
楽しみに読みだしたものの、最初のうちは、むーん・・・ダイジョブか、ハラダさん?という感じで危ぶむ。
で、行きつ戻りつみたいな不思議な雰囲気にハマり・・・ラストがよかったんですよ -
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大学生の頃、原田宗典の本を読みまくっていました。
いつからか、著者の新しい本を見かけなくなり、ただ他にも好きな作家さんはたくさんいたし、他の本もたくさん読んでいたので、あまり気にもしないまま時が流れ、わりと最近、著者の身に起こっていた病気や逮捕の状況を知って、驚いていたところでした。
そして、ものすごく久しぶりに出たこの新刊の存在を知りました。
長編小説となっていますが、私小説という感じ。
順序だったストーリー性のあるエンターテイメントという感じではなく、例えるなら、夜眠れない時になんとなく昔の出来事を、時系列バラバラで思い出すままに思い出して振り返っている時のような、そんな感覚。
そしてやっ -
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【本の内容】
ああっ、ボクはこんなに注目されちゃってるぅ!
超自意識過剰人にして、大胆不敵な小心者のハラダ君が、極度の緊張のあまり、ドツボにはまっていくヒサンなお話の数々。
初めてのデートで。
高級ホテルで。
床屋から始まって歯科、皮膚科、眼科、人間ドックをめぐる世にも涼しい医者大験。
何でもないフツーの日々を、ちょっと痛くて、怖くて、笑える非日常へ誘うエッセイ集。
[ 目次 ]
スバラ式世界
世にも涼しい医者物語あるいは血も凍る体験
東京トテチテタ月報
雑文天国
[ POP ]
こんなに自分の恥ずかしいことを面白おかしく書ける作家は他にいないといっても過言ではないと思います。
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『男子』というものは、いったいいつになったら心の底から大人になれるのだろうか?
もちろんいつまで経ってもこどものままだとただのおかしな人になってしまうので、歳とともに社会性を学んでそれらしく振る舞うようになるイキモノではあるが、心の底では『こども』の部分が抜け落ちない。
『男子』たるものそういうイキモノなのではあるまいか?
かくいうボクもいまだにうちの相方さんからは「おまえはいつになったらおとなになるのだっ!」と日々叱咤激励を受けて、エヘヘと受け流している日々である。
そんな男子のこどもらしさが爆発するのが思春期の小難しい頃合いの男子である。
本書はそんな時代のなかでも17歳前後というおバカ -
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キングオブエッセイによる代表作、と言っていいのか。家族、青春、恋愛など、多岐にわたって描かれる軽快なエッセイ集。この文体が読みにくいというのなら、どんな文章も読めないでしょう。男が家族をテーマにエッセイを書く場合、ダメオヤジになりきって書くことで、周りの面白さが更に際立つという典型である。2013年に覚醒剤所持で逮捕されてるそうなので、恐らく一般書店からは消えたかもしれませんが、あいにく古本屋にはたっぷり置かれているのが原田作品であります。事件ウンヌン関係なく面白いものは面白いという人には、間違いなくオススメです。今後は中島らもみたいなスタイルで行くのかねえ。
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読書録「見学ノススメ」4
著者 原田宗典
出版 講談社
P48より引用
“新劇にしろ純文学にしろ「自分は正しい、客が悪い」と言い始
めたとたんに、その分野は凋落の一途を辿っているのである。”
コピーライター、小説家、エッセイスト、劇作家と多方面で活
躍する著者による、主に東京都内の見どころを見て回った一冊。
原宿の占い喫茶から京都や大阪まで、大人の社会見学が描かれ
ています。
上記の引用は、新宿末広亭という寄席を見に行った時の締めの
一文。自分の精進が足りないことを人のせいにせずに、日々しっ
かりと頑張りたいものです。しかしまぁ、なかなかに難しいこと
だとは思いますが。
面白そ -
Posted by ブクログ
ネタバレ短篇集です
「恐怖小説」などと書いてるけど,原田宗典にたぶんガチの怪奇現象みたいなのは書けない.そういうわけで,「いやな音」はあんまりおもしろくない.「いわくつき」の「いわく」を具体的に読者に想像させないと怖がれない.
原田宗典が書くのはそういうのじゃなくて,もっとドギツイ程の人間っぽさ.一番最初の「ミズヒコのこと」がまさしくそれ.「ポールニザンを残して」なんかは,ムリにホラーとしてのオチを付けなければ,ほんと,サリンジャーの短編みたいですごく好きだった.
最後の「屑籠一杯の剃刀」はいずれも葉介なる人物が年齢を変えて主人公として登場するいくつかの物語.最後の「西洋風林檎ワイン煮」は世にも奇妙な