原田宗典のレビュー一覧

  • おきざりにした悲しみは

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    人情ものといった風情の小説で、作者の人となりとかぶって(昔は作者のエッセイをよく読んでいたが、あの事件以来目にしてなかった。)なんだか胸熱だった。才能もあり、それを続ける根気もあるのに情熱が足りない。向上心というか上昇志向の欠如が、不幸であるようにも思うが、それがこの人物を魅力的にしている。とにかく優しい。吉田修一や重松清が描きそうな昭和の男の物語なんだけど、哀愁とユーモアの割合が秀逸。さすが。最後は希望の見える展開で、読後感もよかった。

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    2025年05月06日
  • おきざりにした悲しみは

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    人生はきっとやり直しがきく。
    自分の為じゃなく、誰かの為に行動したいと思えたら、そこから何かが変わり出すのかもしれない。
    打算じゃなく、純粋な気持ち。
    歳を重ねるほど、見失うその気持ちを、この小説の主人公はちゃんと持ち続けているんだな。

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    2025年04月19日
  • おきざりにした悲しみは

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    主人公の長坂誠に、作者である原田さんの経歴や性格がかなりのっているのかな?そこに起こる出来事は『スメル男』を彷彿とさせるフィクションみたいな。
    原田さんのエンタメ性が出ている作品は久しぶりな感じがして、楽しく読みました。

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    2025年04月19日
  • おきざりにした悲しみは

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    なんかほっこりとする話でした。
    話の中で、何で他人のものを盗んだらダメなのか?、という問いかけに対して、主人公が、「がっかりする人がいるからだよ」と、答えるシーンがありましたが、この返事ってとても奥が深い答え方だな、と思いました。
    この件だけでも、この本読んで良かったと思ってます。

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    2025年04月16日
  • おきざりにした悲しみは

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    原田宗典さんの小説はもう30年振りくらいですが、ずいぶん達者で、一章10ページくらいの短い中で話をうまく区切りながら展開させていて、飽きさせません。一気に読んでしまいました。
    65歳の人の良いじいさんと母親がいなくなった小さな姉弟を中心に話が進んで、ずいぶん都合の良い展開ですが、でも読後感の良い仕上がりです。気分よく読み終えました。

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    2025年03月29日
  • おきざりにした悲しみは

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    何年ぶりだろう、著者の本を読んだのは。
    著者の書く、優しくってちょっと不器用な感じの登場人物が好きで、どこかふんわりとした雰囲気の物語が好きで、気に入って頻繁に作品を手にしていたのはどれほど前だったか。
    著者の率いる劇団の舞台を見に行って、握手会?サイン会?そんなのにも参加した覚えがある。
    事件があってからずっと、作品に触れる機会がなく、いつしか私も小説を読むことがめっきり少なくなってしまっていた。
    昨年、新刊が出たと知って懐かしくなり、予約して読んでみたのだが。
    ああ、そうだった、こんなふうに物語を書く人だった。読みやすくて入りやすくて、ふわっと心を温めてくれるようなお話。
    ほぼ一気読みで読

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    2025年03月25日
  • おきざりにした悲しみは

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    "おきざり"にした、じゃなくて、"おにぎり"にした悲しみはだと思って、ずっとおにぎりが頭の中にあった笑
    主人公は貧乏で犯罪にも関わってるような暗い環境に置かれてるけど、その人と一緒に過ごす子供2人からも学ぶこともあって、一気読みした。
    マカロニえんぴつのはっとりさんがおすすめしてて読んだ。音楽・ギターも出てきて、あいみょんもセリフに出てきてよかった。最近の出来事も書かれてるから読みやすい!
    最後の方に、中国の人が出てくるけどそれは理解しづらくて、ちょっと怖い

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    2025年03月25日
  • おきざりにした悲しみは

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       (装丁原研哉 装画長岡毅)
    主人公長坂誠は自らのこれまで65年を不甲斐ないものと感じて日々をやり過ごしている。
    東京郊外小平市の外れにある住まい「さくら荘」は築40年。旧態然とした設備ゆえに破格の家賃にもかかわらず住人がいるのは六部屋のうち二部屋、長坂と23号室に住む母子のみ。
    23号室の母親が失踪。13歳の姉と自閉症の弟10歳に食べ物、飲み物を差し入れ、部屋に招きカレーライスを共に食べることとなって長坂誠の日々が一変する。長坂の59歳になってからの再上京を助けたまにメールで連絡をくれる二人の友人が著名なグラフィックデザイナーと弁護士。
    かつて志半ばで自らの才能のなさを自覚して見切りをつ

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    2025年03月24日
  • おきざりにした悲しみは

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     主人公の長坂誠と同じ時代を生きてきた私は、共感するところが多くありました。

     泉谷の春夏秋冬〜企業戦士だった頃を思い出します。でも、あの頃があったからこそ今があるんだ❢と自分に言い聞かせています。


    春夏秋冬より
     春をながめる余裕もなく
     夏をのりきる力もなく
     秋に枯葉に身をつつみ
     冬には骨身をさらけ出す

     今日ですべてが終わるさ
     今日ですべてが変わる
     今日ですべてがむくわれる
     今日ですべてが始まるさ

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    2025年03月21日
  • おきざりにした悲しみは

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    終盤、斜め上の展開に驚いてしまったが、
    こんな物語もあってもいいよねと。

    出てくるデザイナー社長や、転落のエピソードなどは、僅かばかり知る著者に関する知識から、あの人かな?自分を投影してるのかな、なんて思いながら読んだ。

    何かを持ってるはずなのに、歯車が噛み合わない人生を送っているような気持ちで生きている人たちには響く物語だと思う。

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    2025年03月14日
  • おきざりにした悲しみは

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    離婚、父親との死別、隣人を庇ったことによる逮捕…。それら波乱万丈の人生の中で生まれた別れや悲しみ、喜びさえもすべて置きざりにして、今は古アパートで孤独に生きる主人公の長坂誠。
    それでも、最後まで捨てずに貫き通したのは義理と情に厚いという性格。
    その人徳により、隣人に手を差し伸べる中で、孤独な生活の中で奇跡のような出会いが生まれる。

    何があったとしても自分の信念は曲げず、実直に進んでいれば、人生捨てたものではないなと思える作品。

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    2025年03月03日
  • しょうがない人

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    これを読んだ日からメロンがどーしても食べたい
    種のとこが甘すぎるぐらい熟してる高級メロンも食べたいし、300円ぐらいの安くて美味しいハネデューメロンも食べてみたい
    いつか高級なメロンだけを買いに行く日をつくって贅沢な時間とお金の使い方をするって決めたの

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    2024年04月24日
  • 海の短篇集

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    ネタバレ

    海の短編集を読んでみた。
    12個の短編。短いので、サクサク読める。
    ほとんどが日本ではないどこかの話なので、すごく不思議な感覚になる。

    日本ではないけど、主人公は日本人なので周囲の言葉は「片言の日本語」だったり、「全く分からない言葉」だったりする。
    広がっている世界は日本にいたらおそらく体験することはないだろう世界だけれども、「地球のどこかにはある」という世界。
    それでいて、お話しは完全に非現実で、幻想的なネタが詰め込まれている。

    一番気になったのは、「黒魔術」と言う話。
    お店の人が「高い」と言って示した値段に「買えない」と答えたはずなのに、呼び止められもせず、放置されて苛立った主人公が、

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    2023年12月13日
  • 海の短篇集

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    タイトルに“海”の文字があり、海に関連した物語が始まるのだと想像しやすかった。
    淡々と読み進めて最後に覆されるような、ぞっとするような終わり方で印象に残りやすい。
    短編というよりは、ショートショートに近い短さで手軽に読めて大好きです。

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    2023年02月01日
  • 何者でもない

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    ネタバレ

    昔通っていた予備校の先生のオススメの本の一つにあったので読んでみました。

    <あらすじ>
    主人公のショウジショウイチは劇団21世紀少年の役者(といっても実態は裏方や通行人役などをする奴隷)。
    本書は3章構成になっていて、それぞれショウジショウイチを中心に劇団員との関わりが描かれる短編連作集なのである。

    1章:
    元劇団員でショウジショウイチと同期だったクスコちゃんの引越しのお手伝いをする話。

    2章:
    劇団の看板役者、三島さんが失踪したのでショウジショウイチが探す話。

    3章:
    新人奴隷のカンパチ青年と劇団内の公演に向けて二人芝居を練習する話。ショウジショウイチと一時期関係のあった真知ちゃんが

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    2021年05月17日
  • 十七歳だった!

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    楽しくさらっと読めました。
    はっとりさんがこれを好きなのはすごくすんなり。
    どんな小説を書く人なのか気になります。

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    2021年02月26日
  • 十七歳だった!

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    久しぶりに笑いたくなって、再読。
    初めて読んだのは20歳そこそこで、弟や母も読んで大笑いした。大学生の間に何回か読んだはず。
    今回はその20年後の再読。こんなハイテンションだったかなぁと文調に面食らいつつ、そのうちぷっと笑ってしまう。
    あーでも、高校生の頃なんて大部分忘れちゃったなぁ。20歳の頃はもっと身近に思えたのかもしれないけど。
    またきっと読むと思う!

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    2020年01月10日
  • スバラ式世界

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    ネタバレ

    高校時代の友人のオススメ。
    集英社ナツイチの文庫目録を見ていて、いくつか見繕ったうちのひとつ。
    初めて、原田宗典さんの本を読んでみた。

    「~である」口調と砕けた口調がうまくミックス。
    自分でツッコミも入ったりして、冷静な視点も忘れない。
    毎日、劇的ではなくても、非日常的ではなくても、自分なりの視点を持つことによってこんなに世界は面白いものになる。
    ショックな出来事、嬉しい出来事、アラララな出来事、周りをぐるっと見てみると、たくさんの事柄が散らばっている。

    お医者さんがらみのイターイ話は想像すると、ヒィィと怖くなる。
    病院がもともと苦手な私はさらに「なるべく病院のお世話にはならぬよう気をつけ

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    2019年05月22日
  • 〆太よ

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    東洋一がバッティングセンターで鈴木使命太,〆太に会う所から話が始まるが,〆太は盲目だが非常に感が良い.洋一はハッパできめて自堕落な生活をしていた.中学時代に金田香に胸をときめかせたが,卒業時に小さな事件があった.大学時代に遊び人の西田に雀荘で会い,話が展開し始める.〆太は永福町の豪邸に住んでおり,洋一の来訪を歓迎してくれる.洋一は西田の指南で裏ビデオの商売をやるが,その過程で金田香を見つけ,西田に取り持ってもらって再会する.西田は時折表れて,話題を提供するが,オウム真理教の覚醒剤事件は村井が出てきて,楽しめた.その過程で〆太の父が凄い奴だということも判明.話の展開が急で予想がつかないところが非

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    2018年12月26日
  • 東京見聞録

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    普段遊びに行く場所ではなく、ちょっとディープな東京の珍スポットを体当たりで経験した1冊
    渋谷や新宿、神田、原宿など定番の街から昔ながらの街まで、そういう見方があったか!?
    と・・
    笑いながら読んでしまう1冊

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    2018年10月28日