原田宗典のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ幼い頃に読んで…心のどこかに怖いものがひっかかっている感じ。
額に×がついてたり、縛られた人は捨ててよかったり
FAXから腕が出てきたり、壁に穴があいていたり…??
いつもの街なのに誰もいなかったり。
確かそんな感じだったような。
おぼろげながら、世にも奇妙な物語に通ずるものがあり
怖いのダメなのであえて読み返したくはないけど
今の怖いものみたさな性格はこの本からスタートかな。
と考えると、私の人生でかなり影響を受けた本です。
こういう体験があるから、本は幼い頃から読むべきだと思ったよ。
今読んだって、何も残らないと思えるから。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ楽にせよ絵画にせよ文学にせよ、世に言うアーティスト・文化人はその作品でかつてこれまでに多くの人々を魅了してきた。メロディーの美しさや色彩感覚、言葉の響きなどは、それぞれの芸術家一個人の人間性から生まれてくるものだと思う。それだけに、多くの人を惹き付ける作品を生み出す芸術家は、それだけ魅力的な人格を有しているのではないだろうか。と、まあ堅苦しいこと書いてみたけど、これって結構真実だと思う。曲はいいなあと思うアーティストでも、ライヴのMCとかでキライになっちゃうこととかあるしね。
この作品を読むと作者の人情味というか温かさがひしひしと伝わってくる。普段おどけた語り口で話が進むぶん、ときおり顕わ -
Posted by ブクログ
そういえば国語の教科書に、死を題材にしたこの人の話が載っていた。
ちょっと不思議なお話だった気がする。
そのとき、この作者の紹介文があったのだけれど、高校でわたしの大好きだった国語の先生はこの人のことこきおろしていた。
「軽い」って。ばからしいって。
さて、この作品はそんな作者の、若いころを振り返って書かれたエッセイ。
その中でも「はたらく青年」のタイトル通り、経験したアルバイトにまつわるお話が収録されています。
面白かったです。部屋でおなかかかえて一人で笑いました。
テンポがいい。
そして気取らず正直なところもいい。
ちょうど大学のころの話が多いけど、若さゆえの勢いとか、ばかみたいな考 -
Posted by ブクログ
TOKYO FMの「ミッドナイト・オデッセイ」として放送されたものを小説にまとめた短篇集。
たった2ページにおさめられた、旅のおはなし。
風に凪ぐ、湖の水面も見ているような感覚に心が陥る。
ずっと、手元に置いておきたい本。
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「イグアノドンからの伝言」
ロンドンのクロムウェル・ロード。
イギリスの誇る自然史博物館に飾られている、恐竜の骨格標本は、時々お喋りをする。
そんな噂を聞いたのは去年の春でした。
イギリスから帰国して友人がもっともらしい顔で話して聞かせてくれたのです。
「イグアノドンの骨格標本だよ。