原田宗典のレビュー一覧
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ネタバレ文庫では初読の筈なのだが
神様が自宅に降臨した話とか、武者小路実篤先生の話とか、
夜霧よ今夜もありがとうの話とか、なんとなく読んだような気がする内容がちらほら。
もしかしたら単行本で読んだのかな。全く記憶にないけど。
基本的にはタイトル通り『たまげた』話。
どっちかというと下ネタ寄りかな。
などと思っていると操山会館のO崎さんのエピソードとか
ほろっとする話が混ざっているから油断ならない。
『相棒』でおなじみ、大谷亮介さんの豪快エピソードには驚くばかり。
先日引退を表明した加藤鷹氏が登場するところには
あまりのタイミングの良さに身震いした(笑)。
然るに『たまげる』ということは、知って嬉し -
Posted by ブクログ
本全体が、優しくって少しばか、ってかんじ。この優しくって少しばかを大事にしたいって書いてる本ってこの世にものすごくたくさんある気がするから、みんな心の底ではこういうの求めてるのかなあ。危うい揺れ動きが面白い場面設定で描かれているものが六短編。全部ひやっとするかんじなんだけれども、これはたぶん本としての本質的なひやっとではなく、筋としての脚本的なひやっとかな、と思う。女のひとがかく男女の揺れ動きは時々ありえないほどの寄り添いの波が押し寄せて、それがすきなんだけれども、男のひとがかく男女の揺れ動きはそれはそれでとても興味深い。一線かくしているし、女のひとの観察がすごくて、はっとさせられた。
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Posted by ブクログ
古本市で購入した本、上梓されたのが20年も前ですから取り上げている話題がひと昔前のものですが、原田さんとそう変わりない年代なのであまり違和感はありませんでした。
それにしても、この本は待ち時間の合間に読むには肩が凝らないのでいいだろうと読むのはいいのですが、読む場所をわきまえないと大変なことになります。・・・といいますのも、内容が抱腹絶倒という表現も大袈裟ではないほどの刺激に満ちたものなので、大勢の前で読んでいると突然吹き出しそうになるのこらえなければならない、といった難行を強いられることになるからです。私もうっかり通勤の電車の中で読んでいて、笑いをこらえるのに必死でした。
お笑いのセンスは -
Posted by ブクログ
ネタバレひとつ4ページくらいの短編が21個。
こういうのって全部の短編でテーマを揃える、とか書き出しを同じにする、とかよくあるけど、どれも20ちょっとくらいの男が初めて会社に入って大きなことも果たせない、っていう話。ちょっと切ないようなだったり、怪談みたいだったり。あ、でも怪談めいた話は原田さんはやめたほうがいい。
タイトルが「人の短篇集」でどういう意味なんだろう。「人の」は「他人の」って意味じゃないのか。「あとがき」か何かで説明があると思って、短編一つだけ読んで「あとがき」を読もうとしたけど「あとがき」がなくて「解説」しかなかった。結局ナゾ。