畠中恵のレビュー一覧
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ろくでなしの舟箪笥…開かなくなった祖父の形見分けでもらった舟箪笥。しかし預かった矢先に怪異が頻発するらしく、若旦那に助けを求めてくる話。舟箪笥はからくり箪笥のこと。タイトルがポイント。
ばくのふだ…寄席を見に行く若旦那。なんと不義を働いた武士の話を噺家が話している途中で、武士が抜刀、乱心。寄席どころでなくなる。
その夜長崎屋に現れたのはその噺家。正体は獏だった。武士に斬りかけられた原因となった噺は何か。若旦那が推理する。微微ホラー。
ひなこまち…江戸の町で雛人形の手本とする小町を選ぶ番付が出るという。そんな中で古着屋の着物が盗まれる事件が頻発していて、若旦那のところにいる屏風のぞきが巻き込 -
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しゃばけシリーズの続き。
各編の最初に長崎屋でのお料理のレシピが。
若旦那は相変わらずのお人好し&病弱ぶり。
久しぶりに読んだけど、描写が丁寧で好きだ。
ゆっくり江戸の町を想像しながら読んだら、意外と時間が経っていた。
こいしくて…小豆粥
恋の病が猛威をふるう通町界隈での話。
若旦那、胸がチクリとする。
やなりいなり…やなり稲荷
妖怪でなく幽霊あらわる。
からかみなり…栄吉の揚げあげ出しいも
雷がひどい日から3日間、若旦那の父行方不明となる。
長崎屋のたまご…ゆでたまご
不思議な青い玉を拾うが、それを家鳴りが遊んで外に飛ばしてしまう。取り戻そうとする家鳴りの冒険。
あいしょう…味噌漬 -
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ネタバレ短編集ではありますが、一冊まるごと「目」の話で、オムニバスみたいな感じです。
まず、一太郎ですが、初恋もまだのネンネ(古)かとばかり思っていましたが、十二歳(今で言う十歳かな)で淡い恋の経験があったみたいですね。びっくりでした。ちょっとせつない恋でした。
仁吉と佐助は、もっとそれぞれの特徴を活かした話になればいいのに、と思います。
仁吉は女に好かれ、知識が深い。佐助は男に頼られ、腕っぷしが強い。
なのに今巻の話では頼られて戦ってるのは仁吉だし、頭を使った知能戦で女人と駆け引きしているのは佐助でした。逆が良かったとまでは言わないけれど、もっとそれぞれのいいところ引き出した話が読みたいで