馳星周のレビュー一覧
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原発のある敦賀が舞台
希望もなく、ただ死にゆくだけの町で生まれて生きる男の物語
なんだけど…
ま~なんというか…
自分に甘く、女にだらしない男・徹みたいな人って
地方都市だけでなくて都会にもわりといると思う。
実は地元愛なんて全くなくて
ただそこから離れることが怖くて言い訳にしているような人
でもって、いい話があればそちらに飛びついて
失敗すれば中2病か?と思うぐらい感傷的になる
いやいやそんなことって生きてたら
自分で考えて乗り越えなくちゃいけないんじゃないの?
解決策考える前に言い訳かいっ!
って…
ムカムカするぐらいこの主人公がイヤだわ~
で、読み終わって思ったんだけど…
こんな -
Posted by ブクログ
馳星周『神奈備』集英社文庫。
一言で言うと、並みのレベルの作品。主な登場人物は御嶽山の麓の街で悲惨な人生を送っていた少年の芹沢潤と御嶽山で強力として働く松本孝の二人という一風変わった山岳小説である。極端に登場人物が少ないということもあり、馳星周にしてはストーリーが物凄く単純だ。結末も予想通りというか、それ以上も、それ以下の結末も無いだろうといった通りだった。
母親に育児放棄され、中学卒業と同時に母親の生活のために働かざるを得ない潤は己の存在理由を知るために、山に棲まうという神に会うべく単独で10月の御嶽山に登る……突然、冬山へと変貌する御嶽山……
御嶽山の噴火を目の当たりにし、さらに神の -
Posted by ブクログ
新宿歌舞伎町を舞台に繰り広げられる、中国、台湾、香港など裏社会の抗争を描いたハードボイルド。
主人公をはじめ、誰もかれもが生き延びるために嘘と暴力にまみれ、良心の呵責すらない。うんざりするほど徹底したノワール小説だ。
デビュー作で直木賞候補にもなった本作品の初版は1996年、当時の歌舞伎町は、日本の警察の力が及ばない無法地帯と言われていた。知人の案内で怖いもの見たさにゴールデン街の店に行ってみたこともあるが、二度と足を踏み入れようとは思わなかった。
作者は、学生時代にそのゴールデン街でアルバイトをしていたというから肝が座っている。当時の経験があってこそ、歌舞伎町の血生臭い闇の世界を描ききるこ