馳星周のレビュー一覧

  • アンタッチャブル

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    新しい馳ワールド⁉︎
    騙し合いという点は今までと共通するけど、そこにコメディ要素を散りばめた異作!キャラの個性も立ってて一気読み!

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    2017年07月22日
  • 殉狂者 下

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    馳星周のノワール小説。
    フランコ政権下のスペインを舞台にして、過去(1970年代)、現在(2005年)軸でバスク独立のテロ組織(ETA)に身を置く筋。
    主人公は日本人吉岡良輝、その息子のバスク人アイトールヨシオカが過去と現在のパラダイムシフトにおいてそれぞれの主役。

    吉岡は連合赤軍より、世界革命の連携目的で派遣された。アイトールはそのスペインで生まれた吉岡の遺児。
    ETAとは関係をもたずにそだったアイトールの周辺に過去の亡霊がつきまとい、また当時の吉岡とETAとしての活動にスコープして展開される筋。


    馳星周ぽいテンポの良さが健在。
    吉岡の革命への決意、父性の葛藤。
    1970.年代に何があ

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    2015年07月19日
  • 長恨歌 不夜城完結編

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    これまでの下品なアレが鳴りを潜めた。
    健一が強くなりすぎて、また急に葉巻にうるさいキャラになっててウザい。
    そんなん言ったら僕だって目は黒い。

    最後まで、もっとズンチャカするべきだったのだ。

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    2015年07月08日
  • M(エム)

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    ハードボイルド好きになったキッカケの作家。
    久しぶりに彼の作品を読んだ。

    相変わらず、テンポが良くて止まらず読みやすい。
    独特の冷たさと退廃感。アングラ満載の重くて脆い空気感。
    この世界に引き込むのは早い。

    淡々と進む背徳への道があまりにも日常的に描かれていて
    当たり前のように文字を追っている自分にハッとしたり。

    タイトにまとまっていて飽きないところで締めているところが逆に印象に残る、さすがな構成にさくっと読み切ってしまった。
    好き嫌いははっきり分かれるかと。

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    2015年06月02日
  • 夜光虫

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    めちゃくちゃ厚くて重い本。ジャンルは「ハードボイルド」としたが、本当は「ノワール」という、「犯罪者小説」というジャンルだそうな。ハードボイルド小説っていうのは、アイテムの描写にこだわりがあったり、主人公のこだわりが強いことで、キャラクターが立ってくるところが有るのだが、本作にはない。自分の知っている言葉で表すのなら「ヤクザ小説」。

    本作は、台湾に渡った日本人野球選手が、ヤクザがらみで八百長をして云々というストーリーであり、検索するとそれなりに物議をかもしたようだ。

    そしてこの作品、登場人物が全て嫌なやつ、いや、人間のクズと言っても良いのしか出てこない。前半は特に「もう読むの止めようかな」と

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    2015年02月26日
  • 長恨歌 不夜城完結編

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    ネタバレ

    途中で小文が裏切っていると分かってガッカリした。
    幼馴染の女の子は裏切らないで欲しかった。
    主人公のへタレを救うために健一に情報を流してる望みが最後まで叶わず、最後には健一の仕事を継ぐ継がないで殺してしまうのはどうかと思う。
    健一が主人公に気を回すのが、やっぱり今回もホモ展開が来るのだろうかとビクビクしながら読んだ。
    シウルイとヤクザと阿基の取り合いを始めるのかと思った。
    でも健一はそんなことはなく、孤独に耐え切れないで仲間が欲しかったような煮え切らないまま死んでいく。
    混沌としたまま終わっていくのも歌舞伎町か、と思ったり。

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    2014年10月24日
  • 美ら海、血の海

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    作者の新たな境地だろうか。
    作者得意の暴力性が見事に戦争の理不尽な悲惨さを描くのに結びついた。
    しかし、戦争をテーマにした作品はあまたある。
    今この作品で改めて胸をえぐられるというものでもなかった。
    いい作品だとは思う。
    しかし、いつもの馳から脱却を果たそうとするのなら、まだ更なるものを期待したい。

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    2014年10月01日
  • 走ろうぜ、マージ

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    ノンフィクションというよりも愛犬日記と呼んだ方が正解だろうか。馳星周の愛犬マージが悪性組織球症と加齢のため余命三ヶ月となる。愛犬と最後の時を軽井沢で過ごす。

    馳星周が常にマージに呼び掛けるように綴られた文章にマージへの深い愛情がうかがえる。しかし、馳星周のピカレスク小説を期待していた読者にとっては肩透かしを喰らったようで、知りたくない馳星周の内面を知ってしまう作品。

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    2014年07月27日
  • 美ら海、血の海

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    東日本大震災発生から3日後、石巻に入った老人・真栄原幸甚は眼前の惨状に、60数年前、戦時下の光景を思い出す。1945年、日本は敗色濃厚。14歳、沖縄一中の生徒だった幸甚は、鉄血勤皇隊として強制的に徴用される。ついに米軍は沖縄へ上陸。激しい砲撃・爆撃に本島南部への撤退を余儀なくされた日本軍の道案内を命じられ、あまりに苛酷な地獄を見る。慟哭の沖縄線が胸に迫る著者初のオリジナル文庫。

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    2014年07月16日
  • 淡雪記

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    舞台は歌舞伎町でも錦糸町でもなく北海道のリゾート地。妖精のような今回のヒロインは美しい容姿だが心が小学生のままの知的障害の有紀。その有紀が天使さんと呼ぶ敦史。惹かれ合う2人を待ってるのは絶望の世界。何時もの馳ワールド。

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    2014年06月22日
  • 長恨歌 不夜城完結編

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    不夜城三部作の最終編。

    劉健一の狙い。彼によってさんざん引き回される歌舞伎町。
    話は凄いんだけど、やはり不夜城を超えられない。そして、劉健一の目指す先が見えなかった。

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    2014年05月04日
  • ソウルメイト【電子特別版】

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    犬種ごとに綴られた短編7編。
    あたし自身はイヌ好きではないのでここまでの思い入れはないが、一緒に生活し、文句を言うでもなく、注いだ以上の愛情を返してくれるものらしい、そんなイヌとの生活が垣間見えた気がした。
    本当に心の支えになるんだろうなあ。
    自分より先に死んでしまうので、そこをうまく受け入れられないとキツイかも。

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    2014年03月27日
  • 沈黙の森

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    20年間沈黙を守り、しがない別荘の管理人として日々を過ごす主人公田口のもとにきな臭い話と昔の仲間たちが突如集い、元殺し屋としての血が呼び覚まされる。必然か偶然か。20年の時を経て得られた結末やいかに・・。馳ノワール文学やっぱいいね。一気読みかつスッキリ感がなんともいえない~

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    2014年01月19日
  • 沈黙の森

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    ネタバレ

    男50歳。20代の頃は命知らずのヤクザだった。中国人との激戦を繰広げ半ば伝説に。
    現在は長野の別荘の管理人としてひっそりと生活している。一人の若いやくざが組のお金を持ち逃げし、長野の別荘へ隠れたことをきっかけに、やくざたちの争いへ巻き込まれる。最初は巻き込まれる事を拒んでいたが、ある事件をきっかけに争いの渦中へ。そして殺し合いが始まる。

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    2013年12月29日
  • ソウルメイト【電子特別版】

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    最初は犬を失う人たちの悲しい話ばかりだと思い込み、最後まで読めないだろうと思っていたら、それは思い違いでした。悲しい経験だけでなく、犬との絆だったり、犬と共に暮らす喜びだったり、あまり悲しさを突き詰め過ぎないお話でした。著者も長い間犬と生活をしていると聞き納得です。

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    2013年11月25日
  • ダーク・ムーン 下

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    カナダを舞台にした中華マフィア、警察の麻薬をめぐるハードボイルドもの。立場の異なる三人の主人公が出てきて、知らなかった先代からの因果関係が少しずつ明らかになっていく。

    結局全員悪者の暗いバイオレンス感が、さすが馳氏と思う。

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    2013年10月09日
  • ソウルメイト【電子特別版】

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    沢山の人が読んで泣いたと書いてあったけれど泣けなかったのは愛情が足りないせいでしょうか?
    最後の章は泣いてしまったけれど‥

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    2013年09月29日
  • 美ら海、血の海

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    震災後大きく変化された氏の著作。その新作風がもっとも顕著に現れた一冊と言えるのではないか。Noirさはない。

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    2013年08月29日
  • ダーク・ムーン 下

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    救いがない。
    誰も幸せにならない、誰も成長しない、誰も笑わない。
    ノワールだね。

    様々な人種が入り乱れた小説だけれども、登場人物たちはごく限定されています。

    閉鎖的な負の連鎖。

    終わらない悲劇にうんざりとするとともに、なんだかんだ上下巻一気に読まされた事にびっくりです。

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    2013年06月11日
  • 9・11倶楽部

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    日本の象徴、東京の象徴としての都庁を爆破させることを生きる目標にして、必死に生きる戸籍を持たない子供達。馳作品によく見られる「理不尽さへの反発」「抗えず理不尽に死ぬ」が全体的なテーマなんだけど、ギリギリまで抗うなかでのスピード感のある逃避シーンがやっぱり面白い。ただ「漂流街」のような、ぶるぶる震えながら一気に読んでしまうほどの緊迫感はないかな。

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    2013年04月13日