渋沢栄一のレビュー一覧
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「士魂商才」 - 武士的精神のみ偏して商才というものがなければ、経済の上からも自滅を招くようになる。
100の事業を興したとされ、かの一橋大学を創立した渋沢栄一。
その経験を総括し、市場経済の世の中で自立するには「士魂商才」を持たなければならないとする。そしてそれはタイトルの通り、論語で説かれているような道徳心に基づき、算盤を弾いて商売に勤めるということだ。
文語体に近く読みやすいとはいえませんが、その語り草を追っていると、不思議と力が沸いてきます。以下に、印象に残ったフレーズを記録しておきます。
・初めて会った時によくその人を観れば、一斎先生の言のご如く多くは誤たぬもので、度々 -
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転勤になる前に会社の方からいただいた本。
なかなか読み進めないんだな、これが。
論語そのものが腹に落ちにくいけど、平文に直してあり、
渋沢栄一さんの解説でわかりやすくはなってる。
読み込んで、考えて、実践しようとした人の解説だけに、
納得感も高い。
論語って、宗教でもなく理論でもなく心構え。
ひとつひとつ考えてると、なかなか大変。
できないことも多すぎるけどね。
○子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず。
これを好む者は、これを楽しむ者に如かず。
○子曰く、誤って改めざる、これを過ちという。
とりあえず、このあたりは改めて心がけるようにしよう。
この -
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『論語と算盤』は、渋沢栄一の講演口述をまとめたものです。経済活動と社会道徳両立の必要性が記されています。
栗山英樹さんが、大谷翔平選手に『論語と算盤』を薦めたということを、他の本で知りました。渋沢栄一の考えの中に、「お金をよく集め上手に使う」ことがあります。大谷翔平選手が行った、能登半島地震での多額の寄付や、小学校へのグローブのプレゼントが思い起こされます。まさに、「よく集めてよく使う」ことの実践です。
本書には「渋沢栄一小伝」があり、私生活についても記されていました。驚いたことは、お妾さんがたくさんいて、その子供の数は30人以上いたらしいということ!「婦人関係以外は、一生を顧みて俯仰天地 -
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100年近くも前に書かれたとは思えないほど現代社会においても教訓として十分通じるところがあり、名著として長く読み継がれていることに納得した。
渋沢栄一という名前は知っているものの何をしたかまでは認識がなかったが、東京電力やサッポロビール、JR、帝国ホテルに東京証券取引所や日本商工会議所等など480社以上に関わっており、「日本資本主義の父」「実業界の父」と呼ばれる活躍をしていたなんて、現代にいたら、それこそ世界的な実業家でありスーパースターだったんだろうなと想像する。
それにしても1人の人間がよくもそこまで様々なビジネスに関われたなと感心してしまう。
また、西郷隆盛とのやり取りにしても、裏 -
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『論語と算盤』まとめ(渋沢栄一・渋澤健監訳)
目新しい発見はないですが、どの時代も経営者は同じような思想や哲学を持っていますね。論語と算盤、大事な要素です。
■ 基本思想
「道徳(論語)」と「経済(算盤)」は両立できる。
誠実に働き、社会に貢献することでこそ、真の成功と利益が得られる。
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■ ビジネス・働く姿勢
「自ら箸を取る」
→ 人任せにせず、小さなことでも自発的に動く(例:秀吉の草履取り)。
「丸いとかえって転びやすい」
→ 波風を立てないだけの人間ではダメ。信念という“角”が必要。
「大局観が大事」
→ 全体を見渡す視点を持つことがリーダーの要。
→ 5つの鍛え -
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渋沢栄一の歴史と、思想について。
生涯については、大河ドラマを見ていたので割愛し、人生をどう生きるか から読む。
面白かった。
なんとなく、京セラの稲盛さんを思い出した。
やはり私利私欲ではなく、誰かのために、志と正しい道を進むということが人生の要諦なのかなぁ、と思いました。
チャプターが独立しているので、読みやすく、自分が必要だと思うところから読めるのも良かったです。
以下備忘録。
41争いのすすめ→正しい道を進む場合、絶対に争いは避けて通れない。
44交際術を捨てなさい→至誠 トイスラーの相談事について誠意を尽くした話
45適材適所の裏にあるもの→家康の話
46人物観察の三つのポイント