渋沢栄一のレビュー一覧
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・「子が考をするのではなく、親が子に考をさせるのである」―家業に従事させるために息子をとどめようとすると、その決意の固さから息子は父の元から飛び出さざるをえず、親不孝な子にしてしまうという事です。逆に言えば、親孝行な息子にするには、親が折れるしかないということです。ここから子どもの人格を尊重し、独立を認める親の「子離れ」のあり方を学ぶことができます。
・蚊のたかってくるように、用のたかってくる人にならなければいかんよ。役に立つ者は用に追いかけられるが、役に立たん者は用のほうで逃げてゆく。―「頼まれごと」が多くなる働き方をする。
・変化に翻弄されないための「孔子の九か条」①見る、②聞く、③顔色( -
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一言で言ってしまえば、自分には難しすぎてその言葉の意味をしっかりと理解することができなかった。まだまだ青いということか。確かに、今のご年配の方がこの本を熱心に薦めてくる気持ちもわからなくはない。というよりも、ここには人としての理想とされる在り方が余すところなく書かれていることだろう。自分も、5年後、10年後、いやもっと年をとったときに、その内容が少しずつでもわかるようになっており、それが自分の中にすっーと入ってくるようになることを、今はただただ期待して待つしかない。それまではがむしゃらに泥臭く、世の中の何たるかを知るにつとめたいと思う次第である。
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現在大河ドラマ『竜馬伝』が人気です。幕末の混乱期に颯爽と登場し、疾風怒濤のようにその生涯を駆けた竜馬の姿が、この混迷する時代に重なるのかもしれません。また、福山雅治のかっこよさも人気の秘密なのでしょう。
この『竜馬伝』で、ストーリーテラーとして登場するのが三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎。演ずるは香川照之。香川照之の演技があまりにも印象的なため、そちらにばかり目が向きがちになます。
岩崎弥太郎と同じ時代に活躍した“日本資本主義の父”とも称されるのが、渋沢栄一。渋沢栄一はもともと徳川慶喜に仕える幕臣でありましたが、様々な紆余曲折を経て大蔵省に入り、その後は大蔵省も退官して実業界へと転進し -
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月並みだがお札になる人はとてつもない偉人だと知ることができてよかった
渋谷栄一の人生論の中で、自分のことだとドキリとさせられる金言が散らばっている
少なくとも今の仕事に不平ばかり募らせる日々ではなく、すこしでも前のめりになれるところを見つけていこうと思えた
本著で繰り返し述べられていた「趣味をもつこと」
これこそが渋沢栄一を数々の事業に携わらせ、老齢になってなお精力的に活動を続けさせた力の源泉なのだと思った
楽しめる奴は強いをまさに体現した傑人
修験者の下りは彼の知恵とユーモアが垣間見える話でよかった
恥ずかしながら渋谷栄一という名をお札になるまで知らなかったので、知るきっかけをくれた -
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まず、この本が今から100年以上前の本ということに驚きです。現代社会にも通ずる、核心をつく哲学書です。
前半は基本的なことが多く、「凡なビジネス書だな」という印象でしたが、後半にかけて唸らされるページが多かった印象です。段階を踏んで論が展開されているのは、筆者が意識されてのことなのでしょうか。この本が多くの人に愛される理由のひとつは、ここにある気がします。内容の薄い昨今のハウツービジネス本より、よっぽどタメになると思います。
特に印象に残ったのは、第10章の最後の節『成功と失敗は、自分の身体に残ったカス』です。常に心に留めておきたいことと思いました。
仕事をしていて、えも言われぬ不安感に