あらすじ
“経営の神様”ドラッカーにも大きな影響を与えた渋沢栄一。その経営の背骨に据えた『論語』を、自身の波乱万丈の体験と、西郷、伊藤、大久保ら、偉人の思い出とともに語る。名講義、復活!
“経営の神様”といわれ、その死後も大きな支持を受けるドラッカー。彼が日本を研究した際に、「企業の在り方」について、大きな影響を受けたのが、「日本の資本主義の父」渋沢栄一であった。その渋沢が、経営の柱として、人生の羅針盤として、終生、手放さなかったのが『論語』である。本書は、最晩年に、幕末の志士、西郷隆盛、大隈重信、山県有朋や、慶喜など徳川家の人々の思い出とともに語り、書籍として刊行された『論語講義』の現代語訳。混迷を極める現代、顧みるべきは、日本の繁栄の礎を造った渋沢栄一と、2500年以上にわたって読み継がれてきた『論語』なのである。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
本書は、渋沢栄一が85歳の時に刊行した『論語講義』(講談社学術文庫版で全7冊)から編訳者である守屋淳氏が選んだものがまとめられている。2500年も前の偉人である孔子、そして100年近く前の日本に生きた偉人渋沢の思想がコンパクトに学べるつくりになっている。
Posted by ブクログ
【読書その66】渋沢栄一が論語を解説した本。何度読んでも新しい発見がある。特筆すべきは2点。
論語の文章を文章そのまま受け取るのではなく、現代に通ずるものかどうかをしっかり判断した上で紹介していること。
あくまで実践があること。評論家ではなく、常に現実の世界、ビジネスの現場、政策立案などに生かそうという姿勢であること。
Posted by ブクログ
渋沢栄一が、自身が重んじていた「論語」の解説をしている。
その時代の人物を交えて、自己の考え方を織り交ぜて解説しているので面白い。渋沢栄一の生涯を詳しく知れば、もっと面白く読めるのだろう。
礼を重んじ、仁を尽くすこと。
礼:人が守るべく、定められたルール。
仁:自分がしてほしくないことは他人にもしない。
悪意には理性を。
善意には善意を。
Posted by ブクログ
断りがあるような編纂から漏れた渋沢の主張の如何は知ら
ず、主張の特別性は良くも悪くもないが
同時代の英傑との関係性などは彼が論語をなぞる上での具体性とストーリーを興味深くする。
Posted by ブクログ
日本経済の基礎を築いた渋沢氏も論語研究をライフワークとしていた。日本最初の事業家がここまで論語に陶酔していたことに驚いた。蘊蓄は深く説得力がある。また、明治維新時代の名士と親交が深く、特に西郷隆盛らの人となりや思想まで細かく描写されてもいる。面白い。
Posted by ブクログ
朝読むと、背筋がしゃきっとする。
仕事で注意されてちょっともやもやしている時も、これを読めば心がすっきりする。
次は「論語と算盤」を読むつもり。