加藤かおりのレビュー一覧

  • あなたについて知っていること

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    どこをどう評価したら良いか分からないくらい最初から最後まで素晴らしかった。。
    訳者のあとがきも素晴らしい。
    いろんな感情が湧き上がるけど、とにかく切なさが一番大きい。でもやっぱりピッタリの言葉か見つからない!
    自分の中でベスト3には確実に入った。
    とにかく心にぶっ刺さったので星をさらに5個追加したい!

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    2025年11月23日
  • あなたについて知っていること

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    事前に何の情報もなく、シンプルにタイトルが気になって読んだのは久しぶりだった。こうやって出会えた本が面白かった時は、本好き冥利に尽きる。始めからずっと心つかまれた。子ども時代に私も漠然と抱いていた感慨を、やわらかく、しずかに、確かに描写されると、私の心にあった根雪が解けていくような感覚がある。
    癒される感覚がずっとある小説だった。
    内容がマイルドな訳では全くない。むしろ重たい。胸が張り裂けそうな出来事がいくつも起きる。でも傷ついた人に語りかけているこの語り口が切実で、優しい。優しい、はとても負荷のかかる作業だ。誰かの重荷を引き受けて、その人の悲しみを想像し、そっと抱き止めるという優しさは、無傷

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    2025年11月14日
  • 異常【アノマリー】

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    登場人物が多いので、あらすじを追うのに難儀をしますが、本書に挟まれている「登場人物表」がとても役立ちました。本書は483ページほどの作品です。140ページあたりから、「異常」なことの内容が伝えられてきます。それ以降終わりまで一気に読み切る面白さです。この作品は、前知識ない状態で読み始めてもらい作品なので、私も物語については触れません。小説が好きな友人にはお勧めしたい作品です。

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    2025年10月12日
  • 異常【アノマリー】

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    各分野のデティールがすごく(殺し屋・ミュージシャン・医者・学者・FBIなどなど)細かく知的で楽しめる。人は3ヶ月で状況も考え方も変わってしまうものです♪

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    2025年09月30日
  • 異常【アノマリー】

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    折角ならネタバレ無で読んだ方が楽しめると思います。

    カズオイシグロとかみたいな、文学をベースに結構強めにエンタメまぶした感じですが、ベースの人間を描くという部分が確りしているのでいい小説読んだわ。という非常に良い気分になりました。

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    2025年09月28日
  • 星の王子さま

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    あのお星さまにはお花が咲いているのかもしれない、と空を見上げながら思うようになりました。
    大人になるにつれて置いてきてしまう大事なものを、もう一度拾いあげてくれるような作品です。大切なものがこぼれ落ちてしまいそうになったときに読み返したいと思いました。

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    2025年09月17日
  • 異常【アノマリー】

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    評判どおり、第一部のラスト数行で思わず声が出そうになるほど驚きの展開が待っていた。
    いや、むしろここから物語の幕が一気に開いたような、それぐらいの衝撃を受けた作品だった。
    並大抵の知識や想像力では、この作品は作れないだろう。

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    2025年08月30日
  • 異常【アノマリー】

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    ネタバレ検索を厳禁な小説です うっかり目につかないように、手早く読み進めようとしたのですが、物語は各人に迫って、短めに追っては次に移っていくので、垣間見える異常への関心を抱いても、前のアイツに興味があっても、ソイツには興味ないんだなぁという気持ちが湧いて、読み終えるまで、季節が移ろう程の時間がかかりました
    作品として描かれている中で、フランスの小説の中での紋切型なアメリカや中国への印象が興味深かったです、日本についてもチラっと出てきて、こっちが花の都パリの豊かなライフスタイルしか想像しないのと同様に、向こうも浅く日本を切り取って、たまにニュースと関連付けて思い出すぐらいの関係なのだろうなぁと思

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    2025年08月17日
  • 異常【アノマリー】

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    うん、面白かった!大学の仏文講義で受けたジョルジュ・ペレックとこんなところで再会するとは。ウリポの実験小説はやはり面白いし、かなりエンタメ性も強くて素晴らしい。人に薦めたくなる一冊!

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    2025年08月14日
  • ちぐはぐなディナー

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     それぞれに思惑があったり不穏さを抱える2組の夫婦。一方の家庭でディナーを囲むこととなり、大人でおしゃれな雰囲気が漂う。その実、4人の心はお互いを探ったり推しはかったりと、雲行きが怪しい。
     お酒や食事は、人の心を解きほぐしたり穏やかにするのが常なのに、この物語は、その逆をいく。水面下にあったギクシャクは、次第に表面化し、覆いを外す。その意外な結末がシュールで面白かった。思えば、夕食メニューからして、ワイン、ズッキーニの花、カレー、チョコレートと、取り合わせがちぐはぐで、4人の結末を暗示していたのかもしれない。

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    2025年08月08日
  • 迂回

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     嫌な気持ちになるが、面白い。
     子どもを車で轢いてしまったかもしれないという事実から逃れるために、どんどん追い詰められ、また、同乗者である妻も絡め取られ、悪い方へと巻き込まれてゆく感じが、『イソップ童話』のようであり『笑うセールスマン』のようでもあった。そして、いろいろ画策したにも関わらず、結局、被害に遭わせたかもしれない子どもと、同じ身のうえになろうとしているところが皮肉だなと感じた。
     大それたことをしたかもしれない時に、直面せず、かえって大変なことになるというシチュエーションは、日常どこにでもありそうだし、自分の身のうえにも起きそうで恐ろしい。

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    2025年07月20日
  • 異常【アノマリー】

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    ネタバレ

    前半は登場人物の紹介パートで若干退屈。星2くらいかなと思っていたら…

    中盤以降は怒涛のSF展開で、個人的にとても面白かった!ワクワク感が群を抜いています。

    物語の締めもカッコよかったので星5です!

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    2025年07月14日
  • 生き急ぐ

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    著者の自伝的作品と知り、読んでい辛かった。21の「もしも」と二つの「なぜ」からは著者の後悔や怒りが感じられる。色々な場面での何気ない選択や偶然の積み重ねが私たちの「運命」に影響することを考えさせられた作品。日々の一つ一つの選択をいい加減にはできない。

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    2025年01月22日
  • 鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室

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    ネタバレ

    1830年のパリが舞台。7月革命?共和主義?まったく歴史に詳しくない私は、wikiに頼って何とか当時の社会情勢を理解しつつ読みきった。その手間がかかったにしてもとても面白かった。途中に挟まれる少年ダミアンの日記が悲しくて痛々しく、代議士の息子の死の真相を追いかける警部ヴァランタンとの話がどう結びつくのか。結構無茶な事をする主人公たちにハラハラしながらも、あぁそういう事だったのかと納得。ヴァランタンの孤立する性格、常に憂いをまとった雰囲気と対比するように、女優アグラエの明るさと勝ち気な性格が、彼を少しでも明るい未来へと導いてほしいなと思える結末でした。タイトルでもしやと思ったけどシリーズ1作目で

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    2023年09月24日
  • すべては救済のために

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    アフリカのコンゴで、想像を絶する凄惨な性暴力の被害を受けた女性たちの治療にあたり、現状を国際社会に訴え続けるムクウェゲ医師。その生き方や考え方を知れる一冊。

    幼少期から紛争に巻き込まれた一市民としての経験がリアルに語られると共に、コンゴの歴史を垣間見ることができます。衝撃的なストーリーが次々に語られていくのですが、自分や家族を身の危険にさらしてでも活動を続ける、彼自身の行動と強い絆で結ばれた家族のあり方にリスペクトを感じずにはいられませんでした。

    コンゴの問題や、難しい問題に立ち向かうムクウェゲ医師の生き方に興味のある方は是非読んでみてください。

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    2023年07月16日
  • 鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室

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    私は好きだった。
    19世紀、7月革命の頃のパリを舞台に続けて起こった怪奇な事件を巡るミステリー。主人公はヴァランタンと言う若いイケメンの警部。ミステリーの筋だけでなく当時のパリの様子、人々の風俗等が手に取る様に描かれていて内容に厚みを与えていたし、
    読むだけで映像が浮かぶようだった。

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    2022年12月09日
  • すべては救済のために

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    徳島ヴォルティスに所属するバケンガ選手の叔父さんの自伝。
    医療において信仰が及ぼす力の大きさを繰り返し述べられているのが印象的だった。

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    2022年08月13日
  • 念入りに殺された男

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    著名な作家を殺害してしまった女が、罪から逃れるため作家のアシスタントを装いながら、自分以外のもっともらしい犯人と動機を探すために調査する話。着想が斬新で、また主人公の追われる者としての心理にも重きをおいたサスペンスとしても魅力的だった。あとがきによると続編を執筆中らしいので楽しみです。


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    2021年11月21日
  • ちいさな国で

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    宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』。堀辰雄の『風立ちぬ』。夏目漱石の『夢十夜』。連城三紀彦の『戻り川心中』等々。
    文章の美しさが印象的な作品はいくつかあるのですが、この『小さな国で』の文章も、それらの名作と同じくらい印象に残ります。

    本編である少年時代の回想に入る前に、語られるギャビーの追憶。自身と似た境遇の難民へ抱いた想い。故国を逃れたことによる居場所の無さ。
    その文章の詩的な儚さと美しさに魅せられると共に、その語りの奥に秘められた哀しさが、自分の中の琴線に静かに触れてくるような、そんな感覚を覚えます。

    『ちいさな国で』の著者、ガエル・ファイユはブルンジ共和国出身。ブルンジという国はこの小説を読

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    2020年07月24日
  • すべては救済のために

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    ネタバレ

    世界には日本では考えられないようなことがたくさん起きていて、
    そこで、こんなにも厳しい目にあいながらも信念を持って立ち向かう人がいる。
    信仰が人を支える、救うという言葉がまっすぐに届く。
    信仰がなければ生きていけないような、
    人は許せないようなこともたくさん起こすけれど、こんなにも強く生きる人もいるのだと、本当に素直に尊敬する。
    何もできないけれど、せめて、あなたのしていることはすごいことだとたくさんの人に伝えたい。

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    2020年02月22日