20年前に最愛の夫クロードをバイク事故で喪ったブリジット。2人で手を入れながら住む予定で購入した家に引っ越す直前の事故だった。事故に至るまでの様々な分岐点を振り返りながら、「もしも」を問い掛ける。
SFやファンタジーならばタイムリープものになるのだろうが、本作では後悔と諦念の繰り返しになる。重い。つらい。だが、人生とはそうしたものだ。“運命”という言葉は使いたくないが、どれか1つでも違っていれば、結果もまた異なったのかもしれない。
訳者あとがきを読んで、本作が著者の実体験に基づいたものだと知って激しい衝撃を受けた。