【感想・ネタバレ】ちぐはぐなディナーのレビュー

あらすじ

人生の曲がり角は、真夏のパリの晩餐にあった。

ジゼル・アリミ賞を受賞した「反逆へ向かう女性たちを描く、一触即発の密室劇」

8月の暑い夜。パリのラスパイユ大通りにある高級アパルトマンを1組の夫婦が訪れた。エティエンヌが旧友のレミと、レミの妻のジョアルを招いたのだ。エティエンヌの妻のクローディアを交えて、4人でディナーを囲む。弁護士で自信に満ちたエティエンヌ。運動療法士で内気なクローディア。経済学の教師で社交的なレミ。IT業界で成功を収める思慮深いジョアル。それぞれの胸に秘めた思いを抱えながら、ディナーは進行していくがーー。

踏み出してみれば、なんてことのない一歩だった。

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Posted by ブクログ

 それぞれに思惑があったり不穏さを抱える2組の夫婦。一方の家庭でディナーを囲むこととなり、大人でおしゃれな雰囲気が漂う。その実、4人の心はお互いを探ったり推しはかったりと、雲行きが怪しい。
 お酒や食事は、人の心を解きほぐしたり穏やかにするのが常なのに、この物語は、その逆をいく。水面下にあったギクシャクは、次第に表面化し、覆いを外す。その意外な結末がシュールで面白かった。思えば、夕食メニューからして、ワイン、ズッキーニの花、カレー、チョコレートと、取り合わせがちぐはぐで、4人の結末を暗示していたのかもしれない。

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2025年08月08日

Posted by ブクログ

大人の男女の物語
二組のカップルはそれぞれに
互いに物足りなさを感じている
出世したい男とおとなしい女の一組
やり手の女と単なる教師の男の一組
やり手の女の昇格を機に
仕事をもらおうと目論む男
関係に疲れた女

四人は別れて別々の道を選択する
ことになる
外国の作品だからこそなのか 
雰囲気は理解できた
ちょっと退屈な印象だった

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2025年08月09日

Posted by ブクログ

「なぜ、男達は気づかないのだろう?」と女の私が思うように「なぜ、女達はそんなことをするのだろう?」と世の男性達も理解に苦しむのかもしれない。

登場人物全員「今、自分は人生の重要な局面にいる」と思っている。自分の得たい幸福において、必要かどうかでしか相手をみていない。だから、相手も大事な局面にいるなんて想像もできない。読者として、客観的に見ていると愚かにも思えるが、これは日常的に起きていることだと気付かされる。

ほんの少しの歩み寄る気持ち、相手のことを理解しようと思う心があれば「男女のわかりあえない問題」も少しは解決するのではないかと思った。

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2025年03月29日

Posted by ブクログ

フランスのジゼル・アミリ賞なる賞を受賞したセシル・トリリのデビュー作2組の夫婦が集いディナー読んでいてしみじみ考えさせられる、内容に翻訳小説を忘れほど心に突き刺されました。ミステリー抜きとしての翻訳小説もぜひ読んで欲しいです。

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2025年02月26日

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