加藤かおりのレビュー一覧

  • すべては救済のために

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    徳島ヴォルティスに所属するバケンガ選手の叔父さんの自伝。
    医療において信仰が及ぼす力の大きさを繰り返し述べられているのが印象的だった。

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    2022年08月13日
  • 念入りに殺された男

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    著名な作家を殺害してしまった女が、罪から逃れるため作家のアシスタントを装いながら、自分以外のもっともらしい犯人と動機を探すために調査する話。着想が斬新で、また主人公の追われる者としての心理にも重きをおいたサスペンスとしても魅力的だった。あとがきによると続編を執筆中らしいので楽しみです。


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    2021年11月21日
  • ちいさな国で

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    宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』。堀辰雄の『風立ちぬ』。夏目漱石の『夢十夜』。連城三紀彦の『戻り川心中』等々。
    文章の美しさが印象的な作品はいくつかあるのですが、この『小さな国で』の文章も、それらの名作と同じくらい印象に残ります。

    本編である少年時代の回想に入る前に、語られるギャビーの追憶。自身と似た境遇の難民へ抱いた想い。故国を逃れたことによる居場所の無さ。
    その文章の詩的な儚さと美しさに魅せられると共に、その語りの奥に秘められた哀しさが、自分の中の琴線に静かに触れてくるような、そんな感覚を覚えます。

    『ちいさな国で』の著者、ガエル・ファイユはブルンジ共和国出身。ブルンジという国はこの小説を読

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    2020年07月24日
  • すべては救済のために

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    ネタバレ

    世界には日本では考えられないようなことがたくさん起きていて、
    そこで、こんなにも厳しい目にあいながらも信念を持って立ち向かう人がいる。
    信仰が人を支える、救うという言葉がまっすぐに届く。
    信仰がなければ生きていけないような、
    人は許せないようなこともたくさん起こすけれど、こんなにも強く生きる人もいるのだと、本当に素直に尊敬する。
    何もできないけれど、せめて、あなたのしていることはすごいことだとたくさんの人に伝えたい。

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    2020年02月22日
  • すべては救済のために

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    アフリカ中央部コンゴ民主共和国の産婦人科医が書いた性暴力撲滅を訴えた本
    ある意味自国の告発本だ
    この国のレイプ事件は酷いらしい
    被害者の女性たちや妊娠出産時においての治療を行ってる
    またある時は、牧師という側面を持っている
    昨年(2018)ノーベル賞をもらっている著者
    この本を読めばその理由が良く解る
    “すべては救済のために”
    暴力は絶対ダメと言いたい

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    2019年06月20日
  • すべては救済のために

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    2019年11冊目。

    これは本当に多くの人に読んで欲しい。2018年ノーベル平和賞を受賞したコンゴ民主共和国の産婦人科医、デニ・ムクウェゲさんの自伝。

    「世界最悪の紛争地」「第二次世界大戦以降540万人以上の人々が理不尽な理由で亡くなっている」...コンゴの状況は、いくつかの情報源からある程度知ってはいた。だけど、実際に現地で生まれ、現地に根付いて活動されている方の言葉から知る現状は、想像をはるかに超えるものだった。ここに言葉として書くのがはばかられるほど、性暴力の嵐の中にいる現地の女性たちの立場は厳しい。厳しいなんていうものじゃない。この世の沙汰とは思えない。

    性暴力は、「安上がりで」

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    2019年05月04日
  • すべては救済のために

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    【魂を揺さぶる産婦人科医】

    2018年ノーベル平和賞受賞者。コンゴ民主共和国東部で「女を修理する男」として活躍。医療のみならず、性暴力を撲滅するために、自らの命を危険に晒してまで圧倒的な行動力を持つ。

    「性暴力」とは住民を脅すため、
    軍人や警察官が、強姦し堕胎に至るだけではなく、膣に銃や刃物を入れ傷つける。膣に穴が開き尿や便が溜められず垂れ流しになってしまい、家族から辱めを受けたものとして追放されてしまう。
    銃や砲弾より安上がりな「兵器」なのだ。

    自ら手術をし心を癒すムクウェゲ医師からは、強烈なエナジーを感じる。ミッションを持つ人の輝きがある。

    医療、福祉関係者には読まずにいられない一

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    2019年05月02日
  • マプチェの女

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    国の歴史に関わる事件といい
    マプチェ族の女、探偵の男
    深い傷を持つ二人が惹かれ合う構図

    あれ?オカシイな〜
    やだなぁ〜コレもしかして…
    探偵は女にモテるし…
    女は闇を抱えて強気だし…

    コレって「ドラゴンタトゥーの女」
    の縮小版かな…とか、序盤は嫌な汗を
    かいていたのですが
    作者に失礼でした。すみません。

    600ページというボリュームですが
    なんとも読み進めたくなる。
    第3部のタイトルページで鳥肌が立ちました。

    「ミレニアム」に手を出しづらいと感じてるあなたは是非コチラをどうぞ。

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    2018年02月16日
  • マプチェの女

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    カリル・フェレ『マプチェの女』ハヤカワ文庫。

    珍しいアルゼンチンを舞台にした冒険小説。全く期待はしていなかったのだが、まるで、アンデシュ・ルースルンドの『熊と踊れ』を彷彿とさせる非常に面白い作品だった。

    その土地の匂いまでも感じるような小説には、なかなか出逢う機会は少ない。かつて、船戸与一という作家が居たが、彼は日本で唯一、砂漠の匂いを感じさせる小説を書いていた。本作は船戸与一が書いた砂漠の匂いをも感じさせる熱い小説だ。650ページに及ぶ大作なのだが、独特の荒々しい雰囲気と手に汗握るストーリーを最後の最後まで堪能出来た。

    かつてアルゼンチンで起きたスペイン人入植期の原住民虐殺と1976年

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    2017年09月14日
  • マプチェの女

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    激烈。一言で表すとこの言葉かしっくりとくる。
    しかし、そうであるが故の儚さと美しさがあった。
    気概と闘志、どんな状況でも目を逸らさず、真っ直ぐなジャナ。軍事政権時代に弄ばれ、壮絶な拷問に耐えながらも憎悪を糧に生き続けたルベン。
    2人の生きる姿は、荒々しく獰猛であるのに、どう見ても美しかった。
    久々に読み応えのある本で、ズブズブにのめり込んだ。

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    2017年09月06日
  • マプチェの女

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    久しぶりにドップリ漬かる小説だった。近年はエンターテイメント・ミステリーと言えどもプロットの面白さだけでは成立せず、歴史や政治、恋愛、性風俗など様々な要素を重層的に積み重ねて、アクションあり、サスペンスあり、ラブロマンスありとサービスし放題にサービスしないとなかなか評価される作品には仕上がらない。

    『マプチェの女』はまさにそのようにして成功した作品で、アルゼンチンを舞台にスペイン人入植期の原住民虐殺と、1976年の軍事クーデターから開始され1980年代まで続いた『国家再編成プロセス』(国家権力による左派勢力の大量誘拐、失踪)を背景に、マプチェ族の末裔ジャナと探偵ルベンが戦争犯罪者を暴くという

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    2016年09月25日
  • 異常【アノマリー】

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    多くの登場人物がいるため、少しずつ読んでいたら誰が誰だか忘れてしまう。
    群像劇かと思えばそうではなく、あくまでそれぞれの物語が展開される。
    共通点は同じ「異常」を経験しているということだけだ。
    SF的な科学考証はメインテーマではなく、人の物語がテーマだと感じた。
    ラストは急にゾッとさせられる。

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    2026年08月02日
  • 異常【アノマリー】

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    ネタバレ

    やや根気がいったが、面白い。
    ミステリかと思いきやSFで、宗教学で、そして哲学だった。

    シン・ゴジラを思わせる作戦劇。途中ゴジラ好きのキャラクターも登場するなど、もしかしたら作者はシン・ゴジラ観たのかしらと思ったり。

    ラストについては、やはりシミュレーション仮説が正しかったのかなと私は感じた。
    パソコンを終了し、最後にはブンッ、、、と。
    恐ろしい。

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    2026年07月15日
  • 異常【アノマリー】

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    物語がどうなるのか気になって次々にページを繰った。SFなのだが、人間の心の動きに焦点を当てた作品。翻訳物なのに文章が滑らかかつ美しく、原文が素晴らしいに違いないと思ったのはもちろん、訳者の方も素晴らしい仕事をしていると感じた。

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    2026年07月14日
  • 異常【アノマリー】

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    前々から気になっていた本。
    第一部がかなりのボリュームがあるが、登場人物が出てきては、すぐに他の登場人物に切り替わり、という流れが多すぎて、前半は何を読まされているのか分からずちょっとストレス。
    そこから第二部に入り、起きている異常事態とともに第一部の沢山の登場人物には意味があったことを知る。
    最後のオチも何とまぁ、という衝撃もあり、面白い一冊だった。

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    2026年07月09日
  • 異常【アノマリー】

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    最初の方はなかなか話が進まない感じもあり、読むのに少し時間がかかったが、起きていた「異常」が明らかになってからは、とても面白く読めた。ずっと時系列が気になってはいたが、まさかのからくりだった。ただのミステリーにとどまらず、人生の意味を考えさせられるような哲学的な面白さもあった。結末の儚さも良かった。

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    2026年07月06日
  • ジャカランダの樹

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    フランスで生まれ育ったミランは、1994年のルワンダ虐殺を生き延びたクロードとの出会いと別れを経て母の祖国でもある彼の国へ。凄惨な記憶を背負う彼ら生存者たちに寄り添い、自らのルーツをも見つめ直す。

    当事者から語られる事件の詳細はあまりにも辛く重たい。それでも、癒えない傷を抱えつつ、人生を歩みつづけようとする皆に心を寄せます。

    ミランの母がなかなかシビアかつ強烈な人物で、しっかり個人として息子に向き合う姿が西洋個人主義的。「そうあろう」としているようにも感じるし、あの地獄から徹底的に息子を守ろうとする愛の盾でもあった。
    そして感情の流れは事件後に生まれたせだいでもあるステラにも続いてゆく。

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    2026年07月03日
  • あなたについて知っていること

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    積読チャンネルから来ました。自分にとっては翻訳文が少し読みにくかったです。ただ、物語は興味深いものでした。しかし、主人公がなぜ全てを捨ててまで、彼を愛してしまったのかは理解出来ませんでした。この物語の1番の被害者は彼の息子だと思います。いや、彼を産んだことこそが彼女にとって、彼への1番の復讐だったのかなとも思いました。

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    2026年06月19日
  • 異常【アノマリー】

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    ネタバレ

    なんかすごいものを読んだ。
    一体どういう結末なんだろうと思って読んでたけど、異常事態が淡々と綴られていくこと自体を楽しんで読むのが正解だったのかな
    各国の偉い人、どう考えてもモデルがいる(笑)

    もう1人の自分がいたらいいのに、って割と昔から思ってたので私だったらこの異常を割とすんなりと受け入れてしまいそう。
    それもそれで異常、かもしれない。

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    2026年06月16日
  • 異常【アノマリー】

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    ネタバレ

    中盤の、何が起こったかわかるところがめちゃくちゃ面白い。でもそこがピークで、残りは余韻だけな気も少ししてしまう。訳者あとがきにも書いてあったけれど、こういう事件があったらどうなるだろう、というの一本で遊び倒している。
    終わりはきちんとあるけれど、ページ数も少ないし、最後の展開にあまり重きを置かれていないような感じがする。後半はずっとそんな感じ。思考実験としてすごく面白いし、創作物などでこういうシチュエーションを今後考える時に思い出される本だと思う。

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    2026年06月14日