加藤かおりのレビュー一覧

  • 鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室

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    私は好きだった。
    19世紀、7月革命の頃のパリを舞台に続けて起こった怪奇な事件を巡るミステリー。主人公はヴァランタンと言う若いイケメンの警部。ミステリーの筋だけでなく当時のパリの様子、人々の風俗等が手に取る様に描かれていて内容に厚みを与えていたし、
    読むだけで映像が浮かぶようだった。

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    2022年12月09日
  • すべては救済のために

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    徳島ヴォルティスに所属するバケンガ選手の叔父さんの自伝。
    医療において信仰が及ぼす力の大きさを繰り返し述べられているのが印象的だった。

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    2022年08月13日
  • 念入りに殺された男

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    著名な作家を殺害してしまった女が、罪から逃れるため作家のアシスタントを装いながら、自分以外のもっともらしい犯人と動機を探すために調査する話。着想が斬新で、また主人公の追われる者としての心理にも重きをおいたサスペンスとしても魅力的だった。あとがきによると続編を執筆中らしいので楽しみです。


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    2021年11月21日
  • ちいさな国で

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    宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』。堀辰雄の『風立ちぬ』。夏目漱石の『夢十夜』。連城三紀彦の『戻り川心中』等々。
    文章の美しさが印象的な作品はいくつかあるのですが、この『小さな国で』の文章も、それらの名作と同じくらい印象に残ります。

    本編である少年時代の回想に入る前に、語られるギャビーの追憶。自身と似た境遇の難民へ抱いた想い。故国を逃れたことによる居場所の無さ。
    その文章の詩的な儚さと美しさに魅せられると共に、その語りの奥に秘められた哀しさが、自分の中の琴線に静かに触れてくるような、そんな感覚を覚えます。

    『ちいさな国で』の著者、ガエル・ファイユはブルンジ共和国出身。ブルンジという国はこの小説を読

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    2020年07月24日
  • すべては救済のために

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    ネタバレ

    世界には日本では考えられないようなことがたくさん起きていて、
    そこで、こんなにも厳しい目にあいながらも信念を持って立ち向かう人がいる。
    信仰が人を支える、救うという言葉がまっすぐに届く。
    信仰がなければ生きていけないような、
    人は許せないようなこともたくさん起こすけれど、こんなにも強く生きる人もいるのだと、本当に素直に尊敬する。
    何もできないけれど、せめて、あなたのしていることはすごいことだとたくさんの人に伝えたい。

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    2020年02月22日
  • すべては救済のために

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    アフリカ中央部コンゴ民主共和国の産婦人科医が書いた性暴力撲滅を訴えた本
    ある意味自国の告発本だ
    この国のレイプ事件は酷いらしい
    被害者の女性たちや妊娠出産時においての治療を行ってる
    またある時は、牧師という側面を持っている
    昨年(2018)ノーベル賞をもらっている著者
    この本を読めばその理由が良く解る
    “すべては救済のために”
    暴力は絶対ダメと言いたい

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    2019年06月20日
  • すべては救済のために

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    2019年11冊目。

    これは本当に多くの人に読んで欲しい。2018年ノーベル平和賞を受賞したコンゴ民主共和国の産婦人科医、デニ・ムクウェゲさんの自伝。

    「世界最悪の紛争地」「第二次世界大戦以降540万人以上の人々が理不尽な理由で亡くなっている」...コンゴの状況は、いくつかの情報源からある程度知ってはいた。だけど、実際に現地で生まれ、現地に根付いて活動されている方の言葉から知る現状は、想像をはるかに超えるものだった。ここに言葉として書くのがはばかられるほど、性暴力の嵐の中にいる現地の女性たちの立場は厳しい。厳しいなんていうものじゃない。この世の沙汰とは思えない。

    性暴力は、「安上がりで」

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    2019年05月04日
  • すべては救済のために

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    【魂を揺さぶる産婦人科医】

    2018年ノーベル平和賞受賞者。コンゴ民主共和国東部で「女を修理する男」として活躍。医療のみならず、性暴力を撲滅するために、自らの命を危険に晒してまで圧倒的な行動力を持つ。

    「性暴力」とは住民を脅すため、
    軍人や警察官が、強姦し堕胎に至るだけではなく、膣に銃や刃物を入れ傷つける。膣に穴が開き尿や便が溜められず垂れ流しになってしまい、家族から辱めを受けたものとして追放されてしまう。
    銃や砲弾より安上がりな「兵器」なのだ。

    自ら手術をし心を癒すムクウェゲ医師からは、強烈なエナジーを感じる。ミッションを持つ人の輝きがある。

    医療、福祉関係者には読まずにいられない一

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    2019年05月02日
  • マプチェの女

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    国の歴史に関わる事件といい
    マプチェ族の女、探偵の男
    深い傷を持つ二人が惹かれ合う構図

    あれ?オカシイな〜
    やだなぁ〜コレもしかして…
    探偵は女にモテるし…
    女は闇を抱えて強気だし…

    コレって「ドラゴンタトゥーの女」
    の縮小版かな…とか、序盤は嫌な汗を
    かいていたのですが
    作者に失礼でした。すみません。

    600ページというボリュームですが
    なんとも読み進めたくなる。
    第3部のタイトルページで鳥肌が立ちました。

    「ミレニアム」に手を出しづらいと感じてるあなたは是非コチラをどうぞ。

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    2018年02月16日
  • マプチェの女

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    カリル・フェレ『マプチェの女』ハヤカワ文庫。

    珍しいアルゼンチンを舞台にした冒険小説。全く期待はしていなかったのだが、まるで、アンデシュ・ルースルンドの『熊と踊れ』を彷彿とさせる非常に面白い作品だった。

    その土地の匂いまでも感じるような小説には、なかなか出逢う機会は少ない。かつて、船戸与一という作家が居たが、彼は日本で唯一、砂漠の匂いを感じさせる小説を書いていた。本作は船戸与一が書いた砂漠の匂いをも感じさせる熱い小説だ。650ページに及ぶ大作なのだが、独特の荒々しい雰囲気と手に汗握るストーリーを最後の最後まで堪能出来た。

    かつてアルゼンチンで起きたスペイン人入植期の原住民虐殺と1976年

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    2017年09月14日
  • マプチェの女

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    激烈。一言で表すとこの言葉かしっくりとくる。
    しかし、そうであるが故の儚さと美しさがあった。
    気概と闘志、どんな状況でも目を逸らさず、真っ直ぐなジャナ。軍事政権時代に弄ばれ、壮絶な拷問に耐えながらも憎悪を糧に生き続けたルベン。
    2人の生きる姿は、荒々しく獰猛であるのに、どう見ても美しかった。
    久々に読み応えのある本で、ズブズブにのめり込んだ。

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    2017年09月06日
  • マプチェの女

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    久しぶりにドップリ漬かる小説だった。近年はエンターテイメント・ミステリーと言えどもプロットの面白さだけでは成立せず、歴史や政治、恋愛、性風俗など様々な要素を重層的に積み重ねて、アクションあり、サスペンスあり、ラブロマンスありとサービスし放題にサービスしないとなかなか評価される作品には仕上がらない。

    『マプチェの女』はまさにそのようにして成功した作品で、アルゼンチンを舞台にスペイン人入植期の原住民虐殺と、1976年の軍事クーデターから開始され1980年代まで続いた『国家再編成プロセス』(国家権力による左派勢力の大量誘拐、失踪)を背景に、マプチェ族の末裔ジャナと探偵ルベンが戦争犯罪者を暴くという

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    2016年09月25日
  • 異常【アノマリー】

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    フル帯につられて買いました。
    最初からしばらくは「これ、何の話?」と思いながら読み進めていましたが、第1部が終わる頃にはこれからの展開にワクワク。
    そして迎えたラストは、私にはさらなる驚愕でした。
    面白かったんですが、登場人物が多い上に全員カタカナの名前なのでたびたび前のページに戻っては人物確認しなければならないのがめんどくさかったです(もちろんこれは、私の能力不足によるものです)
    これはSFかミステリーかはたまたホラーか…
    いずれにしても私の好みの作品でした。
    帯につられて良かったです(笑)

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    2026年09月12日
  • サヨナラは言わない

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    日仏ミックスの12歳の少女、エリーズのママが亡くなってから4年。すっかり塞ぎ込んでしまったパパはママのことを思い出さないためにと、家庭内では日本語禁止・日本に関することを口にするのは一切禁止の奇妙なルールを強いている。
    そんな中、日本からソノカおばあちゃんがやってきたことで止まった時間はやっと動き出して……?

    NARUTOが大好きな快活でパワフルなオタク少女のステラ、これまた強烈なキャラクターの情熱的な恋に生きる美術教師のドドノン先生が印象的で、正直、おばあちゃんの印象はそこまで残らない笑
    日本をこよなく愛するフランス人の著者からみた日本の文化のユニークさを少女の視点で生き生きと語りながら、

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    2026年09月09日
  • ちいさな国で

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    フランス人の父親とアフリカ人の母親を両親に、ブルンジで生まれた著者の自伝的小説。
    前半は、アフリカのブルンジでのわんぱくな少年時代を、おおらかに生き抜く主人公ギャビーと仲間たち。アフリカらしいノビノビ感が楽しい。
    初めての大統領選を機に、国内の争いが激化していく。民族の対立に翻弄されるアフリカの国の状況に、巻き込まれていく。

    なんとも、辛い話であった。遠い昔のことではないことに、日本との違いの大きさに、深くイロイロ感じざるを得なかった。

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    2026年09月07日
  • あなたについて知っていること

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    ネタバレ

    物語中盤までは退屈で読むのに時間がかかったが、「あなた」 について語っている人物やアリーの現在が判明した辺りからするする読めた。
    最後の息子の「いったい誰が言ったんですか」という質問は、誰がターレクにアリーがターレクの元を去るように言ったのか問う質問だと思ったが、読者によって解釈が分かれそうだと感じた。

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    2026年09月04日
  • 異常【アノマリー】

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    読み始めは、それぞれまったく違う人生を送る人物たちの群像劇。

    殺し屋、作家、建築家、ミュージシャン、弁護士、病を抱える男……。
    「この人たちがいったいどう繋がるの?」と思いながら読んでいたら、物語の途中でようやくタイトルの【異常(アノマリー)】が姿を現す。

    そこから一気に面白くなった。

    世界中の科学者、政府、宗教家まで巻き込み、「いったい何が起きたのか?」を考える。
    ところが読み進めるうちに、私が気になったのは現象の謎そのものよりも、その異常に巻き込まれた一人一人の人生だった。

    同じ出来事に遭遇しても、ある人にとっては悲劇になり、ある人にとっては人生をやり直すチャンスにもなる。
    それぞ

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    2026年08月26日
  • 異常【アノマリー】

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    何が起こっているのか…?考えながらページを進めることができ面白い
    ただ、後半は人間模様、心理、精神的な要素を表現する文学的な内容になる。前半から中盤の怪奇現象の答を求めてしまっていた私には少し肩透かしだったが、終わり方でSF回帰していたので、こう言う作品として納得。面白く読めた。

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    2026年08月24日
  • あなたについて知っていること

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    ターレクはアリーのどのようなところに惹かれたのだろう。あなたという二人称で語られる限り、想像の域を出ず、本人の想いは明らかにはならない。それでも、妻を捨てた夫であることに変わりはなく、その行為はその後も赦されるものじゃない。
    一人称で語られる、後半の方が面白く読めた気がする。読後感は悪くなかったが、アリーへの想いは、ターレク本人の口から明らかにされてもよかったのではないかとは思う。

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    2026年08月22日
  • 異常【アノマリー】

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    ネタバレ

    最初はなかなか入り込めなかったけど、第二部からは一気に読んだ
    私は作家パートと少し気取ったような言い回しが好きでした
    最後持った何かあるのではないかとは期待していた

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    2026年08月17日