無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで203万冊以上配信中!
過酷な過去を生き延びた一族の血を受け継ぎながら、村を離れて都会で生きる、部族の女性ジャナ。だが彼女はとある殺人事件に巻き込まれてしまい……フランス本国で注目の作家による、鮮烈なミステリ。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
久しぶりにドップリ漬かる小説だった。近年はエンターテイメント・ミステリーと言えどもプロットの面白さだけでは成立せず、歴史や政治、恋愛、性風俗など様々な要素を重層的に積み重ねて、アクションあり、サスペンスあり、ラブロマンスありとサービスし放題にサービスしないとなかなか評価される作品には仕上がらない。
『マプチェの女』はまさにそのようにして成功した作品で、アルゼンチンを舞台にスペイン人入植期の原住民虐殺と、1976年の軍事クーデターから開始され1980年代まで続いた『国家再編成プロセス』(国家権力による左派勢力の大量誘拐、失踪)を背景に、マプチェ族の末裔ジャナと探偵ルベンが戦争犯罪者を暴くというストーリー。文庫で 650ページほどの大著で、ボリュームもたっぷり。最後の 200ページほどは手に汗握るクライマックスが延々と続くイメージで、堪能した。
Posted by ブクログ
アルゼンチンにおける過去の圧政、軍事独裁政権、あるいはファシズム時代の負の遺産の発掘と同じく先住民族に対する差別をテーマにしたミステリー。フィクションには違いないが、アルゼンチンの暗黒部分が圧倒的なスケールで押し寄せてくる。
次の殺人を防ぐための事実の調査が、結局次の殺人を生み出してしまうという負のスパイラルの連続。読んでいて気が重くなる一方だ。しかもその合間に触れられるアルゼンチンの酷い歴史とそれに紐づく警察や宗教界の対応。
しかし、それでも次々読み進めてしまうのは場面転換や、ジャナやルベンが遭遇する少しの光が前向きに展開していくからだろうか。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。