加藤かおりのレビュー一覧

  • 異常【アノマリー】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    異常事態を見抜けるか?とか、あらすじ検索禁止という帯のSNS受けを狙った文句がミスリードすぎる。これはシミュレーション小説で、実際に読むことに意味があるのであって、ネタバレは読書体験を損なわないし、ミステリやSF的になぜこんなことが起きるかを推理するものでもない。
    私はSFを、科学で現象を解明するものを期待していたから、終盤に差し掛かりどうやらそんな話ではないらしいと分かって少し落胆した。
    それでも内容は面白く一気読みしてしまったし、「3機目」の悍ましさもいい。

    0
    2026年05月11日
  • 異常【アノマリー】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    もう一度読めば絶対に評価は変わるのだけど、1回目だと晦渋なストーリーに喰らってしまった。

    とはいえこれは、ワットダニットミステリ的な一本道を期待してしまった故の読みづらさであり、本著のテーマは寧ろミステリでもSFでもなく、自らの“重複者(ダブル)”が現れた後の11人の人物それぞれの参差錯落な内面であり、生の選び方である。
    これに加えて、登場人物それぞれの属性に合わせた文体や語彙レベルの緩急、詩、メール、新聞記事、聴取記録など形態の異なる執筆方法、小説『異常』の入れ子構造など、実験小説(?)としてのメタ的な遊び心がこれでもかと詰まった1冊だった。

    そうした、ある意味では人物と技法の“るつぼ”

    0
    2026年05月02日
  • 異常【アノマリー】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    異常だらけだった笑
    出てくる人みんな異常事態、飛行機も異常事態、その後の世の中も異常事態、最後には狂った大統領によってこの世自体が異常事態
    難しい本だったわたしには。面白かったけどね。

    0
    2026年04月10日
  • エマニュエル・マクロン―フランス大統領に上り詰めた完璧な青年

    Posted by ブクログ

    幼い時から彼を取り囲んでいた教養ある環境、祖母に導かれてさまざまな文学に親しんだ“神童”の来た道を再構成。祖母との関係が両親より精神的には親密だったこと、パートナーとして選んだブリジットともやはり精神的つながりが強く、周囲の誰をも魅了しつつ、一定の距離は強固に保っている様子がうかがえる。
    シアンスポから進んだ典型的エナルクだが、ユルムは2回不合格といい、ノルマリアンに対する劣等感がどこかにひそんでいるかも、と思いつつ読み進んだが、そういう自分の奥底にあるものを隠すことにも非常に秀でているのだろうと思わせる人物評。
    以前、マクロンが小学校を訪ねた時に、教室で子どもたちに「右派と左派の違いを1分で

    0
    2026年03月12日
  • 迂回

    Posted by ブクログ

    もやもやと始まってもやもやと終わる。
    霧の中を歩いていて出口が見つけられない。
    そんな感じ。

    盛り上がりが無く、どんどん悪い方向へと進展していき唐突に終わる。
    最初から最後まで何が何だかよく分からず、読んだ後の気だるさが癖になる。
    今まで読んだことのないニュータイプの小説。

    0
    2026年01月03日
  • 生き急ぐ

    Posted by ブクログ

    ゴングール賞受賞作品ってことで、興味深く読みました。フランス文学って、やっぱりちょっと感覚が違うかなって改めて思う。pied noir って言葉も出てきて、フランスでホームステイしてたときに教わった言葉だから懐かしかったー

    0
    2025年12月02日
  • 迂回

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     まず、この小説を読んで思ったことは推理小説ではあるんだがはっきりとした事件や犯人が出てこなく、不思議な小説ということです。次にイタリア・シチリア島をせっかく夫婦で旅行している中、天気が大荒れで夫がさらに道を間違いまくっていくということです。
     自分はイタリアを個人で旅行する際に、身の回りの物(特にパスポート)は肌身離さず持つということをさんざん言われましたが、結局イタリアを旅行することはありませんでした。でも、海外を旅行するときには身の回りのものには気をつけるということをこの小説を読んで改めて思いました。あと、夫が道の選択を間違った上に何かにぶつかったという現象は最後になっても解決されること

    0
    2025年11月27日
  • 迂回

    Posted by ブクログ

    ずっと逃げてた。
    現実に向き合うことを避け、大丈夫だと自分と妻に言い聞かせながらも頭をフル回転させ逃げる様は、まあ気持ちわかるけどもね、とは言いたくはな……………らないか……。
    短く読みやすいが、少々唐突に終わるので続きが読みたい。

    0
    2025年11月01日
  • 生き急ぐ

    Posted by ブクログ

    自分は昨日のことも思い出せないのに、20年前の事故のことをこんなに整理して覚えていられる作者を尊敬します。

    0
    2025年10月29日
  • 迂回

    Posted by ブクログ

    シチリア島にヴァカンスで訪れた夫婦
    楽しいはずの旅が選択を間違え悪夢へと変わる
    今まで読んだことのない奇妙な小説でした
    ずっと不穏で不気味な雰囲気でストーリーは進み、軽い文体で読者は物語の世界に惹き込まれます
    好き嫌いは分かれると思いますが、私は好きでした

    0
    2025年09月13日
  • ちぐはぐなディナー

    Posted by ブクログ

    大人の男女の物語
    二組のカップルはそれぞれに
    互いに物足りなさを感じている
    出世したい男とおとなしい女の一組
    やり手の女と単なる教師の男の一組
    やり手の女の昇格を機に
    仕事をもらおうと目論む男
    関係に疲れた女

    四人は別れて別々の道を選択する
    ことになる
    外国の作品だからこそなのか 
    雰囲気は理解できた
    ちょっと退屈な印象だった

    0
    2025年08月09日
  • サヨナラは言わない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    悲しみという怪物からパパと自分を守れ。

    エリーゼは日本人でピアニストのママとフランス人で調律師のパパとの間に生まれ、8歳でママを亡くした。ママがいなくなってから、パパは日本語を禁じ、ママを思い出させるものをすべて処分したり封じたりしてしまう。ある日、ママの母であるソノカおばあちゃんがやってきて——。

    家族を事故で失った悲しみにパパは捕えられてしまっている。それの怪物を大蛇丸としたのにちょっと笑った。そうだね、支配されそうになるよね。突拍子のないステラの言動は、それだけにエリーゼの心にまっすぐ届く。おばあちゃんの強さも素晴らしい。パパの回復を待てるエリーゼが本当に素晴らしい。

    好きなものに

    0
    2025年08月07日
  • 迂回

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    物事がうまく進まないのは全て自分以外の誰かのせいという、定職を持たない身勝手男が、妻とのバカンス中にひょんなことから泥沼に足を取られ、それを妻の父親の金で何とかしようと藻掻く話。何とも不思議な味わい。しかし、とてつもなく大きなポイントの文字で印刷された150ページそこそこの本に2800円とは恐れ入る。

    0
    2025年07月11日
  • 生き急ぐ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者の体験に基づいた私的な小説。もしあの時こうしていたら~のifで章立てられている。途中突然バイクの記述ばかりになってなんか話変わった?(小説というよりここだけノンフィクションノベルみたい)と感じてしまった。

    0
    2025年06月11日
  • 迂回

    Posted by ブクログ

    夫婦の噛み合ってなさに終始モヤモヤしながら読んだ笑。
    最後の訳者あとがきまでセットで読んでようやく腑に落ちるような。

    0
    2025年06月02日
  • 生き急ぐ

    Posted by ブクログ

    タイトルにひかれて読んだ
    パートナーをバイクの事故で亡くした
    妻(作家)は引っ越しをひかえていた
    夢見た自分達が理想とする居場所に
    なるはずだった場所
    20年の時を経て夫の死を考える
    もしもあの時
    いくつもある もしも

    人生で悲しい事があると考える
    もしも
    もしもあの時こう言っていたら
    もしもあの時出かけなければ
    もしもあの時別れなければ
    もしもあの時イエスと言っていたら
    などなど
    でも 戻ってこない過去という時間

    0
    2025年05月07日
  • サヨナラは言わない

    Posted by ブクログ

    主人公は日仏ダブルの少女。日本人の母が亡くなった後から物語はスタート。フランスの読者に向けて書かれているからではあるけど、大量の注釈は日本人なら大体知っているような感じのこと。

    0
    2025年04月30日
  • サヨナラは言わない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    パリに住むエリーズのママが亡くなってから、パパは心を閉ざしている。
    二人の腫れ物を触るような、ひっそりした暮らしに、
    日本からおばあちゃんがやってきて・・・というお話。

    連作短編集みたいな感じ。
    タイトルは、日本人のおばあちゃんにまつわるのだけれど、
    「おばあちゃん」の印象が残らない。

    むしろ、パリにおける日本文化の捉え方がクローズアップされているようで
    そちらに意識がいってしまった。
    本文にも、やたら注がふられ、ほぼ日本語の説明w
    フランス人読者に向けて書いているんだからあたりまえ。
    そこがおもしろくもあり、面倒でもあり。

    若い人の文章だなぁと、エリーズのおばあちゃんより、
    少し若い「

    0
    2025年04月18日
  • ちぐはぐなディナー

    Posted by ブクログ

    「なぜ、男達は気づかないのだろう?」と女の私が思うように「なぜ、女達はそんなことをするのだろう?」と世の男性達も理解に苦しむのかもしれない。

    登場人物全員「今、自分は人生の重要な局面にいる」と思っている。自分の得たい幸福において、必要かどうかでしか相手をみていない。だから、相手も大事な局面にいるなんて想像もできない。読者として、客観的に見ていると愚かにも思えるが、これは日常的に起きていることだと気付かされる。

    ほんの少しの歩み寄る気持ち、相手のことを理解しようと思う心があれば「男女のわかりあえない問題」も少しは解決するのではないかと思った。

    0
    2025年03月29日
  • ちぐはぐなディナー

    Posted by ブクログ

    フランスのジゼル・アミリ賞なる賞を受賞したセシル・トリリのデビュー作2組の夫婦が集いディナー読んでいてしみじみ考えさせられる、内容に翻訳小説を忘れほど心に突き刺されました。ミステリー抜きとしての翻訳小説もぜひ読んで欲しいです。

    0
    2025年02月26日