あらすじ
母をなくした少女の喪失と再生を描く物語。
12歳のエリーズのパパはフランス人、ママは日本人。4年前にママが死んでからパパは心を閉ざしたまま。家で日本語を喋るのは禁止。日本のアニメをみるのも禁止。パパはたくさんのルールを作った。エリーズは、親友のステラとかくれて〈NARUTO-ナルト-〉を一緒に見ながら、パパの顔色をうかがう日々をすごしていた。そんなある日、日本からソノカおばあちゃんがやってきた!
日仏カップルのもとに生まれ、母親を亡くした子どもの心の喪失と家族の再生を描く、心あたたまる物語。2023年、フランス大手出版社ガリマール・ジュネス、テレラマ、RTL主催の児童文学新人賞受賞。
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母を亡くした娘と父。
父は心に蓋をしてしまう。父の心の状態を気にしながら生きていかなくてはならない娘に、いろんな出来事、人がズカズカ入って来て、生活が変わっていく。
心温まる物語。
Posted by ブクログ
悲しみという怪物からパパと自分を守れ。
エリーゼは日本人でピアニストのママとフランス人で調律師のパパとの間に生まれ、8歳でママを亡くした。ママがいなくなってから、パパは日本語を禁じ、ママを思い出させるものをすべて処分したり封じたりしてしまう。ある日、ママの母であるソノカおばあちゃんがやってきて——。
家族を事故で失った悲しみにパパは捕えられてしまっている。それの怪物を大蛇丸としたのにちょっと笑った。そうだね、支配されそうになるよね。突拍子のないステラの言動は、それだけにエリーゼの心にまっすぐ届く。おばあちゃんの強さも素晴らしい。パパの回復を待てるエリーゼが本当に素晴らしい。
好きなものに好きということがエネルギーになる。悲しみに浸ることも大切だし、悲しみをやり過ごすことも大切。
Posted by ブクログ
エリーズのそばにステラがいて良かった!お母さんが亡くなって4年、お父さんとおばあちゃん、そして友達と一緒にひと山もふた山も乗り越えていくハートフルなお話でした。日本文化をこよなく愛するステラのお辞儀、日本語がかわいい。
Posted by ブクログ
主人公は日仏ダブルの少女。日本人の母が亡くなった後から物語はスタート。フランスの読者に向けて書かれているからではあるけど、大量の注釈は日本人なら大体知っているような感じのこと。
Posted by ブクログ
パリに住むエリーズのママが亡くなってから、パパは心を閉ざしている。
二人の腫れ物を触るような、ひっそりした暮らしに、
日本からおばあちゃんがやってきて・・・というお話。
連作短編集みたいな感じ。
タイトルは、日本人のおばあちゃんにまつわるのだけれど、
「おばあちゃん」の印象が残らない。
むしろ、パリにおける日本文化の捉え方がクローズアップされているようで
そちらに意識がいってしまった。
本文にも、やたら注がふられ、ほぼ日本語の説明w
フランス人読者に向けて書いているんだからあたりまえ。
そこがおもしろくもあり、面倒でもあり。
若い人の文章だなぁと、エリーズのおばあちゃんより、
少し若い「高齢者」は、途中から流し読みしましたw
エリーズのおばあちゃんは66歳の「高齢者」
ショックを受けたら倒れてしまうかも知れない
おとしよりだそうです。
(作者の年齢からいえば、その感覚なのね ここもギャップ!)