浅倉久志のレビュー一覧
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ヴォネガットらしくケレン味に満ちた名作。
あらすじでは「シニカルかつユーモラス」と言われていたけど、素直に「趣味が悪い」とか書いてもいいんじゃないです?まぁ、それを面白く読ませるのがヴォネガットの持つ魅力なわけなのだけど。
内容については、解説で太田氏が殆ど語ってしまっているかも。
登場人物の全て...続きを読むPosted by ブクログ -
人類の色々な出来事、個人の行動が自分で選んだものではなく大きな存在から仕組まれたものだったりしたら・・・。
と、聞くと大いなる陰謀から逃れようとする人間の戦いが始まりそうですが、基本自分よりも上位の次元の存在だとしたら、その行動から逃れようとするのは至難の業だと思います。この本もそういう悲しみを湛え...続きを読むPosted by ブクログ -
ディストピアの不思議な世界観と、生物に対する哲学的な命題を扱った作品。
人間とアンドロイドの境界はどこにあるのか。
読み終えてから他人の考察や書評が気になるテーマだった。
読後も考えさせられる作品が好きな読者にオススメしたい!匿名 -
少しとっつきにくいところがあるがよちよちと読んでいくと読まずにはおれない気分にさせてくれる本だった。
人類の究極の目的がわかってしまった時の悲哀が感慨深い。それでも…と思わずにはいられない。Posted by ブクログ -
この世の原理はカルヴァンの予定説的摂動()であり、然もその予定は神ならざる力に拠りもたらされる!みたいな。
予定説のヨの字も出てこないんですけど、これは予定説です。
唯一、作中のハーメルンの笛吹き男的登場人物のモデルがF・ルーズヴェルトてのが気に入らなかったけど、面白かった!Posted by ブクログ -
物語は壮大なファンタジーだが、その中身は総じて哲学的な問いが目立つ。
一度読んだだけでは この作品が放つ本質的な問いを理解しきれず、分かった気になることしかできなかった。
が、壮大なスケールで繰り広げられる物語は面白く想像をかきたてられた。Posted by ブクログ -
皮肉とユーモアに満ちたSF珍道中
聖書の文章から頭文字を取って株券を買うという、信心深くも超適当な投資で莫大な財産を築いた父を持つ、大金持ちのダメダメドラ息子が、ある日自分の人生の行く末を聞かされ、抗うも結局は逆らえずに、予言通りの波瀾万丈な人生を歩む羽目になる…
めちゃくちゃなあらすじで、細かいデ...続きを読むPosted by ブクログ -
“そうなろうとする万有意志”とやらで、わたしたちは自分の人生に活路を見いだせるだろうか。
それとも、知りもしない、遠い遥か彼方の存在である誰かの手のひらの上でただ転がされてしまうだけなのか。Posted by ブクログ -
神のような力を使う人物によって、富も記憶も奪われて宇宙を流浪させられた男の行く末が描かれた物語。
ユーモアさとシニカルさと哲学的な要素が混じった話。Posted by ブクログ -
リチャード・レヴィンソンとウィリアム・リンクの二人はテレビミステリードラマ「刑事コロンボ」の原案作者。その二人が書いた短編のミステリー集。
なるほど捻りが効いた話が多い。
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またもや短くも見事な物語にハラハラドキドキしながら没頭し、そして小気味よく奈落の底に突き落とされる。そんな快感?が10編待ち受けているシリーズ第2弾。夢中になって読み進めてしまうこと請け合いだが、あまりにも予想外すぎる結末に納得いかない読者も出てくるのではあるまいか。Posted by ブクログ