浅倉久志のレビュー一覧

  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    「感情移入が出来るか?」これがアンドロイドと人間の特異点とされていた。アンドロイドは受け答えも情緒豊かで人間らしく、感情も伴っているように見える。しかし他者に共感したり思いやったりすることが出来ない。逆に言えば、人間らしさは他人との関わりによって表れるということになる。愛情に溢れた世界観だなと思った。
     感情移入度を測るテストがあり、それが管轄によって違った方法を用いられていたりして面白かった。

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    2026年08月09日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    表紙がカッコいい。
    頭の中で、ハリソン・フォードを浮かべながら読み進めた。
    古臭さを感じさせない、哲学的な要素が面白かった。
    解明されないまま終わった事柄がたくさんあるところに、読み手の想像力が掻き立てられるのだろう。

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    2026年07月28日
  • あいどる〔新版〕

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    ギブスン橋三部作の第二部。といっても第一部とはほとんど関連がない。現実のスターがバーチャルアイドルと結婚するので関係者がすったもんだする話。1997年に書かれたが、何だ2026年と同じじゃん、ギブスン先取りし過ぎや。こちらも一般人がアバターを使ってのオンライン会議が当たり前となる、電脳空間が身近にある世界。VRゴーグルでのサイバースペースや、その他のガジェットもあるが、バーチャルアイドル/AIと人との融合というテーマが中々面白い。同時に主人公の一人はファンクラブ会員なのだが、成長物語の要素も含まれていたりする。ギブスン、やるやんけ。

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    2026年07月17日
  • ユービック

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    ネタバレ

    コイン式世界がちょっと大変そうって思った。

    それはそうと......何が本当に現実であるか証明せよって言ったらやっぱり自分だってできないんじゃないかな
    本当に見えてる本当ではないこと。
    メタ視点でみてるつもりがメタ視点で見られていて...,,

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    2026年07月09日
  • あなたの人生の物語

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    購入から約9年…読めました!
    そして、おもしろかったんです!

    カテゴリはSF、それに異論はないですが、SFだけではない何かを感じました。

    9年前の購入のきっかけは表題作の映画化。
    まさか中編作品とは思いませんでした。
    そして、原作は、宇宙人とのコンタクトがメインテーマではなかった…表題どおり。読んで良かったです。

    気に入ったのは

    ゼロで割る
    あなたの人生の物語
    七十二文字
    地獄とは神の不在なり
    顔の美醜について――ドキュメンタリー
    作品覚え書き

    作品覚え書きが役に立ちました。第三者の憶測ではなく、本当の解説になっていて。

    ちなみに私はカリーはしないと思います。

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    2026年06月19日
  • あなたの人生の物語

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    映画「メッセージ」を見て、作品集を購入した。
    どの作品も、よく練られた独特の世界観で、人間が内に抱えるものがよく表現されており、少し難解ではあったが、読み応えがあった。

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    2026年06月08日
  • ユービック

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    結構難解です。そもそも主人公自体が自分のいる逆行世界のことをよくわかっていないので、謎も多く、読者も混乱する前提だと思います。
    深く考えずに、流れにまかせて読めば途中でトリックが分かってなるほど!となる面白い小説です。

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    2026年06月07日
  • 高い城の男

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    第2次世界大戦で枢軸国軍が勝利した世界線の話。
    ドイツ人、日本人、アメリカ人、ユダヤ人それぞれの葛藤。
    作中で、連合国軍が勝利した世界線の本が出てくるのが面白い。
    田上氏のような「ごく平凡な人物が、ある瞬間に非常な勇気で」行動をするところは興奮させられる。ジョジョに通じるというか。

    「どこか別の世界では、たぶん様子がちがっているだろう。もっとましだろう。善と悪の選択の道がはっきりしているはずだ。こんな曖昧な灰色の混合物ではないはずだ。」(397頁)

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    2026年08月11日
  • タイタンの妖女

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    最後のエピローグで一気に心を掴まれた。
    へんてこな展開も、無意味に思えたことも、すべてこの時のために必要なことだったのだと思った。
    私たちの人生も、無意味なことは最後に形となるのかもしれない。

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    2026年05月26日
  • ユービック

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    ネタバレ

    ディックは、アンドロイド〜も、高い城の男も、いまいちハマりきらず半ば敬遠しているところもあるので、リハビリ?にこちらを。そうしたらディックって意外と面白いじゃん?と思えたので笑、もう少し他の本を手に取ってみよう&再読もしてみようかな〜

    本の裏側に書かれているあらすじまでなかなか辿りつかないせいで、読み落としたかと思っていたけど、単純に登場が後ろすぎた、、笑
    気になる点はいろいろあるのだけど(そこは回収されないんですかー!?みたいな)、それを横に置いてエンタメとして集中させてくれるには十分面白かった。
    意識があると思っていたのが、実は自分たちが半分死んでいる側だった、とか。今この文章を書いている私だって、夢の中でそれをやっているだけかもしれないと言うことを永遠に証明できないわけで、それが「ディック感」に繋がるのかなあと〜。怖さを楽しむ、というジャンルに近い気がしている

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    2026年05月15日
  • あなたの人生の物語

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    ネタバレ

    映画化された表題作を含むSF短編集。
    めっっっっっっちゃ面白かった…なにこれ…作者が天才すぎる…
    確かに難しくはあるんだけどだからこそ、なるほど!!そういうことか!!となる瞬間が気持ち良すぎてありえないくらい興奮してしまった。ドーパミンがすごい。
    完全に端から端まで理解できたわけではないので一応星4だが5でもいい。

    「バビロンの塔」
    情景を想像するのが難しかったけど、天と地は繋がっているという結末が気持ち良すぎて感動。どう生きてたら思いつくんだ…

    「理解」
    人知を超えた天才になった者の思考。そして天才同士のバトル。知的レベルが上がるごとに文章も難解になっている気がしてその連動が面白かった。
    「理解」の意味が最初は全く分からなかったけど、それまでは何の意味もなさなかった記憶が「理解」というコマンドを受けることで自己を破壊させる意味をなすという解釈でいいのかな…?この解釈が浮かんだときは、なるほど…すご…と興奮した。
    全体的にかなり難しい話ではあった。

    「ゼロで割る」
    ずっと信じていたものが真実ではないと自分で証明してしまった。宗教から覚めるときのようなものなのだろうか。それが数学をテーマとして描かれているのが凄い…
    作中で述べられている数学の解釈が、確かになあ…と納得してしまうもので脱帽。

    「あなたの人生の物語」
    めっっっっちゃ面白い!!!最高!!
    新たな言語の習得法が『プロジェクト・ヘイル・メアリー』で観たのと同じでやっぱりこれが主流なのか!!と思った。
    大学で言語学を齧ったことがあったのでヘプタポッドの持つ言語、文字についてかなり理解できて嬉しかった。フェルマーの原理も、物理学を全く知らない私でも理解できる説明だった。
    因果論と目的論の対立という構図が非常に興味深い。
    そして全てを知っているとしてもそこに至るまでの過程には意味がある。夫と愛し合い娘が生まれ、彼女を愛し育て、その後失くすことと娘が最初からいないことは全く違う。知識と経験は異なるものである。丁度『サンキュー、チャック』を見たばかりなのだが、少し通じるものがあった。
    最後のそういうことか…!!!が最高に気持ち良くて温かい気持ちになった。

    「七十二文字」
    ちょっとややこしくて難しかったな…
    ただオートマトンが職人の仕事を奪うんじゃないかという懸念は現代におけるAIと人間との関係を彷彿とさせて理解しやすかった。

    「人類科学の進化」
    約4ページのショートショートなのに大満足。
    古いものを解釈するのではなく、自分たちより進歩した先にあるものを解釈するというアイデアが面白い。根っこの部分は同じなのかも。
    確かに自分の子供が知能が高くても高すぎて自分の理解の及ばない存在になるくらいだったら、平凡でも理解できる存在であってほしいと思うのは分かるな…

    「地獄とは神の不在なり」
    自分が無宗教者なのでそこまでして神を求め信じる理由とは…ってつい思ってしまったけど、逆に不安定で不条理で理解不能な存在である神だからこそ誰でもいつでもすがれるのかもしれない。
    確かに最後にニールが行き着いたのが究極の信仰かもしれないが、ちょっと可哀想だなとは思ってしまう。本人はもうそんなこと思わないんだろうが。
    天使降臨という比喩的な話をリアルに存在するものとして描いているのが面白い。

    「顔の美醜について」
    あまりにも現代にぴったりな作品。"カリー"という選択肢が増えるのは良いことだけどそれを強制するのは違うよね……これはどんな技術にも言えるが。

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    2026年05月03日
  • ユービック

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    さすが、PKD総選挙第一位の作品。これはおもしろかった。
    生きているのは誰なのか。
    モノが古い時代のものへ退行していく理由は。
    そして「ユービック」となんなのか、間違いなくフィリップKディック一番面白い作品ではと思う。

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    2026年04月10日
  • ユービック

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    「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」しか読んだことがなかったフィリップ・K・ディック。
    個人的にはユービックの方が好みでした。面白かった!

    異能力バトルものなのか……?と思いきやどんどん話の展開が変わっていき、なんならどんどん不穏になっていき、はまってほしくないパズルのピースがはまっていくような体験。
    所々に差し込まれる「ユービック」の広告宣伝文がまたいい具合に不気味で、いったいどういうことなんだ、で最後まで読み切れる作品でした。

    強いて言うならもっとハッピーな結末だと嬉しかったけど、この先を想像させる終わり方で素敵でした。

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    2026年03月29日
  • プレイヤー・ピアノ

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    ヴォネガット、久々に読んだけど、これが長編一作目なんですね。
    たしかに若い情熱と葛藤を感じるし、中盤まで行ってもどこに連れてかれるのかというスリリングさがあった。

    機械化が及ぼす問題は、現在ではAIに引き継がれていて、実際に多くの仕事が奪われている。

    だから面白く読めるけど、この手の問題は繰り返されるっていう文中のセリフのクールさがヴォネガットだよね

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    2026年03月29日
  • あなたの人生の物語

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    それぞれの短編について、場面や設定を理解するのに少し時間がかかる。取り扱っているテーマも答えのないものであり、消化不良のまま終わる感じもするが、思考実験と考えれば、それぞれの思考の仕方が独特で面白い。

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    2026年03月17日
  • タイタンの妖女

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    1959(昭和34)年発行
    1972(昭和47)年 早川書房・ハヤカワ・SF・シリーズ3287「タイタンの妖女」 ( 浅倉久志訳 )
    1977(昭和51)年 早川書房・ハヤカワ文庫SF262「タイタンの妖女」 (浅倉久志訳 )
    2009(平成21)年 早川書房・ハヤカワ文庫SF1700「タイタンの妖女」 (浅倉久志訳)(太田光解説)

    この物語はとても詩的である。言葉がとても響く。
    小説は時代を超えて素晴らしい。
    また、有名人という立場で弱者を貶める発言を繰り返す人物も未来永劫存在するであろう。

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    2026年03月16日
  • ユービック

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    電気羊に次ぐ2作目。電気羊が人間か、アンドロイドか?の曖昧な境界を攻めた作品とするとユービックは現実か、虚構か?という非常に入り乱れた不思議ワールドで、展開で魅せる作品です。
    あらすじのとおり、敵となる予知能力者狩りを行うべく、精鋭の能力者11人を集めて、いざ決戦の地、月面へ!という、まさかのヒーローSFものが序盤で展開されますが、ほぼ戦うことなく(笑)、気づいたら時間が逆戻りする訳の分からない世界の話に急展開されます。
    一体この世界は何なんですか?と戸惑いながらも、気づいたら不思議ワールドに引きずり込まれ、先が気になって一気読みでした。
    あっと驚く伏線回収とか、衝撃のラストとか、そこまでドラマチックな展開はないものの(笑)、現実なのか虚構なのか、なぜこんな事象が起きているのか?、常に頭にハテナが浮かぶような独特な世界観がクセになる感覚がこの作品にはありました。
    また、現実世界に加えて半死の世界も存在していて、そうした設定によって奥深さも出ていています。一周読んだだけでは掴みきれない点も多かったですが、非常に考察しがいのある深い内容な気がしました。
    万人ウケする作品かと言われると何とも言い難いですが、フィリップKディックのコアな世界観を濃密に味わいたい方にはオススメです。

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    2026年03月02日
  • タイタンの妖女

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    難しかったけど、最後はまとまって面白かった(と思う)
    そうなろうとする万有意志(UWTB)、自分の人生は自分で選択しよう

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    2026年02月19日
  • ユービック

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    序盤と中・終盤で受け取る雰囲気がガラっと変わる作品でびっくりしました
    SF要素、ミステリー要素、少しホラーっぽい雰囲気もありつつ、最後まで集中して一気に読んでしまう様な作品でした

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    2026年02月01日
  • キヴォーキアン先生、あなたに神のお恵みを

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    ヴォネガットが臨死体験をしたというのはたぶんホント。それがアイデアの発端。天国の門まで行って引き返してくるが、門のところを歩いているだれかにインタビューする。そのだれかが20人。
    冒頭のだれかは、亡くなったばかりの発達心理学者のメアリー・エインスワース。子どもと親の心理的絆、愛着の研究で有名。赤ちゃんで亡くなった場合、天国での愛着の形成はどうなるか、それに答えている。
    メアリー・シェリーへのインタビューがおもしろい。エンディングは傑作。(トリビアもある。メアリーは2人の子を産んだあとに、あの『フランケンシュタイン』を書いた。まだ20歳にもなっていなかった!)
    しかし、小道具&タイトルに、あの医師、Dr. Jack Kevorkianを使うとは。ヴォネガットでなけりゃ、洒落にならないよ。
    (p.s. 後半に収録されているリー・ストリンガーとの対談「神さまと握手」はイマイチ。)

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    2026年01月15日