浅倉久志のレビュー一覧

  • あなたの人生の物語

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    ネタバレ

    SFを読むのが得意でないので、想像より読むのに時間がかかった。表題作の「あなたの人生の物語」が気になって読み始めたが、1番面白かったのは「顔の美醜について : ドキュメンタリー」だった。自分ならどうするか、どうなった世界を目指すべきなのかを考えながら読むのが楽しかった。

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    2025年07月13日
  • タイタンの妖女

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    はちゃめちゃだけどしっかりSFしてる内容で夢中で読みました。「スローターハウス5」の作家なんですね。

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    2025年06月30日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    環境汚染が進み、灰の雨が舞い生物が生きられなくなってきている地球。動物や虫までもが命を失い、ほとんどが人口物と化しているため命ある動物の希少価値もかなり高くなっている。そんな中、アンドロイド狩りのリックは火星から逃げてきたアンドロイド狩りをおこなうが、アンドロイドの製作技術も発展しており、もはや人間とアンドロイドの区別をつけるのも難しいほど。
    最終、アンドロイドと人間の境界線とは何かわからなくなり、リックにとっても何が正しいのかもわからなくなる。。

    私はあとがきのフィリップ・K・ディックが「人間とアンドロイドの境界線とは”親切心である”」と語っている言葉がとても好きで、この物語でディックが伝

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    2025年10月16日
  • ユービック

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    現実か幻想か?生きてるのか死んでるのか??どっちでもなくて、どっちでもある状態を行ったり来たりする感覚がめちゃくちゃ面白かった!

    結局、ユービックってなんやねん!とか色々と余韻が残る作品。

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    2025年04月18日
  • タイタンの妖女

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    この世には運のいい人間と運のわるい人間とがいる。それは偶然性であり、たまたまだ。

    人生に目的などない。あるとしたら、自分の中にある真実に気づくことだ。

    人生の意味を自分の中に見つけ出す方法を知っている。これは運がいいことだ。

    これまでの人生でやった善いことを、たったひとつでいいから話せること。幸運といってもいいだろう。

    今ある幸せに気づけること。まずはそこからだ。

    運が悪いってのは、"ひとつながりのアクシデントの犠牲になった"ってだけのことだ。

    そんなときは、"徹底的に無関心な神"の教会で祈ることだ。

    自分の中にある真実に気づけないと、果て

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    2025年02月28日
  • タイタンの妖女

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    とある大富豪のお話から宇宙を駆け巡るところまでゆくドタバタのストーリー。人間の自由意志の存在をモチーフの一つにしながらも、どこかフワフワとした読み味を残す独特な味わいの作品だった。本編の面白さもさることながら太田光さんの解説も素晴らしかった。

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    2025年01月18日
  • タイタンの妖女

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    かなり面白かった。
    まず本の中に本が登場する入れ子構造が凄く印象に残った。
    また情景描写も美しいし、頻出するラテン語や英語も文学的で翻訳小説読んでるなーって感じで楽しかった。
    火星の記憶除去手術とアンテナは恐ろしかったし、「レンテッド・アテント・アテント・アテント」のリズムで行進操縦されるのが印象的で面白い。
    水星ではハーモニウムという美しい生き物の描写も良くて、アンクの生き方とボァズの生き方について考えさせられた。
    全体を通して、ラムフォードの苦しさとか上位存在に捨て駒にされる虚しさとか凄く感じられた。
    また、作者はキリスト教が大嫌いなんだなと思ったが、私もその気持ちに共感できる部分があり、

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    2025年01月16日
  • あなたの人生の物語

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    テッド・チャンほど感想を書くのが難しい作家はいないと思う。

    個人的にやっぱり1番好きなのは元言語学徒なのもあるけれど、「あなたの人生の物語」。
    異星人とのファースコンタクトという舞台設定で言語によるやり取りを細やかに描いて、最終的な物語の核を「異星人との言語を習得することによって認識に影響を及ぼす」というのところにもってくる発想は驚きしかない。
    そんな奇想天外な設定で、家族の愛を切実に感じられる作品であり、読後の衝撃、感動は他の作品とは一線を画していて、まさにテッド・チャンという感想しか出てこない。

    最近宗教について勉強している自分にとって「地獄とは神の不在なり」もかなり興味深かった。

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    2024年12月15日
  • レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕

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    『刑事コロンボ』を生んだ名コンビの短編集。

    コロンボが大好きなので、コロンボの『殺人処方箋』の原型となった「愛しの死体」が読みたかった。

    『殺人処方箋』はコロンボの第1話で、愛人と組んで妻殺しの完全犯罪を目論む話。
    殺した妻を生きているように偽装するが、想定外の事態が起こり…というコロンボの中でも大好きな話。

    「愛しの死体」は途中まで同じで、短いのにオチがしっかりあって面白かった。

    どの話も短いのにブラックなひねりが効いていてオチが良い!
    さすがコロンボの生みの親。
    サクッと軽く読めてちょうど良かった^_^

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    2024年11月28日
  • タイタンの妖女

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    「愛されるのを待ってる人を愛することだ」

    私は奇妙も奇妙な宇宙旅行をしてきた。
    水星で見るハーモニウムの透き通る藍玉色や、火星での無機質な軍隊と火星人の正体、タイタンの美しさ。

    滑稽だけど時に優しい本。
    頭の中で映像化する時、度々宮崎夏次系の絵になる滑稽さ。

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    2024年11月06日
  • タイタンの妖女

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    ストーリーとして、私には感動はあまりないけど、
    この世界観を作ったのが1959年だということが驚きです。SF好きな方には、是非読んで欲しい作品

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    2024年10月14日
  • スラップスティック

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    スラップスティック=ドタバタ喜劇。
    世界観がとても好み。
    中国に対する見方がヴォネガットが生きていた時代と今とリンクするところがあって、興味深かった。

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    2024年10月07日
  • 高い城の男

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    個人的に求めていた内容(ジャンル)ではなかったなと言う印象

    SF!ってよりはしっかりとした長編小説

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    2024年10月13日
  • あなたの人生の物語

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    ネタバレ

    『あなたの人生の物語』についての感想
    難しかった。自分の読む能力や経験値が、物語を純粋に楽しんだり感動できたりするほど成熟してないのがわかった。自分はまだ結婚してないし子供もいないから、主人公への感情移入が難しい境遇というのはある。
    しかし、主人公がヘプタポッドの文字を最終的には習得して未来予知ができるようになった後、自分の子供が25歳で死別して夫とも離婚するという結末がわかっていても、その未来を選択するのは純粋に美しいと思った。きっと子供が亡くなるまでの日常はかけがえのない最高のものだったのだろう。悲しい結末が待っていても、それまでに最高の瞬間がいくつもあったからその未来を選んだ。ヘプタポッ

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    2024年09月08日
  • ユービック

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    ネタバレ

    ランシターvsホリスの対立で展開していくのかと思いきや、全く違う視点の戦いだった。ストーリーの展開が真面目にワクワクさせてくれると同時に読者をおちょくった書き口やチップのヘタレ具合がギャップとしてよかった。
    この世界観や設定での別のエピソードを読みたいぐらい他のことが気になる、半生者の世界がメインの話だったが現実側ももっと知りたい。マトリックスやインセプションを連想させる感じ。

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    2024年08月26日
  • タイタンの妖女

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    友人のおすすめで読みはじめましたが、丁寧に考えながら読んでいたんですが、言葉が自然と入ってこない為大変でした。
    物語の中で沢山、やりきれない悲しさやどうにもならない虚しさを感じていましたが、最後は良かったと思える終わり方だったのかなと、。
    また数年後にこの本を読んだ自分は全く違う読後感を得られるのかなぁ、。

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    2024年08月16日
  • ユービック

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    この青く煌めく表紙のユービックを手に取ったそこのあなた!素晴らしいSF体験が待っていること間違いなし!用量、用法はお守りください

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    2024年07月20日
  • タイタンの妖女

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    超SF!うーん、やっぱり、翻訳されたものだと、しっくりこないんだなあ。なんか、作者と文化が違うから、「?」ってなりやすかった。ま、それは置いといて、設定・内容はバリ面白かった!すごいなぁ。人間を客観的に最初、書いていたのも、印象的だったなあ。ふむ。

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    2024年07月13日
  • あなたの人生の物語

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    ネタバレ

    テッド・チャンの作品は難解だが、印象深い。「息吹」に続いて本作もやっぱり心を動かされた。SFの域を超えてくる。特に表題作が好きだ。1回目読んだだけでは意味がわからず2回読んだ。まぁ、それでもわからないんですけどね(笑)
    言語学者のルイーズは地球を訪れた宇宙人、ヘプタポッドの言語解読に挑む。彼らには目が7個足も7本、前後左右上下が無い。ルイーズは彼らと向き合ううちに、彼らの能力が地球人とは全く違うものだとわかってくる。
    一方であなたの人生はこうだったわねと娘に語りかけるルイーズ。不思議な感覚と違和感。早い段階で娘の運命を読者は知らされるが、語り続けるルイーズは、何か人生を悟っているというか、卓越

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    2024年07月07日
  • タイタンの妖女

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    没落貴族がキャトルミューティレーションされ、仮面ライダーの如く宇宙戦争に巻き込まれるSF小説です
    火星、水星、土星と拉致される様は、どの惑星も美しく宇宙旅行気分になれました
    ロボトミー手術を受けた没落貴族の、少年時代から老衰するまでを描かれています

    ヴォネガット作品を初めて読むのですが、宇宙人のモノローグが上手でした
    謎の固有名詞がほぼ出てこず特有の倫理観が伝わりやすかったです
    洗脳前後の没落貴族のモノローグも、本当に別人の様子が伝わってきてすごかったです

    一番好きなパートは、火星に拉致された人々が指紋鑑定によってどのような地球人だったか答え合わせをする場面です
    軍曹がふつうの警備員だった

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    2024年07月06日