浅倉久志のレビュー一覧

  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    SF小説というと、独特の世界観を理解するのに
    苦労するんだけど、
    これはブレードランナーを映像で見て
    あらすじが頭に入ってるからなのか
    すっと本の中身に入っていけた。

    想像したよりも読みやすくて、面白い。

    GPT 4は寄り添った会話をしてくれたが
    GPT 5は冷たい、なんていう会話がなされる
    生成AIが登場した現代の目線で読むと
    共感・感情移入が人間特有のものという主張について
    考えさせられる。

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    2025年11月18日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    ネタバレ

    もし唐突に自分がアンドロイドだと告げられた時、またはアンドロイドだと気づいてしまった時自分はどういう反応をするだろうか。或いはこの命題は自分が人間だから行えるもので、アンドロイドはこんな思索も行わない機械に過ぎないのか。
    人間らしい人間。人間らしいアンドロイド。アンドロイドらしい人間。アンドロイドらしいアンドロイド。
    リックデッカードははじめ、人間とアンドロイドは相容れない物として、簡単に引金を引ける存在だと断言していた。しかし、物語が進むにつれて、考えに確信がもたなくなっていった。死ぬ前に、ムンクの画集を買いたいと言った者、彼が一夜を共にした者、色んなアンドロイドがいた。人間でも、人間らしい

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    2025年11月15日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    面白い。
    古いSFですが作者の主題は「人間」そのものです。

    人類としての生存と命の存続を描くSFではなく、
    アンドロイドを、「精神的に孤立する人」として描き、
    同じ種族なのに「共感」がわからないという特徴があります。
    排除される理由はそれだけ。

    灰が降る惑星となった地球で人類は生き永らえようとするも、少しずつ種全体が衰えてきます。選択したのは「火星への移住」。多くの人間がそうであるように移住には不安がつきまとう。政府が用意したのは『アンドロイドを一体プレゼント』という破格の条件。大勢の人類が移住を決めた。

    物語は、移住が叶わず残された人類が住む地球。「マーサー教」を信仰し生活を続ける。マ

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    2025年10月31日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    とても面白かったです。

    登場人物が人間なのか、アンドロイドなのか、度々ぐらつきます。生き物なのか、そうでないのか。

    読んでいて、アンドロイドにも、優しさを期待したくなっていました。けど、その期待は裏切られる一方で、人間にも裏切られることはあるなぁと思って、読んでいて色々とぐらつきます。

    本作品は、SF特有の世界を表現するための説明描写は少なく感じました。この作品の面白さは、トリックどうのこうのという話ではなく、人間とアンドロイドの違いは何なのか?物語を通じて常に問われる緊張感というか、不安にあると思います。

    人にもアンドロイドにも優しくしちゃうし、ブレブレで、その狭間で苦しんでしまうの

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    2025年10月31日
  • あなたの人生の物語

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    「メッセージ」を先に観た。映画を観た記憶およびこの作品を読んだ記憶を消して再度一から読み直したいと思えた初めての作品かもしれない。

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    2025年10月14日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    かなり面白い。不法なアンドロイドを処理する仕事をしている主人公が、処理すべきアンドロイドに惹かれたり、逆に、嫌悪感を抱いた人間をアンドロイドだと疑ってかかったりする様子には、何か考えさせられるものがある。
    仮に完璧なアンドロイドが存在したら、人間との違いはなんだろうか?それを見分けることはできるのか?この本を読んで色々思案してみるのも楽しいと思う。

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    2025年10月10日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    何度も挫折してしまったがついに読み終えたので達成感を感じている。アンドロイドは人とは違ったものだと思っていたが、ほとんど人と変わらない感情移入の差異だけのアンドロイドは果たして人間と何が違うのだろうか。非常に考えさせられる物語だった。

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    2025年10月07日
  • タイタンの妖女

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    いままで出会った中でいちばん、なんというか判断に困る物語だった。
    ユーモラスなのか哀しいのか、感動的なのか単なるドタバタ劇なのか。教訓めいた説話のようでもあり、そのじつ何の意味も読み取れないほど難解だった気もする。
    運命と自由意思、そういったものは確かにテーマの一つではあるのだろうが、それだけでこの物語全てを片付けることは到底できない。

    ただ確実なのは、他のどんな物語よりも奇想天外で荒唐無稽だったこと。陳腐な表現だがオンリーワン、そうとしか言い表せそうにない。

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    2025年10月02日
  • あなたの人生の物語

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    映画「メッセージ」の原作である表題作が収められた、短編集である。
    どれも良い読書体験ができたが、やはり映画を先に見た私としては「あなたの人生の物語」が一番印象深い。

    地球外の知的生命体との交流によって目覚めを経験し、時間軸が狂うことで人生を理解することになる女性。
    過去から未来へ続いていく時間軸の中では、言わば知らぬが仏の状態で手探りの道になる。
    これが普通の考え方である。
    でも未来に起こることを知っていたら?
    それが悲しく耐え難い出来事だったとしたら?
    進もうとしている道をそれでも歩めるだろうか?

    覚悟と理解が必要だ。
    進むと決める覚悟。
    行くの?なぜ?その答えを自分で理解すること。

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    2025年09月27日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    50年くらい前のSF作品にもかかわらず、細部の設定から物語の枠組みまでが古びておらず現代においても問題なく楽しめることが驚愕です。アクションに重点があるかと思いきや、主人公を通して描かれる人間性に対する深い考察や心理描写、生命への愛が読みどころでした。

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    2025年09月24日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    ネタバレ

    初めてSFを読んだ。誰でも親切心(人間性)と残酷さ(アンドロイド性)を持っている。親切心こそが人間を人間たらしめる。人間性を養うためには、感情移入する力が必要だ。そのために、今後も読書などを通して自分の感性を磨いていこうと思う。

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    2025年09月13日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    AIが身近になった今、年を経ることで得られるものが増える名作中の名作。最序盤を越せば驚くほどすらすらと読める。
    AIと人との違いは何か?我々人間が手放してはいけないものは何か?
    「AIの方が頭がいい」と考える全ての人に贈りたい。

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    2025年09月10日
  • あなたの人生の物語

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    ネタバレ

    とても面白かった。
    一つ一つの短編が骨太であり、読むのに時間がかかってしまったが、楽しい読書体験だった。
    一つづつ振り返っていこうと思う。

    「バビロンの塔」
    この短編集の中で一番読みやすかった。
    情景描写が見事だった。

    「理解」
    詳細な描写に思わず読み込んでしまった。

    「ゼロで割る」
    一回読んだだけでは意味があまりわからなかったが、何回か読み直したり、考察サイトを見ることでやっと理解できた。
    レネーは自身が発見した形式的発見によって自分の中の既存の世界が崩れてしまい、自殺未遂をしてしまうほど追い込まれる。恋人であるカールは、自身がかつて自殺未遂をした際、その時の恋人に傷を癒してもらった経

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    2025年08月31日
  • 高い城の男

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    ネタバレ

    枢軸国と連合国の勝利逆転if小説ですが、架空戦記ではなく人間関係や各各々の国の人間性を詳しく描かれ、敗戦国から全てを取る戦勝国などが詳しく描かれていてとても面白かった。恐らく史実のアメリカが史実の日本にソ連がドイツに置き換わっているのでしょう。

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    2025年08月29日
  • スキャナーに生きがいはない

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    謎多い作家コードウェイナー・スミスの人類補完機構シリーズを年代記風に並べた短編集(50年代から発表されておりエヴァンゲリオンとは全然関係ない)。古いSFマガジンで何かの短編を読んで衝撃を受けて以来虜になってししまった。

    物語は第二次大戦のナチスの話から1万6千年先までの人類の趨勢が描かれています。戦争によって人類は絶滅しそうになるのですが、そこからの復活がなんとも皮肉が効いていて印象的です。非常なドライでもなくかといってベトベトウェットでもなく、その一歩引いた姿勢がかっこいい。ドイツ人以外の人類を殲滅するための人間狩猟機(メンシェンイェーガー)が何千年も経て文明が崩壊しマンショニャッガーとな

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    2025年08月28日
  • タイタンの妖女

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    これまで読んできた本の中でもトップクラスで難解だった。
    『この世界は全て何者かに決定づけられているのか?それらの運命から自由な意思は存在しないのか?』というのが本作のテーマ。本作には、その絶対的な力を持つ男ラムファードが登場するが、彼は主人公コンスタントの行く末を最後まで言い当てることはできなかった。
    この事から、作者自身も、本作のテーマに明確な答えは持っていなかったんじゃないかな。コンスタントには救いもなく不遇だったけど、最期に報われてよかったと思う。

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    2025年08月27日
  • あなたの人生の物語

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    SFが苦手でなければ是非読んで欲しい短編集
    異星人とのファーストコンタクト
    表題作「あなたの人生の物語」
    斜線堂有紀がオマージュ作を作り、神が実在する証拠にあふれた
    「地獄とは神の不在なり」
    SFな世界観でひたすら空高く目指す
    「バビロンの塔」
    バカSF
    「ゼロで割る」
    風刺SF
    「顔の美醜について」
    本当にレベルが高い豊かな読書体験が出来る
    難点は著者の作品がなかなか出ないこと
    富樫先生と共に待っています 感謝の正拳突き

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    2025年08月24日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    ここまで真摯に「人間性とは何か」を追求した作品は他にあるのかと思うほど引き込まれた。
    アンドロイドはただの機械ではなく、むしろ“心を閉ざした人間”の比喩として描かれているようにも感じる。
    人間らしさとは、他者への共感や思いやりを持つことなのだと改めて突きつけられた。
    AIが広まりつつある今だからこそ、この作品はよりリアルに響いてくる。

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    2025年08月21日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    めちゃくちゃ面白かった
    何が人間たらしめるか、生命を考えること
    重苦しい描写がすごく伝わってきてそこにいるみたいだった
    何回でも読み直すと思う、教科書みたいに

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    2025年08月18日
  • ユービック

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    ネタバレ

    時間の巻き戻りなどの描画が主人公目線で描かれており、ドラえもんのような分かりやすい時間移動でもなかったので、現状を理解しつつ読み進めるので手一杯だった。ギリギリあらすじを理解できたが、読んでいて理解が追いつかなかった箇所がいくつかあるので、考えつつ再読しようと思う。個人的には面白かったが、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」を読んでいなければ、本から離脱していたかもなとも思った。

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    2025年07月13日