浅倉久志のレビュー一覧

  • ターミナル・マン

    Posted by ブクログ

    面白かった( ´ ▽ ` )ノ
    どんなふうに面白いかは、解説でゴー先生が書いているとおり( ´ ▽ ` )ノ
    もう、あれは完璧な解説だね( ´ ▽ ` )ノ
    書き足すことは何もないや( ´ ▽ ` )ノ

    前半の手術シーンの書き込みはさすがクライトン( ´ ▽ ` )ノ
    後半のシリアルキリングはまさに「羊」の前駆( ´ ▽ ` )ノ

    まあ、ラストに何の余韻もないとことか、人物が薄めだとか、問題はないでもないけど、いま読んでも存分に楽しめる( ´ ▽ ` )ノ

    話は極端にシンプルだから、映像化したらかなり安っぽくなってたろうな( ´ ▽ ` )ノ

    2017/03/01

    0
    2017年03月01日
  • アンドロメダ病原体〔新装版〕

    Posted by ブクログ

    『アンドロメダ病原体』マイケル・クライトン 著。
    原題"The Andromeda Strain" Michael Crichton
    *
    軍の人工衛星がアメリカの小さな町に落ち、そこに未知の病原体が付着していた…。
    そこで、秘密裏に作られた組織がこの病原体を解明するサイエンス・フィクション。
    *
    マイケル・クライトンは、フィクションをノンフィクションのように描いて、臨場感と緊迫感にドキュメンタリーを読んでるようで、夢中になってしまう。
    作中に出てくる統計表や格言が現実感を増して、子供の頃は本物だと思ってしまったな 笑
    あの書き方はすごい。
    *
    彼はこの作品を医学生の時代に書

    0
    2017年01月06日
  • ユービック

    Posted by ブクログ

    この話、すごく回りくどい。悪い意味ではないです。
    ユービックという、アイテムとしては微妙な位置づけのものが、一番初めの章からずっと、怪しげな、けど、世に溢れている広告の形で、姿を変えながら登場している。話と絡んでくるのはずっと後で、それは多くの先人たちが力を尽くして作り出した、主人公が生き延びるための力として出てくる。まさに「遍在する神」。
    そして、2つの力、っていうのも面白い。人々を食べて創造世界を保とうとするジョリーは、世界を1つのものに統合していく力で、人々を生かそうとし、そして自らも次の生へと向かうエラは、世界を多様化させようとする力。(なのかな?)でも、ユービックはそのどちらの力にも

    0
    2017年01月24日
  • ユービック

    Posted by ブクログ

     あとがきで触れられていた通り、中盤から後半にかけてはA・E・ヴァン・ヴォークトの影響を強く感じた。フィリップ・K・ディックの諸作をすべて読んだわけではないが、彼の本には、世界と自分を繋ぐ感覚の脆さへの表現があり、個人が持つ感覚が他者と本質的には共有できないという孤独がある。と同時に、人間が感じる世界は常に仮構的であり何でも起こりうるし多くの干渉を内外からうけるものだという前提を思わせ、常々揺らぎがある。本作の読後感に清清しさがあったのも恐らくはそこに起因するのだろうと思う。

    0
    2016年10月15日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    円城塔に煽られて。ヴァーリイ初読。

    1作目『逆行の夏』を読んだところではあまりピンと来ていなかったのだが、3作目『バービーはなぜ殺される』あたりからじわじわとハマっていった。SFではあるが文学であり、今こことは異なる地平の世界において、人々は何を感じ、どうやって生き、何を愛するのかという愚直な筆致に心を惹かれる。それは『残像』や『PRESS ENTER ■』での地続きな地平もあれば、こことは全く別の地平もあり、短編間で飛躍する視野が楽しくもあった。

    後半3作が特に白眉だった。『残像』で、再び訪れたときのコミュニティの変化、彼らはどこに行ってしまったのだろうという寂寥感。『PRESS~』のな

    0
    2016年10月04日
  • スラップスティック

    Posted by ブクログ

    魅力のありかがどうにも分からない。分からないのだけど琴線に触れるなにかがある。そんな気持ちがしています。

    無人島にもっていくとしたら? というときに上位に入ってしまうかも知れない一冊です。
    傑作! だとか絶対におすすめ! などとはなかなか言えそうにないけれど。

    フィクションとリアリティのバランスがよくて、シリアスとチャーミングも同じ場面に併存しています。

    0
    2016年10月03日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    「まさかヴァーリイをご存知ない。なにも失くしたことがないならそれでいいけど。」

    すみません、読んだことありませんでした。ということで、円城塔氏の帯文に煽られ購入した本書は、ジョン・ヴァーリイの短篇集「逆行の夏」。ヴァーリイといえば、1970~1980年代に活躍し、サイバーパンクの先駆け的存在として名高い作家…ということは知っていたのですが、読むのはこれが初めて。どんな作風なのかとワクワクしながら読み進めましたが、これがもうおもしろい。特に「残像」と「PRESS ENTER■」にやられました。前者のラストには、思わず「うぉぉい、まじか…」と言葉が漏れてしまう一方、後者は、極めて良質なSFスリラ

    0
    2016年09月25日
  • あなたの人生の物語

    Posted by ブクログ

    機械や科学が介入するバリバリのSFだけでなく、「少し不思議」の意味のSFも含まれた読みやすい短編集。外見の美醜に纏わる物語を広げた「顔の美醜について」は読み応えがあった。

    0
    2025年02月03日
  • スキャナーに生きがいはない

    Posted by ブクログ

    基礎知識が定まらないのと
    まだこれしか読んでいないので
    評価は難しいのだけど
    舞台や道具はともかく、物語の中にある
    人間的な部分、ロマンチックな思いは
    いまも色あせないのではないか。

    0
    2016年04月13日
  • ジェイルバード

    Posted by ブクログ

    ヴォネガットを読みたい時にはもってこいの良作
    表紙   7点和田 誠
    展開   8点1979年著作
    文章   7点
    内容 700点
    合計 722点

    0
    2016年02月03日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    表題作はボーイ・ミーツ・ガールものというか家族ものというかで、まあ普通かな?という感想だったのだけど、収録作「残像」と「ブルー・シャンペン」がすごく良かった。特に女性にお勧めしたいSF小説。
    「残像」。視聴覚障害者だけが暮らすのコミューンに辿り着いた作家志望の中年男の異文化コミュニケーション体験談という感じなんだけど、触覚に特化したそれはとても官能的で感動的。そしてラストで感じる恐怖、安堵、喪失感。なんで泣いてるのか自分でもよくわからなかった。
    「ブルー・シャンペン」は脊髄損傷で肢体不自由となり、黄金で出来た外骨格のおかげで自由を取り戻しメディアスターとなった女性と愛を交わすお話。これも

    0
    2015年12月30日
  • パーマー・エルドリッチの三つの聖痕

    Posted by ブクログ

    ディックは読むのがしんどい
    表紙   6点渡部 隆
    展開   6点1964年著作
    文章   6点
    内容 640点
    合計 658点

    0
    2015年12月16日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    テープとか出てくるブツは、いまから思えば
    前の時代と感じることもあるけど、書かれたのは30~40年前。
    未だ実現されていない(実現途上)というだけでなく、
    感覚として、技術だけではなく扱っている世界やテーマが、
    現在の世界の、まだ未来か、現在進行という感覚を覚える。

    0
    2015年12月08日
  • 伝道の書に捧げる薔薇

    Posted by ブクログ

    あまりSF文学には馴染みが無かったのでこれがほぼ初挑戦。海外文学も文体が苦手な事が多いのだけど読みやすかった。視点、状況設定、モチーフ等ユニークなものが多い。表題の伝道の書に捧げる薔薇も、SFでありながら古典文学や神話の雰囲気を出しながらロマンチックで切ない話でとても良かった。個人的にとても好きだったのはファイオリを愛した男。死に近くあるほど命は輝くのか

    0
    2015年12月06日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    円城さんが帯を書いていて、上田早夕里さんがいつぞやのSFマガジンで好きな作品として挙げられてたブルー・シャンペン収録ときたら読まない選択肢は無かった。
    傑作選らしくどのお話も面白かったけど、一番好きだったのは「残像」かな。

    0
    2015年09月19日
  • 自由未来

    Posted by ブクログ

    シリアスなハイラインもの
    表紙   6点ヤナセ
    展開   7点1964年著作
    文章   6点
    内容 660点
    合計 679点

    0
    2015年09月01日
  • プレイヤー・ピアノ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    機械が高度に発達し、コンピュータEPICACによりIQと適性を認められた極小数の管理者と技術者が支配する未来のアメリカ。大多数の人間は職を失い、自尊心をも失いかけていた。

    第三次世界大戦中に人手不足のため機械への依存が高まると、機械は飛躍的に進歩し、EPICACと呼ばれるコンピュータにより全てが決定されることとなった。この組織を作り、発展させたジョージ・プロテュース博士の息子、ポール・プロテュース博士は高い地位にあったが、このような世界を徐々に疑問に感じ始めた。ポールより出世が早かったがその地位を投げ打った旧友フィナティー、夫を出世させることにしか頭に無く、何事に関しても口出しする妻のアニー

    0
    2015年04月25日
  • 自由未来

    Posted by ブクログ

    (一部の?)アメリカ人が「自由」というものを
    どう捉えているのかの一端を知る。
    本当に自由というのは誰かの庇護のもとにはなく
    自分の裁量で最良をえらぶのかという信念を。
    なんの実用性もない動物にもかかわらず
    人類のパートナーとして2度猫を選ぶところは
    自由の意味を表す象徴か。(愛玩動物だけど)
    そして、人間のしぶとさを絡めて、
    飼いならされた人間には、そういう信念が
    時にどれほど鬱陶しく、時に妥協や甘受を
    できない人のガムシャラさが愚直に感じるかを。
    それから、ちょっと「常識」を別の角度からみたら
    どんなに突っ込みどころがあるかも。
    核戦争をシェルターでしのいだ一家が
    荒野でサバイバルかと思い

    0
    2015年02月27日
  • シティ5からの脱出

    Posted by ブクログ

    一読しての感想は、「非常に純度の高いSF」。
    先に誤解のないように申し述べておきますと、「SFとしての純度の高さ」と、「物語としての完成度」は別物です。この短編集の「物語としての完成度」はお世辞にも高いとは言えず、状況説明だけで何のオチもなかったり、自説を滔々と述べるだけの尻切れトンボで終わったりと、普通の面白さを期待して読むと肩すかしを食う類いの作品だと思います。

    そんな振り切れっぷりの高い作品群を、「面白い」と思えるかどうかがSF者の試金石。この場合の「面白さ」とは、「楽しさ」ではなく「興味深さ」です。
    似たような作風のSF作家にA・E・ヴァン・ヴォークトが挙げられますが、不思議とヴォー

    0
    2014年08月21日
  • ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを

    Posted by ブクログ

    序盤、エリオット・ローズウォーターがなぜこのような慈善の人になったのか、また彼を取り巻く貧しく不運な多くの人々の描写などが、まるで演劇の舞台を基礎から創っていくかのように細かく丁寧に描写される。この状況説明を読みこむのに時間がかかり、「この作品はタイタンの妖女みたいに自分には向いていないのか?」と思いきや、中盤から愛すべきエリオットという人が掴めるようになる(それまでの丁寧な描写がここで効いてくる!)と、どんどん面白くなっていき、最後高みに飛び立って、ストンと終わる。

    でも。
    私にはエリオットのような人間愛はきっと寂しく思えてしまうだろう。彼の妻が、彼を愛していても寂しかったように。彼の父が

    0
    2013年10月15日