浅倉久志のレビュー一覧
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舞台は第三次世界大戦後のアメリカ。大半の人々はテクノロジーに仕事を奪われ、少数のengineers & managersが富を得る形へと変わっていっていた。そんな物語の主人公は、東海岸に位置する架空の都市、Iliumの大企業Ilium Worksのマネージャー、 Paul Proteus。妻、Anitaと何1つ不自由のない暮らしを送っていた。しかし橋を渡ればそこに住むのは仕事もなく、社会から見放された大勢の人々。明らかな格差と人間の存在意義を問う姿勢が皮肉にも今の世界と通用する。
Vonnegutのデビュー作でもあり、のちの作品の原点とも言える。物語は定番のディストピアを題材としてい -
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浅倉久志訳による新装版「スキャナー・ダークリー」(旧訳「暗闇のスキャナー」)は、著者自身の実体験を踏まえた物語。テーマは、麻薬。
カリフォルニアのオレンジ郡保安官事務所麻薬課の捜査官フレッドは、上司からも自身の姿を隠す「おとり捜査官」である。彼の真の姿は、なんと麻薬中毒者ボブ・アークター。木乃伊取りが木乃伊になるそんな世界で、与えられた新たな任務は「麻薬密売人のボブ・アークターを監視すること」。自分自身を捜査対象にする彼は、麻薬中毒の深刻化も相まってしまい…
「わたしはドラッグの危険性を訴える福音を説こうと誓った」とは、訳者あとがきで引用される著者の言葉。麻薬中毒の経験があり、その目で幾人 -
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ネタバレ★★★☆☆
積読の棚から文庫本を一冊サルベージしたらハインラインだった。
『自由未来』は核爆弾のショックで未来世界、というかパラレルワールドに飛ばされてしまった数人の男女の話。
科学技術の進んだ未来世界では、イスラム教ベースの宗教が信じられていて、黒人が選民として白人の奴隷を支配している。
冒頭のアメリカ一般家庭の夕べの様子はちょっと退屈なんだけど、異世界に飛ばされた後の主人公ヒューの態度の変化が面白い。
言うことを聞かない息子デュークに銃を突きつけて、言うことを聞かないなら出て行けと迫る。
平時には息子といえど対等に話し合っていたのが、すわ有事となると対応がガラッと変わり、高学歴 -
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長老たちが地球人に目を付けたもうひとつの理由は、彼らが自分と異なった外見を持ち、異なったしゃべりかたをする地球人を恐れ、憎むことだった。彼らは、いわゆる”下等動物”の生活だけでなく、おたがいの生活をも地獄に変えていた。彼らはよそものを見れば下等動物と思うたちだった。だから、長老たちが細菌にこの世の辛酸をなめさせたければ、地球人に物理学と化学を勉強すればもっと効率のいい武器が作れると教えるだけでよいわけだ。長老たちはさっそくその実行にとりかかった。
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長老たちは、アイザック・ニュートンの頭の上にリンゴを落とした。
長老たちは、母親のヤカンが鳴り出す度に、ジェイムズ・ワット少年に聴き -
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読み終わるのに何日もかかってしまった
長かった
ヒロシマツモトが出てきたあたりからは面白くて一気に読めた
ヴォネガットお得意の話の寄り道が多過ぎて本に慣れるまで時間がかかる
そのせいで序盤はちょっと読むのが辛かった
あと、登場人物が多過ぎて頭悪い僕にはわけわかんなくなることが多かった笑
翻訳の問題でなく、文化や言語の違いによる問題だと思うんだけど、よく分からない言い回しもいくつか
それでも、ヴォネガット好きかつ日本人なら読んで欲しい本
少し日本人贔屓に描かれてる
ヴォネガットの小説を読むたびにアメリカひでぇな、日本良い国だなと思うんだけど、
それは日本人が歴史的敗北によって植え付けられた劣等