浅倉久志のレビュー一覧

  • ユービック

    Posted by ブクログ

    アフターコロナ。新しい生活様式やら新しい働き方やら。当然のようにindustry 4.0にsociety5.0が声高に叫ばれる。ウイルス拡大において、中国自身の体制の問題も少なからずあるのだけど、何の根拠もない中国陰謀論が跋扈する中で、むしろ資本主義というか、新しい様式によって資本を集中したい一部の企業による陰謀では、とも思ってしまう。
    技術の進歩が前面に出てくる時、ディックを読みたくなる。何かが無批判に進行している時、必ず揺り戻しがある。破滅的な結果(例えば3.11による原発の可視化)になることもあれば、問題を巧妙に隠しつつ内実は見るに堪えない状況(今や素人が安易に、何の罪悪感もなく他人のプ

    0
    2020年06月21日
  • 危険なヴィジョン〔完全版〕 2

    Posted by ブクログ

    2巻にはディックやラリー・ニーブン、ポール・アンダースンなど自分にも馴染みのある作家が並んでいるのだが、なんか1巻に比べるとどれも少し印象が薄い。つまらないわけではないけど、SF読んでるという高揚感があまりない。ニューウェーブは肌に合わないのかも。

    0
    2020年03月17日
  • 危険なヴィジョン〔完全版〕 2

    Posted by ブクログ

    SFというより実験的な小説が多いかな。
    神に関する話が多いのは時代的に ”危険” なところがあったからか。

    0
    2019年10月23日
  • ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを

    Posted by ブクログ

    この作家は、中学か高校ぐらいに「チャンピオンの朝食」を読んで以来だ。1965年に書かれた小説。進歩主義が本当に進歩的と思われていた時代の古臭さもあるが、最後のキルゴア・トラウトの述懐「人間を人間だから大切にする」には、現代にこそ通ずるものがある。

    0
    2018年11月05日
  • デッドアイ・ディック

    Posted by ブクログ

    SF?
    初めてのヴォネガット作品。
    『時空のゆりかご』のエラン・マスタイさんが好きということで、細かく章を区切る構成が似ている。
    内容は、中性子爆弾で滅びゆく街の様子を描いたSF…だが、全然SFらしくない。主人公一家の人生を描いたヒューマンドラマという印象が強い。
    ユーモアある文章で、クスッと笑える場面が多く、退屈せずに読めた。

    0
    2018年11月04日
  • デッドアイ・ディック

    Posted by ブクログ

    なんともけったいな物語。以前「チャンピオンたちの朝食」を読んだときにも同じような印象を受けた記憶がある。高橋源一郎「さよならギャングたち」と同じ(というか高橋がパクったんだろうけど)なんだけど、「さよなら〜」ほど詩的なわけではないなあ。一応ストーリーはあるんだけど、それよりも即興的な文章を味わうべき小説なんだろう。その意味では翻訳で読んでもダメなのかもしれない。訳者あとがきで紹介されていた書評でもそのあたりについて書かれている。以下抜粋。

    「ヴォネガットは、カウント・ベイシーがピアノの名人であるのと同じ意味で、文章の名人である−−どちらのスタイルも、簡潔で、おどけていて、リズミカルだ。そのた

    0
    2018年10月15日
  • タイムクエイク

    Posted by ブクログ

    小説なのかエッセイなのか?
    例によって散文の集合と言う特異な文体で綴られた作品ですが、これまで以上に奇天烈です。もはや物語のストーリーなど無く、むしろ作者自身の意見が中心にあるように思えます。
    作者の言いたい事は色々とあるのでしょう。それが、様々な風刺で描かれます。共産・社会主義的な発想、拡大家族。。。
    しかし、何か伝わってきません。言いたい事が沢山有ると言うのは判るのです。でもそれが一体何なのかが判らないのです
    しばらくヴォネガットさんから離れていたせいかもしれません。

    0
    2017年11月10日
  • スキャナー・ダークリー

    Posted by ブクログ

    著者覚え書きで「この小説には何の教訓もない」とある。確かに教訓は無いかもしれない。ただし、麻薬に対する強烈な批判と恐怖を語っている。教訓は小説から得るものではない。読者がどのような教訓を語れるかが本書を読み解くキーになるのかもしれない。本書は普通に読むと、よくあるドラッグ系の小説だ。麻薬でハイになったやつが大暴れするような。読むべきは最後の方でブルースが置かれる立場だ。私は、麻薬だけが悪いのではなく、麻薬の悪用を存在させる社会の仕組みが存在することが悪なのだと解釈した。もちろん、これはひとつの解釈に過ぎず、読者がそれぞれ感じるものは異なるだろう。描写は鮮明ながら、読者に与えるものは形を変えて届

    0
    2017年10月03日
  • ガラパゴスの箱舟

    Posted by ブクログ

    いい味をだしているが物足りなさを感じるのは我がままか
    表紙   7点和田 誠
    展開   5点1985年著作
    文章   7点
    内容 619点
    合計 638点

    0
    2017年01月15日
  • アルファ・ラルファ大通り

    Posted by ブクログ

    SF。短編集。シリーズもの。
    前作『スキャナーに生きがいはない』と比較して、若干の読みにくさは感じるものの、世界観は圧巻。
    「クラウン・タウンの死婦人」「アルファ・ラルファ大通り」「帰らぬク・メルのバラッド」の順に好き。

    0
    2017年01月09日
  • プレイヤー・ピアノ

    Posted by ブクログ

    舞台は第三次世界大戦後のアメリカ。大半の人々はテクノロジーに仕事を奪われ、少数のengineers & managersが富を得る形へと変わっていっていた。そんな物語の主人公は、東海岸に位置する架空の都市、Iliumの大企業Ilium Worksのマネージャー、 Paul Proteus。妻、Anitaと何1つ不自由のない暮らしを送っていた。しかし橋を渡ればそこに住むのは仕事もなく、社会から見放された大勢の人々。明らかな格差と人間の存在意義を問う姿勢が皮肉にも今の世界と通用する。

    Vonnegutのデビュー作でもあり、のちの作品の原点とも言える。物語は定番のディストピアを題材としてい

    0
    2016年08月08日
  • スキャナー・ダークリー

    Posted by ブクログ

    浅倉久志訳による新装版「スキャナー・ダークリー」(旧訳「暗闇のスキャナー」)は、著者自身の実体験を踏まえた物語。テーマは、麻薬。

    カリフォルニアのオレンジ郡保安官事務所麻薬課の捜査官フレッドは、上司からも自身の姿を隠す「おとり捜査官」である。彼の真の姿は、なんと麻薬中毒者ボブ・アークター。木乃伊取りが木乃伊になるそんな世界で、与えられた新たな任務は「麻薬密売人のボブ・アークターを監視すること」。自分自身を捜査対象にする彼は、麻薬中毒の深刻化も相まってしまい…

    「わたしはドラッグの危険性を訴える福音を説こうと誓った」とは、訳者あとがきで引用される著者の言葉。麻薬中毒の経験があり、その目で幾人

    0
    2016年03月21日
  • アンドロメダ病原体〔新装版〕

    Posted by ブクログ

    ❖前半部、事件発生からその原因であるらしい未知の病原体を解析するための秘密施設の紹介まではゆるいテンポ、後半部は物語が徐々に加速していきスリリングな展開に惹きこまれた。様々な書式(報告書・交信記録他)、図形(地図・グラフ・病原体の構造図)を多量に組み入れ、ドキュメンタリー風な強面(スタイル)を巧く装ってリアリティ(緊迫感)を演出している。専門用語が頻出するけれど、疫学(病原体)についての考察なども退屈せずに読むことができた。エンタメ作品として見事に成立していると思う。クライトン二十代の作・・畏るべし。

    0
    2016年02月24日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    古本で持っている「ブルー・シャンペン」に収録されている作品の一部も含めて、新たに編集されたヴァーリィの短編集。
    サイバーパンクの先駆けとも称される、身体改変や自我のデータ化が当たり前となった未来世界を描き出しつつ、そこに流れているのは孤独と諦観。如何にも日本人受けしそうな作風ですねー。

    鴨的にはセンチメンタリズムが鼻についてしまってイマイチな作品もありましたが、独特の世界観は一読の価値あり。久しぶりに読んだ「PRESS ENTER■」がやっぱり面白かったなー。

    0
    2015年12月23日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    生きることに慣れすぎていたせいか、人生を終わらせる決定的な一歩を踏み出すことができなかった。待てばいいのだ。人生はわたしにひとつ喜びをもたらしてくれた――また別の喜びがあらわれるかもしれない。
    (P.251)

    0
    2015年12月19日
  • 自由未来

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    かなり残念な作品。
    まず不貞行為が賛美されるのが残念なのと
    主人公が暴虐なのよね。
    暴虐行為はしないけど
    どこかいやな男。

    それでもって結局いってはいけない
    言葉も言っているんですよね。
    (たぶんもとの国ではその部分は*で隠されているはず)
    確定である人種を敵に回しています。

    結局世界には入り込めませんでした。

    0
    2015年12月16日
  • チャンピオンたちの朝食

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    横道に逸れまくる話、文章の一部として組み込まれた挿絵、話の中にまで登場する作者

    こういったユニークな要素を織り交ぜながら、(ブラック)ユーモアたっぷりの語り口で2人の中年男性に関する物語が綴られていきます。

    独特の世界観に慣れてからは、物語に引き込まれてすごく面白かったです。ただ、ラストが少し腑に落ちませんでした。

    0
    2015年10月06日
  • 自由未来

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ★★★☆☆

    積読の棚から文庫本を一冊サルベージしたらハインラインだった。

    『自由未来』は核爆弾のショックで未来世界、というかパラレルワールドに飛ばされてしまった数人の男女の話。

    科学技術の進んだ未来世界では、イスラム教ベースの宗教が信じられていて、黒人が選民として白人の奴隷を支配している。

    冒頭のアメリカ一般家庭の夕べの様子はちょっと退屈なんだけど、異世界に飛ばされた後の主人公ヒューの態度の変化が面白い。

    言うことを聞かない息子デュークに銃を突きつけて、言うことを聞かないなら出て行けと迫る。

    平時には息子といえど対等に話し合っていたのが、すわ有事となると対応がガラッと変わり、高学歴

    0
    2015年06月21日
  • アンドロメダ病原体〔新装版〕

    Posted by ブクログ

    宇宙からの病原体の侵入は現実にあり得る話。
    病原体にもっとストーリを持たせて欲しかった。
    読後、えっ、これで終わりって感じだった。

    0
    2015年04月26日
  • ホーカス・ポーカス

    Posted by ブクログ

    ―――
    長老たちが地球人に目を付けたもうひとつの理由は、彼らが自分と異なった外見を持ち、異なったしゃべりかたをする地球人を恐れ、憎むことだった。彼らは、いわゆる”下等動物”の生活だけでなく、おたがいの生活をも地獄に変えていた。彼らはよそものを見れば下等動物と思うたちだった。だから、長老たちが細菌にこの世の辛酸をなめさせたければ、地球人に物理学と化学を勉強すればもっと効率のいい武器が作れると教えるだけでよいわけだ。長老たちはさっそくその実行にとりかかった。
    ―――
    長老たちは、アイザック・ニュートンの頭の上にリンゴを落とした。
    長老たちは、母親のヤカンが鳴り出す度に、ジェイムズ・ワット少年に聴き

    0
    2015年01月03日