浅倉久志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
爆笑問題太田光が大絶賛するSF小説家カート・ヴォネガットが1985年に発表した長編作品です。
太田光によれば、「世の中で起こっている事実を彼が言うだけで悲劇ですらコメディーになる」とか。そして、「生きていることなんてたいしたことない。たいしたことないことは悲しむべきじゃないという考えを知って気が楽になった」。天才は「今、この時点が幸福」と表現できる人。などと、べたぼめです。
ヴォネガットは昨年7月に亡くなりましたが、作者自身、この「ガラパゴスの箱舟」は自信作だったらしく、エッセイ集でも「これまでに書いた最高の本」と語っているそうです。
すべては冒頭の、アンネ・フランクが遺した「いろんなこ -
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Posted by ブクログ
廃墟と化したNY。最後の奇形大統領が述懐するこの世の終わりと自伝。ヴォネガッド一流の省略と分割、累積で物語が綴られる。あっけないほど空虚で、乾いたユーモアがそこかしこにばら撒かれ、断片と変人のエピソードの重層に惹かれ、なんとなく最後まで読んでしまう。プロローグのリアルなぼやきから物語へ滑り込むあたり、何も考えて無さそうだが、細かい計算づくだろうか。最後もあまりに唐突。しかも物語の続きを匂わせる。自伝は長い時間の一片であり、さらに別の視点で先へ続くと示すがごとく。舞台仕立ては瑣末なこと。拡大家族システムこそがテーマか。孤独じゃない。ハイホー。
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購入済み
文字校正してますか?
ディック作品でまだ読んでいなかったので購入しました。内容は素晴らしかったです!
しかし、文字取り込みをOCRでやってそのまま文字校正なしで電子書籍化したとしか思えない誤字の多さ。読んでいてイライラしました。内容は星5つなだけに本当に残念です。