浅倉久志のレビュー一覧

  • スキャナーに生きがいはない

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    基礎知識が定まらないのと
    まだこれしか読んでいないので
    評価は難しいのだけど
    舞台や道具はともかく、物語の中にある
    人間的な部分、ロマンチックな思いは
    いまも色あせないのではないか。

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    2016年04月13日
  • ジェイルバード

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    ヴォネガットを読みたい時にはもってこいの良作
    表紙   7点和田 誠
    展開   8点1979年著作
    文章   7点
    内容 700点
    合計 722点

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    2016年02月03日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

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    表題作はボーイ・ミーツ・ガールものというか家族ものというかで、まあ普通かな?という感想だったのだけど、収録作「残像」と「ブルー・シャンペン」がすごく良かった。特に女性にお勧めしたいSF小説。
    「残像」。視聴覚障害者だけが暮らすのコミューンに辿り着いた作家志望の中年男の異文化コミュニケーション体験談という感じなんだけど、触覚に特化したそれはとても官能的で感動的。そしてラストで感じる恐怖、安堵、喪失感。なんで泣いてるのか自分でもよくわからなかった。
    「ブルー・シャンペン」は脊髄損傷で肢体不自由となり、黄金で出来た外骨格のおかげで自由を取り戻しメディアスターとなった女性と愛を交わすお話。これも

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    2015年12月30日
  • パーマー・エルドリッチの三つの聖痕

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    ディックは読むのがしんどい
    表紙   6点渡部 隆
    展開   6点1964年著作
    文章   6点
    内容 640点
    合計 658点

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    2015年12月16日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

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    テープとか出てくるブツは、いまから思えば
    前の時代と感じることもあるけど、書かれたのは30~40年前。
    未だ実現されていない(実現途上)というだけでなく、
    感覚として、技術だけではなく扱っている世界やテーマが、
    現在の世界の、まだ未来か、現在進行という感覚を覚える。

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    2015年12月08日
  • 伝道の書に捧げる薔薇

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    あまりSF文学には馴染みが無かったのでこれがほぼ初挑戦。海外文学も文体が苦手な事が多いのだけど読みやすかった。視点、状況設定、モチーフ等ユニークなものが多い。表題の伝道の書に捧げる薔薇も、SFでありながら古典文学や神話の雰囲気を出しながらロマンチックで切ない話でとても良かった。個人的にとても好きだったのはファイオリを愛した男。死に近くあるほど命は輝くのか

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    2015年12月06日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

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    円城さんが帯を書いていて、上田早夕里さんがいつぞやのSFマガジンで好きな作品として挙げられてたブルー・シャンペン収録ときたら読まない選択肢は無かった。
    傑作選らしくどのお話も面白かったけど、一番好きだったのは「残像」かな。

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    2015年09月19日
  • 自由未来

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    シリアスなハイラインもの
    表紙   6点ヤナセ
    展開   7点1964年著作
    文章   6点
    内容 660点
    合計 679点

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    2015年09月01日
  • プレイヤー・ピアノ

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    ネタバレ

    機械が高度に発達し、コンピュータEPICACによりIQと適性を認められた極小数の管理者と技術者が支配する未来のアメリカ。大多数の人間は職を失い、自尊心をも失いかけていた。

    第三次世界大戦中に人手不足のため機械への依存が高まると、機械は飛躍的に進歩し、EPICACと呼ばれるコンピュータにより全てが決定されることとなった。この組織を作り、発展させたジョージ・プロテュース博士の息子、ポール・プロテュース博士は高い地位にあったが、このような世界を徐々に疑問に感じ始めた。ポールより出世が早かったがその地位を投げ打った旧友フィナティー、夫を出世させることにしか頭に無く、何事に関しても口出しする妻のアニー

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    2015年04月25日
  • 自由未来

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    (一部の?)アメリカ人が「自由」というものを
    どう捉えているのかの一端を知る。
    本当に自由というのは誰かの庇護のもとにはなく
    自分の裁量で最良をえらぶのかという信念を。
    なんの実用性もない動物にもかかわらず
    人類のパートナーとして2度猫を選ぶところは
    自由の意味を表す象徴か。(愛玩動物だけど)
    そして、人間のしぶとさを絡めて、
    飼いならされた人間には、そういう信念が
    時にどれほど鬱陶しく、時に妥協や甘受を
    できない人のガムシャラさが愚直に感じるかを。
    それから、ちょっと「常識」を別の角度からみたら
    どんなに突っ込みどころがあるかも。
    核戦争をシェルターでしのいだ一家が
    荒野でサバイバルかと思い

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    2015年02月27日
  • シティ5からの脱出

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    一読しての感想は、「非常に純度の高いSF」。
    先に誤解のないように申し述べておきますと、「SFとしての純度の高さ」と、「物語としての完成度」は別物です。この短編集の「物語としての完成度」はお世辞にも高いとは言えず、状況説明だけで何のオチもなかったり、自説を滔々と述べるだけの尻切れトンボで終わったりと、普通の面白さを期待して読むと肩すかしを食う類いの作品だと思います。

    そんな振り切れっぷりの高い作品群を、「面白い」と思えるかどうかがSF者の試金石。この場合の「面白さ」とは、「楽しさ」ではなく「興味深さ」です。
    似たような作風のSF作家にA・E・ヴァン・ヴォークトが挙げられますが、不思議とヴォー

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    2014年08月21日
  • ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを

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    序盤、エリオット・ローズウォーターがなぜこのような慈善の人になったのか、また彼を取り巻く貧しく不運な多くの人々の描写などが、まるで演劇の舞台を基礎から創っていくかのように細かく丁寧に描写される。この状況説明を読みこむのに時間がかかり、「この作品はタイタンの妖女みたいに自分には向いていないのか?」と思いきや、中盤から愛すべきエリオットという人が掴めるようになる(それまでの丁寧な描写がここで効いてくる!)と、どんどん面白くなっていき、最後高みに飛び立って、ストンと終わる。

    でも。
    私にはエリオットのような人間愛はきっと寂しく思えてしまうだろう。彼の妻が、彼を愛していても寂しかったように。彼の父が

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    2013年10月15日
  • チャンピオンたちの朝食

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    ヴォネガットの小説はいつも話の筋になかなか掴みどころがない。
    そしてこの作品は今までにましてストーリーが掴めなかった。
    読んでいて、いるのかいないのかも分からない透明のウナギを捕まえろ!と命令されている気分。
    狂った登場人物たちによる、でたらめな事実が箇条書きで続いていく。
    訳者のあとがきによると、“ヴォネガットが書いた最も直接的なアメリカ批判の書”なのだという。
    確かにその通りで、“ヴォネガットらしい”宇宙を感じさせられる途方もない視点から見たアメリカという国を、
    かなり痛烈な言葉で批判したり皮肉っている文章が多く目に付いた。
    例えば、コロンブスがアメリカ大陸を発見した“1492年”について

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    2013年07月31日
  • プレイヤー・ピアノ

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    「誰かが不適応のままでいなければいけない、今の社会に対して疑問を持っていなければならない」という信念を持って小説を書く(出版は許してもらえない)夫。とそんな夫を誇らしいと思う妻のエピソードが1番好き。
    読んで1番に考えたのは「ブラフーナ!生きよ!」という言葉。うん、私もブラフーナ!あと、どんなに文明が発達しても人は人と触れ合って成長するんだ、うん。
    それにしても、何でポールみたいな人がアニータと結婚したんだろな。

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    2013年07月10日
  • 高い城の男

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    ネタバレ

    第二次世界大戦で枢軸国側が勝利した世界に生きる人々の群像劇。
    北米は3つに分断され、日本支配地域、ドイツ支配地域、中立地域となっている。
    ドイツは水面下で、日本を破壊して世界を征服しようと画策している。(タンポポ作戦)その矢先にボルマン首相が死去。タンポポ作戦の賛成派であるゲッペルスが次の首相として有力視されている。一方、タンポポ作戦反対派のハイドリヒが盛り返しているという話もある。小説で描かれているのはこの辺までで、その後どうなるのかは分からない。
    ホーソーン・アベンゼンが書いた「イナゴ身重く横たわる」という歴史改変小説が流行している。この本では(現実の歴史とは詳細が異なるが)連合国が勝利し

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    2024年08月01日
  • ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを

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    もしも完全に利他的な人間が、働かなくてもお金の手にはいるような大金持ちだったら?
    これはヴォネガットのいつものユーモアと皮肉と笑いをまじえて大金持ち、エリオット・ローズウォーターの生き方を描いた小説。

    エリオットの周囲にいる人間たちを同じ人間とも思わないような俗物らしいエリオットの父親は、誰をもを愛していると言っているエリオットに対し、特定の人間を特定の理由で愛する自分たちのような人間は、新しい言葉を見つけなければいけないと嘆く。
    エリオットが「役立たずの人間」に奉仕するときの「愛」とはどんなものなのか?
    住民たちのもとを離れ、もう戻りたくないと思いながらも、まだ見もしらぬ子どもたちのために

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    2013年06月07日
  • パーマー・エルドリッチの三つの聖痕

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    フィリップ・K・ディックは、麻薬をテーマに扱った作品が多いけれど、この作品はその代表作。

    「麻薬でトリップ→ひどい悪夢→やっと目が覚める→と思ったらまだ悪夢の中」という恐怖を、しつこいほどに描いています。人間の意識なんてあやふやなものだと思わされます。

    麻薬による、人びとのそれぞれの夢の中に普遍的な神として君臨するパーマー・エルドリッチ。人間が己の瑣末な意識から逃れられない存在なら、神はその幻想さえ支配すれば神たり得るのかもしれません。

    途中まで、主人公をバーニー・メイヤスンだと思っていました。公式の主人公はレオ・ビュレロなんですね。

    タイトルは良いですね。美しいです。同じ作者の「流れ

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    2013年06月02日
  • アンドロメダ病原体〔新装版〕

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    発想がよく、実際にあった出来事のように感じさせるのに最後の終わり方がもったいない。
    クライトンはジュラシックパークといい時代の先を行く人だなと思った。

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    2013年02月05日
  • ガラパゴスの箱舟

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    語り手はキルゴアトラウトの息子!
    物語ほとんど関係ないのにヴォネガットファンとしてはたまらないラスト
    青いトンネルを通る描写も欲しかったなぁ
    まもなく死ぬ人物の名前の前には*をつけるとかユニークな方法が使われてる

    100万年後の人類は脳の小さい漁師になってそれなりに幸せに暮らすけど、果たしてこれがユートピアなのだかどうなんだか
    巨大な脳の持ち主にはいまいち分かりません

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    2013年01月21日
  • ジェイルバード

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    ヴォネガットはジェイルバードとかローズウォーターさんあなたに神のお恵みをなどを書くことで、
    支配階級の意識を少しでも変えたかったのだろうか
    ローズウォーターさん〜の方ではラストで下層階級へお金を放り投げて終わるけど、
    ジェイルバードでは解体されたRAMJACは結局支配階級の食い物にされて終わる
    ユートピアなんて実現しねーよどうせ みたいな悲観的な印象を受ける
    諦めようぜ!人類は滅びます!資本主義万歳!

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    2013年01月19日