浅倉久志のレビュー一覧

  • ユービック
    ディック2周目の3作目(1作目電気羊、2作目はヴァリス)
    初めて読んだ時はディック作品の中でも最初の方に読んだので改めて読むとディックの好きな部分がかなりバランス良く詰め込まれててこれは人気投票1位になるだけある…となった
  • ユービック
    ディック2冊目。
    アンドロイドより面白い。
    amzonのレビューにジョジョっぽいと矢鱈と書いてあるが、確かにジョジョっぽかった。
  • 高い城の男
    もしもドイツと日本が、第二次世界大戦の戦勝国だったら……(; ・`д・´)

    非常に興味深く面白い作品!!


    ドイツの第三帝国(ナチスドイツ)に至るまでの大まかな歴史と、ヒトラーの周囲を固める親衛隊SS達(ヒムラー、ゲーリング、ゲッベルス、ハイドリヒ等)を知識として知っていると、理解がしやすいと思...続きを読む
  • ユービック
    こういうSFが読みたかったんだよ!となる作品だった。ディック感覚がたまらない。何が起こっているのかわからないドキドキハラハラ感と、かっこいい描写、人物たちの緻密な心理の変化など、様々な要素が絡み合い、ストーリーもメッセージ性も抜群の作品となっていた。
  • 高い城の男
    メタフィクションの構造と、あくまで読んでる側の世界が真実である結末、そして悪の存在を認めながら複数の世界線を選び進んでいくことを勇気つけるような内容が素晴らしかった
  • タイタンの妖女
    世界観や出てくる言葉が複雑で、気合を入れて丁寧に読み進めました。初めはよくわからなかったものが、読み進むうちに繋がっていって、すっかり宇宙空間の広大な時間の流れに引き込まれてしまいました。
    一度では理解できない言い回しの一つ一つが示唆的です。非現実世界の出来事なのに何度も自分の平凡な生活を振り返り、...続きを読む
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
    "アンドロイドも夢を見るのだろうか、とリックは自問した。見るらしい。だからこそ、彼らはときどき雇い主を殺して、地球へ逃亡してくるのだ。(p.241)"

     SFランキングには必ず名前が挙がる、あまりにも有名な本作。何となく敬遠してきたが、もっと早く読めば良かった! 荒廃したカリフォルニアで繰り広げら...続きを読む
  • あなたの人生の物語
    機械的で無機質な美しさの中に、人間の感情や精神といったものが散りばめられているようで、大好きな本です。
    個人の感想ではありますが、テッド・チャンさんの作品は救済と絶望、優しさと残酷さなど、相反するものが同時に感じられる気がして、そこがすごく魅力的だと思っています。
  • タイタンの妖女
    面白い。
    人は生きる限り、使命やら目的やらを見つけねばならないが、それが全くアホみたいなものの力によって動かされていたとしても、耐えられるだろうか。
    「それでも良い」と言えるような意義を、私は見つけたい。
  • あなたの人生の物語
    数学も理科もわからないマンだけど、ほんとうにおもしろかった…!
    (もっと公式とか定理とか知ってればたのしめたのか、それとも無知故にストレスなく読めたのかはわからないが)

    人生やそれぞれのきもちのことをSFで書くやつ、好きだな~

    理解っていうタイトルの話で、主人公がめっちゃめちゃに賢くなった先に自...続きを読む
  • レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕
    ブラックジョークの詰め合わせみたいな一冊で、死体がごろごろ転がっているっていうのに何度かうっかり爆笑してしまった。とりわけ『強盗/強盗/強盗』や『ジョーン・クラブ』みたいな天丼ネタが面白くてお気に入り。アリバイ作りが失敗したミステリとしての『愛しい死体』も、ものすごく良かった。ブラボー!
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    面白かった。
    凄い読みやすかったと思う。翻訳も素晴らしかったのだと思う。
    色々考えさせられる作品だった。
  • あなたの人生の物語
    表題作「あなたの人生の物語」他短編集で、すべてが珠玉の作品といってよい。

    物理・数学・言語学・神学・心理学など雑多な学問のアラカルトで、物語でももちろん引きもまれるし、世界観の独創性が今まで読んだことのない衝撃。こんな世界がもしあったらというディーテルがある意味ぞっとする恐ろしさを誘発するし、SF...続きを読む
  • アンドロメダ病原体〔新装版〕

    物質とエネルギー

    ・地球上の生物は、蛋白質酵素の助力のもとに、小さいスペースで生化学反応を行う方法を身に付けて進化してきた。
    生化学者たちも、ようやくそれらの反応を再現できるまでになっているが、
    それは他の全てから一つの反応を切り離したときだけである。
    生きた細胞の場合は違う。そこでは小さい場の中で、さまざまな...続きを読む
  • あなたの人生の物語
    全部で8編の短編SFを収めた、テッド・チャンの処女短編集。
    テッド・チャンを読むのは、2作目の短編集「息吹」に次いで2冊目。「息吹」も傑作揃いだと思ったけれども、この「あなたの人生の物語」も傑作揃い(個人的には、それでも「息吹」の方が好きだけれども)。
    SFにも色々な種類のものがあるが、本書の最後の...続きを読む
  • あなたの人生の物語
    調べたところ、著者は、寡作かつ作品全てが傑作、と言われている。
    この作品集のなかで、「あなたの人生の物語」が一番好き。映画「メッセージ
    」の原作でもある。映画を観た後に原作を知った。映画も 良かったが、小説も良かった。

    ある日突然、宇宙人から地球に「メッセージ」が送られてきた。地球のいろ...続きを読む
  • あなたの人生の物語
    作者の圧倒的な知性と学識の豊かさに感服。現実の事象や論理を極限化して見せられるのがフィクションの醍醐味だと実感した。
  • あなたの人生の物語
    1990〜2002年のあいだに発表された8つの短篇を収録したSF作品集。


    テッド・チャンを読むのは初めて。横目で見ていた2019年の『息吹』刊行時のフィーバーだったけど、今なら気持ちがよくわかる。以下、各作品について。

    ◆「バビロンの塔」
    宇宙観が明らかになる前の〈バベル工学〉的な部分がとても...続きを読む
  • スラップスティック
    狂気や暴力を描いた前作とは打って変わって、落ち着いた作品になっている。相変わらずまえがきが素晴らしく、設定は少しSF風味。物語は題名ほどのドタバタ劇ではないが、その意味は読めばわかる。作者は奇形児でもなければ大統領でもないはずだが、どのあたりが自伝要素だったのだろう。ヴォネガットの中ではかなり好きな...続きを読む
  • パーマー・エルドリッチの三つの聖痕
    温暖化が進み、過酷な環境となった未来世界。火星へ強制移住させられた人々は、ドラッグと模型によって、過去の地球を再現した仮想空間へダイブすることで心を支えている。やがて遥か遠い星系からもたらされた新種ドラッグが現実崩壊の恐怖を引き起こすが……。
    現実と幻想の狭間を描く、ディックの真骨頂。今はどっちの世...続きを読む