浅倉久志のレビュー一覧

  • ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを

    Posted by ブクログ

    前から読みたかった一冊。この度めでたく復刊ということで、やっと手にすることができました。
    この社会において人間を人間として扱うことがいかに難しいことであるか。そして救いの手を差し伸べる者が一人でも残っていさえすれば、この世界は必ず良くなっていくはずというヴォネガットの祈りと願いを感じました。

    0
    2026年02月07日
  • スキャナーに生きがいはない

    Posted by ブクログ

    読んでいる最中にふといつの本だ?と思い奥付をみたら70年前に書かれた話 宇宙というか、SFへの解像度が鮮明すぎる 作者の頭の中にはどんな世界が広がっていたのかな

    0
    2026年02月01日
  • ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    社会からキじるし扱いされても、滑稽でも、
    「目の前の人に対して、ちょっとだけ優しくある」ことをやめなかったエリオットが愛おしい。
    最初は入り込みにくかったけど、どんどん引き込まれていって心を掴まれました。特別な1冊になりました。

    ラストのトラウトの言葉が全てを凝縮させていて泣きそうになった。

    そして「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」というタイトルは、作中でエリオットではなくフレッドに向けられたセリフだった。
    フレッドの存在についても、すごく考えてしまう。

    0
    2026年01月30日
  • あなたの人生の物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初テッドチャン。ごりごりのSF作家だと思い込んでいたのですが、結構神話の世界を物理で語りきる作品もあって、なんだかちょっとファンタジーな雰囲気もあり新鮮な感じ。スターウォーズのように、観たり読んだりしている最中よりも、考察を余儀なくされる感想文を書くこの時間が一番楽しくなる作品。
    考察すればするほど、そもそも欧米と日本の価値観の違いが浮き彫りになる。
    日本語に ままならない という言葉があるように、人間や人生というものはどうしようもない側面があるものだという前提を含んでいるのに対し、
    欧米は 人間=この世の支配者 説明がつけばコントロールできるものである というスタンスがあるように思う。
    この

    0
    2026年01月29日
  • ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを

    Posted by ブクログ

    『猫のゆりかご』の2年後の作品。どこか風味が似ている。ウィットとユーモアたっぷり、実によくできている。
    エリオット・ローズウォーター。大富豪、ヒューマニスト、慈善家、インテリで、歴史好き、そして酒好き。そのハチャメチャな生き方。箴言もたくさんある。一番気に入ったのはこれ。「けちけちするな。親切であれ。芸術と科学は無視してもいい。どちらもだれのためにもならないからだ。」
    エリオットの好きなSF作家はキルゴア・トラウト。66歳、現役の倉庫係。87冊のペイパーバックを出しているものの、ほぼ無名。代表作は『2BRO2B』、ツービーアーノーツービー。数ページ出てくるだけなのに、強い印象を残す。

    0
    2026年01月07日
  • 青ひげ

    Posted by ブクログ

    読んでいるときの感覚は星4くらいだったのだが、そのあとに思考を整理するために感想を長々と書いていたら、とてもよい小説だったなと思い改めた。
    以下、感想。

    ✴︎✴︎✴︎✴︎

    「青ひげ」の主人公・ラボー・カラべキアンは元画家の老人で、海辺の屋敷で大量の美術品を抱えながら独り暮らしている。コックやその子供、使用人もいるが独りである。彼が二番目の妻と長年暮らしたその屋敷は今ではコックの娘が友達を連れてきて好き勝手に遊んでいる。そして妻にさえ見せなかったジャガイモの納屋が建っている。
     そこにサーシ・バーマンという女性がやってくる。彼女はアメリカで大活躍中の作家であるが、彼にその姿は明かさず、海辺で

    0
    2025年12月27日
  • あなたの人生の物語

    Posted by ブクログ

    「メッセージ」を先に観た。映画を観た記憶およびこの作品を読んだ記憶を消して再度一から読み直したいと思えた初めての作品かもしれない。

    0
    2025年10月14日
  • タイタンの妖女

    Posted by ブクログ

    いままで出会った中でいちばん、なんというか判断に困る物語だった。
    ユーモラスなのか哀しいのか、感動的なのか単なるドタバタ劇なのか。教訓めいた説話のようでもあり、そのじつ何の意味も読み取れないほど難解だった気もする。
    運命と自由意思、そういったものは確かにテーマの一つではあるのだろうが、それだけでこの物語全てを片付けることは到底できない。

    ただ確実なのは、他のどんな物語よりも奇想天外で荒唐無稽だったこと。陳腐な表現だがオンリーワン、そうとしか言い表せそうにない。

    0
    2025年10月02日
  • あなたの人生の物語

    Posted by ブクログ

    映画「メッセージ」の原作である表題作が収められた、短編集である。
    どれも良い読書体験ができたが、やはり映画を先に見た私としては「あなたの人生の物語」が一番印象深い。

    地球外の知的生命体との交流によって目覚めを経験し、時間軸が狂うことで人生を理解することになる女性。
    過去から未来へ続いていく時間軸の中では、言わば知らぬが仏の状態で手探りの道になる。
    これが普通の考え方である。
    でも未来に起こることを知っていたら?
    それが悲しく耐え難い出来事だったとしたら?
    進もうとしている道をそれでも歩めるだろうか?

    覚悟と理解が必要だ。
    進むと決める覚悟。
    行くの?なぜ?その答えを自分で理解すること。

    0
    2025年09月27日
  • あなたの人生の物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とても面白かった。
    一つ一つの短編が骨太であり、読むのに時間がかかってしまったが、楽しい読書体験だった。
    一つづつ振り返っていこうと思う。

    「バビロンの塔」
    この短編集の中で一番読みやすかった。
    情景描写が見事だった。

    「理解」
    詳細な描写に思わず読み込んでしまった。

    「ゼロで割る」
    一回読んだだけでは意味があまりわからなかったが、何回か読み直したり、考察サイトを見ることでやっと理解できた。
    レネーは自身が発見した形式的発見によって自分の中の既存の世界が崩れてしまい、自殺未遂をしてしまうほど追い込まれる。恋人であるカールは、自身がかつて自殺未遂をした際、その時の恋人に傷を癒してもらった経

    0
    2025年08月31日
  • 高い城の男

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    枢軸国と連合国の勝利逆転if小説ですが、架空戦記ではなく人間関係や各各々の国の人間性を詳しく描かれ、敗戦国から全てを取る戦勝国などが詳しく描かれていてとても面白かった。恐らく史実のアメリカが史実の日本にソ連がドイツに置き換わっているのでしょう。

    0
    2025年08月29日
  • スキャナーに生きがいはない

    Posted by ブクログ

    謎多い作家コードウェイナー・スミスの人類補完機構シリーズを年代記風に並べた短編集(50年代から発表されておりエヴァンゲリオンとは全然関係ない)。古いSFマガジンで何かの短編を読んで衝撃を受けて以来虜になってししまった。

    物語は第二次大戦のナチスの話から1万6千年先までの人類の趨勢が描かれています。戦争によって人類は絶滅しそうになるのですが、そこからの復活がなんとも皮肉が効いていて印象的です。非常なドライでもなくかといってベトベトウェットでもなく、その一歩引いた姿勢がかっこいい。ドイツ人以外の人類を殲滅するための人間狩猟機(メンシェンイェーガー)が何千年も経て文明が崩壊しマンショニャッガーとな

    0
    2025年08月28日
  • タイタンの妖女

    Posted by ブクログ

    これまで読んできた本の中でもトップクラスで難解だった。
    『この世界は全て何者かに決定づけられているのか?それらの運命から自由な意思は存在しないのか?』というのが本作のテーマ。本作には、その絶対的な力を持つ男ラムファードが登場するが、彼は主人公コンスタントの行く末を最後まで言い当てることはできなかった。
    この事から、作者自身も、本作のテーマに明確な答えは持っていなかったんじゃないかな。コンスタントには救いもなく不遇だったけど、最期に報われてよかったと思う。

    0
    2025年08月27日
  • あなたの人生の物語

    Posted by ブクログ

    SFが苦手でなければ是非読んで欲しい短編集
    異星人とのファーストコンタクト
    表題作「あなたの人生の物語」
    斜線堂有紀がオマージュ作を作り、神が実在する証拠にあふれた
    「地獄とは神の不在なり」
    SFな世界観でひたすら空高く目指す
    「バビロンの塔」
    バカSF
    「ゼロで割る」
    風刺SF
    「顔の美醜について」
    本当にレベルが高い豊かな読書体験が出来る
    難点は著者の作品がなかなか出ないこと
    富樫先生と共に待っています 感謝の正拳突き

    0
    2025年08月24日
  • ユービック

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    時間の巻き戻りなどの描画が主人公目線で描かれており、ドラえもんのような分かりやすい時間移動でもなかったので、現状を理解しつつ読み進めるので手一杯だった。ギリギリあらすじを理解できたが、読んでいて理解が追いつかなかった箇所がいくつかあるので、考えつつ再読しようと思う。個人的には面白かったが、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」を読んでいなければ、本から離脱していたかもなとも思った。

    0
    2025年07月13日
  • アンドロメダ病原体〔新装版〕

    Posted by ブクログ

    ジュラシックパークの原作者の代表作。限りなくリアリティのある設定で進むので思いっきり没入できた。高校生物の知識で専門的な部分もほぼ理解できた。宇宙探索における地球外生命体と人類の接触について、生物の定義そのものを揺るがす未知の生命体の解明への様々な調査が進む。その中で、ヒトという存在や地球上で共存する生物について、新たな視点が生まれたのが嬉しい。地球上の極限環境にも生物がいるのだから、宇宙に広義の生物が存在する可能性を否定できない。地球ではないところで進化を遂げた生物は、遺伝情報としてDNAを用いなかったり、タンパク質は存在せず未知の物質を持っているかもしれない。そのような生態を見てみたいと強

    0
    2025年05月16日
  • あなたの人生の物語

    Posted by ブクログ

    哲学空想系の脳汁でまくり短編集。
    読み切ってしまうのがもったいないと思いつつ、何度も心を落ち着かせながら拝読。

    少々クセありなので読み手を選ぶかもしれない。

    0
    2025年05月08日
  • タイタンの妖女

    Posted by ブクログ

    太田光が人生でいちばん大事な本として紹介しており興味を持った。
    はじめに主人公がこれからたどる道筋を提示されるが、どのようにそれが達成されるのか全く予想がつかず、とても面白かった。
    自由意志に関するニヒリズム的な解答から、人類の歴史の隠された真実まで描く大きな規模のSFだが、等身大の人間のおかしみを通して語られるため、とても読みやすかった。

    0
    2025年04月02日
  • タイタンの妖女

    Posted by ブクログ

    はじめてのSF小説でしたが、楽しく読めたと思います。わからないことがあってもそのまま読み続けたら、どんどん繋がっていってさらに読みたい気持ちがあふれていきました!

    0
    2025年03月12日
  • あなたの人生の物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編集。「あなたの人生の物語」、「地獄とは神の不在なり」、「顔の美醜について」の3つが好き。
    「あなたの人生の物語」について
    突然現われたエイリアンとコミュニケーションをとろうとする言語学者の話だった。
    このエイリアンはヘプタポッドと呼ばれることになるのだけど、そのヘプタポッドがとにかく変。頭の下に足みたいな手が生えているので、僕の頭のなかではずっとタコさんウインナーがヘプタポッドだった。歩きかたも変わっている。目が頭の周りについているので前に進むときも後ろへ戻るときも方針転換する必要がないのだ。なので後ろに下るときは、こちらへ来たときの逆再生のように見えてちょっと気持ちわるい。
    時間の捉え方

    0
    2025年03月11日