浅倉久志のレビュー一覧
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「私は惑星になるつもりだ」
死ぬまでに一度は言ってみたいセリフ…の一つに仲間入りしました。
最近仕事のことで脳内ごちゃごちゃなのもあり全く読書に身が入らない毎日。
その状況でディックを読み始めるのもどうかと思いながら、序盤頑張って頑張って読み進め、、、
しかし3分の1くらいまでくると、キマシタ。モード入りました。
なんだなんだ??と一文一文に翻弄されているうちに瞬く間にディック感覚に包み込まれ、気がつけば半分を過ぎ、残りの厚みを見て「えええもうすぐ終わっちゃうの?いやだ!!!」
なんて考えていたらあっという間に終わりました。
全部読んだ後の感想としては
いや、なんだこれ。。。
結局どこからどこまでがソノ状態なのか?何度も読み返したいけど、多分これは何度読み返しても正解は分からないと思う。というより、それこそがこの本の真意なのだろう。
インセプションの元ネタってこれだったのかな?と少し感じた。
最近毎年夏の異常な暑さを更新してるけど、この未来はそう遠くはないのかもしれない…と思ってしまう。 -
Posted by ブクログ
【高い城の男】 フィリップ・K・ディック 著
第二次世界大戦は、日本・ドイツの枢軸国が勝利。日本が統治する米国カリフォルニア州での生活風景を描きながら、「第二次世界大戦は米英が勝った」というSF小説を書く「高い城」に住む男の物語も書き綴るというSF小説(ややこしい)。「現実と虚構との微妙なバランスを緻密な構成と迫真の筆致で書きあげた、1963年度ヒューゴー賞受賞の最高傑作」という売り文句にやられて読破しました。
少々ネタバレになりますが、ヒトラーはその後、精神疾患となりボルマン党官房長官が後を継ぐも、その後亡くなり、「え~!」と思う人物がドイツ首相に就任。これによって、「え~!」と思うような日本への影響もあり…の場面は面白かったのですが、総じて日常風景が描かれ、「これが何故に『三体』と同じヒューゴー賞?」という感じでした。書評などを読むと、熱心なディック氏ファンにとっては「最高傑作!」で、SFファンには「たまるか~!」もののようです。もし読まれた方がいらっしゃれば、読後感をいただきたい一冊です。 -
Posted by ブクログ
この世には運のいい人間と運のわるい人間とがいる。それは偶然性であり、たまたまだ。
人生に目的などない。あるとしたら、自分の中にある真実に気づくことだ。
人生の意味を自分の中に見つけ出す方法を知っている。これは運がいいことだ。
これまでの人生でやった善いことを、たったひとつでいいから話せること。幸運といってもいいだろう。
今ある幸せに気づけること。まずはそこからだ。
運が悪いってのは、"ひとつながりのアクシデントの犠牲になった"ってだけのことだ。
そんなときは、"徹底的に無関心な神"の教会で祈ることだ。
自分の中にある真実に気づけないと、果てしない無意味さの悪夢にうなされることになる。
一つ運が悪くなる行いをあげるとしたら、流れに逆らうことだ。
あらゆる推進力、世界を無から創りあげたもの、それが"そうなろうとする万有意志"だとしても、"Don’t resist “ けっして逆らうな。
人生を終える前に、「誰にとってもいちばん不幸なことがあるとしたら、それは誰にも何事にも利用されないことであり、人生の目的は、手近にいて愛されるのを待っているだれかを愛することだ」と思えたなら、幸運な人生だったってことだ。
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かなり面白かった。
まず本の中に本が登場する入れ子構造が凄く印象に残った。
また情景描写も美しいし、頻出するラテン語や英語も文学的で翻訳小説読んでるなーって感じで楽しかった。
火星の記憶除去手術とアンテナは恐ろしかったし、「レンテッド・アテント・アテント・アテント」のリズムで行進操縦されるのが印象的で面白い。
水星ではハーモニウムという美しい生き物の描写も良くて、アンクの生き方とボァズの生き方について考えさせられた。
全体を通して、ラムフォードの苦しさとか上位存在に捨て駒にされる虚しさとか凄く感じられた。
また、作者はキリスト教が大嫌いなんだなと思ったが、私もその気持ちに共感できる部分があり、徹底的に無関心な神は割と好きだった。
ただ、ハンディキャップ主義の宗教観は異常過ぎて面白かった。
全体を通して文学的でもあり哲学的な深さもあって、すごく面白い小説だった。
引いた視点で人間とは何か、神とは何か、運命とは何かについて考えられた気がする。 -
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ネタバレ
●死圏
○あらすじ
成層圏の外側に霊界があって死者がたむろしているとしたら、の世界。
アメリカが核をソ連に命中させるため、命中したことを確認するために成層圏の外側にUFOを飛ばしたことで、その霊界は発見される。
○キャラは何を欲しているか。
UFOに載った人は、死んだ妻を欲している。打ち上げ計画の最高責任者は、核をソ連に打ち込むことを欲している。計画に参加した科学者は、計画に対して自分が完璧な技術力を発揮したという事実を欲していて(つまり計画の成功)、途中からは霊界の存在の解明を欲している。
○感想
霊界の存在をどうやって博士たちに信じさせるか、のところが面白かった。傍にいる死者が誰で住所がどこ、って情報だけだと事前に調べたんだろで疑えるけど、博士とその親しい人にしか知り得ない事実を博士と親しい死者から聞き出し伝えるというのは、確かに綺麗な暴露だった。
●ジョリーロジャー号の航海
めちゃくちゃいい。俺の置かれてる状況と似てて、自分を重ねてみてた。
20歳くらいから35歳くらいまで戦争に従軍してた人が主人公で、戦闘が大好きだった。で、一般人の友達もいないし、日常に戻った時にやりたいこともなかった。で、いざ戦争が終わってみると、自分は価値のない人間だと自覚してしまう。若い男女の会食にお邪魔することになった時は、自分が芸術とかの話に混ざれなくて、それを気の毒に思った人から戦争の経験談の話を振られるけど、要領の得ない話を延々としてしまい場を盛り下げてしまう、これで俺はもう無理だ...価値のない人間だ...となる。まあでも最終的には、親友のジョージがホームタウンで聖者として尊敬されてるのをみて、自信を取り戻す。自分には価値があるんだと。
やっぱり僕も人と上手く話せなくて、会食やら何やらが終わった後に「もう無理だ...」という経験を幾度となくしてきたから、あるあるとして面白く読めた。最後自信を取り戻すまで描いてハッピーエンドにしてくれてありがとう。俺は果たして自信を取り戻せるのか。人との間で何かの承認を受けるしかない、と思ってる。