浅倉久志のレビュー一覧

  • タイタンの妖女

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    かなり面白かった。
    まず本の中に本が登場する入れ子構造が凄く印象に残った。
    また情景描写も美しいし、頻出するラテン語や英語も文学的で翻訳小説読んでるなーって感じで楽しかった。
    火星の記憶除去手術とアンテナは恐ろしかったし、「レンテッド・アテント・アテント・アテント」のリズムで行進操縦されるのが印象的で面白い。
    水星ではハーモニウムという美しい生き物の描写も良くて、アンクの生き方とボァズの生き方について考えさせられた。
    全体を通して、ラムフォードの苦しさとか上位存在に捨て駒にされる虚しさとか凄く感じられた。
    また、作者はキリスト教が大嫌いなんだなと思ったが、私もその気持ちに共感できる部分があり、

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    2025年01月16日
  • あなたの人生の物語

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    ネタバレ

    テッド・チャンほど感想を書くのが難しい作家はいないと思う。

    個人的にやっぱり1番好きなのは元言語学徒なのもあるけれど、「あなたの人生の物語」。
    異星人とのファースコンタクトという舞台設定で言語によるやり取りを細やかに描いて、最終的な物語の核を「異星人との言語を習得することによって認識に影響を及ぼす」というのところにもってくる発想は驚きしかない。
    そんな奇想天外な設定で、家族の愛を切実に感じられる作品であり、読後の衝撃、感動は他の作品とは一線を画していて、まさにテッド・チャンという感想しか出てこない。

    最近宗教について勉強している自分にとって「地獄とは神の不在なり」もかなり興味深かった。

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    2024年12月15日
  • レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕

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    『刑事コロンボ』を生んだ名コンビの短編集。

    コロンボが大好きなので、コロンボの『殺人処方箋』の原型となった「愛しの死体」が読みたかった。

    『殺人処方箋』はコロンボの第1話で、愛人と組んで妻殺しの完全犯罪を目論む話。
    殺した妻を生きているように偽装するが、想定外の事態が起こり…というコロンボの中でも大好きな話。

    「愛しの死体」は途中まで同じで、短いのにオチがしっかりあって面白かった。

    どの話も短いのにブラックなひねりが効いていてオチが良い!
    さすがコロンボの生みの親。
    サクッと軽く読めてちょうど良かった^_^

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    2024年11月28日
  • タイタンの妖女

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    「愛されるのを待ってる人を愛することだ」

    私は奇妙も奇妙な宇宙旅行をしてきた。
    水星で見るハーモニウムの透き通る藍玉色や、火星での無機質な軍隊と火星人の正体、タイタンの美しさ。

    滑稽だけど時に優しい本。
    頭の中で映像化する時、度々宮崎夏次系の絵になる滑稽さ。

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    2024年11月06日
  • タイタンの妖女

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    ストーリーとして、私には感動はあまりないけど、
    この世界観を作ったのが1959年だということが驚きです。SF好きな方には、是非読んで欲しい作品

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    2024年10月14日
  • スラップスティック

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    スラップスティック=ドタバタ喜劇。
    世界観がとても好み。
    中国に対する見方がヴォネガットが生きていた時代と今とリンクするところがあって、興味深かった。

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    2024年10月07日
  • 高い城の男

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    個人的に求めていた内容(ジャンル)ではなかったなと言う印象

    SF!ってよりはしっかりとした長編小説

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    2024年10月13日
  • ユービック

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    ネタバレ

    ランシターvsホリスの対立で展開していくのかと思いきや、全く違う視点の戦いだった。ストーリーの展開が真面目にワクワクさせてくれると同時に読者をおちょくった書き口やチップのヘタレ具合がギャップとしてよかった。
    この世界観や設定での別のエピソードを読みたいぐらい他のことが気になる、半生者の世界がメインの話だったが現実側ももっと知りたい。マトリックスやインセプションを連想させる感じ。

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    2024年08月26日
  • ユービック

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    この青く煌めく表紙のユービックを手に取ったそこのあなた!素晴らしいSF体験が待っていること間違いなし!用量、用法はお守りください

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    2024年07月20日
  • バゴンボの嗅ぎタバコ入れ

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    ネタバレ


    ●死圏
    ○あらすじ
     成層圏の外側に霊界があって死者がたむろしているとしたら、の世界。
     アメリカが核をソ連に命中させるため、命中したことを確認するために成層圏の外側にUFOを飛ばしたことで、その霊界は発見される。
    ○キャラは何を欲しているか。
     UFOに載った人は、死んだ妻を欲している。打ち上げ計画の最高責任者は、核をソ連に打ち込むことを欲している。計画に参加した科学者は、計画に対して自分が完璧な技術力を発揮したという事実を欲していて(つまり計画の成功)、途中からは霊界の存在の解明を欲している。
    ○感想
     霊界の存在をどうやって博士たちに信じさせるか、のところが面白かった。傍にいる死者が誰

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    2024年04月20日
  • アンドロメダ病原体〔新装版〕

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    科学的描写の細かなことに驚きながら読んだ。その点では比類なき名作と呼んで然るべきだろう。

    ただ、あとがきにある通り登場人物も科学的描写を裏付けるいちパーツでしかなく、ゆえに人間味が感じられない味気ない描写が多い。私は、正体不明のウイルスに不気味な怪人のような人間性を感じながら読んでいたのだが、それもオチであっさりと消失してしまう。
    そこだけ拍子抜けだった…

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    2023年10月12日
  • キヴォーキアン先生、あなたに神のお恵みを

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    「わたしはあなたと物の感じかたも考えかたもおなじだ。たとえおおぜいの人は知らん顔でも、あなたが大切に思っていることを、わたしは大切に思っている。あなたはひとりではない」これは、小説を、物語を読む動機の一つだと思う。自分みたいな考えや感じかたを持つ他人が、何を感じ、どう生きているのかに興味がある。

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    2023年09月03日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    匿名

    購入済み

    ディストピアの不思議な世界観と、生物に対する哲学的な命題を扱った作品。
    人間とアンドロイドの境界はどこにあるのか。
    読み終えてから他人の考察や書評が気になるテーマだった。
    読後も考えさせられる作品が好きな読者にオススメしたい!

    #ドキドキハラハラ #ダーク

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    2023年02月14日
  • 伝道の書に捧げる薔薇

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    村上春樹の文を読む感覚で読むなら、この本は噛めば噛むほど味の出るメタファーのスルメ。
    デニスルヘインの文を読む感覚で読むなら、この本は圧倒的文章美。カッコ良ければヨシ。
    後者の読み方をすすめる

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    2022年04月04日
  • アンドロメダ病原体〔新装版〕

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    ドキュメンタリー調というだけあって、人物の掘り下げは浅く出来事を刻々と描写していく。
    それでも名作の期待を裏切らず、飽きずにどんどん読ませるスリリングな展開がすごい。

    話の終盤へ読み進めて行く途中、この残りページ数でまとまるん???と心配になりましたが、きちんと終わりました。
    思ったよりあっさりとした結論でしたが、それはそれでドキュメンタリーテイストを貫いているのかも。

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    2022年03月03日
  • 高い城の男

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    ネタバレ

    初めてフィリップ・K・ディックの作品を読んだ。ストーリーははっきりしている。登場人物の関係性もわかる。緊張感をはらんだシーンも続いて飽きることなく読み進むことができる。度々現れる卦の部分も物語を進める装置としてうまく働いている。ではこの小説全体としてどういう意味なのか?と問われると、うまく答えられる自信はない。
    歴史の逆転する仮説そのものを細かく書き出すことには、例えそれが一つの重要な要素であるとしても、最も大きな意味があるということではないだろう。その小説の中で、その小説のなかの現実とは逆の世界を描いた小説、つまり本当の歴史に近いものが登場人物によって書かれて、読まれているというのはさらに大

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    2021年12月27日
  • 高い城の男

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    原題 The Man in the High Castle

    ”かかる人々は高き者を恐る畏しき者多く途にあり 巴旦杏は花咲くまた蝗もその身に重くその嗜欲は廢る”

    すべては虚しく、
    それでも生きる。

    グランド・ホテル形式で織りなす、
    枢軸国が連合国に勝利した世界の、
    意味の中に無意味な真実を見出す、
    救われないようで救われた人たち。
    …かな?

    それにしても易経とはね。
    決定された未来に一喜一憂し、希望をなんとか(都合よく)読み解こうとするのは、とても人間ぽい。

    「イナゴ身重く横たわる(The Grasshopper Lies Heavy)」という作中作が虚偽の虚偽で、じゃ真実かというとそ

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    2021年12月20日
  • レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕

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    『刑事コロンボ』『ジェシカおばさんの事件簿』等の推理ドラマで世界を魅了した名コンビが、ミステリー黄金時代に発表した短編小説の数々!

    郵便配達人が知った大事件の秘密を描くデビュー作「口笛吹いて働こう」を筆頭に、コロンボの原型となった殺人劇「愛しの死体」など、田舎町からショウビズ界まで、さまざまな舞台で展開される、多彩な犯罪物語や怪談といった、謎と興趣に富んだバラエティあふれる作品を収録。

    愛しの死体が最高。ドラマ版の殺人処方箋よりも良いのではないか。

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    2021年09月11日
  • ユービック

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    現実が何か分からなくなる作品で、
    ディックらしさが出ている。

    ユービックというスプレーが出てくるのだが、
    ユービックの効果がなんなのか分からない、
    敵も味方もわからない。
    でも面白い。

    途中で出てくるCMの宣伝が、
    ユービックの謎を増やし、
    読んでいる者を混乱させる。

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    2021年06月07日
  • 伝道の書に捧げる薔薇

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    SF。短編集。
    初めての作家。
    以前からタイトルだけは知っていたが、本当にセンスの良いタイトル。
    作品としては、面白い作品も、よく分からない作品もあり、雰囲気も様々。裏表紙の説明通りバラエティ豊か。
    長めの作品の方が面白かった印象。
    表題作、「十二月の鍵」「この死すべき山」「超緩慢な国王たち」が好き。☆3.5。

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    2021年05月16日