西村京太郎のレビュー一覧
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東京の腐敗に対する批判を繰り広げる集団。
犯罪という意味では,どちらが問題なのかということを問いかけるような社会派の仕立てになっている。
登場するのは左門寺探偵妻夫。矢部警部の非公式の依頼に基づいて行動する。
東北地方の人たちが嫌な思いをしなければいいのにという心配があります。
あまりに...続きを読むPosted by ブクログ -
東北の温泉地を舞台にしつつ、東京でも事件が起きることによって十津川、亀井が動ける。
ちょうど,山村美紗が,いつも京都を事件の一端に入れているように。
二人の共通点を見たような気がした。
警視庁と県警同士の連携が,一時はうまくいかなかったが,最後は大円団なのだろうか。Posted by ブクログ -
特急ひだ3号
特急あいづ
信濃
あじさい電車
という地方と鉄道に関わる4つの短編集。
特急あいづには、十津川警部の妻の直子さんが登場する。
警部よりも、事件に興味を持つあたりがとても面白い。
ほかの話でも、もっと登場させてもらえると嬉しい。Posted by ブクログ -
寝台特急にしかけた爆発物。
十津川と犯人のかけひきが続く。
予想を少しは覆されるものの、
最終的には十津川の導く方向へと流れて行く。
いくつかの犠牲のもと、複雑な仕掛けが解き明かされて行く。
西村京太郎らしい人間描写が中心になっている。Posted by ブクログ -
北の空、悲しみの唄
東京-旭川殺人ルート
雪の石塀小路に死ぬ
の3編を収録している.
北の空、悲しみの唄
は,歌手と作詞家に関する事件.
芸能界の裏側を見たような気がしました.
最後は事件が解決しましたが,亡くなった方は帰りません.Posted by ブクログ -
山村美紗がなくなった後に,西村京太郎が書きついだと言われる2作品の1つ。
お互いが未発表の作品を書き継いで出すとのことが西村京太郎の後書きに書かれている。
結末を教えてもらっていなかったので苦しんだとのこと。
いっそ最終章は3分岐くらいにして,最終章1,最終章2,最終章3
として3つの結末...続きを読むPosted by ブクログ -
西村京太郎が,電気系の学校を出て人事院に就職していたことは,
赤川次郎が,日本機械学会に就職していたことと並んで,
不思議な気がする。
波瀾万丈の人生ではなく,手堅い生活を送っていたのに,
文筆業に乗り出して行った2人。
2億冊を売り上げているのは2人だけという。
そういう大御所だ...続きを読むPosted by ブクログ -
連載物の宿命として,掲載号ごとの区切りや,最終回に盛りだくさんになったり,説明不足になったりすることがある。
本書も,最後のどんでんがえしかもしれないところは,盛りだくさんすぎる一方,説明不足の点もある。
伏線が不足していたり,原因がわかりにくかったりするところもあるので,文庫にする際に加筆し...続きを読むPosted by ブクログ -
武藤明と小早川恵の不思議な契約.
週に1度だけの家庭サービス.
何の目的なのか,何が事件なのか,が分からない.
最後の最後になって,2つの事件が同一犯だと種明かしがある.
最後の展開が急過ぎるのが残念だが,それも1つの手法なのだろう.
くれぐれも分けの分からない契約には気をつけよう.Posted by ブクログ -
最初の殺人から、本題の贋作論争にたどり着くまでの筋書きがなかなか。
亀井、十津川の推理の深さに脱帽。
怪しげな贋作、寄贈された美術館は良い迷惑?
赤川次郎の美術品の知識が試される作品。
画商に敵を作らないように工夫しているところが憎い。Posted by ブクログ -
日本のエーゲ海がどこかがわかったり、
ヨットを楽しむのにかかるお金がわかったり、
なぞの殺人事件の真相がわかったり、
西村京太郎にしては、やや社会派の色がみえている。
政治に対する批判と警察の執念。
十津川警部の冷静さが光る。Posted by ブクログ