西村京太郎のレビュー一覧

  • 陸中海岸殺意の旅
    美術品の事件かと思いきや、他の事件の鍵が隠されていた。

    なぜ、主な舞台を全部陸中海岸に集中しないのだろうか。

    小説の標題が、事件を表していないのが、疑問である。
    類似の作品と競合するためなど、内容以外の理由があるからだろうか。

    やや分かりにくいのが残念。

    読点が多いのは、読む早さを...続きを読む
  • 陸中海岸 殺意の旅
    美術品の事件かと思いきや、他の事件の鍵が隠されていた。

    なぜ、主な舞台を全部陸中海岸に集中しないのだろうか。

    小説の標題が、事件を表していないのが、疑問である。
    類似の作品と競合するためなど、内容以外の理由があるからだろうか。

    やや分かりにくいのが残念。

    読点が多いのは、読む早さを...続きを読む
  • 左文字進探偵事務所 盗まれた都市
    東京の腐敗に対する批判を繰り広げる集団。
    犯罪という意味では,どちらが問題なのかということを問いかけるような社会派の仕立てになっている。

    登場するのは左門寺探偵妻夫。矢部警部の非公式の依頼に基づいて行動する。
    東北地方の人たちが嫌な思いをしなければいいのにという心配があります。

    あまりに...続きを読む
  • 会津高原殺人事件
    東京と会津の2カ所での事件を捜索する。
    いくつかの事件が,連鎖していている。

    1つの小説に書かれているのだから、すべての事件が関連しているというのが読者の予想だが、
    その予想を裏切らないところがいいかも。

    記憶を失った男のその後はわからないが,すべてが解決することが必要ではないことも分か...続きを読む
  • 寝台特急八分停車
    8分停車する場所がどこにあるのだろう。
    根気よく調べた。

    殺人はいろいろな場所で起こる。
    亀井刑事が活躍する。

    乗降がないけど停車するというのは,
    鉄道マニアには,たまらない話題だろう。
    乗降しないので,必ずしも時刻表には載らない。

    鉄道マニアの評価を期待したい。
  • L特急たざわ殺人事件<新装版>
    東北の温泉地を舞台にしつつ、東京でも事件が起きることによって十津川、亀井が動ける。
    ちょうど,山村美紗が,いつも京都を事件の一端に入れているように。

    二人の共通点を見たような気がした。

    警視庁と県警同士の連携が,一時はうまくいかなかったが,最後は大円団なのだろうか。
  • 特急ひだ3号殺人事件
    特急ひだ3号
    特急あいづ
    信濃
    あじさい電車
    という地方と鉄道に関わる4つの短編集。

    特急あいづには、十津川警部の妻の直子さんが登場する。
    警部よりも、事件に興味を持つあたりがとても面白い。

    ほかの話でも、もっと登場させてもらえると嬉しい。
  • 寝台特急「北斗星」殺人事件
    寝台特急にしかけた爆発物。
    十津川と犯人のかけひきが続く。

    予想を少しは覆されるものの、
    最終的には十津川の導く方向へと流れて行く。

    いくつかの犠牲のもと、複雑な仕掛けが解き明かされて行く。
    西村京太郎らしい人間描写が中心になっている。
  • 東京-旭川殺人ルート
    北の空、悲しみの唄
    東京-旭川殺人ルート
    雪の石塀小路に死ぬ
    の3編を収録している.

    北の空、悲しみの唄
    は,歌手と作詞家に関する事件.

    芸能界の裏側を見たような気がしました.
    最後は事件が解決しましたが,亡くなった方は帰りません.
  • 十津川警部「射殺」
    ナオミ という鍵になる言葉が,壜の中,殺人現場,誘拐事件などで出て来る。
    すべての事件が関係しているかどうか。

    十津川警部の苦悩が続く。

    犯罪を追いかける姿勢は敬服する。
  • 十津川警部の怒り
    3部作の最初が十津川警部の怒り。

    野球解説者が羨ましいとのこと。
    十津川警部の世代なら、野球が中心でサッカーはあまりなのだろう。

    怒りが何に対する怒りかが鍵かも。
  • 在原業平殺人事件
    山村美紗作品の真骨頂。
    在原業平と伊勢物語にむちゃくちゃ詳しくなります。

    早川明子が山村美紗の分身として活躍する。
    無冠の女王らしい、読者をひきつける作品です。

    友人の西村京太郎が整理して出したといわれる2つの作品の1つ。
    友に京都で暮らし、子弟関係にあったといわれている。

    作風の...続きを読む
  • 龍野武者行列殺人事件
    山村美紗がなくなった後に,西村京太郎が書きついだと言われる2作品の1つ。
    お互いが未発表の作品を書き継いで出すとのことが西村京太郎の後書きに書かれている。
    結末を教えてもらっていなかったので苦しんだとのこと。

    いっそ最終章は3分岐くらいにして,最終章1,最終章2,最終章3
    として3つの結末...続きを読む
  • 伊豆の海に消えた女
    297

    久々にミステリー読んだ。おもしろ!
    旅行でいったばかりの場所だったから妙にリアリティあって怖い。
  • 新版 名探偵なんか怖くない
    西村京太郎が,電気系の学校を出て人事院に就職していたことは,
    赤川次郎が,日本機械学会に就職していたことと並んで,
    不思議な気がする。

    波瀾万丈の人生ではなく,手堅い生活を送っていたのに,
    文筆業に乗り出して行った2人。

    2億冊を売り上げているのは2人だけという。

    そういう大御所だ...続きを読む
  • 女流作家
    流行作家というのは怖い。
    山村美紗と西村京太郎の関係を告白するような本を、小説として書いてしまう。

    おまけに出版社との関係や、京都の舞妓の旦那になる仕組みや、
    京都の文化についても露吐している。

    山村美紗が書きそうな小説を、西村京太郎が書いている。
    西村京太郎が山村美紗にささげる小説で...続きを読む
  • 山形新幹線「つばさ」殺人事件
    連載物の宿命として,掲載号ごとの区切りや,最終回に盛りだくさんになったり,説明不足になったりすることがある。
    本書も,最後のどんでんがえしかもしれないところは,盛りだくさんすぎる一方,説明不足の点もある。

    伏線が不足していたり,原因がわかりにくかったりするところもあるので,文庫にする際に加筆し...続きを読む
  • 十津川警部 湘南アイデンティティ
    武藤明と小早川恵の不思議な契約.
    週に1度だけの家庭サービス.

    何の目的なのか,何が事件なのか,が分からない.
    最後の最後になって,2つの事件が同一犯だと種明かしがある.

    最後の展開が急過ぎるのが残念だが,それも1つの手法なのだろう.

    くれぐれも分けの分からない契約には気をつけよう.
  • 箱根 愛と死のラビリンス
    最初の殺人から、本題の贋作論争にたどり着くまでの筋書きがなかなか。
    亀井、十津川の推理の深さに脱帽。

    怪しげな贋作、寄贈された美術館は良い迷惑?
    赤川次郎の美術品の知識が試される作品。

    画商に敵を作らないように工夫しているところが憎い。
  • 十津川警部 日本のエーゲ海、日本の死
    日本のエーゲ海がどこかがわかったり、
    ヨットを楽しむのにかかるお金がわかったり、
    なぞの殺人事件の真相がわかったり、
    西村京太郎にしては、やや社会派の色がみえている。

    政治に対する批判と警察の執念。
    十津川警部の冷静さが光る。