西村京太郎のレビュー一覧
-
十津川警部の推理が冴える。
連続殺人事件の先に,詐欺事件があるのかもしれないことが分かる。
老夫婦を騙して殺したと思われる人達と,その詐欺者達を殺して行く犯人。
推理小説としての組み立てはしっかりしているし,
最期は西村京太郎の美学とも思える終わり方。Posted by ブクログ -
大阪から青森へ行く,寝台特急「日本海」が3度出て来る。
1度は,車掌が殺され,
1度は,その昔,車掌が列車内で子供の出産に遭遇した昔話として,
もう一度は,最期に大阪から青森へ向かう,
そのいずれにも,関係者の早苗が乗っている。
鉄道推理小説として,起承転結のうち,起結が寝台列車に関連するところが...続きを読むPosted by ブクログ -
日下刑事が両親を,尾道へのバス旅行に招待した。
バスジャックが起きて,身代金の要求があった。
不思議なのは,本当にバスジャックがあったかどうかを確かめずに,身代金を渡すところだ。
参加者の家に連絡がなかったか,他人のふりをして調べるのは捜査の常道だ。
西村京太郎でも事件を進展させるために捜査の...続きを読むPosted by ブクログ -
元刑事で,私立探偵の橋本豊が罠にかけられ殺人の容疑で逮捕される。
十津川警部は捜査協力の名の下,真相に迫ろうとする。
巧妙に仕組まれた罠。
何重にも鍵がかけられている。
1つ一つを解いて行く十津川。
別府ー博多を一日一往復している特急ゆふいんの森での事件が最大の鍵だった。
「君の人徳だよ」
と...続きを読むPosted by ブクログ -
両親が亡くなり,暗い思いでがある故郷に帰る男。
同級性が迎えに来ている。
婚約者が後から来る予定なのに,着かない。
いろいろな嫌がらせがあり,殺人も起こる。
東京から亀井刑事と小川刑事が来て捜査に協力する。
十津川警部は最期の方で電話で指示するだけ。
十津川警部愛好者には物足りないかもしれな...続きを読むPosted by ブクログ -
北海道を舞台にした殺人事件の5作品を集めたもの。
十津川警部が活躍するものもあれば,
殺人者が主人公のような感じのものもある。
函館本線,北廃止線,石北本線,ブルートレインなどの鉄道が標題になっているものが4つ。
西村京太郎愛好者のための1冊。Posted by ブクログ -
十津川警部ものの中では,やや疑問の多い作品。
殺人事件の犯人だと思われる人をその前に見ていたのに,
知らないと証言した通勤快速の同乗者。
恋人に知り合いが一緒にいるとメールされていた。
殺人事件だから,何があってもおかしくないが,
軟弱な対応から,殺人にまで至る敬意がうれしくない。
たしかに,...続きを読むPosted by ブクログ -
黒部トロッコ列車の死が興味深かった。
亀井刑事の息子が車にはねられたところから,
事件の匂いをかぎとり,捜査をはじめる。
順においつめ,逮捕する。
刑事小説の王道を行くような話。Posted by ブクログ -
奥能登,京都,日本海と
「殺意の風」という標題の西村京太郎作品は3つある。
「風の殺意」というのもあり,どれがどれだか記憶しきれない。
奥能登に吹く殺意の風は,
主人公が刑事の北条早苗なので印象深い。
最初は,ある女性が狙われていたように思うが,
実際には警察への犯罪の可能性も高くなる。
結局...続きを読むPosted by ブクログ -
総理大臣誘拐事件。
まさかの大事件。
社会派西村京太郎がやりたかったことはこれなのだろうか。
偽の総理大臣をたてて,様々なことをしようとする人がいる。
十津川警部はじめ,警察官が辞職して,偽の総理大臣を誘拐しようとする。
男のロマンなのかもしれない。
壮大すぎてついて行けない人もいるかもしれ...続きを読むPosted by ブクログ -
列車での3つの連続殺人事件。
常に同じ列車に乗っていた2人。
一人は刑事で,一人は元金融機関勤務。
壮大な犯罪が見え隠れする。
十津川警部の人間性に敬服する。
犯罪関係者を見逃している部下。
人を育てるというのはこういうことかもしれない。Posted by ブクログ -
社会派を目指した西村の書きたかった話だろう。
情報管理社会と立ち向かう十津川警部。
途中から,やけに規制がゆるくなる。
結論を急ぎ過ぎではないだろうか。
できれあ,最期の5分の一あたりに加筆をお願いしたい。Posted by ブクログ -
上野公園で,寝泊まりしている人が,火事で亡くなった。
家がない(ホームレス)と言われているが,家があってもなんらかの事情で帰れない人達もいる。
現場にいた新聞記者が不審火だと思い,調べ始める。
火元でなくなった人が長良川について話ているのを聞き,岐阜へ行く。
記者が殺され,十津川警部らが乗り出す...続きを読むPosted by ブクログ