凪良ゆうのレビュー一覧

  • 滅びの前のシャングリラ

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     あれほど死ぬことを熱望していたのに、死ぬ瞬間になって、もう少し生きてみても良いかもと思えるのはなぜだろう。幸せが何かを知っているからか。本当は死にたかったんじゃなくて幸せになりたかっただけ、誰かに幸せにしてもらいたかっただけなのか。
     他人の言動を邪推して、勝手に不幸になってるだけって思われるかもしれないけど、ずっと不幸だけが私を裏切らず、そばにいてくれた。そんな不幸をやすやすと手放すことはできない。
     私は死ぬのが嫌だと思ったことはないけれど、死ぬのが嫌だと言っている人たちが死ぬ理由を探そうとしている場面を見て、人間はどうしたって順応して受け入れようとする本能が備わっているのだなと思った。

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    2025年09月13日
  • 神さまのビオトープ

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    全体的にはまぁおもしろかった。でも、正直「んん?」ってなる部分もあって、100%物語に没入できたかというとそうでもない感じ。
    このお話、4つのエピソードからなるオムニバス形式で、一人の女性が全ての物語に関わっていくスタイル。
    主人公の女性は幽霊になった旦那と一緒に暮らしてます。
    まずこの設定、小説だしフィクションだし別にいい。むしろ、この物語の核になる部分だから「現実離れしてる」なんてツッコミをいれるつもりもない。

    でも、個人的にちょっと冷めちゃったのがロボットと少年のエピソード。
    物語の舞台は現代の日本。それなのにAIを搭載した人型のロボットが普通に街を歩いて、人間と会話してる。

    あれ、

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    2025年12月05日
  • セキュリティ・ブランケット(上)

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    ネタバレ

    【2025年106冊目】
    スペイン人とのハーフである龍之介は、陶芸家である叔父の古林鼎と住んでいる。鼎は龍之介を溺愛しているが、龍之介は幼い頃のトラウマでなかなか自分に自信を持つことができないでいる。親友の国生や、喫茶店マスターの高砂、ギャラリーオーナーの万など、龍之介の周りの男達は皆一様に秘密を抱えていて――絡み合う男達の思慕の行方は。

    とりあえず全員殴ろうかなと思いました、龍之介以外ね。いや、フィクションでもダメだろ!どんな理由でも大人が未成年に手を出しちゃor出そうとしちゃor出されちゃ!まずそこが引っかかるとなかなかすんなり物語を楽しめなさそうなのですが、凪良さんの話の上手さに完敗で

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    2025年09月09日
  • 滅びの前のシャングリラ

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    3.5

    『流浪の月』『汝、星のごとく』に続いて凪良ゆうさん3冊目。

     3作品目にしてなんとなく凪良さんは「普通」や「当たり前」からはみ出しているような人達を描きたいのかなと思いました。「普通」の人生でありたかったのにそうはいかなかった人達、いけなかった人達の生き様や感情が伝わってきます。決してそれは綺麗なものとは言い切れない、必ずしも応援出来る人物とは限らないのが凪良さんが描く人間の特徴で、作品が持つ力にも繋がっている気がします。

     『滅びの前のシャングリラ』では1ヶ月後に地球が滅亡することが決まり、絶望する人達で溢れる中で、これまで死にたいと思っていたり、生きる意味を見失っていたりして

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    2025年09月04日
  • すみれ荘ファミリア

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    凪良さんの作品はスラスラと読みやすく、登場人物も性格がはっきりしているので、ストレスなく読めます。

    普段は普通に過ごしているように見えるすみれ荘こ住人たちですが、胸に秘めていることがそれぞれあって、それがなんなのか気になりながら物語は進んでいきます。

    他人が幸せそうに見えたり、楽しそうに生きているように見えても、実際のところはどうなのか本人にしか分からない。ということが大きなテーマとなっています。

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    2025年08月27日
  • すみれ荘ファミリア

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    凪良ゆうさんの作品は2作目。

    作品の表紙や作品名からは想像ができない、人間の裏?というか、出来れば知られたくない一面や自分では気づいていない一面の感情が描かれていました。

    下宿というひとつ屋根の下で長い年月を共にすると、あのように遠慮もしなくなるのでしょうか。
    体調が悪いからと他人に八つ当たり。
    仕事に不安や焦りがあって、今の自分に納得していないからと暴言ばかり。
    読んでいて、もう本当に嫌な気分になるし腹が立った。
    片思いの相手、大家が自分から離れて行きそうに感じて毒を盛る。
    (どういうこと!?)
    大家の母親の恋人は、母親の友達や子供に嫉妬して「いないくなればいい」と思ったのでしょう。それ

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    2025年08月01日
  • 儘ならない彼 美しい彼4

    匿名

    購入済み

    足りない

    美しい彼からずっとこの2人の物語が大好きで、
    小説としてはすごく面白かったです
    でもBLとしてはどうだろう。
    決して満足という言葉は出てこないほど圧倒的にイチャイチャが足りなかったです

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    2025年07月14日
  • わたしの美しい庭

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    統理の言葉の使い方がすごく好き。百音に対しても省かず分かるように丁寧な選び方。たくさんたくさん悩んできたんだろうなぁ。

    人には人の地獄があって、それでもその苦しさを見えないようにもしつつ懸命に毎日を生きている。その誰しもがある「地獄」を想像することが思いやりなんじゃないかなと思った。

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    2025年07月09日
  • わたしの美しい庭

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    私は、文章が読みやすく、つい本の世界にはいってしまった、ジェンダー、恋愛もだけど、たくさん辛いことを経験、背負いながら、生きているんだなぁ、ストーリー背景と登場人物の設定もなかなかでした。面白かったです✨

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    2025年06月24日
  • わたしの美しい庭

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    登場人物はみな事情を抱えている。縁切りという祠が存在し、憩いの場になっている。『流浪の月』とはまたテイストが違い、これはこれで楽しめました。

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    2025年06月17日
  • わたしの美しい庭

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    どの話が、良かったとかではなく、心をつなぐストーリーの連続です。どれも泣けるし笑える。ストーリーの小箱たちです。

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    2025年05月30日
  • 求愛前夜 恋愛前夜2【SS付き電子限定版】

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    【2025年51冊目】
    売れっ子少女漫画家でオネエの小嶺ヤコ――山田貞行の前に、臨時の担当編集として現れた貢藤。見かけは極道、笑えば悪党の男を目にし、貞行は全力で拒否をするものの、編集としての貢藤の真摯な姿勢に絆され、挙句の果てには恋心を抱いてしまう。ノンケを相手にした恋の辛さに悩んでいた貞行だったが、貢藤からある話を聞いて――前作「恋愛前夜」のスピンオフ!

    逆ぅぅぅぅ!!!!前作の恋愛前夜にも登場したヤコ先生のスピンオフだと、わーい!と思って読み始めましたが、そんな逆だなんて…1回受けだと認識した人を攻めに置き換えるの、む、難しい!

    そして絵面的に極道の方に攻めになって欲しい!という、こ

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    2025年05月01日
  • わたしの美しい庭

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    過去と決別してありのままの自分を受け入れることーーありがちなテーマですが、選択的未婚、性的マイノリティ、鬱病など、現代になってようやく社会に受け入れられ始めた属性を取り上げており、まさに今読むべき本と思いました。

    構成としては長めの短編が3つ収録されているような形ですが、各短編同士の繋がりもあり、ページが進むに連れて徐々に登場人物の人物像が深掘りされていくので、後半にかけてどんどん読む手が止まらなくなるようなテンポの良さを感じた本でした。

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    2025年11月10日
  • 儘ならない彼 美しい彼4

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    平良の物語!
    明確な濡れ場がなくて正直物足りない(あのときの清居が好きなので)が、美しい彼シリーズの新作が読めただけでも満足。ストーリーも面白かった

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    2025年04月22日
  • ニューワールド 凪良ゆうの世界

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    凪良さんの本は、前に読んだことがあり手に取ってみた。これはいろんな作家さんたちとの対談本。町田その子さんや山本文緒さんと対談もあり拝読。

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    2025年04月03日
  • 積木の恋

    ネタバレ 購入済み

    優しく繊細なBL小説

    BL小説のみならず一般小説も執筆しておられる実力派人気作家さんの初期作品です。
    二人の関係を追うのと同時に、相手に自分の恥ずかしい部分も見せられること、本音を言えること、ぶつかり合えることはその人のことを心から信頼しているからこそできることだという大切な教えをもらえました。刺激的な内容というよりは穏やかにゆっくりと物語が進んでいくような、優しく心温まる作品です。

    #エモい #癒やされる #ほのぼの

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    2025年04月02日
  • 儘ならない彼 美しい彼4

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    美しい彼シリーズ、遂に読破〜〜〜〜
    これまでは清居の仕事メインでしたが、
    今回は平良のカメラマンとしての仕事メイン。
    なんか…なんだか……平良が全然気持ち悪くない…!
    なんだかとっても普通の人間??!
    初めての個展を大成功させ、師匠・野口のもとから離れて新たにマネージャーと共にプロのカメラマンの道をスタート……………え!全然気持ち悪くない小説の主人公みたい!()
    正直、物足りなくて、あああ平良の気持ち悪さが私好きだったんだと今気づいた。
    清居はどんどん乙女になるね。
    面白かったけどイチャイチャ足りなすぎる。

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    2025年03月25日
  • 新装版 積木の恋

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    凪良さんの初期作とのこと。16年くらい前?
    あいかわらず人との距離感空気感みたいなのがじわじわとくる。
    なんか窮鼠を思い出して苦しくなったけど、窮鼠ほど追い詰められ袋小路感はなくて、納得の凪良さんでした。
    最後にでてきたケーキ屋さんの話もどこかで世に放たれているのではないかと思い、これからちょっと検索してみようかと思う。

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    2025年03月09日
  • 新装版 積木の恋

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    あとがきに書かれてあったが、タイトルになっている「積木」という表現が良い
    簡単に崩れてしまう危険もあるが、丁寧に1つ1つ積み上げていくという見方もある
    BLではあるが、崩れそうになりながらも、修正して積み上げていった先に幸せがあって良かった

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    2025年03月02日
  • ニューワールド 凪良ゆうの世界

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    凪良ゆうさんについての本。作品やこれまでについて語られるの興味深いしそれぞれの対談も読み応えあったけど、担当編集者座談会が面白かった。担当によって作品の色が変わっていったり、各々の個性が光ってた。あとはシャングリラのスピンオフがあったのも嬉しい

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    2025年02月26日