凪良ゆうのレビュー一覧
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せつない幼馴染みもの。「隣の猫背」というのが表題作の前に入っていて、これはトキオとナツメが10歳で出会って隣同士に住むようになってから、高校生になって別れが来るまでの年月が描かれています。
とても詳細に二人の間の出来事が描写されているので、肌感覚でトキオとナツメの気持が理解できます。片親同士で、恵まれた環境とは言い難い子供時代を送ってきた二人だけど、良い事も嫌な事も互いの絆の一部になっていて、その積み重ねがあるからこその愛なんだなと感じさせられます。トキオのナツメに対する気持が単なる恋じゃないのが伝わってくる。なのに、ナツメには友情以上の関係がわからなくて、トキオと離別してはじめて彼の存在の大 -
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幼なじみモノ。
出会ってから、ずっとお互いがかけがえのない存在の2人。
ある事件がきっかけで、受けの側を離れて、先に夢に向かうことになる攻め。
攻めの想いを知って、受けは混乱するがそれでも離れたくない。
体をよせあうけれど、結局分かれてしまう1話目。
離れたことで、自分の恋に気付いた受けは、今度こそと上京するが
仕事先は倒産、攻めには恋人が…。
彼らが再び通じあうまでの2作目が表題作。
元々、アップダウンの激しいお話を書かれない凪良さんの
さらに緩やかに切なく進む。
当て馬、すごく良い人なんで、人によっては素直に萌えられないかも?
ぜひ彼が幸せになる続編を!
報われなくても、攻めを -
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ネタバレ評価がすごく高かったので期待してたというのもあり実際より少し評価は低くなったものの、『愛』のかたちにすごく考えさせられる作品だった。
愛のかたちは人それぞれで、若い時の大恋愛をしたパートナーと大人のまったりなパートナーどちらにも良さがあり、どちらも素晴らしく天秤にはかけられない。
自分自身も過去を縋ってしまう部分はある為今を大事にして自分が自然体でいられる恋愛や友人関係を気づいて行きたいなと感じた。
北原先生が自分の幸せを見つけられて良かったな〜と思った。
汝、星の如くを読んだのは少し前だったがこの作品を読んで点と点が線で繋がってくる感覚が楽しく後半スラスラ読めた。 -
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ネタバレ阿部孝嗣は、14歳の時にドールの美優シリーズに一目ぼれした。美優シリーズは400万円ほどするので、大人になってお金を稼いで、マスターになることを夢見ていた。
中学高校大学と美優シリーズのオタクとして活動し、仲間もいた。
大学時代、同級生が、セックスドールとして作られたシンと結ばれるのにも一役買った(前作の「ショートケーキの苺には触らないで」)
ドールは人にそっくりのシンや美優(家事や介護用)のようなものだったが、
戦争が起こり、全ロボットが回収され、戦争の最前線に送られることになった。
戦争が終わって、壊れなかったロボットたちはスクラップになるか、顔をつぶして人には見えないロボットらしい顔に -
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ネタバレ私は、特に恋愛小説にはロマンチックさを求めがちな傾向があるため、櫂の浮気が確定した時点でどれだけ暁海のことを想っていたとしても冷めちゃうなと思った。でも、櫂が胃がんでもう長くないとわかって何の迷いもなく櫂と一緒に過ごしたいと思った暁海の想いの強さや、その暁海の気持ちを受け入れて背中を押した北原先生の想いなどは尊いものだなと思いました。私は、浮気をされてしまったらどれだけその人のことが大好きであったとしても一瞬で気持ちが無くなってしまうくらい浮気という行為に嫌悪感を抱いてしまう。だけど、それは単純に暁海のようにそれだけ想えるくらい大好きな人に出会っていないということの裏返し、もしくはまだ自分の考
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ネタバレ両親が亡くなり親戚の家で暮らすようになった少女(家内更紗)が一人で公園にいた時青年(佐伯文)に声を掛けられ、帰りたくなかった更紗は何日か文の部屋で暮らすことになります。
これが少女誘拐事件として取り上げられ、文はロリコンと思われてしまいます。更紗はこれを否定しようとしますが、結局何も言えませんでした。
その後大人になった更紗は恋人(中瀬亮)と暮らし始めますが文のことが忘れられず、偶然ある喫茶店で文と再会します。
色々あって更紗と文は一緒に暮らすことになりますが、世間は過去の事件があって二人を奇異な目で見ることになります。
それでも二人は逃避行するように離れることなく暮らしているという物 -
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ネタバレ歪んだ愛の人ばかり。
青子と三上のように度が過ぎてしまうと行き着く先は悲劇でしかない。
しかし、私は母親の悦実が一番ひどいと思う。
一吾の方を大事にするようになった過程は理解できるけど、天涯孤独になった央二の養育を拒否するのはあり得な過ぎる。
きっと子どもを平等に愛せないことで苦しんでいる親は世の中にたくさんいる。それでも責任は平等であるべき。
歪んだ愛で育った子どもは、青子のように同じく歪んだ愛で人を傷つけるのだと思う。
央二の場合は他人を傷つけないけど自己防衛で感情の欠落した人間になっている。
育つ環境って大事だなと思った。
最後の誕生日ケーキの場面はじーんときた。
これから央二がどんど -
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読み終えて最初に思ったのは、「これはただの続編じゃない」ということだった。『星を編む』は、『汝、星のごとく』という強い物語の“その後”をなぞる作品ではなく、あの物語の外側から、人生の余白を静かに照らすスピンオフのような一冊だと感じた。
正直に言えば、前作を読んだときの衝撃や感動の大きさを、本作がそのまま上回るかと言われると、そうではない。けれどそれは、この物語が弱いからではない。むしろ、『汝、星のごとく』という完成度の高い物語が先にあり、その登場人物たちをすでに好きになっているからこそ、この本はより静かに、深く沁みてくるのだと思う。
物語全体はとても静かだ。大きな事件が起こるわけでも、感情 -
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人を愛するが故の歪んだ行動をとってしまう人たち。
親は子供を平等な愛情では愛せない。気が合う、合わないもあり、自分でも気づかないうちに左右に1人ずつ子供を載せた心の天秤が、少しずつ一方に傾いていくこともある。
文中から
神さまは人にとって無駄なものはなにもお与えにならない。冬が長く続き、きみの心は種のように眠っている。けれどいつかふたたび芽を出す。
今はまだ、その芽にはなんの名前もついていないけれど。
気づかず通り過ぎ、気付いて振り返り、慌てて戻る。間に合わないことのほうが多いが、間に合うこともいくつかはある。そして今日という日が流れ、過ぎ去り、また明日がくる。 -
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ネタバレ和久井一悟
三十三歳。実家は「すみれ荘」もちつ下宿を経営している。管理人代理。幼いころから身体が弱い。虚弱体質で高三の夏以降は入退院を繰り返して就職もできず、すみれ荘の大家代理に落ち着いている。妻を亡くしており、娘は妻の両親の下で育てられ、今年で五歳になる。
芥一二三
和久井が乗る自転車に衝突される。事故で右手の甲にヒビが入り、和久井に仕事を手伝ってもらうためにすみれ荘に入る。二十九歳。小説家。右目の下に涙形のほくろがある。三年前に妻を事故で亡くす。本名は斉藤央二。二十四年前に別れた一悟の実の弟。
玉城美寿々
二十歳ですみれ荘に入居し、六年目を迎える。PMS(月経前症候群)で体調の悩みを抱