凪良ゆうのレビュー一覧
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ネタバレ凪良ゆうさんが今まで行ってきた対談やインタビュー、出版社の垣根を越えた担当編集者の座談会、そして『滅びの前のシャングリラ』の漫画家・浅野いにおによるコミカライズ(期待して読み始めたらたった4頁でしたが…)とスピンオフとなる掌編小説、などなどを一冊にまとめたものです。
【対談】は以下の6人です。
●橋本絵莉子さん(ミュージシャン)
元・チャットモンチーのボーカルを担当、現在はソロ活動中。凪良さんが『滅びの前のシャングリラ』を執筆する上で、チャットモンチーの楽曲『シャングリラ』にインスピレーションを受けたとのこと。
●芦沢央さん(作家)
代表作に『夜の道標』『許されようとは思いません』『汚れた -
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ネタバレ汝、星のごとくのスピンオフ。
めちゃくちゃよかった。
汝、星のごとくで終わりじゃなくてここまでで1冊にしてほしいぐらいには良かった。
汝、星のごとくは、儚く切ない大恋愛って感じでしたが、この本はその後の話が書かれています。
明日見さんの北原先生に向けたセリフ↓
「確かに暁海さんと櫂さんは大恋愛だったんでしょう。
彼を失って、物語ならそこで終わって永遠になるんでしょう。
でも暁海さんの人生はそのあとも続くんです。彼のいない世界を毎日、毎日、これからもずっと生きていかなくてはいけません。
どれだけ時間を止めたくても、嫌でも進まざるを得ない。そして生きている限り人は変わり続けます。」
が印象 -
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【2024年91冊目】
9年付き合った恋人に「子どもが欲しいから」という理由で別れを切り出されたつぐみ。街で偶然出会った朔太郎が管理人を務めるアパートに引っ越すことになり、時を重ねるにつれて、つぐみは朔太郎に惹かれていく自分に気づく。だが、朔太郎には人には容易に話すことのできない秘密があった。
ずるくないですか?!BL小説ということでちょっとはまあ、そういうね、あの、あれですよ、ストレートに言うと濡れ場あるやろな〜と思って読み始めたんですよ。
バチくそに泣いたんだが…?
設定がそもそもずるくない?と思いながら途中は読んでましたが、設定なくても泣いてたわ…。特に番外編というか、本編の続編み -
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凪良ゆうさんの原点に触れられた…!あとがきで拙い!とおっしゃっていたけど、すごく素敵なお話だった。恋愛って、自分にできないこと、自分にないところに惹かれるよね!というのを具現化してくれた物語。『滅びの前のシャングリラ』の読書ノートを書いた直後に本作を少し読み返すと、同じ温度を持ったあたたかい文章に、心から力がふっと抜けた。凪良さん、だいすき!
p.232 かっと頬が熱くなった。彼を傷つけた世間一般というナイフを自分も持っている。相手の凶器を非難しながら、自分も凶器を振り回す。愛は身勝手で傲慢で愚かだ。
「・・・・・・・僕は、恥ずかしくてたまりません」
「なんで?」
「僕は矛盾の塊だ」
「そ -
ネタバレ 購入済み
原作既読。
単行本一冊に綺麗に纏められていて良かったと思う。受けさんが詐欺を働く目的を思い描くところ、それを攻めさんに語るところ、さらに目的が達成されたところ、それぞれの受けさんの表情が、原作から感じイメージしたものとは違った。けれどもこれはこれで佳いとも思った。
やっぱり、もう少しボリュームを持たせて描ききって欲しかった。 -
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これまで凪良ファンを語りながら、一般文芸ジャンルばかりを読み続け美しい彼以外はBL作品を手に取ってこなかったけれど、今回この作品を手に取って一行目から驚いた。
文芸作品では一度も描かれていない神の視点描写の凪良作品。透寄りではあるにしても、一人称でない文体で書かれる凪良作品は非常に新鮮だった。
一人称だからこそ描ける繊細さ、感情を抱えた本人にしか(場合によっては本人すら)気付けない心の機微を紡ぐ作家さんだと思っていたので神の視点で作品を描いてもこんなに繊細に物語を紡げるのか。と改めて凪良先生の底なしの才能と深みを堪能できた作品でした。
相変わらず読みやすいけどそれでいて優しく繊細な至極の一作 -
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本編の裏側を書いた短編集。
平良とTOの話が好きだった。
清居の舞台の話は何度読んでも胸が熱くなるなぁ。
今後、本編の続編も発売されそうなので楽しみにしておこう。
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イマジネーションを育てる最も有効な方法は、人を牢獄につなぐこと。
縛られるほどに高く羽ばたくものが『心』である。
音楽、映画、小説、芸術の分野に属するものと相対する時は、こちら側のコンディションも大事なのだ。心がざわめいているときは、その真価を味わい尽くすことはできない。
愛情と憎しみは表裏一体なの。
誰かを好きになるって、とことん、理不尽なものなんだ。性格悪くてもブサイクでもセンス悪くても馬 -
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凪良ゆうさんの文芸書を読破し、読むか迷っていたこのシリーズに手を出した。
初めてのBL小説、読み切れるか不安だったけど凪良さんの文章が美しく夢中になって読んだ。
思っていたよりいい作品だったので、このままシリーズ読破しよう。
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好きにたいした理由はない。だからこそ自分ではコントロールできない。離れたくても離れられない。引力みたいに、問答無用で引かれてしまう。
恋は、とことん本人だけの問題だ。道徳も倫理も通用しない不毛の場所でいきなり生まれたり、または消えたりする。
三つ子の魂百までと言うけれど、一生持って歩くバッグの中身は、意外と子供の頃から入っているものが