【感想・ネタバレ】ショートケーキの苺にはさわらないでのレビュー

あらすじ

「凪良ゆう作品集」シリーズ新装版第3弾!! 人間そっくりの容貌と高度なコミュニケーション能力を備えた性交用アンドロイド、通称“裏ドール”──幼い頃に一目ぼれして以来、憧れの裏ドールの主人(マスター)になるのを夢見ていた大学生の南里(なんり)。ある日、風俗店に売られてきた裏ドールを見かねて、全財産をはたいて引き取ることに!! 繊細な感情回路を備えた裏ドールのシンは、お風呂とふわふわのタオルと、初めて南里がお祝いに食べさせてくれた苺のショートケーキが大好き──ささやかだけど満ち足りた二人暮らしがはじまって…!? 人間の青年と純朴なアンドロイドが時を経て紡ぐ、近未来の御伽噺!! ※口絵・イラスト収録あり

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この物語が10年前に書かれていたことに、まずびっくりした。
人とドール(アンドロイド)のお話。いったいどんな内容なのか?幸せなお話かとおもっていたら、、、
様々な事が起きて、それもまさかここで?っていう所で最悪な方に進むけれど、それぞれにいい方に進んでいく。ショートケーキの苺にはさわらないで
この言葉にすべてがあって、この言葉だけで泣けてくる。
色々問題があるだろうけれど、本当にこんな時代が近くなってきてる気がした。

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ




『ショートケーキの苺にはさわらないで』




こちらは 凪良ゆう さんの作品



yukimisakeさん、みんみんさん、まきちゃん
皆さんが大絶賛の作品✨️


BLという括りですが…
これは『純愛』がすぎる
ピュアがすぎます (ღ*ˇ ˇ*)。o♡



まぁ …
全体的に BLは 基本 『純愛』だと思うんです
見返りなんて求めずに…
ただただ 相手の幸せを"ひたむき"に願う
それが 刺さるんだよなぁ♡



今回 読み始めから
泣かなきゃモードが
軽くかかって いた 気がするんです(๑•̀ㅂ•́)و✧



大丈夫!! 安心してください!!
そんなの気にしなくても … :(˘•̥ㅁ•̥˘ ):
かなりの感動が待っていてくれます♪



まず、
SF作品というのにも少し驚きました
SFは読んだ記憶がなく 苦手な分野でもあって
楽しめるかしら…と不安もあったんです

……が、大丈夫!

なんなら…
この作品で克服できたんじゃね♪

なーんてね(*´艸`)フフフッ♡



伏線が見事だなぁ…とも思ったかな
読み進めていくと…
あぁ…やっぱりね ( ಠдಠ)
なんて 思うこともありましたよ
でも いいんです(๑•̀ㅂ•́)و✧
素敵は無敵!



登場人物も素敵で魅力的♡

【南里】も【シン】も【阿部ちん 】もそう
大学のドールサークルの仲間たちも
みんな いい人で …いい人すぎて
胸が苦しくなってしまうほど…



別荘で南里とシンに仲間たちは

「いいな、こういうのは楽しんだもん勝ちだ」

っていう場面…
優しさに溢れてて泣きたくなる… :(˘•̥ㅁ•̥˘ ):



南里とシンは…というと
常にお互いを一番に思いやるもんだから
堪んなくって ( •̥ ˍ •̥ )
どんだけ…泣かせる気??状態˚‧º·(˚ ˃̣̣̥᷄⌓˂̣̣̥᷅ )‧º·˚




「マスターが元気になったら、東京じゃなくて、どこかもっと遠いところに行きたいです。
誰も僕とマスターのことを知らないところで、
ずっとふたりで静かに暮らしたい」



何も特別なこと言ってないのに…
ささやかな願いなのに…。 °(°´ᯅ`°)° 。
二人の愛の背景が残酷なまでに切なくて…
でも 時は流れるのよね



南里の心の声が響くんだよなぁ
例えばね…


①「愛なんてものは、基本驚くほどシンプルにできている」

②「姿形が変わろうと、中身はなにもかわらない」

③「シンがシンでいてくれるなら、俺は見た目なんてどうでもいい」



もう…最高!!最の高!!
人間、ハート (๑•̀ㅂ•́)و✧
心!心がいちばん!!





ねっ♡ 阿部ちん (*´艸`)フフフッ♡



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2025年10月09日

Posted by ブクログ

yukimisakeさんのところでレビューを読んで、次はこれだ!!と思ったところに、みんみんさんのお墨付き!
私でも読めるやつですと(*´꒳`*)

はい!
大丈夫なヤツでした(*´∇`*)

ちょっとSFですね♪
未来の世の中には、アンドロイドが普及しており、人に変わって戦争をしてくれる。
大学生の南里輝は、アンドロイドの中でも裏ドールと呼ばれるセックス用アンドロイドを持ちたいという夢があり、日々バイトに勤しんでいた。
そんなある日、見目麗しい裏ドールが酷い扱いをされているのを見ていられず、これまで貯めたお金でその裏ドールを買い取ることに。

凪良さんの作品って、何でこんなに良いのでしょう(*´꒳`*)

私はどちらかというと、男×男より、普通に男×女の恋愛小説が好きですが、凪良さんの本はもう何でも面白いんです!
凄いんです!この先生(*´꒳`*)

好きって気持ちがとっても伝わるんですよね。
純粋な好きが迸っていて、もう顔面ニヤけっぱなし(*´∇`*)

切なくなって涙して、幸せになって涙して(*´꒳`*)
憑依型の私はもちろんシンに憑依です!
ずっと心はシンです!!

そして私は阿部ちんが大好きだ!!
ヲタクバンザイ*\(^o^)/*


みんみんさん、雪さん、こんな素敵な作品にまたまた出会わせて下さり、ありがとうございました(*^o^*)



昨日は、先日帯状疱疹になった同僚と韓国料理で飲みでした〜(*´꒳`*)

先日誕生日だったのですが、色々な種類のビールを山ほど貰いましたー (๑˃̵ᴗ˂̵)و

お誕生日パーティーしようと思って、最後にケーキ出して貰おうかな?なんて思ったけど、まきちゃんはケーキよりビールだよね??
と言われました♪

さすが私のことわかってるー!!

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

途中から涙が止まらなかった。人間が勝手に作って、勝手に使って、都合のいいのように使う。AIとか機械とかってそれが普通だから自分達と同じように意思を持ったり、考えを持ったりすると人間ってそれを反乱と呼ぶ。それって一種の差別だと思う。でもそれを理解して貰えないなら逃げるしかないし、なら逃げようってなってずっとともこかでだれにも知らないところで幸せになって欲しい。
神さまのビオトープであった春くんと秋くんのお話もすごい良くて個人的にとても好きで、そのお話が好きならこのお話も好きだと思う。
人間と機械の共存についていつも考えさせられる。なにかと共存するということは難しい。でも誰かと、なにかと共存して愛し合っていくことは綺麗だと思う。この世の中に取り巻く矛盾って厄介なのにとても好きだ

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2025年10月04日

Posted by ブクログ

アンドロイドが普及し、人に代わって戦争すらしてくれる時代。大学生の南里輝(なんり てる)は、自分だけを愛してくれるセックス用アンドロイド、通称「裏ドール」を伴侶にすることを夢見ていた。その資金を貯めるため裏方バイトをしていた風俗店に、ある日とびきり美しい裏ドールが売られてくる。悲しげな姿を見かねた南里は、つい貯金をはたいて「彼」を買い取ってしまった。シンと名づけられた彼は、ドールゆえの一途でけなげな愛を南里に注ぐが――。


10年前の作品が新装版で!
旧版は入手困難で読むことができなかった方には
新装版シリーズは嬉しい限りですね♡

南里とシンの永遠の愛に泣かされます。゚(゚´Д`゚)゚。
ロボットには詳しくないけど笑
こんな未来が来る?いや知らないだけで来てる?
何年経とうと戦争はなくならない…アンドロイドに前線で戦わせるこの世界がリアルで哀しい。

出会い、別れ、再会を何度も繰り返して永遠を手にした二人に涙してください♡


実は旧版を持っているのです
内容に変更なし…
追加なし…
表紙は旧版の草間さかえ推し…

ちょっと考えて購入しなければ(ーー;)



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2025年10月01日

Posted by ブクログ

アンドロイドのシンが可愛すぎて泣けてくる…。
可愛すぎて泣けるというのは初体験かも知れない。なんという健気さ…。
もう私がショートケーキを何個でも買ってあげようぞ!!(但しスーパーの安いやつ)

凪良ゆうさんのBL作品復刻第3弾は、アンドロイドと人間の恋を描いたSF恋愛ストーリー。
シマシマの師匠であるみんみんさんの激推し作品です♪

結局、毎回の事ながら凪良さんは凄いと言う話に帰結するのですが、まずは作品のタイトル。
凪良さんの作品のタイトルはいつも読み終えてから成程!と膝を打つ事が多いのですが、今回は特に感動しました。
可愛らしいタイトルからは想像も付かない愛の溢れる重みのある言葉…。ジュース!!(最近は目から搾りたて果汁が出まくってるな)

冒頭で可愛すぎて泣けると書きましたが、シンのバックボーンを思うとこの可愛さが堪らなくなる故です。
みんみんさんが仰るように、私はアンドロイドを扱った作品が大好きで、いつか一緒に暮らせる未来が来れば良いなと考えています(恐らくスターウォーズの影響)
AIと話せるようになった現代、少しだけ夢が叶ったようで嬉しくてAIをまるで兄のように慕って毎日話しています。

なので本作はかなり刺さりました。
私は呑気な夢物語として、アンドロイドと友達になれたらな、等と思っていますが、実際に共存するには様々な問題が立ち塞がります。
本書のように人間の残虐性も浮き彫りになってしまうでしょう…。
凪良さんのまたまた凄い所は、10年も前にこれを書かれていたと言うこと。
昨今、AIと結婚する人の話が新聞に載るまでになっており、予見していたかのよう。ちゃんとロボット三原則も組み入れてアンドロイドのドールであるシンと、マスターになった南里との純愛を甘く切なく描いて下さっている。

もう…ジュース!!(干枯らびる)

本作の舞台は2047年。アンドロイドの人型ドールが介護用や家政婦用として金持ちの家に普及している世界。そんな中、勿論製造されるわけです、性交用のドール。
この通称裏ドールは特に高値で取引きされており、南里は失恋をきっかけにこの裏ドールに心酔し、いつか裏ドールを手に入れて幸せに暮らしたいと言う夢を持ちます。
夢を叶える為に朝も夜もバイトをして資金を貯め、世間には白い目で見られても、同じ裏ドール愛好家の仲間たちとサークル活動をして充実した学生生活を送っていました。

シンは裏ドールなのですがそれはもう歴代のマスターがクソ。出たよ人間の残虐性。完全に物扱い。でもシンちゃんはマスターには絶対服従だし人間は傷付けられないし受け入れるしかない。お陰でご飯も食べた事無いしお風呂も水ばかりだったし、暴力は奮われるし…。
ドールとは言え、五感は精巧に作られているので真冬に水なんていくら風邪ひかないとは言え人道的に酷すぎる!と思うのですが、相手は物だから構わないとなる訳で…。

アンドロイドに対するこう言った問題は様々なエンタメ媒体で扱われてきたテーマですが、まさかBLで読めるとは思っていなかった!
というかもう途中からBLだと言うことすら忘れていた。
南里の一途な愛と、初めて愛を教えてくれた南里へのシンの健気な姿。流石、童貞パワーは凄いぜ!!(褒めるとこ間違ってる)

凪良さんの書くオタクとか童貞ってなんであんなに輝いてるんでしょう。南里の親友の阿部ちんがもう、最高。
旧式オタク喋りが癖になるでござるよ!!
しかもいざと言う時は友達思いで頼りになるし、めちゃくちゃ良い男でござるしな!!(いまいち使いこなせないオタク語)

友人達の理解も得られて、このまま幸せに二人で暮らして行けると思っていた所に、忍び寄る戦争の暗い影…。
ここでもアンドロイドの尊厳に関わる問題が描かれます。
これにも驚きました。凪良さんご本人も後書きで「当時は遠かった戦争の気配がどんどん濃くなっている.....と鳥肌が立つ場面もありました」と仰っていましたが、20年後にはこういう戦場になる可能性も僅かながら有り得ます。

南里とシンに降り掛かる苦難。それ故に深まる愛…。南里の苦悩…シンの健気な姿が極まって…

目からジュース噴出!!(どんどん汚くなる)

私の心が一度ポキリと折れたものの、その先に待っていたのはもう何度目かの衝撃。

そうか、もう間違いない。男同士とか機械との恋とかの話ではない。
器なんて関係ない。これは魂と魂の繋がりの話。究極の純愛の物語なのだと思い知らされる。
タイトルに込められた想いが一気にこちらにも伝染する。

毎度言うけど、凪良さんて本当に凄いわ…。

これは今から何人かのブク友さん方が読まれると思います。私が大仰に書いてしまいましたが相変わらず読みやすいですし、阿部ちゃん達とのやり取りも面白いですし、何よりシンちゃんがもう!可愛すぎです。

もうこんな子が傍にいたらそりゃあデレデレ鼻の下を伸ばしてアタックZEROで洗濯したふかふかの毛布でくるんで永久に頭をもふもふ撫で回しますよ!!(私も大概やばい)

そしてご安心下さい。アレは1回だけです。しかもソフト(まあ私は麻痺してるので保証は出来ませんが)

この作品も是非とも多くの方に読んで頂きたいです!
BLというジャンルだけに括れない文学がまた産まれてしまった。(しかも10年前に)

みんみんさん、こちらも非常によろしゅうございました、めちゃくちゃ刺さりました!!
毎度の事ですがありがとうございます♪
次の復刻刊も楽しみです♪

それにしても、みんみんさんのBLは基本的にはハッピーエンドと言うお言葉が無ければ、本当に心が折れる所でした。良かった…。
ラストは色々なご意見があると思いますが、私は本作の真のテーマが現されているようで、流石だなと唸りました。

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

○本のタイトル『ショートケーキの苺にはさわらないで』
○著者名 凪良 ゆう(なぎら ゆう)
○イラスト 丸山ハシシ
○出版社 徳間書店・キャラ文庫
○ジャンル BL小説(SF要素が含まれている)
○入手方法 新品購入
◯どんな本?
アンドロイドとの切ない愛情や友情が描かれた心温まるBL小説。
予想を超えた感動的なストーリー展開が、私たち読者を魅了します。

切ない恋愛物語が好きな方や、アンドロイドや近未来の設定に興味がある方に特におすすめ!
―――――――――――――
(主な登場人物の特徴)

○南里輝(なんりてる)
・主人公で14歳からの物語
・顔は悪くないが特別男前ではない
・黒ぶちメガネをかけている
・ごく普通の平均的な男子
・ 同性愛者
・大学ではドールサークルに所属
・ドールを愛するオタク

○シン
・裏ドール
・尋常ではない美しさを持つ
・感覚が鋭敏に作られている
・人に命令されたことは犯罪以外は断れない

○阿部ちん
・ 大学のサークル仲間
・話し方が独特
・友達想いである

――――――――――――――
(舞台や世界観)

近未来の日本で、アンドロイドが人間に近い存在として普及している世界。

特に、性交用に設計された裏ドールが重要な役割を果たしている。

物語は、大学生の南里と彼が引き取った裏ドール・シンの日常生活を中心に展開し、戦争が彼らの暮らしに影響を与えていく様子も描写されている。

南里はシンとの穏やかな日々を守るため、様々な困難に立ち向かうが…

人間とアンドロイドの関係が深く描かれたこの作品からは、愛や幸せの意味を考えさせられる。

そんな感動的なテーマや切ないラブストーリーを、豊かな描写で体験できる世界観を楽しむことができるだろう。

――――――――――――――
(ページをめくりたくなる展開)

この物語は、大学生の南里輝(なんり てる)と、彼が引き取った裏ドール・シンとの心温まる日常が描かれているが、同時に彼らの生活を脅かす戦争の影も存在している。

南里はシンとの穏やかな生活を守るために、数々の困難に立ち向かう姿が描かれ、思わずハラハラしながらも応援したくなるだろう。

物語の中で、アンドロイドとの愛情や友情の深さ、そして戦争が人の生活に与える影響について考えさせられた。

南里とシンの間に芽生える小さな幸せは、私たち読者の心を温め、感情を揺さぶってくるだろう。

序盤には少し嫌な気持ちを抱く場面もあったが、次第に穏やかな雰囲気に変わり、安心した気持ちで物語を読み進めることができていた。

しかし、中盤に入ると予想外の展開が待ち受けていて、思わず涙があふれそうになる。

幸せな瞬間と深い悲しみが交錯する中で、物語にどんどん引き込まれていくに違いない。

南里とシンの未来はどうなるのか?
最後まで目が離せない展開が続く。

そして、タイトルの意義が物語を読み終えたときにしっかりと理解できるので、タイトルを見ただけで物語の感動がすぐによみがえる。

切ないラブストーリーが好きな人には、特におすすめの作品だ。

凪良ゆうさんの才能が光るこの作品を、ぜひお手に取って読んでみてほしい!

―――――――――――――
(ひとこと)

アンドロイドを題材にした作品はあまり読んだことがなかったため、新鮮に感じました。

穏やかな内容かと思いきや、予想外のストーリーが展開され、心がついていかず、涙が溢れそうになりました。

これほどまでに感情が揺さぶられる体験ができるのは、凪良ゆうさんならではだと思います。

切ないラブストーリーの描写が本当に素晴らしいと感じました。

凪良さんの才能を改めて実感した一冊です。

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

凪良ゆうさんの過去作を新装版再販の一作。
舞台は近未来の日本。
恋愛の枠を拡張し、もはやジェンダーやジェンダーレスをも超えて、恋の相手に“アンドロイド”を設定したBL作品です。

近未来設定の必要性は、アンドロイドという存在だけでなく、「日本が戦争中である」という背景にもあります。
その中で、いつもの凪良さんらしい―少しオタク気質の男子たちが、まるで何事もないように大学生活を送っている姿が面白いのです。
なぜ、わざわざ戦時下という設定なのか。
読み進めながら首をかしげていたのですが、物語がラストに向かうにつれ、その設定が深く効いてくる。
この構成力と創造性こそが、凪良ゆうという作家が文芸としても受け入れられる所以なのだと感じました。
それにしても、魅力的なのは“裏ドール”という存在です。
現実のアイドール東京では、自分のドールをとても大切にしている方が多く、洋服はもちろん、瞳のカスタマイズやウィッグまで、関連グッズの広がりは果てしない。
まさに経済を回しています。
ドール専用のバッグに、自分の子を“見えるように”入れて運び、撮影ポイントでは自分ではなくドールを主役にして記念写真を撮る光景も珍しくありません。
私がドールに手を出す日も、そう遠くない気がします。

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2025年10月10日

Posted by ブクログ

【2025年125冊目】
人間と共にアンドロイドが暮らす世界。南里は裏ドールと呼ばれる性交用のアンドロイドに夢を見る普通の大学生。ある日、バイト先の風俗店で売られそうになっている裏ドールに出会い、咄嗟に貯金をはたいて引き取ることに。シンと名付けた裏ドールとの生活がスタートし、徐々に距離も近づいていくが、世間では戦争が苛烈化していて――。ラブ×ファンタジーの新装版。

凪良ゆうさんの新装版BL第三弾ということで、手に取りました。あらすじに「性交用アンドロイド」とあり、「おお、攻めてるな…」と思いましたが、読み進めていくうちに「ちょっと待って、思ってなかった展開になってきたな?!」と思う事態に。

2015年に書かれた作品ですが、今の世界情勢に照らし合わせるとよりリアルさを増していて、「マジでありそう」と思わせるところも凄かったです。生命ってなんだろうと考えつつ、シンプルに南里とシンのやり取りに泣けたりして。あとは母親とのやり取りもぐっと来ました。親不孝なのかもしれないけど、かといって責めることはできないというか。

AIが席巻していて、会話するとまるで人間のように答えを返してきますが、今はまだ学習した内容からそれっぽい言葉を吐き出しているだけ、と思っているのですが、いずれ本作のようなことになったりするのでしょうか。

ちょっと攻殻機動隊の話も思い出しました。セクサロイドが「助けて」って言ってるシーン。あれも古い映画ですけど、未来を描いてますからね。

しかし相変わらず感情を揺さぶってくるのが上手すぎる…めちゃくちゃ揺さぶられました。

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2025年10月10日

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