凪良ゆうのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
しんどいけど、強く心に残る物語だった。
櫂と暁海は、お互いを大切に思い合っているのに、家族や環境、周囲の事情に振り回され続けていて、読んでいて何度も苦しくなった。
本当ならもっと自由に自分たちの人生を選べたはずなのに、背負わなくていいものまで背負ってしまう二人が痛々しかった。
でも同時に、人生は正しさだけでは割り切れないし、家族だから切れない関係や、愛しているからこそ離れられない弱さもあるのだと思った。
読後に残ったのは、ただ悲しいというより、
変えられないものを抱えながら、それでもどう生きるか
という問いだった。
周囲や環境に振り回されることはある。
過去も、家族も、起きてしまったこ -
Posted by ブクログ
しんどいけど、救われた。
『汝、星のごとく』の物語を、別の視点からもう一度深く受け止めるような作品だった。
櫂も暁海も北原先生も、自分自身の問題だけでなく、家族や周囲の人間関係に振り回されながら生きていた。特に若い頃の人生は、傍から見てもかなりしんどい。
それでも最後には、それぞれが起こってしまったことや変えられない事実を抱えながら、自分の人生を歩いていた。そこに救いを感じた。
一番印象に残ったのは櫂の母親との関係。
優しさゆえに突き放せない櫂を見て、もっと自分の人生を生きてほしかったと思った。優しさは尊いけれど、自分の人生を削ってまで誰かを抱え続けることが本当にいいことなのか、考えさせ -
Posted by ブクログ
あまりにも儚く、辛く、そして尊い。
ヤングケアラーや機能不全な家族など、重く息苦しい現実な要素を多く含んだ上で、ここまで美しい着地が出来るのかと圧倒された。
お互いに深く想いあっているが、それぞれの歩幅、タイミングによってどうしても伝わらないのがもどかしい。
それぞれの環境の変化や辿ってきた軌跡をみると、まるで非常に濃密な童話「うさぎとかめ」をみたようだった。
特に心に深く刺さった一文がある。
『きみのそれは優しさじゃない。弱さよ。』
自分の人生での決断を求められる際に浮かび上がってくる気がする。
フィクションの恋愛物語を読んでいるはずなのに、まるで自分に投影して言葉が刺さるのは、ある種