飴村行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
真樹夫は同級生の雪麻呂に自宅に招待され、友人大吉とともに雪麻呂の家に向かう。雪麻呂の家にはヘビルノという爬虫人が下男として仕え、さらには死体安置所があり……。同じころ真樹夫の兄、美樹夫は東南アジアのナムールという国で重要人物の護衛の任務を請け負うことになるのだが……。
うわさには聞いていましたが予想以上のハチャメチャっぷりでした(笑)。まったく話のその後の展開が見えないまま第一部が終わると、第二部はいきなり戦地の東南アジアに話が飛び、第一部の閉塞的な状況とは打って変わっての冒険活劇風なストーリーに。さまざまな化け物や戦地でのゲリラとの戦いが終わったと思いきや、第3部ではまた日本、それも今まで真樹夫、美樹夫の一人称だったのに、急に雪麻呂の内省的な話になると思いきや、いきなりのヘビルノの富蔵に女の子を用意させて……
グロ描写は当初の予想ほどページ数は割かれていませんでしたが、第2部の化け物の描写や第3部での決闘の描写などはうわさ通りしっかりとした描写でした。特に第2部はそうした描写のため美樹夫が生きて帰れるのか、ドキドキしながら読み進めました。
そんな場面がありながらも笑える場面もあるのがまたシュールです。雪麻呂と富蔵のかけあい、中でも第3部の冒頭は「この作者はなに書いてんだ?」と思うくらいのばかばかしさでした(笑)。このシーンがいいんだよ、なんて友達に言ったらきっと変人扱いされるんだろうな、とは思いますが(苦笑)。
雪麻呂や第二部で美樹夫が護衛することになる間宮もかなりの暴虐無人っぷりでイライラし通しだったのですが、不思議と嫌いになれませんでした。イライラが一周したのか、彼らのそうした振る舞いがどこかで自分みたいだ、とおもったからでしょうか。
最後もまたすごかったです。1部、2部、3部と場面転換がかなり激しく、どう話に決着をつけるのか気になっていたのですが、そう来るとは……。力技ではありますが、めちゃくちゃっぷりの割には意外と綺麗に締められたように思います。
ルールや常識、モラルに縛られず、作者の飴村さんが想像力を爆発させて書かれた作品だな、ということを読み終えてしみじみと実感しました。これだけ濃い想像力を見せつけられたら、好きになるか、嫌いになるかのほぼ二択になると思います。個人的には好きかも、という感じでしょうか。今後粘膜シリーズを読んでいくことになるかもしれません(笑)
それにしてもこの本が日本推理作家協会賞を受賞しているとは……。失礼ながら世も末だなあ、という感じがしてしまいます(笑)
第63回日本推理作家協会賞
2010年版このミステリーがすごい!6位 -
Posted by ブクログ
角川ホラー文庫!
それも、久々の粘膜シリーズ第3弾!
何というか、戦時中の重い雰囲気と豚ちゃんと◯◯とか異常な世界。
前のより、エログロさは、低め。
まぁ、拷問とかあるけど、それは、このシリーズには、ないとね。
ちなみに拷問の一つの方法は、チ◯チ◯の入り口から針を入れていく。脱がすのに苦労してたけど、あの全裸青年なら!www
更に、爬虫人とか…
吉太郎という神さん。(姿は、顔中金◯だらけ…^^;)
黒助と…
摩訶不思議が続く…(-。-;
双子の兄弟が、一人の女性に惚れてしまうのから話は進むけど、帝国陸軍的なヤクザまがいの世界で何とか生き延びる。
現地で、高いとこから落ちて、頭蓋骨が陥没しても、吉太郎さん信心してたら、生き返るとか…
更に、陥没がなかったことになる神さんの力に畏れ慄きながら…
こんな宗教あったら入信するわ〜!www
爬虫人の子供を日本に連れてきてええの?
子供やけど、怒ったら、股間ごっそり食べたり。
何やねん!フグリ豚って!育ててんのが、ヘモやんって人…何か、もっと名前付けたり〜な!
豚ちゃんとラブとか…なかなか摩訶不思議…この豚さんの金◯から取ったの万能の薬とか…
最後に、しっかりと伏線回収してるようには見えるけど、摩訶不思議過ぎて、回収してんのか良く分からんという(−_−;)
まぁ、こういうのは、摩訶不思議な、理不尽な、混乱の極みなエログロなとこを楽しむもんやねんな(ほんまかw)
*****【闇でない散策】(;⚆ω⚆)ジー…*****
京都のミニシアター行ったので、新京極辺りの小さい神社仏閣などを少し〜♪
①矢田寺(矢田地蔵尊)
「ジュリーの世界」で、よく出てたので。
まぁ、ちょくちょく前通ってるけど。
いつも思うけど、狭いんやけど、赤い提灯と蝋燭とで、異世界な場所に紛れ込んだ感があって、良い感じ。
当寺の梵鐘は、六道珍皇寺の「迎え鐘」に対し、「送り鐘」と呼ばれ、死者の霊を迷わず冥土へ送るために撞く鐘として人々から信仰され、一年を通じて精霊送りには、多くの参拝者で賑わうみたい。
知らんかった… (*˘︶˘人)
②御所八幡宮
御池通りに面してあって、知ってたけど入った事なかった…
足利尊氏が、関連してるとは知らんかった。
ここも、夜行くと提灯が、幻想的な雰囲気をかもし出してくれるねん!
(*˘︶˘人)
③ 鐘楼堂(六角堂)
六角堂は、行ったけど、鐘だけ、飛地なんで見てなかった。って言っても真向かいやけど(^◇^;)
この鐘は、昔は、加茂川氾濫とか、火事の時にみんなに知らせたみたい。
今の鐘は、昭和のもの。その前のは、あの戦争で足りんからと献納。戦争イヤ!
(*˘︶˘人)
④ 八坂神社 御旅所 (西御殿)
ここも提灯〜♪
藤井大丸の隣の辺に、提灯並んでるんで知ってはいたけど、八坂さん関連って知らんかった…
何か、祇園祭の時に賑わってた気もするけど…(^◇^;)
(*˘︶˘人)
*****【映画鑑賞】じー<●><●>*****
ミニシアターでホラー映画
「KEEPER/キーパー」
家絡みの呪いみたいなのやと思って行ったけど、違うな。
家というより人か…
200年ほど前に起こった事件を契機として、今に…
こんな家怖すぎて住めんやろ!
怖いモンスターみたいなんいっぱいおる。
でも、主人公には好意的なんかな。
こんなん、みんなほんまもんの人間ちゃうやん(-。-;
異形のクリーチャーは、評判良いみたい。 -
Posted by ブクログ
まったく見事ですね。言うことがないです。ここまで突き詰められているものに我々ができることは感謝だけでしょうね。本当にありがとうございます、と素直に頭を下げたいです。
たしかにこれは傑作とは言えないかもしれません。その年の、長編賞であれど大賞ではなかったことも頷けます。頭の中すぎるからです。作者先生の頭の中でもあるし、他の誰かのものでもある。全裸で外は歩けません。でもこれはそれをしてしまっているんですよね(してませんよ
こんなにも丸裸の脳内を見せられたら、そしてそれがあまりに理路整然としていたら、こちらの方が間違っているような気分になってしまいます。そんな危険な説得力がこの本にはあります。狂気の凶器ですね。
ただ、すごく迷った挙句一つだけマイナスにしたのは終わり方ですよね。ここで好みがわかれそうですが、先生、わたしはこの悪夢に深く、もっと浸っていたかったんですよ。 -
Posted by ブクログ
読み終わったら無性に手を洗いたくなる。一刻も早く手放したくなる。なのにしばらくするとまた飴村行の文章に触れたくなる。タバコか酒かヤバい薬か、毒のある嗜好品のようなシリーズ。
作中で時折見られる「なんてことない描写を一言一句違わず繰り返す」というのは作者独特の手法だが、このタイムリープものの映画のようなやり口が不思議なリズムを感じさせて心地よい。
前の2作に比べると戦時中の描写が色濃く、それも実際の出来事から掬い上げただろうものと悪夢のような創作が隙間なく融合していて、丁寧に読んでいると奇妙な酩酊感を覚える。初年兵の件、等々力丸内部の話などは、間違いなく戦時中の記録に取材したものだろう。水木しげるやちばてつやのエッセイ作品をつぶさに追ってきたから、分かる。
そうした事実に裏打ちされた密な文章に突然巨大蠍等がぶち込まれて、いい意味で狂った世界がリアルに味わえる辺りが飴村行の真骨頂。
狂った世界の中では「えっ、そんなんなる?」とほんのり芽生える疑念などあっという間に押し流される。抗えない強引なストーリー展開と特に罵倒において発揮されるテンポの良い言葉の力で、とにかく先に先にと読み進んでしまう。
ラスト2ページで、読者はもう納得することしか許されない。前作とはまた違う、少しやるせない結末だった。
読みながら気になったが、本作は話の都合上、主役の善性が、決定的な悪事を片割れに担いでもらって成り立つ仕組みになっている。そりゃ片割れは納得いかんわな…
そこを自然に読ませるためか、戦争の毒にやられてしまっていると何度も強調するし、兄弟で、それも双子というのに、頭と心に大きな差があるのだと思わせる描写の数々がどうも切ない。
兄が「女として死ぬほど嫌なことなのに」と断言し、女性に頭を下げる場面があるが、あれは相手にちゃんと敬意を払い、かつ、受け入れる造りである女性の立場でものが考えられる想像力と共感力がないとできない。
正直、こんな男性は現代でも珍しいと思う。言葉にはしなくても、男性は心のどこかで「女性より優れていなければ」という思いを薄ら抱いているから、敬意の段階で珍しい。
『粘膜蜥蜴』は狂気とリアルの割合が絶妙で、またあれ以上の裁定はなかろうと心から納得できるラストだった。比べてしまって、今回は星4つ。