飴村行のレビュー一覧
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オールスター大集合の「粘膜」シリーズ第4弾。作品としてはスピンオフに近い、各々が緩くつながる5つの短編集。良い意味で悪趣味の内容と江戸川乱歩に通じるような不穏な世界観、そこに高度な文章力が重なって非常に纏まりある作品となっている。「鉄血」「肉弾」はぶっ飛んだ展開と残虐さが度を越してエログロナンセンスのギャグ漫画のよう。打って変わって「極光」「凱旋」はサスペンス色を強めて以降に繋がる展開を予感させる。個人的好みは「石榴」。終始うすら寒さと言い知れぬ嫌悪感を感じる展開は一級ミステリー。本書から得られる示唆は「あだ名に『やん』がつく奴には注意しろ」だ。
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「粘膜」は何ら関係ない点は置いておき、「粘膜」シリーズ第三弾。戦時下の不穏な雰囲気と理不尽な出来事、双子の兄弟のコミカルなやり取り、克明で残虐な描写。「ヘルビノ」や「ナムール」など前作とのつながりも感じさせる。もちろん「マラボウ」も(「グッチョネ」はありません)。ヘルピノ奇を衒ってるわけではなく、小説としてもエンターテイメント作品としてもレベルが高い。グロ耐性がある方にはおすすめしたい作品。暗澹として残酷な展開が続くが、それほど暗い雰囲気がなく読めるのは、何処か漂うコメディタッチとテンポの良さからだろう。ゆえにラストの展開はミステリー的なバッドエンドで、残り10~20ページで徐々に予想させる展
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月ノ森医院の御曹司・雪麻呂はその権力を笠に着る傍若無人な初等生である。同級生二人を招き自慢するものは医院の地下施設、死体を実験用に保存する惨憺たる光景だった。そして、もう一つのおぞましい光景。それは雪麻呂の世話人である富蔵という者、彼の頭は蜥蜴であった。
粘膜シリーズ第二弾。角川ホラー文庫の上梓ながら推理作家協会賞を受賞した異色作である。年代は特に明言されていないが前作同様に戦時中のようだ。そして爬虫人という頭がトカゲの生物が受け入れられている。この奇天烈な設定をさも当たり前に展開するのも前作同様だ。
とにかく繋がりの見えない事象の連続で第二章を終えて、どのように風呂敷を畳むのか心配にな -
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「読後正気を保っていられるか?」と言う点で、
『令和のドグラ・マグラ』の帯は頷ける( ᐙ )
飴村行さんの作品といえば『粘膜シリーズ』が大好き(〃´-`〃)
粘膜シリーズは、蜥蜴人間や河童などが登場する、帝国時代の日本を舞台に軍人達や狂人達とバイオレンスな日常を描くエログロホラーシリーズです。(言い過ぎ?笑)
あの世界観、たまりません♡⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
この『空を切り裂いた』は世紀末を舞台にした、奇書『蘇る光』を巡って起こる、ある意味宗教的なお話。
帯の『令和のドグラ・マグラ』は、読んだ後にあなたは正気でいられるか?!という意味かなと思います。
理解がで -
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粘膜シリーズ第2弾!
前作とあんまり関係ないけど…
まぁ、何というか凄い世界ではある。
そういう雰囲気は、前作と同じ…
こういう世界は、やはり、帝国陸軍みたいな戦時中が合ってる感じ。
何やねん!爬虫人って…
何か召使い的に、雇ってるけど、こんな知性のあるの使うの怖い。
グロいのオンパレードで、分かってはいたんやけど、凄い。
そんな平気に人殺したり、生き返らせたり、更に切ったり付けたり…理不尽極まりないが…
神様をあっさり冒涜してる感満載!
何か昔、ホルマリン漬けの死体が浮いてくるのを沈めるバイトを思い出した…(都市伝説かも?ホンマにあるか不明…)
しかし、これにハマるのが、我ながら…自己嫌悪 -
購入済み
恐ろしいけど面白い
物語自体も物語を書く筆者も恐ろしく感じさせる作品。ですが、それを表現する言葉の一つ一つはとても繊細で、物語を掴むことは難なくすることができました。ホラー好きの方はぜひ!!
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ネタバレ非常に読みやすい。
長編作品ではあるが、話毎に視点もストーリーも変わるので飽きずに一気読みできる。
ホラーとしては、現実離れした世界観でグロさもあり面白かった。第2章はミステリー的要素も良き。
グロいと評判だったけれど、構えすぎたのかそこまでではないと感じた。痛そうだなあとは思う。
登場人物が悪いヤツばかりで、「こいつも死んでほしいな、いや死にそうだな」と思ってるとそれが次々死んでいくので、結構スカッとする。
しかし何より、「髑髏」の設定が美味しい!美味しすぎる。何となく「世にも」の「懲役30日」を思い出した。
数分で効果が現れ、「死」を体験出来るなんて!めちゃくちゃ便利だし応用効かせ -
Posted by ブクログ
面白い!気持ち悪い!
ホラーのおすすめで書名を知って、ほぼ予備知識なしで読んだことでさらに面白さが加速した。
これから読む人も何も知らずに読んでほしい。
まず2人の兄が弟を殺そうとするんだけど、その弟は195cm、105kgある小学5年生で、ってところが冒頭の2ページなのでここから先は本編で楽しんでください。
残虐な拷問シーンが取り沙汰されて「酔ってる」「露悪趣味」的に取られがちなのは仕方ないと思うけど、
なによりこの小説の1番の恐ろしいところは無邪気さ!
雷太や河童、清美のキャラクターにも単純であることや無邪気であることの恐ろしさがよく表れてる。
暴力を振るうことに意味はない。
全ては