狗飼恭子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ【収録作品】「鯨と煙の冒険」中田永一…『百瀬、こっちを向いて。』番外編/「一服ひろばの謎」貴志祐介…「防犯探偵・榎本径」シリーズ番外編/「皇帝の宿」宮木あや子…『校閲ガール』番外編/「街で立ち止まる時」東直己…「ススキノ探偵」シリーズ番外編/「同窓会」垣根涼介…「君たちに明日はない」シリーズ番外編/「心の距離なんて実際の距離にくらべれば、」狗飼恭子…『遠くでずっとそばにいる』番外編/「平和と希望と」中山七里…『さよならドビュッシー』番外編/「ゴロさんのテラス」笹本稜平…『春を背負って』番外編/「雁首仲間」冲方丁…『天地明察』番外編/「落としの玲子」誉田哲也…「姫川玲子」シリーズ番外編/「オレン
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Posted by ブクログ
それぞれの作品の番外編というか、タイトル通りサイドストーリーを集めた短編集です。
読んだことがあるのもちらほら。
名前だけ知ってて、気になってはいるけど〜というシリーズも結構収録されていて、良いきっかけになりました。
中田永一はやっぱり面白かった。脇役だった彼がいい味だしてます。
あとは中谷七里も。音楽シリーズしか読んでないけど、他にもいろいろミステリ出してるし、これを読む限りそっちも良さそうですね。
初めてのものだと、「校閲ガール」「君たちに明日はない」「北天の馬たち」「まほろ駅前」が読みやすくて惹かれました。
ぜひそのうち本編を読んでみたいとおもいます。 -
Posted by ブクログ
おしなべて幼少期の動物は可愛い。まだ目もはっきり見えぬうちから頼りない鳴き声をあげ、後をついてまわる。庇護欲を駆り立て、親でなくても守り育ててあげたくなるような、か弱さと危うさを持っている。
華奢で色白、イノセントな印象なのに唇だけがぽってりと厚く色っぽいミリ。芸能活動をしていて、学校ではアイドル的存在だった初実。
恋人ユキオの部屋に突然転がり込んできた彼の従姉妹ミリに翻弄され、自分たちの恋愛を取り戻すため画策する初実。しかし、婚約を破棄し向精神薬を服用するミリの危うさに次第にライバル意識は薄れていき・・・。
そしてミリから明かされる衝撃の事実。
恋人と別れを考えている訳でもないのに、 -
Posted by ブクログ
狗飼さんの日常が溢れだして言葉になった、エッセイです。
物書きの人は、みんなそうなの??と思うくらい、常にいろんなことを考えている狗飼さん。
彼女の頭の中を垣間見れて、ファンとしては嬉しい限り。
一方で、そんなにプライベートを公開しても大丈夫?なんてハラハラしたり。匿名性はもちろん守られているのだけど、読む人が読んだら「これ、自分のことだ!」と思うだろうに。
彼女に限らず他の作家のエッセイを読んでも、歌手自作の歌詞を見てもそう思う私は、きっと他人の目を気にしすぎなんでしょうね。
それはさておき、狗飼さんは清々しいほどに恋愛体質だなあ、と今回も思ったのでした。
恋愛体質の人が持つアンバランスさ -
Posted by ブクログ
再読。淡々と書かれてあるから読みすすめるのは楽だけど、本当は重い話です。イズミは妊娠した子供の父親になってくれる人を探す為にデートを繰り返しているし、ワタルは先生が死んだあとはずっと学校を休学したまま、それにリカコは不倫をしている。
不幸じゃないけど幸福でもない場所というのは確かにあって、そこはすごく安定しているけど、いつまでもそこにいるわけにはいかない。新しい場所に踏み出すのは怖いけれど、そうしない限り変化のないことに対する寂しさと日に日に強まる焦りからは抜けられないのだと思う。
私も、好きな人のバニラエッセンスのような存在になれたらと思う。空気でも水でもなくて、ないと何かが