狗飼恭子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
美雨みたいな女の子って身近に1人はいるものだと思う。
自分じゃとても真似できないような可愛さに溢れた女の子。可愛くなろうとしている子は大好きなのだけど、美雨は別でした。何故なら裏表のある子だったから。それでも彼女が逸子のためにキレた時点からとても好きになりました。友達のためにキレたり泣いたりできる子が好き。
愛は人を殺せると思う。美雨は二人から愛されすぎていた。
もし美雨がどちらか片方を選ぶことができたならよかったのだけど、そうすることができなかった美雨は「失うくらいなら殺してしまおう」と思われることがあったかもしれない。そんな過激なことを二人は思わなかったかもしれないけど、愛されて -
Posted by ブクログ
分かんねえなあ、女ってのは・・・って気持ちになった小説だった。
表題作は男の子視点であるが、なんだか消化不良感がある。
男の子の話にしては繊細すぎるし、サクライだって主人公とある意味同じなのに結構おざなりだったし・・・
その後の話をきちんと書いてほしいと思った。冷蔵庫はまだ壊されていない。
月のこおりはラストの立ち直り方がよくわからなかった。きっとまた許してくれるとはどんな期待だろうか。
なんだか自己啓発みたいで、もっとなんらかの要因があるような・・・先生のくだりも、先生は最後に必要としてくれたのだから、
そこに安住する資格はあったはずなのにどうして?好きだと気付くプロセスがよく分かんないし -
Posted by ブクログ
狗飼恭子の小説は昔よく読んだ。何と言っても恋愛小説。濃い。
「私」は恋愛して相手本位になってしまい流されるままに生きる女性。好きな人との関係も不確かでもやもやとしている。
そこへ昔の男友達の彼女だった桜子というとりわけかわいくも美しくもないのになぜか男性にはもてる、という女性と再会する。
ままならない恋愛に立ち行かない「私」が、桜子と再会することによってゆるゆるとではあるが、温室のようにぬるかった日常が動き出す。
読んでいる途中はこの桜子というキャラクターが好きになれなくて嫌になったが、読み進めていくうちに、「私」が桜子と仲良くなるのと比例して惹き込まれていった。
最後のオチ