狗飼恭子のレビュー一覧

  • サイドストーリーズ

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    大分前に購入「積ん読」状態だったのをなぜか読みました。
    正直楽しかったです。
    作家さん達の代表作のスピンオフというか表題通り「サイドストーリー」。読んだことの無い作品もありましたが、丁寧に作者の横顔やメインのストーリーも書いてあるというサービス付。すべて「煙草」や「一服ひろば」に関連して書いてありますが、上手くからめてあるお話もあれば、やや無くてもいいんじゃない?的なお話も。
    冲方丁の「天地明察」は読んでみたいと思っていた本だったので、ますます読みたくなりました。
    貴志佑介の「鍵のかかった部屋」からのお話はドラマで見ていた佐藤浩市の芹沢がメインになったのには驚きましたが、まんまでしたね。
    限ら

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    2016年10月11日
  • 遠くでずっとそばにいる

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    事故で、十年間の記憶を失くし、
    いきなり、心だけ17才に戻った主人公。
    27才の自分が、
    嗜好も、性格も、仕事も、違和感だらけ。
    孤独しかない大人になってたら・・・

    でも、成長するってこういう事かもなぁ、と
    しみじみしながら読んでたのだけれど。

    空白の十年間で、自分が
    何を諦め、何を求めていたのか。
    誰を妬み、誰を想っていたのか。

    現実の断片を拾い集めるうちに
    見えてきたものに、クラッときた。

    人生狂わすほど、ヒリヒリした愛がせつない。
    タイトルも装丁もたまらない。

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    2016年05月09日
  • サイドストーリーズ

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    読み終えるのが惜しい、
    物語がある。

    もう少し読んでいたい、
    余韻に浸っていたい、
    もしかしたら
    CDの隠しトラックの様に
    どこかに後日談的なものがあるんじゃない?

    と、いつまでも
    本を閉じたり開いていたりして。(^^;

    この本の中では
    >まほろ駅前シリーズと
    >天地明察が
    私の読み終えるのが惜しいリストの中の作品。

    サイドストーリーとして
    <一服広場>をテーマに再び彼らに会えたのは嬉しかった。
    他の作品も面白かったなぁ~
    機会があったら、本編のほうも読んでみたい。

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    2015年08月10日
  • 遠くでずっとそばにいる

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    優しい運命に導かれて一人の女性が蘇生してゆく物語。
    記憶は失うものではなく忘れるもので、愛情はすべからく人々に備わっているものだよなと改めて感じた。
    物語が進むに従ってカンバスに色が載せられて行くように鮮やかになる「わたし」の世界に魅了された。

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    2014年06月12日
  • 遠くでずっとそばにいる

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    最初はチープな恋愛小説かと思ったけど、馬鹿に出来ないラストが待ってた。自分と重ね合わせて思わず涙が出る作品だった。早く映画化見てみたい。

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    2014年04月29日
  • 低温火傷III 愛のためにしか生きられない人

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    音海と夏芽が自分に重なる部分があってほんとに苦しくなった。 悩みは消えない、いつまでも苦しいし、時間は止まったままだけど、いつか何か変わったらもう一度読んでみたい。

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    2012年10月25日
  • 遠くでずっとそばにいる

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    久々の狗飼さんの新作。
    多感な時期に愛読した、大好きな作家さんの1人。
    彼女の感性がすごく好きです。ただ、作品を重ねるごとに尖った感性みたいなものが薄らいできたような気がして、徐々にフェードアウトしていました。
    それが、久々に読んだこの作品はすごくすごくよかったです。

    彼女の集大成かと思うくらい。
    10年分の記憶をなくした27歳の彼女の物語は、ミステリー要素も混ざっており、読み応えがありました。
    ヒリヒリするようなこの感覚は、燃えるような恋愛をした時の痛みを思い出すからかもしれない。
    彼女の核みたいなものはきっと昔から変わっていないんでしょうね。
    それが作中のいたるところに感じられて、嬉しか

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    2012年07月01日
  • おしまいの時間

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    ネタバレ

    すっごく面白かった!!!
    20歳かそこらの方が書いたの?
    ほんとすごい。

    1人でもできることだけれど、どんなにつまらないことでも共有できる誰かの存在で、それはときにとても有意義な出来事に変化する。

    確かにそうだな。

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    2012年05月14日
  • 遠くでずっとそばにいる

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    大好きな狗飼恭子さんの、久々の新作。しかも、表紙のイラストが遠田志帆さんという、素晴らしい組み合わせに、読む前からうっとり。

    事故で十年分の記憶を失い、十七歳の十二月に戻ってしまった朔美。
    自分の知らない現在の自分を「彼女」と名付けた朔美は、思い出せない過去を探そうとしますが・・・。

    色々な「何故」がわかった時の、「ああ、そうか」という感覚は、少しだけ、ミステリっぽいかも。
    でも、とても痛々しくて美しい恋愛小説。

    実は、どちらかと言うと、恋愛小説は苦手なものが多いのですが、狗飼恭子さんの書く小説は、いつも、何から何まで、ぴたりと私の心に入り込みます。

    ところで、作中に出てくる「春の嵐は

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    2012年04月16日
  • おしまいの時間

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    『ナタラージュ』を読んだら、ふと、読み返したくなったので、本棚から引っ張り出して、数年ぶりに再読しました。

    主人公は、21歳の、和泉リカコ。
    物語は、高校の時の演劇部の顧問、宮本先生のお葬式から始まります。
    彼は、
    「いずみさん
     ごめんなさい
     僕にはどうやら無理みたいです」
    という遺書を遺していました。
    演劇部には、リカコの他に渡辺イズミという、もう一人の「いずみ」がいました。
    宮本先生の年の離れた弟のワタルは、遺書に書かれた「いずみ」を探す為、二人に声をかけます。
    首をかしげるリカコの横で、イズミは、それは自分だと断言します。しかも、今お腹の中にいる子の父親は、宮本先生だとも。
    こうし

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    2012年02月05日
  • 一緒にいたい人

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    「痛がるなんて損だよ」
    「痛くない恋なんて、する意味がないじゃない」

    猫アレルギーの初美と、付き合って2年目になる彼・ユキオ。
    彼の家には愛猫の「みりん」がいる。

    そして三角関係を予想させる、彼の従姉妹「ミリ」の登場。


    狗飼さんの本の中でも、いちばん好きな1冊。
    何気なく書かれている言葉が、すごく心に染みる。
    恋の痛みとか、ちょっとした心移りとか、忘れられない想いとか、
    その全部を肯定してくれる。

    ・リミットは確実に近づいてくる。私は、最後の最後の瞬間まで、できる限り一生懸命彼を愛そうと思う。私自身のために、心の底から。
    ・結婚したいとか、そういうんじゃない。ただ、できる限りくっつい

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    2011年07月27日
  • 雪を待つ八月

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    恋の終わりから始まるお話。

    辛い。切ない。

    綺麗な題名と表紙とはうらはらに

    人間の感情がストレートに書かれてる。

    ゆっくり流れるような感じで。



    自分の気持ちにゆとりがないと読めないと思う。

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    2011年05月20日
  • ロビンソン病

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    お風呂で読むのにぴったり。
    恋人との関係をみつめてみたり、そんなこと関係なく自分をみつめてみたり。ふと思ったこと書いてみたり。ゆらーっと流れる文章が好きです。

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    2010年11月22日
  • ロビンソン病

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    どうして狗飼さんってこんなに素直でかわいい人なんだろう。
    ロビンソン病って、題名までかわいい。

    狗飼さんの本を読むと、普段、強がってる自分が素直になれる。
    甘い甘い自分になれる。

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    2010年06月15日
  • 幸福病

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    最初、小説だと思って読んでた。
    ふと、裏表紙を見たらエッセイって書いてあってびっくりした。
    狗飼さんのエッセイはとっても素直に書いてあってかわいくて大好き。
    自分の中の女の子らしくて甘い部分で素直に感じて読むことができる。
    ふわふわした気分になれる。

    でも、時々吐かれるちょっとチクっとした毒がたまらない。

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    2010年06月15日
  • 恋の罪

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    泣きたいのに泣けない、それくらい切なくてどうすることもできなくて。
    苦しくて、つらい。
    でも、それだけじゃなくて。

    この話、読んだことある気がする…
    たぶん高校生のときで、そのときはあんまりよくわからなかった。
    今も私にはこういう愛し方はできないけど、それでも年を重ねた分だけ感じ方が変わってきてるのかもと実感です。
    言葉のつむぎ方がすごく好きです。

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    2009年11月18日
  • 一緒にいたい人

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    新しいアイシテルを1つずつ増やしてゆこう。
    私たちの毎日は、きっと何も変わらない。
    でもちょっとだけ、違う日々がはじまるだろう。

    このフレーズがすごく好き。
    暗唱しちゃうくらいに。

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    2009年10月04日
  • 幸福病

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    いぬかいきょうこさん、ずっと読んでみたくて。
    大ヒット!!!!
    これはエッセイなんですけど、すごくよかったです。割りと感覚的なんですがね。女性は共感できるのではないでしょうか。少なくとも私は◎

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    2009年10月04日
  • 好き

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    古本屋で適当に棚からとった本をそのまま購入した本なんですが、すっごいよかった。淡い雰囲気が大好きです。これを読む前にうーん・・・な小説を読んでいたのでとても癒されました。こういう恋ならいいなあと思う。

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    2009年10月04日
  • 深い深い夢の中

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    すごく寂しい。すごくよくわかる。少しだけ、よしもとばななさんのTUGUMIを思い出しました。すごく愛される人を妬みながらも、結局自分も彼女を愛してしまう。グルグルしてしまいます。世界で一番あなたが愛おしい。でも、少しだけあなたがいない世界を望んでしまう。

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    2009年10月04日