あらすじ
恋愛も就職もうまくいかない逸子の部屋に、突然従妹の美雨が転がり込んでくる。「殺し屋」に追われているという彼女のもとに、男たちが訪ねてくるが、その誰もが殺し屋とは思えない姿だった。戸惑う逸子はいつしか「本当の愛」を巡る大きな渦に巻き込まれていく……。毎日を愛するためのメッセージにあふれたラブストーリー。
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Posted by ブクログ
すごく寂しい。すごくよくわかる。少しだけ、よしもとばななさんのTUGUMIを思い出しました。すごく愛される人を妬みながらも、結局自分も彼女を愛してしまう。グルグルしてしまいます。世界で一番あなたが愛おしい。でも、少しだけあなたがいない世界を望んでしまう。
Posted by ブクログ
美人でモテる従姉妹、美雨のことを羨ましく思っていた逸子のように、私も、「もし自分が美人だったらもっとモテただろうに」と思っていたけど、果たして「モテる=幸せ」だろうか?と考えさせられた一冊。
美雨は、結局、愛してくれる人はたくさんいても、自分が本当に愛する人には愛してもらえなかった、本当の愛を知らなかった。それって可愛そうだ、と思った。痛々しい美雨より、私の方がずっとずっと幸せだと思った。
Posted by ブクログ
美雨みたいな女の子って身近に1人はいるものだと思う。
自分じゃとても真似できないような可愛さに溢れた女の子。可愛くなろうとしている子は大好きなのだけど、美雨は別でした。何故なら裏表のある子だったから。それでも彼女が逸子のためにキレた時点からとても好きになりました。友達のためにキレたり泣いたりできる子が好き。
愛は人を殺せると思う。美雨は二人から愛されすぎていた。
もし美雨がどちらか片方を選ぶことができたならよかったのだけど、そうすることができなかった美雨は「失うくらいなら殺してしまおう」と思われることがあったかもしれない。そんな過激なことを二人は思わなかったかもしれないけど、愛されている限り可能性は充分にあったはずです。
でも、本当に心配していたのは心が殺されることなんじゃないかと思うんです。自分が一番に想われたいと思いながら宇田川さんを愛する心。それこそが美雨が逃げてまで守りたかったものではないんでしょうか。美雨の残したハガキが大好き。彼女らしくて。
・愛するのと憎むのなんて、似たようなもんだもん。
・愛されることを求めるのなら、本当に愛したりしなければいい。
愛したいなら、ただ一途に愛せばいい。