谷川俊太郎のレビュー一覧

  • 茨木のり子詩集

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    やっと最後のページまで目を通せた。やっぱり詩となると難しいけど、茨木のり子さんの詩はスッと心に入ってきやすい気がする。大正生まれ、戦争を経験している女性。生きた時代背景が自分とは大きく異なるのに、しっかり響く詩がたくさんあった。

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    2025年03月29日
  • 生きてるってどういうこと?

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    谷川俊太郎の詩と、美しいイラスト。
    この絵本のための詩ではなく、”生きる”ということを主題として、谷川俊太郎の詩作を一部抜粋し、それにイラストを添えた作品だった。

    生きることの尊さ、幸せ。そして生きていれば無視できないような不幸なこと。全部ひっくるめて見つめる谷川俊太郎は、やっぱり大きな存在だと思う。
    美しく、選び抜かれていることばたち。
    エリートというべき高尚な言葉ではなく、簡潔で、すぅーっと気持ちに響くことばが、生きていくことで感じうる痛みを癒してくれる気がする。

    イラストもカラフルで美しい。
    思わず手に取ってしまったのも、宮内ヨシオ氏の絵があったから。
    さらっと一度目を通しただけなのだけど、メルヘンチックなイラストと、谷川俊太郎の詩はとても相性がいいと思う。
    どのページにも、可愛らしい動物がいて、一緒に詩を楽しんでいるよう。

    みんなでいることよりも、独りであることの尊さを、柔らかな言葉で教えてくれる。
    世界がそれを許してくれると語りかけてもらえる。
    一人になりたい、そんな人にも寄り添ってくれる絵本だと思う。

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    2025年03月02日
  • 谷川俊太郎詩選集 2

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    『谷川俊太郎詩選集(1)』を読んで、もっと詩の世界を味わいたくなってので手に取りました。

    「かえる」「おならうた」「いか」「あいうえおうた」「どきん」は、子どもが小さい頃に読み聞かせをした記憶があります。特に「どきん」は、決まって子どもが笑ってくれたような。懐かしい気持ちになりました。

    他にいいなと思ったのは、「わかんない」「あいしてる」「はだか」「はな」です。

    「コップへの不可能な接近」「灰についての私見」は、コップや灰をあのような切り口で描き出すことは私には到底無理だと思いました。偉大な詩人の頭の中をのぞいた感じです。

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    2025年02月23日
  • 自選 谷川俊太郎詩集

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    谷川俊太郎さんの詩でお勧めを各自持ち寄り紹介するという、次回の読書会。

    谷川俊太郎さんの詩はいくつか有名なものをちらりほらりと知ってるぐらいで、もちろん詩集も持っていない。

    と、いうことで先日、最近お気に入りの本屋さんで購入したこちら、
    「自選 谷川俊太郎詩集」から吟味する。

    2013年刊行のこちら、デビュー作から2012年までの詩集から、谷川さんご自身が選んだ詩が173篇入っている。

    古いものから新しいものへ順番に掲載されているのだが、驚いたのは作品がまとう雰囲気や質感のバリエーション。

    どちらかと言えば、
    子ども向けの優しい眼差しで、
    ちょっと笑ってしまうような、
    もしくはきらきら瞬い明日へと前を向けるような、
    カラリと晴れ渡る清々しさのあるような…、そんな明るい雰囲気の詩人だと思っていたんだが、
    得体の知れないゾワゾワさせる怖い面、じめっとした陰気な雰囲気や問答無用の理不尽さを感じさせる作品もたくさんあって、その振れ幅の大きさにクラクラする。

    そうは言っても、わたしの感受性では、

    意味が全然わからない…。
    目が滑って内容が入ってこない…。

    っていう作品も正直たくさんあった。

    読書会で紹介するんだから、エッジの効いたやつ選びたい!

    …なんて、しょうもないモチベーションで読んでいると、やはりなかなか入ってこないのかもしれない。
    とりあえず、読書会までにもう一周しよ。

    さて、これを本として読んだ時、通読して一番面白かったのは、山田馨さんの解説と、1931年から2013年までの谷川俊太郎年譜。

    その詩は知っていても、谷川俊太郎さんご本人のことは昨年の訃報を聞いてからもちゃんと調べたことがなかった。

    戦前生まれの方だし、やはりご本人にドラマがあるので、ここを読んだ上でもう一度、その時々の詩に戻るのは絶対に面白いだろう。

    周辺知識のフレームワークありきでしか芸術を解せないのはわたしの弱点だけど、そもそも、詩にせよ絵画にせよ音楽にせよ、いや、小説や映画でさえ、作品そのものだけから何かを感じ取るということは稀なのではないか?
    周辺知識がなくとも作品そのものから圧倒されるなんてこともあるだろうが、最終的にはその作品を創り上げた人に興味がわいてしまうのは、ホモサピエンスの性なのでは?

    そんなことを考えつつ、次こそ素直にお気に入りの詩、好きな詩を見つけようともくろむ2周目。
    初読よりもっと楽しい読書になりそうだ。

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    2025年02月20日
  • ひとりひとり

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    詩集って意識して読んだのは初めて。

    ひとりひとり違う小さな物語を生きて
    ひとりひとり大きな物語に呑みこまれる

    という詩に、なぜかすごく感動というか、そうかもと思わされた。

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    2025年02月13日
  • 谷川俊太郎詩選集 1

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    生まれて初めて詩集を読みました。
    知っている詩は「朝のリレー」「生きる」の他に「ののはな」「やんま」など『ことばあそびうた』からのいくつかの詩のみ。

    難しいものもいいなと思うものもありました。

    「二十億光年の孤独」
    「除名」
    「海」
    「窓のとなりに」
    「木」
    「からだの中に」
    が特に心に残りました。

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    2025年02月05日
  • 生きてるってどういうこと?

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    いろんなことに目を向けて、考えて生きてきた谷川俊太郎さんだから紡ぐことができる言葉。
    人間関係に疲れているときにまた読みたい。

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    2025年01月27日
  • ベージュ(新潮文庫)

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    はじめて谷川さんの詩に触れた。
    ひらがなの使い方、行を変えるタイミング
    わたしにはこういうのがどういうことかを考えるのはむずかしいけど、
    素敵な言葉に巡り会えた!

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    2025年01月23日
  • その世とこの世

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    不思議なリズム感に引き込まれてあっという間に読んでしまった。

    ブレイディさんが書かれていた
    「ケアとは他者と一緒にダンスを踊ることかもしれない。」「体に沈む」という言葉と谷川さんの「その世」という詩が、自分の体に深く沈んだ。

    自分に重なりつつも、すっと離れていく感覚が楽しい一冊だった。

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    2025年01月21日
  • 自選 谷川俊太郎詩集

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    なんだかわからない詩もありましたが、
    「歩く」という詩は、滲みました。私が散歩が好きなせいかもしれませんが。
    谷川さんは、スヌーピーのコミックの翻訳でよく知ってましたが、お亡くなりになり、とても残念でなりませんが、偉大な方でしたね。

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    2025年01月21日
  • ベージュ(新潮文庫)

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    谷川俊太郎さんの詩を、じっくり読むのは学生のとき以来でした。これまで短歌や俳句の本と違い、詩の味わい方が分からないというか、とっつきにくい感じで。

    でも、今回は詩世界に浸っている自分がいました。特に「川の音楽」が好きです。

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    2025年01月15日
  • にじいろのさかな

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    鱗のキラキラを見ているだけで楽しい絵本。独り占めしないで分け与えることで幸せになれるという教訓があるけど、にじうおのさかなの気持ちは少しおざなりにされているようにも感じた。

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    2025年01月11日
  • 生きてるってどういうこと?

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    宮内ヨシオさんの色彩鮮やかな美しい絵と谷川俊太郎さんの数々の詩。特に好きだった一節は”幸せはいつだってささやかなものだってこと 不幸せはいつだってささやかなんてものじゃすまないってこと”。

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    2025年01月08日
  • その世とこの世

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    時間、空間を超えてさまざまな現場を自由に飛び回る、おしゃべりで“しなやかな黒猫”のようなブレイディさん。それを温かな眼差しで「言葉にしか現場のないわたしは劣等感を抱いてる」と子どものような素直さで机上で紡いだ詩で応える好々爺、谷川さん。本質に迫るアプローチもアウトプットも異なるけど、表現の奥にある魂は一緒で、その“あわい”の世に引き込まれそうになるのをもんど君の挿絵が“この世」に引き戻してくれる。「うりゃ〜なんとかなる」が個人的な座標としては好きかな…。先日、再放送で観たETV特集「ぼくは死んだ」も感動したが、谷川さんのリクエストに応えたもんど君、大変だったろうなあ。

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    2024年12月29日
  • ベージュ(新潮文庫)

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    先ごろ亡くなられた谷川俊太郎さんの、おそらく最新、最後の文庫本。19歳から88歳までの詩を収録。老年期の詩はなんとなくわかります。穏やかで柔らかで、少し寂しげで。時に、ひらがなで詩を書きたくなるという谷川さん。冒頭と最後に印象深い詩が収められています。詩は静けさや自然の中にあって、存在していて、詩人が言葉でそれを掬い取ろうとするが、すぐに消えてしまう。そんな詩が印象に残りました。

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    2024年12月21日
  • 茨木のり子詩集

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    時代を映す詩にはあまり惹かれなかったけど好きな詩が十篇くらい入っていて嬉しかった。自分の芯を強く持って生きようとしている詩と、夫を亡くしてから綴っている歳月にも収録されている詩たちが特に良いと感じる。一番好きなのは以前と変わらず「自分の感受性くらい」だった。


    自分の感受性くらい

    ぱさぱさに乾いてゆく心を
    ひとのせいにはするな
    みずから水やりを怠っておいて

    気難かしくなってきたのを
    友人のせいにはするな
    しなやかさを失ったのはどちらなのか

    苛立つのを
    近親のせいにはするな
    なにもかも下手だったのはわたくし

    初心消えかかるのを
    暮しのせいにはするな
    そもそもが ひよわな志にすぎなかった

    駄目なことの一切を
    時代のせいにはするな
    わずかに光る尊厳の放棄

    自分の感受性くらい
    自分で守れ
    ばかものよ


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    2024年12月13日
  • その世とこの世

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    先月逝去された谷川俊太郎さんと、個人的に大ファンなブレイディみかこさんの往復書簡。

    ジャンルは異なれど物書きとして一流であるお二人、ただの読書好きである私との次元の違いを思い知らされました。
    谷川さんはご自身で散文が苦手と仰っており、なるほどブレイディさんへのお返事もかみあっているのかいないのか凡人には判断が難しい部分もありますが、添えてある詩は当然ながら素晴らしいものでした。

    タイトルにある「その世」とは谷川さんの詩によると
    「この世とあの世のあわいに」あり
    「騒々しいこの世と違ってその世は静かだが あの世の沈黙に与していない」そうです。
    「その世のつかの間に人はこの世を忘れ 知らないあの世を懐かしむ」とのこと。
    これに対する返信でブレイディさんが彼女の言葉で「その世」を表現しており、ここまで読むと私にもははぁ、なるほどあの感覚かと理解できたような気になれました。

    老いや介護、音楽などお互いの暮らしを背景にやり取りされる手紙たち。
    私が彼らの意図するところを全て読み解けているか自信がありませんが、何とも面白く良いものを読んだなという満足感があります。
    他の作品からは窺い知れない側面を垣間見られたようで幸せでもありました。
    また、谷川さんの晩年の思いや様子も少し知ることができるのですがそれは何とも切ないものでした。

    特に印象に残ったのは
    「この世は他人だらけである
     他人ではないのは自分だけだと思うと
     寂しい」
    という谷川さんの詩の一部。

    改めてご冥福をお祈りします。

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    2024年12月13日
  • ベージュ(新潮文庫)

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    幼い頃から触れてきた谷川俊太郎さんが亡くなって寂しい気持ちはあるのだが、不思議と悲しくはないのは、氏の詩では死ぬことを自然の摂理として受け入れ、死をそれ以上でも以下でもなく捉えているからだろうか。たくさんの著書を残されているからいつでも言葉に触れられるというのも勿論あると思うけれど。この本はタイトルの付け方が好きだ、ベージュ、米寿。全体を通して年齢を重ねたからこそ生まれた詩が多い印象を受ける一冊。


    詩人の死

    あなたはもういない
    立ち去ったのではない
    連れ去られたのでもない
    人間をやめただけ

    八月のあの炎天下
    プラカードを掲げながら
    国民でも人民でも市民でもなかった詩人
    ただの自分でしかなかったあなた

    あなたを読むことができる
    否定することもできる
    でももう傷つけることができない

    思い出へと追いやらずに私は生き続ける
    ただひとりのあなたとともに
    大勢の呟きと合唱と怒声に逆らって

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    2024年12月12日
  • 悼む詩

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    もちろん追悼の気持ちで読んだものの、このタイミングでこれ読むのはあまりいい趣向でないと反省しました。30人分を超える哀悼の詩と本人の談話を通して、偉大なる詩人が死を終わりともそこまで怖いものとも捉えていないのを感じられたのはよかったかもしれない。ベストは「そのあと」かな。

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    2024年12月08日
  • その世とこの世

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     谷川俊太郎さん、2024年11月に亡くなられました。

     作家のブレイディ・みかこさんとの往復書簡を収録したもの。両者の感性の違い、性別や年齢の違いが浮き彫りにされる。

     あの世、この世の間に、「その世」があるのでは、というのが斬新だった。

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    2024年11月30日