佐々木敦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
誰かの本紹介から(誰だっけ)、興味がわいて読んだ。
周辺知識が読書をより一層面白くする、というのは実体験があったため、昔では絶対に手を取らないであろう類の本だったが、難なく読めた。
タイトルにある、文学という言葉。
深掘りしたことはなかったが、文学とは何かと言われると全然わからない。
小説とは?文学とは?ミステリーとは?本屋で何度も見るけど、どう違うんだっけ?という感じ。
本書では70年代から2010年までの小説やら文学やらの変遷を紐解く。
火花の話は出てくるだろうなと思っていたら、クライマックスで出てきてテンション上がった。(未読だけど)
直木賞とか、読書家の常識みたいなことが分かっ -
Posted by ブクログ
はっぴいえんど、YMO、渋谷系・小室系、中田ヤスタカ....と連なる40年以上の物語。
最初のはっぴいえんどの章では、
これまで何度もかすってきたことのある有名な
「日本語ロック論争」のところでまたいろいろと考えることになりました。
ロックという西洋音楽ベースの音楽形式には、
当然のように歌詞に英語が乗っている。
単語や文章そのもののリズム感や音、
文章の末尾にくる音が日本語と違って一定ではないところが英語の特徴といえる。
つまり、英語は日本語よりも不規則な音を発するもので、
それが音楽的(西洋音楽的)だといってもいいかもしれないし、
実際にそう言うひとはいます。
僕は20歳過ぎくらいのと -
Posted by ブクログ
ネタバレここまで考察できる熱量に脱帽。思惑や狙いって本人でさえ分かってない場合もあるけど他者の深読みは面白い。ベクトル変えて違う文脈から語られる音楽批評も読みたくなった。
あくまで本著は大枠で簡潔なJPOP以前/以後の歴史、はっぴいえんど〜YMO〜渋谷系(フリッパーズギター・ピチカートファイヴ)〜小室哲哉〜中田ヤスタカの話。
例えば、小室哲哉の項ではプロデュース全盛の同時期に幅を利かせていた小林武史や奥田民生、つんく♂に関してはほぼ触れられていない。そういう意味では、時代を変えたと言える人が登場しているのかも。サザンの日本語ロックへのドロップキック他80年代アイドルや歌謡曲等には焦点が当てられていな -
Posted by ブクログ
『ニッポンの思想』および『ニッポンの音楽』(ともに講談社現代新書)とならぶ三部作の第三弾です。いわゆる日本文学史とは異なり、ミステリやSF、ライトノベルなど「文学」に接するジャンルにも立ち入ることで、日本の「文学」という制度を問いなおし、その境界が溶解しつつある現状を明らかにする試みともいうべき内容になっています。
本書では、各年代ごとの代表的な人物をとりあげて時代的な変遷を大胆にえがきだす試みがおこなわれていた前著とは異なり、ミステリやSFといったジャンルごとにそれぞれの代表的な作家を紹介しています。ただそのぶん、著者自身の独自の観点が示されているわけではなく、比較的簡潔な概要を紹介するに -
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佐々木敦の本をまとめて読んでみることにした第一弾。
彼は音楽批評・文芸批評・演劇批評をする人、というイメージがあったため、「ニッポンの思想」というタイトルに思わずみじろぎしてしまった。
しかし、ふと考えれば東浩紀の批評学校にも講師として参加しているわけだし、そもそも批評は文芸誌がルーツであるらしいし、親しいのも当たり前なのですね。
ニューアカ世代の親を持つ自分としては、読んだことは無いけど本棚にある浅田彰から、宮台真司、東浩紀まで一体日本の批評がどのような流れ、対立構造等で成立してきたのか、読みやすい文章で書かれているので面白く読んだ。勿論、思想の解説本ではないので、いちいちデてくる用語の -
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プロローグの6ページ目に突如登場する「東浩紀もの」(厳密に言えば5ページ目のゼロアカが東浩紀を暗示しているが)から、 ニューアカ、蓮實と柄谷、福田/大塚/宮台、途中に村上隆や大塚英志を挟みながらその全てがゼロ年代一人勝ちの東浩紀に繋がるという佐々木敦の東浩紀好き好き本。「東浩紀もの」の言説を追うにはよいし、視点設定はとても面白いけど、日本の思想史なら仲正昌樹の方が良い。
終章、「東浩紀はメタのふりをしたネタのふりをしたベタ」という指摘、いい歳したオタクを拗らせたオッさんがマジになって社会を語るナイーヴな振る舞いは、『存在論的、郵便的』で指摘したパフォーマンスに自然と接続される。