佐々木敦のレビュー一覧

  • 「批評」とは何か? : 批評家養成ギブス

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    その名の通り、「批評」という行為、表現とは一体何なのか、どうして書くのか読むのかと考える人すべてにおすすめしたい。BRAINZでの授業の内容が字に起こされているので、口語体で読みやすく、冗長な本質の反復(あとがきより)によりエッセンスは心に深く書きつくことだろう。一度読んで終わりというよりは、何度も読み返すことで得るもの、感じるものが多い書であると思う。

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    2010年04月11日
  • 「書くこと」の哲学 ことばの再履修

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    説明がややくどい部分もあったが、全体的には面白かった。
    全体構成を考えすぎず、まず書いてみて、適宜推敲し、書き終えたら別のことを書く。

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    2025年12月05日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    チ。の世界観、込められた思いなどを魚豊さんの対談や数々の執筆陣を通してさらに知ることが出来た。そんな風に言語化するのか…と驚き物語への解像度がさらに上がった。これを読んだ後に原作を読むとまた違った味わいがあると思う。

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    2025年11月12日
  • 「書くこと」の哲学 ことばの再履修

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    高松市の本屋さんルヌガンガで購入。

    別に難しいわけではないのだけれど、文章がどうにもくどく感じてしまい、肌に合わず、読みすすめるのがかなり苦しかった。

    レトリックについての佐藤信夫という人の文章の引用部は、文体に対して感じていたことを細大漏らさず言い当てていて、膝を打つ思いだった。

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    p104-105

    いずれも、数学の教科書や交通法規のような一色で均等に塗られた無地の文章ではなく、地の上に、部分的に目立つ柄や模様がある。文章がのっぺりした平面ではなく、その表面を指でなでてみると、ところどころ、凹凸や起伏の感触があるようだ。

    ことさらに指摘してみれば他愛もないような柄であり凹

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    2025年10月25日
  • 「書くこと」の哲学 ことばの再履修

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    書くためのマインドセット、書き始めてから書き終えるまでのこと。言葉未満と言葉の芽の往復、繰り返しで書けるようになってくる。

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    2025年10月21日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    チ。のファンとして読んでおかなくては、と読み始めた。魚豊さんと色んな方との対談がいい。こんなすごいマンガをどんな思考で描いているのだろうと興味深かった。対談の中からそんな魚豊さんの思考が覗けてさらに感服。アニメの主題歌もとてもいいので、サカナクション山口さんとの対談、又吉さんとの対談も読み応えがあった。

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    2025年09月27日
  • 「書くこと」の哲学 ことばの再履修

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    スローライティングはなるほどと思った。ただし、他の章は自分には概念的すぎて、活かし方が思い付かなかった。

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    2025年09月11日
  • 「書くこと」の哲学 ことばの再履修

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    この本を読んでいきなり書けるようにはならない。書くということよりも、以前より文章の読みかたが変わる気がする。

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    2025年09月03日
  • 「書くこと」の哲学 ことばの再履修

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    プレスリリースや商品説明などを書くことが多いので手に取ってみたが、随筆や批評、小説など自分の考えを文に起こしたい人向けの本だった。

    ただ、自分も読書が好きなので読む側の人間として、書く側の人の思考や葛藤が垣間見えたり、文章をどう受け取るか考えたりする機会になった。

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    2025年08月27日
  • 「書くこと」の哲学 ことばの再履修

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    前半の哲学の話は面白かった。
    後半は前向きな迷路の例えや、とにかく書こうという積極的な内容と村上春樹の引用があった。後半はまあ…という手ごたえだった。自分にとって前半が価値ある内容だった、というだけで別のタイミングに見たらまた異なると考えられる。
    書けるようになりたい、書くとは何か考察したい人におすすめ。

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    2025年08月18日
  • 「書くこと」の哲学 ことばの再履修

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    タイトルから受けた印象とは、ちょっと方向性が違った。How to である必要はないけれども、もう少し具体的なアプローチがあっても良いのではないかと思った次第です。。。。

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    2025年08月18日
  • 「書くこと」の哲学 ことばの再履修

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    良くも悪くもベテランのライターさん的に感じた(と書くと、またこの著者の格好のエサになりそうだが)。カッコ書きや言い換えが多く、どうにも自分語り調になっているところが、読み進ませにくさを感じさせる。
    だがその文調、文体に慣れてくると、言いたいことがわかってきて、半分くらい読んだところでなるほどそうだよなと納得しながら読むスピードが上がる自分がいた。
    この山を登るまでは少し時間はかかるが、諦めずに読んでみると収穫があるのではと思う。

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    2025年08月01日
  • 「書くこと」の哲学 ことばの再履修

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    技術的な書き方ではなく、自由にかくための哲学的な一冊
    後半の英語から日本語への翻訳は、Iという翻訳一つとっても、日本語には様々な訳があり、伝えるという言葉の難しさを感じました。
    以下、何となく自分の中で、気になった言葉です。

    現在進行形とは「部分/断片」であり、全体とは「過去完了形」(98)

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    2025年07月27日
  • 増補・決定版 ニッポンの音楽

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    相当に偏っている音楽本ではあるのですが、このロック感の無い選び方が逆に新鮮かも。
    ハッピーエンド⇒YMO⇒渋谷系⇒TMN、小室という流れでほぼ音楽を語ってしまうという主観たっぷりではありますが、結構妙味深く読みました。
    まさに小室世代なので当時の狂騒ぶりはすごかったですね。小室氏まさに馬車馬のように働いていました。この頃は小室と言えば?等。という昭和ギャグもまだまだ使えましたが、今では小室哲哉も若者が知っているか少々怪しくなってきました。

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    2023年02月16日
  • ニッポンの文学

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    誰かの本紹介から(誰だっけ)、興味がわいて読んだ。
    周辺知識が読書をより一層面白くする、というのは実体験があったため、昔では絶対に手を取らないであろう類の本だったが、難なく読めた。

    タイトルにある、文学という言葉。
    深掘りしたことはなかったが、文学とは何かと言われると全然わからない。
    小説とは?文学とは?ミステリーとは?本屋で何度も見るけど、どう違うんだっけ?という感じ。

    本書では70年代から2010年までの小説やら文学やらの変遷を紐解く。

    火花の話は出てくるだろうなと思っていたら、クライマックスで出てきてテンション上がった。(未読だけど)

    直木賞とか、読書家の常識みたいなことが分かっ

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    2022年05月03日
  • ニッポンの音楽

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    J-POPの歴史について分析した一冊。
    はっぴぃえんど、YMO、渋谷系、小室哲哉、そして中田ヤスタカと連なる系譜について丹念に解説している。

    半面、キャロルズ、チェッカーズ、BOφWY、Xなどのバンド系は全く出てこず、若干消化不良の感が。

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    2021年06月20日
  • ニッポンの音楽

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    はっぴいえんど、YMO、渋谷系・小室系、中田ヤスタカ....と連なる40年以上の物語。
    最初のはっぴいえんどの章では、
    これまで何度もかすってきたことのある有名な
    「日本語ロック論争」のところでまたいろいろと考えることになりました。

    ロックという西洋音楽ベースの音楽形式には、
    当然のように歌詞に英語が乗っている。
    単語や文章そのもののリズム感や音、
    文章の末尾にくる音が日本語と違って一定ではないところが英語の特徴といえる。
    つまり、英語は日本語よりも不規則な音を発するもので、
    それが音楽的(西洋音楽的)だといってもいいかもしれないし、
    実際にそう言うひとはいます。

    僕は20歳過ぎくらいのと

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    2020年09月16日
  • ニッポンの思想

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    ニッポンの文学と打って変わって(というか出版順はこっちが先だけど)、内容が全然頭に入って来ない… 思想に関する予備知識が無さ過ぎて、理解が追い付かないです。これすら入門編となると、じゃあ一体どこから入ったら良いの…?って途方に暮れるけど、とりあえず一旦積ん読きます。

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    2019年01月19日
  • ニッポンの音楽

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    ネタバレ

    ここまで考察できる熱量に脱帽。思惑や狙いって本人でさえ分かってない場合もあるけど他者の深読みは面白い。ベクトル変えて違う文脈から語られる音楽批評も読みたくなった。

    あくまで本著は大枠で簡潔なJPOP以前/以後の歴史、はっぴいえんど〜YMO〜渋谷系(フリッパーズギター・ピチカートファイヴ)〜小室哲哉〜中田ヤスタカの話。
    例えば、小室哲哉の項ではプロデュース全盛の同時期に幅を利かせていた小林武史や奥田民生、つんく♂に関してはほぼ触れられていない。そういう意味では、時代を変えたと言える人が登場しているのかも。サザンの日本語ロックへのドロップキック他80年代アイドルや歌謡曲等には焦点が当てられていな

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    2018年10月01日
  • ニッポンの文学

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    『ニッポンの思想』および『ニッポンの音楽』(ともに講談社現代新書)とならぶ三部作の第三弾です。いわゆる日本文学史とは異なり、ミステリやSF、ライトノベルなど「文学」に接するジャンルにも立ち入ることで、日本の「文学」という制度を問いなおし、その境界が溶解しつつある現状を明らかにする試みともいうべき内容になっています。

    本書では、各年代ごとの代表的な人物をとりあげて時代的な変遷を大胆にえがきだす試みがおこなわれていた前著とは異なり、ミステリやSFといったジャンルごとにそれぞれの代表的な作家を紹介しています。ただそのぶん、著者自身の独自の観点が示されているわけではなく、比較的簡潔な概要を紹介するに

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    2018年08月31日