高橋恭美子のレビュー一覧
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マーダー・ミステリ・ブッククラブのシリーズ3作目。
メンバーが集まっていた上映会で事件が起こり‥?
ミステリ好きで特にアガサ・クリスティが大好きな人が集まっているブッククラブ。
アガサ・クリスティの「白昼の悪魔」を映画化した「地中海殺人事件」を野外上映会でやると知り、皆で鑑賞することに。
そこで、さっきまで元気だった女性が死んでいるのが発見される。
夜で暗いとはいえ、周りじゅうに人がいる所で?
という謎。
目と鼻の先で起きた事件に、メンバーは気負い立つのでしたが‥
ブッククラブ主催のアリシアは、編集者。
今は刑事のジャクソンと付き合っています。素人捜査には難を覚えつつもアリシアとは喋るジ -
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毒物関係の本を読むと、タリウムという毒物の名前が出てくる。この毒の紹介につきものなのがアガサ・クリスティの『蒼ざめた馬』という作品で、前々から気になっていた作品だった。
オカルト趣味満載だという説明文ではあるが、内容はいたって普通のミステリ、オカルト的な要素はあるけれども、それが主体ではなくあくまで彩りだなという印象。毎回のことだけれど、今回も犯人当てには失敗して、つくづく自分には探偵の才能がないと痛感した。とはいえ、毒物関連の本での予習をしていたのでトリック自体はわかったので、それでちょっとだけ安堵していたりする。
あと、主人公と最初は良い雰囲気だったのに、結局本人のあずかり知らない間に駄目 -
購入済み
巧妙な伏線回収
コペンハーゲンで若い母親を狙う連続殺人事件を追う北欧ミステリー。
栗の人形が残される猟奇的な現場と、過去の誘拐事件が絡む複雑な展開が魅力です。
刑事トゥリーンとヘスの人間味あふれる捜査が緊張感を高め、テンポの速いストーリーが一気に読ませます。
凄惨な描写はやや強烈だが、伏線回収の巧妙さと意外な結末がまっています。
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ネタバレ山火事で孤立した山荘に取り残されたブッククラブのメンバー、迫り来るタイムリミットと、クローズドサークルミステリーの王道とも言える設定。そしてさらに、ブッククラブが今回選んだ本はアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』。それだけでもワクワクしないはずがない。
主人公はブッククラブ主催者のアリシアだが、彼女の視点に絞られないのでそれぞれの思惑が渦巻く様が巧みに表現されている。ある意味これは好みが分かれる書き方だと思う。
クローズドサークルミステリーと言えば、息の詰まるような閉塞感や次に誰が犠牲になるか分からず登場人物たちが疑心暗鬼に陥るような展開が特徴だが、少なくとも犯人と犠牲者は新参者か山 -
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ネタバレある女性を看取ったゴーマン神父が何者かに殺害された。ゴーマン神父の持ち物から見つかったメモには、女性が死の間際に口にしたと思われる複数の人物の名前が羅列されていた。それらの人物は何を意味しているのか。
主人公で学者のマークは、警察医の友人コリガンから事件の概要を聞き、興味を抱く。
全くの偶然から「蒼ざめた馬」の名を耳にしたマークは、霊能力を持つという怪しげな人たちが住まう「蒼ざめた馬」という名の邸宅に赴く。例のリストは、ここの怪しげな住人たちによって殺された人たちなのではないか?そして、何者かが人を殺したい人間をこの「蒼ざめた馬」に導く役割を担っているのではないか?
マークが参加する降霊会以降 -
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マーダー・ミステリ・ブッククラブシリーズ第二弾。アリシアとブッククラブの愉快な仲間たちが乗船したクルーズ船で事件が発生する。序盤はアンダースに対するアリシアの言動に正直辟易。それでも個性的なメンバーが揃っているお陰でテンポよく和やかな旅が進んでいく。
客船という究極のクローズドサークルだが、ブッククラブの面々だけでなくサラミ姉妹など個性豊かで賑やかな雰囲気なので陰惨さはあまりない。タイトルからも分かる通りアガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』をオマージュしており、ネタバレが含まれているので注意が必要。
「こういう時こそ少年探偵団の出番だ!」的なノリが良い。メンバーのどのキャラクターも好 -
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今年は翻訳小説に挑戦するぞ、といくつか読んできて「私はアメリカよりイギリスの作家さんのほうが合うのかな」と思っていたところに「そうでもないみたいだ」と思わせてもらいました。
思うにテレビドラマの脚本家もされていた方は読んでいて場面が浮かびやすいし、読みやすい気がします。
今回の作品はお互い相棒を失ってトラウマを抱えた人間と犬のお話でそれがとてもよかったです。マギー視点が特によかったですね。ちょうどドッグトレーナーさんのショート動画をよく見るようになって、トレーナーさんの相棒のシェパードの女の子が賢いなぁと思っていたところで重なるところもあり、何はともあれマギーがスコットを気に入ってくれて本当に -
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前作でとある失踪事件に巻き込まれた〈マーダー・ミステリ・ブッククラブ〉の面々。
今作は早くも家のダイニングを飛び出し、蒸気船のクルーズ旅行へ。もちろん、そこでも事件に遭遇し、調査に乗り出す。
船旅中の事件というのはミステリでもよく扱われるシチュエーションだと思う。旅行という非日常感と、海上・船上という密室。私も大好きな舞台のひとつである。
前作の終盤からとある変化をしつつ迎えた今回の船旅で、主人公アリシアの複雑な心境と謎だらけの(しかも複数の)事件。
タイトルからもおわかりのように、アガサ・クリスティーの名作『オリエント急行の殺人』にもなぞらえられそうな船上の密室劇が楽しかった。
限られた