高橋恭美子のレビュー一覧

  • 危険な蒸気船オリエント号

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    「マーダー・ミステリ・クラブ」の第二弾。今回も謎が面白く、楽しく読めました。前回は全員で取り組んで解決したけど、今回は主人公のアリシアが大活躍。いつものメンバーがあまり出てこなくて、そこが物足りないかな。アリシアが終始怒ってばかりで、最後に振られる?アンダーソンがちょっと可哀想かも。新たに出てきた刑事さんはカッコいいかもしれないけど、あまり有能だとはいえないけど、アリシアはそれでいいのか。とりあえず4作目までは出ているそうで、また楽しみが増えた。

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    2023年07月08日
  • 危険な蒸気船オリエント号

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    ネタバレ

    前作よりは面白かった。
    トリックも、その目撃情報が誘導されたものだとは。
    また殺人事件以外にも盗難事件もあり、絡みあってて面白かった。
    車いすの女性については、歩けるんじゃないかとずっと疑念があったのでさもありなん。欲をいえば、彼女が歩けるということ示唆する手がかりが欲しかったかな。

    ラブロマンスとしては、2作目でもう?みたいな展開。医者として、雇われとして、守秘義務があるから話せないアンダースの気持ちがよくわかるので、前回事件に首ツッコんで解決できたとしてもそんなホイホイ話せない。付き合い初めにこれでぎくしゃくするのもわかる空気なのが面白い。かといってジャクソン刑事もどうかな。医者と刑事で

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    2023年05月19日
  • 指名手配

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    残念ながらスコット&マギーは登場しない。
    でも、章ごとに視点が変わる面白さは、前作同様でキレキレ。

    主人公の探偵エルヴィス・コールの一人称視点を中心に、依頼人で逃亡中の少年の母デヴォンや、逃亡中の少年タイソン、コールの相棒ジョー・パイクなどの三人称視点で、読者を飽きさせない。

    今回特に、冒頭の「登場人物」欄ですでに「悪党」と紹介されているステムズとハーヴェイ、通称「でかい男とばかでかい男」のパーツが良い。
    二人の描写は多く、その「悪党」ぶりも半端なく描かれている、が、この二人のやり取りを読んでいるうちに、なんだか愛着が生まれてくる。
    この不思議さは、いい。
    「訳者あとがき」でも「このコンビ

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    2023年05月18日
  • 約束

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    「約束」という言葉の重さは、その人が引きずってきた人生の重さにも通じる。

    前作『容疑者』で愛犬家にはたまらない物語を見せた作者の続編で、警察官スコットと警察犬マギーが心を通わせる描写は相変わらずこまやか。

    ただ、今回の主役は妙な依頼から事件に巻き込まれた探偵エルヴィス・コール。
    どうやら以前に作者が出版していた<探偵コール&パイク>シリーズの新作でもあるらしい(以前のシリーズは未読)。

    探偵コールとその相棒のジョー・パイク、友人の民間軍事請負業者ジョン・ストーンが事件を解決していく様子は、プロフェッショナルの仕事ぶりを感じさせる痛快活劇。
    会話も軽快でテンポよくストーリーが進んでいくが、

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    2023年05月16日
  • 危険な蒸気船オリエント号

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    シリーズ2作目。今回は蒸気船オリエント号の中で起きる事件で、乗客の中に犯人がいる!というクローズドサークルもの。容疑者となる乗客たちが個性的で、なかなか面白かった。プロローグの前に注意書きがあるけど、終盤でクリスティの「オリエント急行の殺人」のネタバレがあるので、ネタバレが嫌な方はクリスティを先に読むのがおすすめ。

    前作から続いてアリシアの恋愛模様も描かれているけど、ちょっと意外な展開かも? 次作ではどうなるのかな。

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    2023年04月15日
  • チェスナットマン

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    最後に畳みかけるような盛り上がりがあり、スピード感もあって読み応えのある作品。元々の作者のスタイルなのか翻訳の関係なのか分からないけど、文体が短文&現在進行形で進んでいくのが特徴。(最初の頃はこの文体に少し疲れてしまったのだが、後半は展開が面白くなったのもあってそこまで気にならなかった。)

    この手の作品のヒロインは、大概、「美人で有能でタフだけど、過去に深い傷があり繊細な一面がある」設定が多いのだが、今回は割とサッパリした感じで描かれていて、「弱い部分を犯人に見破られ、そこを攻められて窮地に陥る」的な、ありがちな流れにならないところが好印象だった。最後までしっかり戦ってくれる、真面目で前向き

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    2023年03月16日
  • マーダー・ミステリ・ブッククラブ

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    ネタバレ

    まあまあ。
    失踪については、クリスティ好きなら察する。
    殺人まで起きたのは驚いたし、犯人わからんかった。

    あれこれ詮索して犯人捜しというか、失踪に首突っ込むところはなんだかなと思った。やるならボランティア的にビラとか配れば良いじゃんと思ってしまった。

    とりあえず次も読もう。

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    2023年03月03日
  • チェスナットマン

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    読ませる。最小限の人間関係で書きつくしている。が、連続殺人の動機は明確に示されない。海外ものはプロット展開は上手いけれど、動機の一点で穴があるものがあるよね。

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    2023年02月26日
  • 危険な蒸気船オリエント号

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    コージーミステリの魅力満載、隅々まで楽しめました。メンバーのプロフィールも読んでいるうちにだんだん思い出してくる、続編読む醍醐味も味わえました。オリエント、というタイトル、まさかあの通りの展開じゃないよね!と若干の懸念がありましたが、いい感じのオマージュで楽しめました。一緒に船旅をしているような気分に浸れて満足です。年齢だけは十分参加資格あるので、財力面でも資格を得ていつかこんなゴージャスな世界に参加したいものです。殺人事件はお断りですが。アリシア、新しい一歩踏めそうですね。次作が楽しみです。

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    2023年02月19日
  • 危険な蒸気船オリエント号

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    ネタバレ

    シドニーからオークランドまでの豪華客船、
    その名も『オリエント』そう来たらクリスティ読者はワクワクしないはずがない。
    プロローグでの女性目線からもう~~

    なかなか、集中出来なくてキレギレに読み終えてしまったけれど、まさかあの人が!という一冊目の驚きがそのまま継続していて謎も推理も二転三転出来て楽しく読み終えました。これからも味わう事の無い豪華客船の旅、味見させていただき有り難かった!
    (と、それはまた別問題⤵️)

    読書会メンバーのそれぞれの持ち味、もっと堪能出来れば良かったけれどそれはそれ。
    次回作も期待が高まります。
    訳者あとがきにもありましたように、また
    楽しみに待っていてよろしいんで

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    2023年01月21日
  • マーダー・ミステリ・ブッククラブ

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    フィンリー姉妹含め七人が集まるマーダーミステリブッククラブ。始まって早々メンバーの一人が行方不明になり、さっそく推理が始まる。メンバーの中には何かを隠しているような雰囲気の人がいるし、出てくる人もいろいろ怪しいから犯人は終盤まで分からなかったけど、アガサクリスティが好きな人は割と早い段階で気づくかも。『昔の罪は長い影を落とす』次回作の舞台は豪華客船ということで、楽しみ!

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    2023年01月18日
  • マーダー・ミステリ・ブッククラブ

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    舞台はオーストラリアのシドニー。マーダー・ミステリ・ブッククラブのメンバーが素人探偵になるのだが、みんなクリスティ好きで、ポワロの台詞を引用したりするのは楽しい。主人公のアリシア、妹のリネット含めてメンバーには独身が多くてロマンス要素もあり、素人探偵らしいドタバタ感もある。こういうのをコージー・ミステリっていうんだろうな。
    真相は予想がついて、中盤ちょっと中だるみした感じがしたけど、終盤は一気に話が進んですっきり。なかなか面白かった。続編も読みたい。

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    2023年01月17日
  • 容疑者

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    徐々に心を通わしていくふたりの様子は、愛犬家にはたまらない物語。

    突然の銃撃戦に巻き込まれ、良き相棒を死なせてしまったロサンゼルス市警のスコット。
    アフガニスタンで軍用犬として従軍していた時に唯一無二の相棒を死なせてしまったジャーマン・シェパードのマギー。
    ともにPTSDを背負ったふたりがバディとして徐々に変化していく。

    相棒の死の責任からかガムシャラに真相に近づこうとするスコット……遭遇した銃撃戦の真相を、ひとりで突き止めていこうとする。

    最初は他人だった主人公スコットに対し、徐々に“守るべき仲間”として認識していくマギー……次第に、本来の優れた能力を発揮していく。

    徐々にマギーが“

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    2023年01月11日
  • 危険な蒸気船オリエント号

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     先月の翻訳ミステリー札幌読書会で取り上げられた『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』の続編は、何と、全編、豪華客船オリエント号内での物語。偶然とはいえ、数日前に、妻から世界一周の豪華客船での100日クルーズなる提案資料を受け取ったばかりのぼくは、偶然とはいえ、豪華客船の旅を読書体験で味わうことになってしまったのである。

     但し、本書でのクルーズはオーストラリアのシドニー~ニュージーランドのオークランドまでの5日間。そこに集まるはわれらがブッククラブの面々。今回はアンダースが本業の医師の仕事としてクルーズに乗り込むこととなり、彼の勧めで全員が船上に集結したものの、Dr.アンダースは本業で忙しい

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    2023年01月09日
  • マーダー・ミステリ・ブッククラブ

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    面白かったです。ところどころ軽い表現があるところが引っかかりはしたものの、それでテンポ良く読めた部分はあります。これはクリスティ好きにはこたえられないでしょうね。そして、ミステリーブッククラブなんて、ミステリマニアにはたまらない設定です。こんなクラブあったら参加したい!でも、軽食、飲み物用意して自宅に招く、というのは大負担です。次々に謎が現れてくる展開に、一気読みせざるを得ません。作品がベースになっているところも素晴らしいです。ただ、ファンならもう少し早く仕掛けに気づけたんじゃないの?とは思いましたね。このメンバーが再び登場する次作が実に楽しみです。

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    2022年12月08日
  • マーダー・ミステリ・ブッククラブ

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    ネタバレ

    初の著者。
    コージーミステリとは思わず購入。
    でも、たまには傷つかない小説もいいよね!(人は死ぬ)

    アガサクリスティへの愛?が深い小説だった。
    正直クリスティは5冊ほどしか読んでいないため、逆に面白そうな本も紹介されており気になって。
    クリスティ文庫、全部揃えたくなるよね。。。

    ミステリとしてはそこそこ、キャラ小説だと割り切って読んだ。重い話の間に、サクッと読めたら。

    シリーズ化されているらしく、続編も期待。
    姉と医者との今後が気になる!

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    2022年11月20日
  • マーダー・ミステリ・ブッククラブ

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    クリスティ大好きなので楽しく読めた!
    重たいミステリーの合間や口直しにピッタリのライトな読み心地、でも真相も気になってスラスラ読める
    ブッククラブのメンバーは愛せる人ばかりで、シリーズで続いていくならぜひ読みたい

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    2022年10月22日
  • チェスナットマン

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    ネタバレ

    デンマークコペンハーゲンを舞台に起こった連続殺人。猟奇的な方法と残されたチェスナットマン。二転三転する捜査と警察内部のパワーバランス。主人公二人の反目からお互いを認め合うところなど非常に面白く一気に最後まで読んだ。

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    2022年05月17日
  • 指名手配

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    ネタバレ

    ロスの探偵エルヴィス・コールのシリーズ。

    残念ながら警察犬マギーは出てこない。

    コールは、息子が大金を持っていたので調べてほしい母親からの依頼を受ける。
    息子は仲間たちと金持ちの家に盗みに入っていたが、仲間が殺される。
    行方不明になった息子を探すコールだが、
    盗みの仲間だけでなく、息子の行方を知る者が次々と殺されていく。

    息子の情報を得ては、その証言者を殺してしまう二人組、
    ひどい男たちなのだが、
    なぜかだんだん親近感?感情移入?してしまう自分がいる。
    とくに、昔フィドルという楽器を、酒場で見知らぬ若者と演奏した場面とか。
    著者に乗せられているだけだと思うが、
    映画を作るならそっちが主人

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    2022年04月10日
  • 容疑者

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    ネタバレ

    ロスの探偵エルヴィス・コールと同じ作者だったので。

    海兵隊の一員として、アフガニスタンに出征し、
    相棒を亡くしたジェーマン・シェパードのマギー。
    自分も撃たれたのに、撃たれた相棒を守ろうとそばを離ないとは、
    最初から泣かせる気でまんまん。

    一方、刑事のスコットもパトロール中に銃撃に巻き込まれ、負傷し相棒を失う。
    だが、最後に武器を求めて相棒のそばを離れたことを後悔している。
    騒音に弱くなってしまい、
    警察犬になるには不適格と言われてしまったマギーと、
    いまだに痛みと闘うスコットは共に復帰を目指すことになる。
    もちろん、山あり谷ありで、スコットと相棒が撃たれた事件の謎を追っていく。

    マギー

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    2022年03月26日